暑い日が続きますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
牛田智大です。「せんくら」には2012年の初参加から今回で5回目。
いつも温かく迎えてくださる仙台の皆さまと過ごせることをとても楽しみにしています。
そしてせんくら名物のこのブログ。ついに初登場となりました。
何を書いてもいいとのことなので、私の自宅でもっとも人気なアイテムを紹介したいと思います。
それは「アイロン台」。
横90×縦37、高さが25cmから78cmの間で13段階にわたって調節できるものなのですが、引っ張りだこのアイテムなのです。
通常の使用ではそれほど出番がないこのアイロン台。
しかし、ソファに座ったとき実にちょうど良い高さにパソコンを置いて作業することができることに気づきました。毎日のメールのやり取りやこのブログを書いたりする作業のとき、アイロン台の上にパソコンを置くと、ソファに座っていても無理のない姿勢を保つことができ作業が捗ります。表面がクッション材と明るい布カバーに覆われているので、腕や手首があたっても柔らかく非常に快適な作業をすることができます。
そしてもうひとつ。なんとピアノで譜読みをする際にも、鍵盤に直角になるようにアイロン台を横に置くと、よい感じに肘をついたり、参考書籍を置いたり、いくつかの異なる版の楽譜を並べて作業をすることができるのです。もはやアイロン台は私にとって譜読みをするときの必須アイテムになっています。
さらに、それほど面積は広くないにもかかわらず、猫にとってもお気に入りのくつろぎスペースにもなっています。
もちろん本来の用途も忘れてはいません。アイロン台ライフを満喫していると、どこからか「アイロン台返して!」という呪文が聴こえ、一瞬にして持ち去られてしまいます。
猫と私と一緒に1日の大半を過ごしているわが家のアイロン台は、今となってはシャーペンの芯やボールペンのインク跡、消しゴムの擦れ跡、そして猫の毛だの爪だのが絡まり引っかかり穴だらけ。たまにお茶やジュースなんかこぼしたり。なかなか年季の入った姿に変容し、白いYシャツにアイロンをかけるのはちょっと躊躇わざるをえないものに。
かくして我が家には、なんと本来の用途のためのアイロン台がさらにもう1台新設されることになったのでした。
結局のところ猫の写真を載せたかっただけのような気もしないではありませんが、私のブログはここまで。せんくらで皆様とお会いできるのを楽しみにしております。会場でお待ちしております!
牛田智大
仙台の皆様、ご無沙汰しております!
ヴィオラ奏者の佐々木真史です。
今回は
30セレーノ弦楽四重奏団と
25懐かしのメンバー大集合
のニ公演に出演させて頂きます。
はじめましてのお客様も多くいらっしゃると思いますので、簡単に自己紹介を。
1999年9月ー2011年の3月まで仙台フィルの首席ヴィオラ奏者として在籍しておりました。
その間、国際コンクールやせんくらなど、本当に沢山のコンサートに出演させて頂きました。
現在は千葉交響楽団で首席奏者を務めております。
11年半の間、沢山の思い出がありますが、やはり仙台での演奏会の一つ一つが大切な思い出です。
中でも忘れることが出来ないのは仙台のお客様が暖かい事です。
どのステージでも、とても熱心に聴いてくださり、温かい拍手を送って下さるお客様の皆さんが大好きでした。
久しぶりの仙台での演奏、皆様にお会い出来、ご一緒に音楽を楽しむのを心より楽しみにしております。
佐々木真史
皆さん、こんにちは!
ピアニストの福間洸太朗です。
この度、「せんくら」音楽祭に初参加し、3公演で演奏させていただきます !
以前お声がけいただいた時は他の公演と重なり出演が叶わなかったので、喜びもひとしおです!
こちらの「せんくらブログ」では、私の出演する各公演の聴きどころをご紹介しますね。
初日のリサイタルでは、ショパンとラフマニノフの作品を取り上げます。
この二人は、ピアノ音楽史には欠かせない大天才のピアニスト兼作曲家でありましたが、後に生まれたラフマニノフはショパンに対し多大なリスペクトを持ち、自身のピアノリサイタルでも作品をよく取り上げていました。
この公演では、二人の作曲家の『前奏曲嬰ハ短調』、そしてロマンティックなメロディと超絶技巧が映える名作をお聴きいただけます。二日目のガラコンサートでも同じショパンとラフマニノフを弾きますが、私の中で『楽興の時第4番』と『革命のエチュード』は、左手の疾走感漂う無窮動のモチーフだけでなく、メロディにも何か共通するものを感じます。
二日続けて聴かれる方は是非ご注目ください!
また、このコンサートでは3人のお若いスターピアニストさんも出演され、ワタクシが司会進行も務めますので、彼らの演奏は勿論、楽しいトークもお楽しみに。(^^♪
そして最終日グランドフィナーレでは、超名曲ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を演奏します。
この作品はフィギュアスケートでも有名ですよね☆
実は私、「スケオタ」とも言えるほどフィギュアスケートが大好きなんです!
偶然にも、アルベールビル五輪でこのラフマのピアノ協奏曲第2番で演技され、見事銀メダルに輝いた伊藤みどりさんとつい先日オンラインで対談しましたよ。
伊藤みどりさんとオンライン対談(アルベールビル五輪の演技をご本人解説付で観ました!)
また仙台と言えば、日本のフィギュアスケート発祥の地、そして羽生結弦さん、荒川静香さんという二人の五輪金メダリストを輩出した地…そのお二人とも私は以前アイスショーでご一緒したこともあり、ラフマニノフ生誕150年に仙台で彼のピアノ協奏曲を弾けることに、とても特別なご縁を感じています。
日本フィギュアスケート発祥の地といわれる仙台城の外堀だった五色沼、今回時間を見つけて観に行きたいです!
羽生結弦さんと。2015年ファンタジー・オン・アイス in 神戸の千秋楽でバラード第1番でサプライズコラボをしました。
荒川静香さんと。2016年ファンタジー・オン・アイスでご一緒し、ウォームアップされている横で、私もピアノを練習させていただき、即興でコラボしました。
また、東日本大震災後、私は宮城県石巻市の湊小学校と多賀城市の東豊(とうほう)中学校を訪れて演奏したことがあります。
石巻市湊小学校にて
多賀城市東豊中学校にて
皆さん様々なご苦労がありながらも、とても素直で、懸命に前を向いて頑張っていらっしゃる姿を見て、涙がでるほど勇気づけられたことを昨日のことのように思い出します。その時に会った子供たちは今どうしているのかなぁ、とよく想ったりします。
今回、再会できたら嬉しいですね!それでは、暑い日が続きますが、「せんくら」まで皆さんお元気でいらしてください。
会場にてお目にかかれるのを楽しみにしています!
海外での演奏写真(C)Stephane Delavoye
福間洸太朗
皆様、こんにちは。
仙台フィルコンマスの
神谷未穂です。
毎年恒例で出演させて頂いているせんくらバロックチーム・神谷、小池、ジラール 、そして梅津の4人のアンサンブルは、昨年のせんくらで結成㊗️10年を迎え、今年2023年はゾロ目の11年です!
今年からジラール が創設した『アンサンブル・マレッラ』のメンバーとしてせんくらに出演させて頂き
ます🎵
公演番号10番・9月29日14時45分
シアターホールにて開演。
『マレッラ』とは、テレマンのパリ四重奏をパリで初演したイタリア人の名ヴァイオリニストのお名前。
以前、せんくらで数年かけてパリクァルテット全曲(❗️)にチャレンジさせて頂いた事は、私達の音楽人生にとって、とても良い思い出&経験となっています。
その貴重な場を与えて下さったせんくら、それを聴いて下さったお客様に、今も感謝。
私達のプログラムは毎回、「この日初めて生で聴きます」、という方が多いのでは、と思われる曲ばかりですが、
楽都・仙台の名に相応しい内容を、そして初めてでもバロックの面白さを感じて頂ける様な曲を、とメンバーで選びに選んでおりますので、今年も存分にお楽しみ頂けるのではないかと。
ご期待下さい。
今年のテーマはクヴァンツ、グラウン、C.P.Eバッハ、ベンダといった一流の音楽家が集ったフリードリヒ大王の宮廷がテーマで、グラウン、アーベル、C.P.Eバッハの作品を演奏します。
今年はなんと、私の大好物で、度々せんくらブログ でも書かせて頂く程の思いが通じたのか、萩の月🌕でお馴染みの菓匠三全様が、アンサンブル・マレッラ公演をご協賛下さると❣️
、、、書いている内に、
萩の月🌕が無性に食べたくなってきました。
凍らせても美味しいですよね❣️
『アンサンブル・マレッラ』のCDは
マレーの『異国組曲』、
シューベルトの幻想、
悪魔のフォルクレ
をリリースしています。
せんくら会場でご購入頂けたら、嬉しいです❣️
この公演の後には、
20時からお隣のコンサートホールで仙台フィルのドヴォルザークプログラム
(今年の指揮者は松本宗利音・しゅうりひとさん!
なんてインパクトの強い
素敵なお名前。
ソリストは上野通明さん)、
翌日の9月30日は45周年を迎えられる日専連様のスペシャルコンサートで、
澁谷さん、森下さん、西江さん、佐々木さん、原田さん、という元仙台フィルメンバーと、私、井野邉さん、吉岡さん、という現メンバーのコラボアンサンブルがあります。
ナビゲーターはお話上手な我妻部長🎵。
森下さんとは私が小学生の頃から、西江さん、原田さん、井野邉さん、我妻部長とは高校生の頃から知っている、という仲です。
澁谷さんは、女性コンマスが少なかった時代から仙台フィルを引っ張っていらした、という女性コンマスの大先輩として尊敬の念を抱いています。どんなアンサンブルになるでしょうか。
ワクワクします。
女性コンマス大先輩といらえば、大谷さんも、今年のせんくらにご登場ですね🎵。
最終日は仙台フィルと、仙台国際コンクールで入賞されたリーさん、そしてなんと、うちの母とお父様が高校の同級生という福間洸太朗さんがソリスト。
個人的にも楽しみな公演が続きます。
最後になりますが、今年もせんくらブログをお読み下さり、どうも有難うございます。
只今、河北新報の月曜夕刊でも、隔週でエッセーを担当しています。
7月24日 ①『未来の未です』
8月 7日 ②『日仏夫婦の会話』
8月21日 ③『「ガンバ」をご存知ですか?』
9月 4日 ④『真夏の音楽講習会』
9月25日 ⑤
10月16日 ⑥
10月30日 ⑦
11月13日 ⑧
せんくらの事も書いたり、音楽の事だけでなく、色々書いています。こちらも
お読み頂けたら幸いです。
それでは、
せんくら会場でお会いしましょう❣️
神谷未穂
二つ目の公演は、
秩父英里スペシャルアンサンブル!!!
feat.小池まどか&八島珠子from仙台フィル
JAZZピアニスト✨秩父英里さんのオリジナル曲で
Blackberry Winter
Dreams of the wind
Tales of the Patels ほか
をお届けします☺️
秩父英里さんの曲はとっても心に残る曲で
演奏した後も思わず口ずさんでしまうくらい。
みなさんも聴いていただいた後に地下鉄で
メロディ〜♬ 歌っちゃうかも!!!笑
9月29日(金)19:00〜19:45
太白区文化センター(楽楽楽ホール)にて
お待ちしていますね☺️
それから、個人的に宣伝させていただきます。
もし宜しけれはこちらも聴きにいらっしゃいませんか?☺️
✨18世紀フランス宮廷音楽✨
ジャン=マリー・ルクレール:ヴァイオリン・ソナタ 全曲演奏会No.5
11月11日(土)14:00開演
ライブドーム スターダスト(仙台)
11月12日(日)14:00開演
松本記念音楽迎賓館 (東京)
おまちしていま〜〜〜〜〜〜す☺️☺️☺️☺️☺️
小池まどか
(サンスーシ宮殿でフルートを
演奏するフリードリヒ大王)
フォルクレからベートーヴェンの時代まで、
バロックと古典時代の融合、
そしてロマン主義への参入に至るまで、時代とともに生きる、
この二人の先見の明のある
プロイセンの王が、
18 世紀後期、大きく進化した音楽芸術に、
重要な役割を担った、
と言えるのではないでしょうか。
フリードリヒ大王の宮廷音楽をテーマにした
私達の2023年のせんくらでのコンサート、
聴いて頂けたら嬉しいです。
エマニュエル・ジラール
皆様こんにちは。東京交響楽団オーボエ奏者の最上峰行(もがみたかゆき)です。
ずっと出演したいと夢見ていた「せんくら」に初めて出演できる事、本当に嬉しく思ってます。
さて、僕が所属しているプロオーケストラ「東京交響楽団」は神奈川県川崎市のミューザ川崎を本拠地として活動しているのですが、ミューザ川崎の一階に牛タン「杉作」というお店があります。牛タンというだけで仙台を思い出さずにはいられないのですが、なんとそこの御主人は仙台の名店(あえて名前は伏せます)で修行された方なんです!
ミューザ川崎でリハーサルや本番がある時の半分位はそこで牛タン定食を頂くのがルーティンのようになっています。まあとにかく美味しい!「うまいっちゃだれ!」なのです。そして牛タンを頂くと不思議なもので仙台に住んでいる両親や、友人、知人の事を思い出してしまうのです。
小学6年生から高校3年間の多感な時期を過ごした仙台での思い出はこの歳になっても消える事はなく、創立メンバーとして参加した仙台ジュニアオケで味わったオーケストラの楽しさ、面白さが、プロオーケストラ入団への夢を後押ししてくれていたと思います。
震災時に安否のわからない両親に向けて録音したYouTubeの「ふるさと」には沢山の方々から反響を頂きました。今現在はオーケストラの活動の他にもスタジオミュージシャンとしてドラマ、映画等のレコーディングに参加していますが、それも自分の音を仙台の両親に聴いてもらいたい、友人、知人に聴いてもらいたいという思いが原動力になっています。最近は有名バイオリニストに似てるという事でテレビにも出演する事もありますが、それもやっぱりお世話になった地元の皆に観てもらいたいという気持ちが大きいです。
今回は仙台の顔ともいえる仙台フィルの素晴らしいオーボエセクションのお2人、西沢君と木立さんとのアンサンブルが9月30日。そして作曲家の方々からの許可を得て演奏可能になった最上にしかできないリサイタルプログラムが10月1日と2公演の機会を頂きました。皆様にお楽しみ頂ければと思っておりますので、是非会場でお待ちしております!
そして当日会場でお会い出来たら、仙台のお薦めの牛タン屋さんもコッソリ教えて下さい。
最上峰行
出演プログラム
https://sencla.com/artist/mogami_takayuki/
せんくらファンの皆さんこんにちは。栗コーダーカルテットの川口義之です。三人なのにカルテット、ということで毎回ゲストプレーヤーを加えて演奏活動をしているわけですけれども、他の二人がせんくらにまつわる文章をまとめてくれると信じて、全然関係ないフェスティバルのことに触れたいと思います。なんだかせんくらと共通したところがあるなあと前々から思っておりまして。
アメリカの深南部と言われるあたりにニューオリンズという大きな都市があります。ジャズ発祥の街として有名ですね。35年前、初めての海外旅行の時に訪れて以来、相当な回数通ってますが、それというのも4月の最終週の金、土、日と5月の第一週の木、金、土、日の七日間に渡って大きな音楽フェスティバルがありまして、それを観に行くのがコロナ禍前までの年中行事のようになってました。今年になってようやく再訪したのですが、相変わらずのハッピーで無理のないイベントでした。正式名称はニューオリンズジャズ&ヘリテッジフェスティバルといって、ヘリテッジは遺産、伝承、伝統みたいな意味で、出演者はジャズに留まらずアコーディオンやバイオリンを使った地元の音楽のザディコやケイジャン。ロック、ポップス、ラップ、ゴスペル、フォーク、ブルースなどなど。
(https://www.nojazzfest.com/music-schedule/)
日本の山の方で行われる巨大な音楽フェスなどとは違って、こちらは町の競馬場の中だけで行われます。競馬場は街の中心であるフレンチクォーターから車で10分。路面電車(トラム)を使っても2〜30分といったところでしょうか。4〜50分かければ徒歩でも行ける距離です。その限られたスペースの中に12箇所のステージ、他に競馬の屋内観覧席を利用したミュージシャンのインタビュー会場が一つ、子供達に楽器を教えたりするキッズテントが一つ、ルイジアナ州の郷土料理のオープン教室が一箇所。12のステージは音楽の傾向でおおよそ出演者が振り分けられていて、名前も分かりやすくジャズテント、ブルーステント、ゴスペルテントなんて屋根付きの会場もあれば、アリーナクラスの人数がいっぺんに観られる野外の会場が三つ。古いスタイルのジャズを一日中演奏している小ぶりなテントでは、高齢のご夫婦なんかが仲良く踊れるスペースが用意されていたり、ちょっとした配慮がそこかしこに感じられます。
午前11時開場で程なく演奏が始まり、終演はおおよそ午後7時。今年はまた料金が上がりまして当日券が95ドルでしたが、一日中全てのステージが自由に観られます(初めてフェスにいった頃は12ドルくらいだった記憶が)。各会場への入場制限はないようで、おおらかなお客さんは好きな出演者のテントの外に椅子を並べたりして、音だけを楽しんでいたりします。各演奏の長さは早い時間帯は4〜50分程度が多く、後半やや長めになり、メインの大きなステージでは一時間半から二時間の、ほぼフルコンサートくらいのボリュームの演奏を聴くことができます。目当ての出演者がある人たちは、早くから集団で椅子を並べて陣取ったりしているのはどこのフェスも同じかな。食べ物や飲み物のブースも沢山ありますし、ビール売りやピーナッツ売りが会場を回っていたりもします。
時折ステージ以外の場所でマルディグラインディアンと呼ばれる集団の派手な衣装のパレードが列をなしていたり、ちっちゃなスペースでメキシコのマリアッチの演奏やネイティブアメリカンの踊りや太鼓が始まったりと、偶然見かけたものがとても印象的だったりします。自分が毎回楽しみとしているものとしてはカルチュラルエクスチェンジ、文化交流という枠がありまして、毎年違った国のミュージシャンが何組も招聘されて、色々な会場で演奏を行います。今年はプエルトリコのミュージシャンが大挙してやってきて、どのバンドも素晴らしい演奏でした。過去にはキューバやブラジル、ジャマイカ、アフリカ(国名は失念)なんてのがあったような気がします。これだけ沢山の出演者がいると全く知らないミュージシャンも多いのですが、フリーペーパーのフェス特集には出演アーティストの略歴が辞書のように引けるようになっていて実に便利。
お昼の11時から夜7時でイベントが終わったと思ったら大間違い。この時期は町のあらゆるライブハウス、バーなどで有名無名のミュージシャンが演奏をしています。それも店によっては朝まで!同じライブハウスが夜9時から12時、深夜12時から3時、3時から朝6時なんて感じでフル回転。僕もフェスの会場から宿に戻るや否やシャワーを浴びて、Tシャツ短パンから多少フォーマルめの服装に着替えて再び夜の街に出かけていきます。便利なことにフリーペーパーにはその日の主だったライブのスケジュールが列記してあったりしますし、もちろん今時はウェブで調べることもできます。僕はアメリカーナのジャンルでグラミー受賞者のベテラン女性シンガーソングライター、ルシンダウィリアムズをシビックシアターに観にいきました。そうした前売りが売り切れてしまうようなビックネームもいれば、ドリンク代とチップだけで飛び込みで観られる気楽なバーもいっぱいあります。翌日の朝11時にフェスの会場にいようと思ったらそんなに夜更かしはできないのですが、ついはしごをしてしまって結局疲れ果てて翌朝の会場入りが午後になることはしばしば。炎天下に8時間いるのはしんどいのでそれはそれで良いのですが。アメリカの南部の日差しはなかなかのものです。このところはつい日差しを避けてテントの中のプログラムを中心に観てしまうようになったかな。
この素敵なフェスにも悩ましい問題が二つあります。まず一つ。二週間のうちに必ず一度は大雨が降ります。嵐といってもいいくらい。屋内の会場もいくつかあるとはいえ、皆さんびしょ濡れ。雨の後の時間帯の演奏が全て中止になったこともあるし、一度だけ丸一日完全に中止になったのも経験しました。随分昔ですが、その日はハリーコニックJr.が出る日だったので観たかったなあ。そして雨の翌日からは元々競馬場だけあって土はドロドロ。芝生で寝転がって聴くなんて楽しみもできなくなっちゃいます。
もう一つは、せんくらを経験している方なら思い当たることでしょう。観たい、聴きたい出演者の時間帯がぶつかるんです。これはもうしょうがない。このフェスに関しては各ステージのトリの時間帯には色々なジャンルの有名ミュージシャンが目白押しです。かつて自分は、ひどい時には終盤の二時間ほどの間に10ステージくらいをはしごして移動したこともあります。エリッククラプトン、なんて有名な方のステージでさえ、2曲ほど聴いたら次に移動したり。今年に至っては、もはや諦めてハービーハンコックのステージは全く観ないって決めて、トムジョーンズのステージを最初から最後まで観たり。今回のこのビックネーム二人の出演ステージは競馬場の端と端だったのではしごは諦めましたが、遠目に観たり聴いたりするくらいだったら、各ステージの間の移動は割と楽で、一つのステージの音が小さくなったな、というくらいに離れると次のステージの音が聴こえてくるってくらいの距離感なので、無理なく楽しめます。欲さえかかなければ、実にゆったりと音楽を満喫できるフェスです。
観に来ているお客さんは車で来られる距離の方が多いようです(といってもアメリカ人は長距離移動が平気みたいですけど)。フェスの開催日だけ市内に泊まって、翌週までの平日は一旦自宅に帰って仕事をして再びやってくるみたいな方々なんだと想像できます。日本から来た、というとびっくりする方が多いです。やはり地元に根付いたフェスなんでしょうね。
話をせんくらに戻しますと、せんくらのお客さんも、やはり地元に近い方々が多いのかな。仕事の合間にふらっと寄ったりもできる気楽さがあるかと思います。こうした地元に密着したイベントが毎年行われるなんて羨ましいですね。それもこんなに豪華な出演者から選び放題という。僕たちの出演枠は、音楽に触れるきっかけ、的な役割かと思いますが、音楽のいろんなあり方の中の一つを提示できたならば幸せだなあと思います。自分も出演時間以外はいろいろ観て周りたいと思っています。そうしたことには(もちろん)慣れてますし、とても楽しみです。
川口義之
皆様
こんにちは
午前中にお読みいただく方、若しくは業界の方にはおはようございます。
夜、このブログをご覧になる方にはこんばんはとなりますね。
公演番号27「東北ゆかりの木管アンサンブル」に出演させていただきます、仙台フィルハーモニー管弦楽団オーボエ、イングリッシュホルン奏者の木立至(きだちいたる)です。
先ずは残暑お見舞い申し上げます。仙台に30年ちょっと住んでいますが今年が一番暑い夏です(9月5日現在)
なんということか!自分が出演する演奏会は全て完売になってしまいました。まだ残席のある公演もありますので、早めにチケットをお求めいただければと思います。
私や西沢くんに興味がある(?)というお客様は、こうなると二人が所属する仙台フィルハーモニー管弦楽団の普段の演奏会にお越しいただくしかありません、「せんくら」よりチケット代金が高くなってしまいますがそこはご容赦下さいませ。
今回は仙台フィルの演奏会の他にアンサンブル公演として東北ゆかりのメンバーとのコラボレーション企画に出演させていただきます。今となってはお客様をお誘いすることができませんので、お詫びの気持ちを込めてブログを執筆させていただきます。
「東北ゆかりの木管アンサンブル」公演は、最近テレビでの露出度も高い最上峰行(もがみたかゆき)くん、仙台フィルの首席奏者の西沢澄博(にしざわきよひろ)くんとのオーボエ三重奏の演奏会です、と同時になんとも贅沢な日本を代表するクラリネット奏者四人のアンサンブルも聴けてしまう(こちらの詳細は9月1日掲載の伊藤圭さんのブログをご覧下さい)というお得な演奏会です。
先日リハーサルをしたのですが、東京から駆けつけた最上くんが充分な準備もできていないうちに、またチューニングも無しに仙台組二人が強引にリハーサルを始めてしまいました。でも音が出るやいなや「これだよ、いい音が出てるじゃない」と僕は内心ニッコリしてしまいました。
特に打ち合わせもないのに仕掛けられればついて行く、仕掛ければ応えてくれる、なんか根っこが繋がってるなぁってこんどはウルウルです。
この三人は、もちろんオーケストラでは一緒に演奏したことはありますが、アンサンブルでの共演は始めてです。
あっという間にリハーサルの時間が過ぎ、仙台フィルの同僚のオーボエ奏者の高橋鐘汰くんも交じっての雑談タイムも笑いの連続。
こんな雰囲気のアンサンブルですので演奏会当日は笑顔での演奏になること間違いありません。
最後にちょっとしたサプライズもあるかもしれませんよ。
リハーサル風景の写真を載せさせていただきます。(リハーサルの演奏も公式Twitterからご覧いただけます、途中で切れているのは僕がこのあと崩壊したからです)。
皆様と9月30日、12時45分に、日立システムズホール仙台・パフォーマンス広場でお会いできますことを楽しみにしております。
木立 至
この度初めて参加させて頂けることとなり、皆様にお会いさせて頂けることを大変嬉しく思っております。
今回のコンサートでは無伴奏で出演致しますので、楽器本来の音、響きを直にお楽しみ頂けたら幸いです。
私が初めてこの町へ向かった記憶は、小学校低学年の頃に受けたバッハホール音楽コンクールまで遡ります。
初めてのコンクール体験で、メンデルスゾーンの小品を演奏し、賞を頂いて嬉しかったことや、地元の方のご自宅でコンクール前に練習をさせて頂いたことなど、その頃の景色や楽しかった感覚が今も心に残っています。
また若い音楽家のためのチャイコフスキー国際コンクールが開催されており、パンフレットを握りしめ、父親と楽しみに聴きにいった日々も懐かしい思い出です。
終演後は美味しい地酒、お寿司を楽しみたいです!
(c)Takashi Okamoto
皆さん、こんにちは!
『こんなにいたのか!東北ゆかりの名演奏家-リード楽器奏者大集合』
にクラリネットアンサンブルで出演します
濱崎由紀です。
熱望していたせんくらへの出演!素晴らしい機会に感謝しております。
仙台での演奏は私自身が小中学生時代を過ごした土地であることもあり
特別な思い入れがあります。
上杉山通り小学校四年生の時にブラスバンドで、クラリネットを始めた頃の自分に
〇〇年後せんくら出演するよ!と教えてあげたい!
3歳から始めたピアノでしたが
なんだか自分にフィットしない感覚がずっとありながらも音楽はすごく好きで
小学校四年生になったらブラスバンドに入ると決めていました。
希望した楽器はフルート!笑
案の定希望者多数でクラリネットに。
しかし、手にした日から
とても自分にフィットする感覚がありました。
出会いとは面白いものです。
まさかこんなにも長く付き合い
職業にまでなるとは当時想像もしていませんでしたが
仙台でのクラリネットとの出会いは
私の人生を大きく変えたことは言うまでもありません。
今、私はセイジオザワ松本フェスティバルで松本に滞在しています。
やはり夏の松本といえば
このフェスティバル。
地元の皆さんのご協力が温かく
ずっと続く音楽フェスティバルを地域全体が育て守ってきた重さを感じずにはいられません。
せんくらも同じで
地域の皆さんの大切なフェスティバルになっていると思います。
この秋
仙台の美しい景色と共に、皆様の心に届くことを願っています。
どうぞ楽しみにしていてください。
松本滞在中にほぼ毎日食べている蕎麦。
飽きません。
2006年の第一回から、ほぼ毎年出演させていただいているせんくら。
せんくら2023では、9月30日の日立システムズホール仙台内の交流ホールでのソロ・リサイタルと、
10月1日太白区文化センター内の楽楽楽ホールでのスペシャル・コラボ、2つのコンサートに出演します。
まず、9月30日の日立システムズホール仙台内の交流ホールでのソロ・リサイタルは「スペインを巡る旅」と題しまして、ギター音楽の故郷スペイン各地の様々な舞曲にまつわるプログラムを演奏します。
エンリケ・グラナドス(1867-1916)の「12のスペイン舞曲集」からの抜粋で、神秘的な第2番「オリエンタル」そしてヴァイオリンのレパートリーとしても有名な、情熱的な第5番「アンダルーサ」。続いて、グラナドスと並び称される国民楽派の作曲家ピアニスト、イサーク・アルベニス(1860-1909)の代表作「スペイン組曲」「スペインの歌」からの抜粋。これら各曲は生き生きとしたリズムと情緒豊かな旋律が有名で、それらを生んだスペイン各地の名がタイトルになっています。また、ふたりの後継者であり、20世紀に活躍したファリャとトゥリーナの音楽も、ハバネラ、セビリャーナス、ソレア、といったフラメンコのリズムに触発されて書かれたもの。夏の夜、情熱的なギターの響きを楽しんで頂けたらと思います。
さて毎年、せんくらでお会いするピアニストの加羽沢美濃さんとは、長年の友人であり、一緒に牛タンや美味しいお酒をご一緒する機会こそありましたが、ついぞステージでの共演の機会がなかったのです。それが今年になって、つい先日ですが、北海道の釧路で初共演しました。
さらに、10月1日太白区文化センターの楽楽楽ホールでの、「せんくらスペシャル・コラボ~美しきメロディ~」で、再び共演できることになり、年甲斐もなく今からワクワクしています。彼女が20年程前に書いてくださったギター独奏曲「プリンス・エドワード島~赤毛のアンの想い出」は、雄大な風景が浮かぶ感動的な小品です。続いて、トレモロで綴られる名曲「アルハンブラの思い出」、以上を私のソロで。そしてイギリスの作曲家アーノルドの「ギターと弦楽オーケストラのためのセレナーデ」を加羽沢さんとの共演でお届けします。この知る人ぞ知る秘曲、セレナーデは実に抒情的な美しいメロディの作品で、このコンサート・タイトルにぴったりな選曲だと思います。サックスの名手、上野耕平さんも登場して、盛り上がること間違いなしの夕べです。
まだ残席あり、ぜひご来場下さい!
©Takanori Ishii