仙台フィル事務局の関野です。
せんくら8回目ですね。
私も仙台フィルで仕事をさせていただいてから7年目です。
仙台フィルの公演のなかでは、チャイコフスキーを演奏する回をぜひお聴きいただきたいと思います。
もし、どの作曲家が好きですか?という質問があるとすれば、私はこの質問にうまく答えることができません。
特定の作曲家に絞ることができなくて、すべての音楽史に残る作曲家をいつもスゴイと思ってしまうのです。
優柔不断な証しかもしれませんが・・・。
バッハ、モーツァルト、シューベルト、皆、たいへんな作曲家たちです、そのように賞賛することしかできません。
ベートーヴェン、ブラームス、チャイコフスキー・・・何と人間味にあふれた偉大な作曲家たちでしょう(特にこの3名は、男女関係でも苦労した(あまり器用ではなかった)人たちかもしれません)。
チャイコフスキーでは、
迫力と抒情をあわせ持つシンフォニックな「交響曲第4番」
(10/5(土)公演番号51)、
慈しみと典雅な味わいの「ロココの主題による変奏曲」
(10/4(金)公演番号15)
をぜひお聴きいただきたいと思います。
そして、私が個人的にもこころ惹かれているのは弦楽合奏による「弦楽セレナード第1楽章」(10/5(土)公演番号51)です。
「弦楽セレナード」は、数年前(10年前かもしれません)のある人材派遣の会社のテレビCMで使用されて有名になりました。
当時の記憶では、あの印象的な出だしだけで、コンサートではお客様が沸いたものでした。
ただしこの作品は、印象的なオープニングだけで終わるものではありません。オープニングに一定の区切りがつくと、続けてすべての弦楽器が活発に前へ前へと音楽を運びはじめます。
そのメロディは抒情的でもあり、リズミカルであり、聴く者を前のめりにさせる力があります。
オープニングの音楽に沸いたお客様が途中からしんとなって、手に汗を(きっと良い意味で)握っていらしたのを覚えています。
本当は全4楽章をお聴きいただくと、第1楽章のメロディが回帰したエンディングがあり、作品の全貌を体験することができるのですが、今回は作品のテーマともいえるこの第1楽章をじっくりお聴きいただきましょう。
演奏されるようでなかなか演奏されない、機会の少ない作品ともいえますから。
音楽が皆様のくらしの近くにありますように。
仙台フィル事務局 関野寛