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SENCLA BLOG

ブログ

清水和音
2006.08.18

プログラム(3)

プログラム後半のショパンについてです。

ショパンの作品について言えることは「完成度が高い」ことです。ショパンは彼が語りたいことを作品の中で端正に洗練した言葉で完璧に語っています。またフォームが綺麗な音楽であるとも言えると思います。

実はショパンはいたるところでベートーヴェンと同じ素材を使っています。しかしほとんどの場合において人々にその事実がばれていない。この辺もショパンの天才性の一つであるといえます。同じモチーフを使いながら、まったく違う完成された作品を創りあげているのです。

前期の作品と後期の作品を比べると、芸術的には圧倒的に後期の作品が優れています。私のプログラムのうちノクターン1番、2番、遺作などの前期の作品は非常に分かりやすく魅力的ではあります。それに対し、17、18番の後期2作品は古今のノクターンの最高傑作であり、最高の芸術レベルをもつ作品です。

ただし、生まれて初めてこれらの作品を比べて聴いた人にその感想を求めた場合、多くの人は前期の作品により好感を持つと思います。これはワインを始めて飲む人がボージョレ・ヌーヴォとロマネ・コンティを同時に飲み比べたときに圧倒的多数がヌーヴォを好むということに似ているかもしれません。いずれにせよ先入観をもたず自分のスタンスで音楽を楽しんでいただければと思います。

清水和音(ピアノ)

菅英三子
2006.08.18

2006年08月18日

みなさん こんにちは。

私は、大学で声楽を勉強しています。大学では、菅英三子先生に教えていただいています。菅先生は、世界的に活躍されているのにもかかわらず、謙虚で優しく聖母マリアのような先生です。先生の生徒になれて本当に嬉しく思います。

私は、大学1年のときに観劇したキャッツに衝撃を受け、ミュージカルが大好きになりました。こんなに素晴らしい世界があるんだ!と感動で涙が出てきました。それから一人で何度も東京に足を運びミュージカルを観に行っています。実は先週も東京へ行きダンスオブバンパイア・エビータ・キャッツを観てきました。キャッツを観たのはこれで7回目です。何度観ても飽きず、家で何度もCDを聴いています。年に一度の舞踏会のために24匹の猫たちが次々と集まりだし、歌や踊りお芝居などを披露します。アンドリュー・ロード=ウェーバーの代表作のひとつで、グリザベラが歌う「メモリー」が一番有名なナンバーです。

四季は1つの演目に沢山の役者さんがキャスティングされているので、観る度にキャストが違い、印象が違って面白いです。9月はコーラスラインを観る予定なので、とても楽しみです。

今年は、私の通っている大学の創立120周年という節目の年で、大学の演奏会もいつもとは違い、仙台フィルハーモニー管弦楽団と共演という素晴らしい企画に私も出演できることになりました。MOZART生誕250周年なので「フィガロの結婚」より伯爵婦人のアリアと手紙の二重唱を歌います。素晴らしいチャンスを頂くことができ本当に有難く思います。聴きに来ていただく方に楽しんで頂けるか不安ではありますが、悔いの残らない演奏になるように頑張ります。

渡辺多佳子

佐藤淳一
2006.08.18

男声合唱

僕が入学した高校は福島県立会津高等学校。伝統ある男子校である。音楽を志す僕は、迷わず合唱部に入部した。もちろん男だけなので男声合唱だった。中学生の時に混声三部合唱を歌ったことはあったが、男声のそのハモった時の快感は混声の比ではなかった。体全体が共鳴するような、その響きの中心に自分がいる感覚は言葉では表現し難い。僕はどっぷり男の世界にはまってしまった。

大学に入っても、合唱は忘れられず仲間と合唱団を作ったりしたが、その頃に出会ったのが合唱指揮者の辻正行先生。大学で一年先輩のお父さんでもあった。僕が合唱経験者ということもあり、辻先生の事務所で、音楽の仕事を与えてもらうようになった。

そのうちに同じような人たちが集まり男声合唱団ができた。それがクロスロード・シンガーズである。これがまたユニークなメンバーが揃っていて、キャッチフレーズは「教会からキャバレーまで」となった。メンバーの中に編曲者はいるし、ポップスに演歌、それに宗教曲まで、とにかく節操無くなんでも歌ってしまう。演技派揃いで声もよく出る。

我々約20名と女子高生約100名とで混声合唱を歌ったこともあった。スクールコンサートでもあちこち行ったし、僕にとっては非常に楽しい男の集まりだった。僕らの社長でもあった辻先生は3年前に他界。心の中にぽっかり穴があいた感じだった。クロスロードのメンバーもそれぞれが忙しくなり、なかなか集まれなくなった。…合唱を聴きに来てこんなに笑ったのは初めてだと言われた言葉がなつかしい。

佐藤淳一(テノール)

シエナ・ウインド・オーケストラ
2006.08.18

シエナ25

『シエナ25』は、シエナ・ウインド・オーケストラのメンバー25人で結成された、小編成の吹奏楽ユニットです。

今回のテーマは3つ!

☆「TVonブラス」大人気“ビリーブ”や、なつかしの“ドリフ大集合!!”みんなの名作“サザエさん”“ドラえもん”など、「一度は耳にしたことがある!」TVから流れてくるゆかいな音楽をお送りします。

☆世界のマーチ
吹奏楽といえばマーチ!“ラデツキー行進曲”や「サル♪ゴリラチンパンジ〜♪」の替え歌でも有名な“ボギー大佐”、ジャズも吹きます♪“聖者の行進”など世界各国さまざまなマーチが大集合です。

☆ブラスの響きパート1&2
普段シエナ大編成でも演奏する曲を25名でエネルギッシュかつ、緻密なアンサンブルでお届けします!小編成ならではの透明感のある響きをお楽しみ下さい☆。

シエナ・ウインド・オーケストラ(管楽アンサンブル)Fl金野紗綾香

清水和音
2006.08.17

プログラム(2)

こんにちは。今日はプログラム前半のモーツァルトについてです。

モーツァルトの作品は他の古典派の作曲家と同様に単純なものが多いと思います。ただし同じ時代の二流の作曲家との決定的な違いは作品が光輝いているということです。そしてどの楽曲についてもいえることですが、演奏に音楽家が持つ本来の資質が直接表れます。

ピアノ曲に関して言えば音符の数が決定的に少ないわけですので技術的に難しいことは何もありません。また少ない数の音符から音楽を紡ぎだすわけですから、間が重要になります。絶妙の間はどんなに練習、努力をしても身に付けられるものでは無いと思います。

従って各音楽家が生まれながらに持つ音楽性あるいは資質が全てさらけだされるのです。モーツァルトを弾く事は音楽家にとってある意味怖いことです。ただし聴衆に皆さまは演奏する音楽家の本質を感じることが出来るわけですので、非常に面白いことでもあると思います。

私が弾くKV331, 332は、モーツァルト中期の作品で、全19曲のピアノ・ソナタの中でも私が好きなもののうちの2つです。これらの作品は先日レコーディングも行っています。ピアノ・ソナタはピアノ協奏曲のように後期の作品に出来が良い作品が多いということはなく、良い作品が各年代に点在しているということも興味深い事実です。

清水和音(ピアノ)

菅英三子
2006.08.17

2006年08月17日

菅英三子、3回目の登場です。今日はちょっぴりハードな10月のお話です。

「仙台クラシックフェスティバル」には10月9日に出演しますが、実はその前日8日は京都で歌っています。京都市立芸術大学が主催して行なう「京都国際平和会議」のコンサートなのです。

9日の朝の飛行機で仙台に戻ってきますが、ちゃんと飛びますよね〜。

今年の10月はこの他、1日に岡山でマーラーの「千人の交響曲」、15日に東京でリサイタル、25日・26日に東京で読売日本交響楽団の演奏会という予定です。重なる時というのは重なるものなんですよね〜。暇な時はめちゃめちゃ暇なのに….。今年はこのペースで11月に突っ込み、そのまま12月を突っ走ります。

10月15日のリサイタルは、東京・銀座の王子ホールで行ないます。今年生誕250年のモーツァルトの作品によるプログラムです。前半は宗教曲。モテット「踊れ、喜べ、幸いな魂よ」で始まり、「ハ短調ミサ」、「悔い改めるダビデ」からのアリアへと続きます。「踊れ、喜べ、幸いな〜」は、昔大ヒットした映画「オーケストラの少女」で歌われた有名な「アレルヤ」が入っている曲です。後半はオペラ特集で、「フィガロの結婚」、「羊飼いの王様」、「後宮からの逃走」、「魔笛」からのアリアを歌います。

日曜日の午後、銀座にいらっしゃいませんか?

菅英三子(ソプラノ)

佐藤淳一
2006.08.17

花言葉

私が所属している仙台オペラ協会で、今年度はこの「花言葉」というオペラを公演する。

ほとんどの方は初めて聞く演目ではないかと思う。原作は、スペインの作家ガルシア・ロルカ、作曲はイタリアのレンツォ・ロッセッリーニ、彼はイタリアの映画監督の巨匠ロベルト・ロッセッリーニの弟である。

おおよそのあらすじは、主人公のロシータは従兄と婚約しているが、その従兄が遠く離れた自分の実家に戻ってしまう。その彼を待ち続けるロシータ。月日は10年20年と過ぎていく。20数年後に、その従兄は8年前に既に地元で結婚していたと手紙を送ってくる。20歳だったロシータは40代半ばを過ぎオールドミスとなってしまう。僕はその従兄の役。婚約者を20年以上も待たせながら裏切ってしまう本当に悪いやつだ。

今回の演出家はイタリアから招いた。

先週より立ち稽古が始まった。これがまた面白い。楽譜から創造していたものよりももっとオーバーで激しく、僕は益々悪い男になっていく。ピンカートンを歌ったときも、公演後にある方から、あなたって本当に悪い男だったのねと言われたことがあった。今回もそのように言われるよう、歌い演じたいと思う。

音楽は大変綺麗だし、スペインのアンダルシアの匂いがぷんぷんしてくるし、その上これぞイタリアオペラだという歌いまわしが随所にあるし、知らないオペラでも十分に楽しめると思う。

フル編成オーケストラでは日本初演となるので、この歴史的瞬間に是非たくさんの方々に立ち会ってもらいたい。公演は今度の9月2日・3日宮城県民会館にて。

問い合わせはオペラ協会事務局022−264−2883までどうぞ。

佐藤淳一(テノール)

シエナ・ウインド・オーケストラ
2006.08.17

M8クインテット

“M8=ミュージックエイト”といえば…吹奏楽をやったことがある方なら、一度は吹いたことがあるかもしれませんね。かくいう私も小学校の頃からプロになった現在にいたるまでM8を演奏しています。

幅広い年齢層で楽しめる、親しみやすいフレーズいっぱいの曲を、小編成でもリッチなサウンドのするようにアレンジされています。今回はシエナ・ウインド・オーケストラより、クラリネット、アルトサックス、トランペット、トロンボーン、ユーフォニウムの5パートで演奏致します。

たった5人で……しかもこの編成で……と、お思いでしょう??

どんな響きがするのかは当日までのお楽しみです♪

シエナ・ウインド・オーケストラ(管楽アンサンブル)Fl金野紗綾香

清水和音
2006.08.16

プログラム(1)

こんにちは。今日からはお約束のプログラムについてです。

「せんくら」で演奏させていただくプログラムを全部並べるとモーツァルト:ピアノ・ソナタ第11番KV331(トルコ行進曲つき)、12番KV332、ショパン:ノクターンOp9-1, 2, 62-1, 2, 「遺作」です。

まず演奏する二人の作曲家、モーツァルトとショパンの共通点は共に「夭折の天才」である点です。モーツァルトは35歳、ショパンは39歳に亡くなっています。この二人の音楽には年齢不詳の要素があります。この要素は夭折の天才作曲家のみがもつ独特な持ち味と言えます。

皆さまもこの二人の作曲家のある一作品を聴きながらCDのリーフレットを眺めた時、その作品の作曲年代をご覧になって驚いたという経験をお持ちの方がいらっしゃると思います。

是非 皆さまも私が弾く上の作品の作曲年代を調べてみて下さい。

それからこの二人の音楽には「人間臭さ」が無いですね。これはベートーヴェンの音楽と比べればより明らかで、ベートーヴェンの音楽の特徴が「人間臭さ」「爆発」であるならば、ショパン、モーツァルトの特徴は「洗練」であると言えると思います。

清水和音(ピアノ)

清水和音
2006.08.16

読売日本交響楽団 三大協奏曲

今日は8月19、20日に行われる、読響三大協奏曲のリハーサルでした。曲は大好きなチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番、指揮は私が同世代で最も尊敬し信頼する指揮者の一人である広上淳一さんでした。

やはり素晴らしいオーケストラや指揮者との共演は本当に楽しいものです。演奏会が非常に楽しみです。お昼ご飯時には、広上さんや団員さんと昔話や音楽の話に花が咲き、こちらも本当に楽しかったです。

仙台にも仙台フィルという素晴らしいオーケストラがありますね。コンマスに若くて優秀な伝田さんが就任したと聞いています。先日彼とは室内楽で一緒になりとても楽しかったことを良く覚えています。

仙台フィルにはこれまで何度か出演させていただいていますが、是非また演奏する機会があれば嬉しいです。

清水和音(ピアノ)

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