
こんにちは、エレクトーンの神田将です。今日は今年の演奏曲についてお話しします。
今年はふたつの枠をいただき、いずれもエレクトーンの独奏をお届けします。
まずは0歳児からのコンサート。せんくらではすっかりお馴染みですね。それにしても、子供ちゃんのパワーはすごいです。うまく表現できないのですが、放っているエネルギーが半端ないというか、「生きてます!」って感じなんです。もちろん、0歳からウェルカムの演奏会ですから、賑やかなのは織り込み済み。むしろシ〜ンとしていたら、めっちゃ怖いです。
今年はその子どもちゃんのパワーに負けないパワフルなプログラムを用意しました。かと言って最初から全力疾走だけでは芸がありませんね。そこで、穏やかな朝の雰囲気から、次第に加速して、最後には超高速プレーをお楽しみいただこうと企んでます。新しく盛り込んだ体験コーナーもお楽しみに!
もうひとつの枠は、真剣勝負です。エレクトーンでどこまで管弦楽の真髄に迫れるか、と言うより、その先を目指しています。オーケストラの最高傑作とも呼ばれるラヴェルのダフニスとクロエ、そしてムソルグスキーの展覧会の絵をラヴェルによる管弦楽編曲に基づいておいしいところ取りの抜粋でお送りします。
どちらもスペクタクル級のスケール感が魅力ですが、実はその精神性は極めて一個人的というか、ぎゅーっとフォーカスされた感じのものがあります。愛という概念を知らない若者が互いを想うってどんな感じだろう。そんなふたりにはいつもの夜明けですら、違って見えるのでは。そんな視点から、愛の純粋さから狂気までをひとりならではの一貫した息遣いで奏でます。
もうひとつは展覧会の絵。ムソルグスキーは管弦楽の手法を持っていたにもかかわらず、なぜこの交響的なモチーフをピアノ独奏曲にしたのでしょう。本当のところは知りませんが、もし私が友達を亡くし、そいつに何もしてやれなかったと悔やんだとしたら、盛大にみんなで弾く曲より、ひとりで弾くものを書くだろうと思います。「友よお前は偉大だった」と心で思いながら。
これらの作品を楽楽楽ホールで演奏させてもらえるなんて、夢のように幸せです!
さあ、今年のせんくらを、皆さんと一緒に楽しみましょう。そして、一緒に盛り上げていきましょう!!
神田 将(エレクトーン)