2006年08月28日

2006.08.28| 岸本力

念願の東京藝大に入学しました。当時、今から30年前は大学の教育方針は、声楽についてもドイツ音楽が中心であり、次にくるのはイタリア音楽でした。当然私達学生にとって、ドイツリートをいかに上手く歌えるかが勉強の中心でした。しかし、田舎者の私にとって、ドイツ語の繊細な発音、がっちり構成されたメロディーを正確に歌うことが不可能でした。だんだんと歌に対する意欲がなくなりました。

大学一年生の終わり頃、自分にはクラシック音楽が向いていないと悟り、せっかく苦労して入った「藝大をやめてしまう!」という思いで、故郷の茨木へ帰り、母の田んぼの手伝いをやりながら、ふとロシア民謡「ヴォルガの舟歌」「鐘」などを農業の労働と共に歌っていたのです。当時ダークダックスなどが男声四人で歌っていたのを自然と耳にしていたからでしょう。

そのロシア民謡には、自分が力一杯表現できる「悲しみ、苦しみ、喜び、怒り」が入っていたのです。田んぼを耕しながら歌ったのは「ヴォルガの舟歌」で、なんとも言えない快い、自分が癒される「思い」を感じたのです。

私は「これだ!」と思い、藝大に復学したのです。
今日はここまでです。

岸本力(バス)

私の音楽活動

2006.08.27| 林望

人間、あきらめずに地道に努力していると、どんな幸いがやってくるか分からぬものです。

私がそれまでずっとやっていた能楽から、かねて学びたかった声楽に転向したのは、もう十五年も以前のことです。それから何度も挫けそうになりながら、でも継続して努力しているあいだに、声楽的発声というものが少しずつわかってきて、だんだんと人前で歌うことが楽しくなってきました。

今はバリトンの田代和久さんに師事して学んでいますが、以前はテノールの勝又晃さんが私の先生でした。

やがて、勝又さんはじめ、何人かの歌い手たちと重唱グループ「ザ・ゴールデン・スランバーズ」を結成して全国各地で演奏会をするようになり、また山下牧子さんなど別のメンバーと共に、英語歌曲のみに特化した「重唱林組」をも結成して、津田ホールをはじめ各地で演奏をしてきました。

最近は、私と非常に声質のマッチングの良い勝又さんと男声二重唱のユニットを組んで活動をしています。このユニットにいつもピアニストとして参加してくれているのが、五味こずえさんで、紅一点というか、花一輪というか、男二人の殺風景なところに彩りを添えて、見事な演奏で音楽的に支えてくれています。

こういう地道な音楽活動もすでに七八年になる今年、「せんくら」の平井プロデューサーから、是非出演してくれないかと有り難い嬉しいお誘いを受けました。それで、今回もまた、勝又・林組(このユニットにはまだ名前がついていません)で、参加することにしたのでした。

また、私たちの音楽活動を、作曲・編曲という側面でいつも支えてくれているのが、日本歌曲作曲界の若き俊英、上田真樹君です。今回も上田君編曲の作品を中心にプログラムを組みました。

セッション77の方は、私と勝又さんの、それぞれが独唱曲を歌う形で構成します。そして78の方は、二人で歌う男声二重唱のコンサートとしました。

それぞれ、どんな曲を歌うのか、それは明日のこのブログに書く事にしましょう。

林望(トーク&バリトン)

2006年08月27日

2006.08.27| 岸本力

はじめまして、バス歌手の岸本力です。仙台でのロシア民謡のリサイタル楽しみにしています。

私が何故ロシア民謡を好きになったかをお話ししましょう。

私の生まれは、大阪の茨木で父が大工さん、母が農業をやっていました。その四人兄弟の末っ子として生まれました。私の子供の頃は、家の周りは田んぼばかりで、いつも日が暮れるまで、泥んこになりながら遊んでいました。いつも土の感触があったのです。

実際、小さい頃から、田植えの手伝い、稲刈りの仕事と、家族中でやっていました。その環境の中で育った自分が、突然、声が良いというだけで、声楽を始めたのですから、それも高校三年生でしたから、音大受験のためのピアノはバイエルから、声楽はイタリア歌曲、コーリュブンゲンなど、こんなに多くのことを!するなんて! その結果二年間の浪人の結果、やっとの思いで東京芸大にはいりました。

この続きは明日!

岸本力(バス)

2006年08月26日

2006.08.26| 米良美一

私のとりとめもないつらつら日記も7日目をむかえました。

仙台に伺えるのが本当に楽しみです。

私の財布には『仙台四郎』さんという福ノ神のお札が入っています。以前どなたかに頂いたものです。仙台には独特の『はやり』があるみたいですね。四郎さんの他にも四郎の女性版で幸せになれるといううわさの『お守り』があるそうです。おもしろい!!

とにかく仙台に行くと、きっと何か小さな幸せが見つかるのではないでしょうか。

そんな気がします。

まぁ、私は「ずんだ餅」を口にほおばると顔が自然とほころんで自分自身が福福しくなるのです!

では食欲の秋、芸術の秋に、杜の都で一緒に輝きましょうね!

その日まで呉々もご自愛下さい。ご拝読ありがとうございました。

米良美一

せんくらでお会いしましょう!

2006.08.26| 赤坂達三

通称イワシダマと言うイワシの群れとそれを狙うアオサギ=筆者撮影

当然の事ながら、演奏会で演奏する当日と言うものは、演奏が終わるまで、それに向けてあれこれと考えたりと・・・それが仕事なのですが。

ですから夜公演ですと、その日一日一回公演だとしても終日お仕事と言う事に成る。別に悪いとは言っていませんが・・・。

その点、朝の演奏会であれば午前中にはお仕事終わり!

せんくらではその日有効に使って、いろいろなコンサートにも足を運ぼうと思います。

では、皆様にお会い出来ます時を楽しみにしております。

赤坂達三(クラリネット)

 

御質問大募集

2006.08.26| 五嶋節

初日にも申し上げましたように、私と参加してくださる方々がご満足していただける会にするには、と策を練っておりまして、何でしたらこのブログを見てくださった方が予め「あれを知りたい。これを知りたい」と言って下されば、今回は誠に申し訳なく無料ではございませんが(1,000円相談室)、ご相談に乗りますので。

質問が多ければ、1回目からQ&AでGO!
では、皆様にお会いするのを楽しみにしています。

五嶋節

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ということで、五嶋節さんへご質問ある方は、次のアドレスまでどしどしお寄せください。
mails@sym-tokyo.com
当日仙台にいらっしゃれない方でも結構です。(平井)

2006年08月25日

2006.08.25| 米良美一

生まれて初めて『落語』を観に行ってきました。浅草演芸場で観たのですが、現代落語に古典落語、その合間に《いろもの》と呼ばれるマジックやものまね、漫才など、本当に多彩なステージでした。

程よくひねた感じもあって思わず苦笑してしまうシーンや腹を抱えて笑ってしまうそのしぐさ、そして深々と感心させられるその至芸に、私はとっても勉強になったというか、瞳がキラキラしてしまいました。

西洋音楽やまたはその影響を色濃く受けたものを扱って仕事をしている私にとって、日本人の大衆的な芸事の数々は、至極新鮮で、また根性のようなものも感じられ、かなり刺激されました。

粋な笑いっていいですね〜。

米良美一(カウンターテナー)

多忙な夏・・・

2006.08.25| 赤坂達三

今年もお蔭様で物凄く忙しい事になってます。

クラリネットもさらわなければいけないし、夏は音楽際、あるいはコンクールですよね。吹奏楽のコンクール審査も沢山やらせていただき、大変勉強になりました。

僕は電話魔人と携帯メール魔人なのですが、余りに忙しく(猫と魚の飼育も含め笑)、返事が出来ないまま皆様にご迷惑をかけてしまっております。

更には8月下旬から少し休暇いただきパラオに行ってまいります。

帰りましたら9月9日サントリー、10日の新潟公演コンチェルトに向けて特訓ですかのー。お蔭様で来年3月までまたバタバタとすることになりそうです。頑張ります。

今後とも皆様に宜しくお願い申し上げます。

赤坂達三(クラリネット)

子育ては苦しみ?

2006.08.25| 五嶋節

日本では特にこのところ愛犬家が増えているそうですね。心の対象が犬にむいちゃっているわけ?

最近、子供を育てることは“喜び”というより“苦しみ”に属するものだと言われているようです。アメリカでも同じです。少子化問題が深刻化するのもこの辺が一番のポイントだと思います。

教育費、養育費が収入に見合わないほど高くて、政府としても、そういう状況を少しでもマシにしようとしている姿勢は取り続けていただくとしてですねぇ。

この続きはせんくらで。

五嶋節(講演)

2006年08月24日

2006.08.24| 米良美一

私はそんなに多くの友達を持っている方ではないのですが、とても仲良くしていただいている貴重な方がいます。ソプラノ歌手の緑川まりさんです!

彼女は気のおけない歌仲間であり、良き助言者であり、また私の声をサポートして下さる師匠、先輩という大切な存在です。この頃2人でデュオ・コンサートをしたりもして、お笑いじゃないけど名コンビを結成しちゃったり(笑)。

いろんな人と出会って仕事をさせていただきますが、自然で気持ちが本当に合うような事って、ごく稀な有難い事なのです。気持ちが合いさえすれば、不思議と声もアンサンブルも容易にとけ合う…。音楽ってそこが大事だったりして、なんともいえない快感を得るのです。仙台でもまりさんとデュオ、やりたいなぁ…。

米良美一(カウンターテナー)

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