
いよいよ8月入りましたね!
7月30、31日には、トリフォニーでの定期演奏会、沢山の方々に聴きに来ていただきました。
有難うございます。
【2010年7月31日(土)14:00~ すみだトリフォニーホール】
<第465回定期演奏会>
●リゲティ:Vn協奏曲
○ホルへ・サンチェス=チョン:《クリン1996》
○リゲティ:《バラードとダンス》*
パトリシア・コパチンスカヤ(Vn)
西江辰郎(Vn*)
●ヴェレシュ:哀歌~バルトークの思い出に(日本初演)
●コダーイ:組曲《ハーリ・ヤーノシュ》
指揮:クリスティアン・アルミンク /新日本フィルハーモニー交響楽団
7月30、31日、新日本フィル、すみだトリフォニー定期では、リゲティのヴァイオリン協奏曲などを演奏しました。
この曲、アンサンブルでは一番と言っていいほど、ソロパートもオーケストラも難しい。
スコアを見て自分で振ってみた時は、数小節でNGでした。
しかしながら、聴く分には面白い曲なんです。
文句言えません。
現代曲ではうわべだけで終わってしまうことも多いと思うのですが、この2日間のリゲティの演奏はソリストの情熱も影響して集中力がありました。
アンコールではパトリシアとリゲティのデュオ。
彼女は大好きな音楽家ですが、本番で足を踏みならしてしまう癖があるためか、裸足で演奏します。
31日には、本番2日目ということもあり、オーケストラの団員からは、「やっぱり、一緒に弾くならあそこで靴を脱がなきゃ!」
と言う声も・・・・
実際、「パフォーマンス」という考えからすれば、僕もアンコールで靴を脱ぐことで喜ぶ方も沢山いるでしょう。
とはいえ、彼女はドレス。実際会場では、遠くの席に座っていらっしゃる方は、裸足ということに気がつかない方もいるでしょうし、
「どうかな~」と思ったので、パトリシアと話しました。
そこで返ってきた答えが、
「聴衆には“見る”より“聴いて”ほしい。」と言う答えでした。
自分は靴を脱ぐか脱がないかにはそんなにこだわっていない。
でも、そのことで“聴く”が“見る”に換わるよりは演奏を“聴いて”ほしいと。
たしかに。
そこで、僕は本番のその場で決めることにしました。
結果として、靴を脱いだのですが、その理由は、一つには協奏曲の演奏中、昨日の演奏も気になる“自分”がいて、“2日間同じ感覚”になるのを避けたかったため。
二つ目の理由は、直前までその場の自分の決断に任せていましたが、“脱いでもやれる”と思ったからです。
つまり、僕は裸足で演奏したことがないので、演奏に集中できるかということです。
実際、裸足で演奏してみると、感覚は新鮮で、涼しく、木のぬくもりを感じるし、舞台上がきちんと清掃されていることにも気がつき、全く問題ありませんでした。
何でもやってみるものですね(笑)
そしてもう一つ、パトリシアが見世物で靴を脱ぐのではなく、音楽家だということ。
西江辰郎(ヴァイオリン)