第3回 音楽の力
フルートの荒川洋です。僕がフルートで参加している「宮崎駿監督作品崖の上のポニョ」。初日からすごい人気のようです。久石さんの作った曲でみんなが歌ってるのを見て、こちらも嬉しくなります。
実は僕も少し曲を作りまして、NHKの番組「情報テラスみやぎ(朝11時半~)」内で「みんなしあわせ」という僕の曲が毎日流れています。(演奏:荒川洋(フルート)、荒川知子(リコーダー)、篠崎和子(ハープ))この曲を作っていろんな人に聴いてもらっていると、本当にポニョの曲がひろまって、映画のイメージを広げていく力に、とても深い感動を覚えます。
僕は昔から音楽と映像のコラボレーションする仕事が大好きで、いつかそういう仕事(製作)を手がけてみたいなと思ってます。「絵」と「音楽」のコラボレーションは、いわゆる歴史が深いですが、たしかにどちらもイメージがしやすくなる効果がありますよね。昨年僕が作ったエッツの「もりのなか」に音楽をつけた音楽物語「もりのなか」(村松楽器(03-3367-6000)にて販売)も、そういう意味では初めて楽譜にしたもので、これからも作り続けてみたいカテゴリです。
ほかにも、とよたかずひこさんの絵本「バルボンさんのおさんぽ」(フルート&ハープ&語り)も作りました。4分くらいですが、一度とよたさんと篠崎和子ちゃんと演奏したことがあります。
音楽と映像だけでなく、音楽と地域という考え方にも非常に興味があります。
僕は全国各地にソロでいく機会があるのですが、その都度曲を作るようにしていて、単発のときはフルートと共演者とのために1曲、アウトリーチもかねるときは、その地域の人たちや子供たちのために1曲をなるべく作るようにしています。
北海道中標津にいったときは、ハルニレ伝説や、ヤマベの魚のことを綴った合唱曲「またあえる」、今度富山に行きますが、砺波市の四季の美しさ、庄川の流れる地元の誇れる豊かさを歌った「季節はめぐる」など、だいぶ曲もふえてきました。何か地元の人と一緒に地元の事を、音楽を通して考えられるのも素敵なことじゃないかなと考えたりもします。
そうそう宮城県の曲もあります。宮城県本吉町に演奏でお邪魔したときに作った「かぜがよんでる」。はまなすの風、大谷海岸からながれてくる潮風が山に咲くやまつつじまで届く様子を歌にしたもの。地元でいくつか関わってくれた学校や、聞きにきてくれた方々はみんなうたってくれました。知らない土地でもこんなにみんなが喜んでくれるんだ、という喜びがすごいこみ上げてくるし、かけがえのない思い出になります。
音楽って素敵ですよね。人や作品、いろんな物をつなげるアイテムにもなるんですね。
そういえば、前回十勝ワインのこと書くっていって全然かいてなかったので、次回へ。
作品全般お問い合わせ先。(発売元:サウンドテラス: sound_terrace@mac.com)