せんくらブログをご覧のみなさまこんにちは。
今日からの3日間は「せんくら・うた劇場」が担当させて頂きます。
第1日目は、「せんくら・うた劇場」制作班が担当致します!
さて、まず「せんくら・うた劇場」についておさらいです。
せんくらは毎年出張コンサートなども含めると100近い公演があり、世界各国で活躍される演奏家、東京からのアーティスト、地元の演奏家など、このフェスティバルに一堂に会して行なわれます。
その中で、この東北で行なわれる「せんくら発」のオリジナルの舞台芸術を!として誕生したのが、この「せんくら・うた劇場」でした。
2014年には「銀河鉄道の夜」、

2015年には「虔十公園林」、



昨年から美術はアトリエ・コパンさんが参加
そして今年2016年には「ポラーノの広場」と、東北所縁の作家宮澤賢治の文学と音楽の世界を毎年お楽しみいただいています。
それぞれの文学作品の世界観や精神性を極力壊さぬように、尊重し、愛おしむように音楽をつけられているのは宮城教育大学教授で作曲家の吉川和夫さん。
うた劇場では指揮も務められます。
どの作品も45分で上演するにはとても大変な作品でありますが、この「せんくら・うた劇場」のために毎回、作品を読み直し、編み直し、オリジナルの作品としてご準備頂いています。
そのものがたりを、うたと語りで綴るのは、仙台にゆかりある歌手の皆さん。
中村優子さん、高山圭子さん、原田博之さん、草刈伸明さん。
時に、ストーリーテラーとして、時に物語中のキャラクターとして七変化しつつその世界を表現してくださいます。
そして時に情景となったり、心情そのものに代わったり、その世界を膨らませてくださるのはピアニストの倉戸テルさんです。
いずれも仙台を拠点に幅広い活動をされているアーティストの皆さん。
また、昨年からはアトリエ・コパンさんに美術をご担当頂き、東北のこどもたちが描いた絵を、このうた劇場の音楽と一緒にご覧いただいています。
宮澤賢治の作品については、皆さんそれぞれに幼いころから、教科書や絵本など、何かしらに触れられて、慣れ親しんでいらっしゃることと思います。
彼が文学のみならず、哲学、科学、芸術、地学、宗教学、天文学、農学、植物学、、、と幅広く、それでいて深い興味の中に暮らしていたかは、様々な文学の場面から窺い知ることができます。
読むたびに、新しい気付きを与えてくれ、そしてそれは、東北に生きる「こころ」につながることもあります。
ちょっとしたユーモアがあり、優しさがあり、悲しさもあり、読む年代によって、読む側の心によって、主人公以外の登場人物に共感することがあったり、賢治が何を言いたかったか幾通りにも読める懐の深さをもっているようにも思えます。
せんくら・うた劇場をお聴きくださった方の中にも、ふたたび、宮澤賢治全集を出して来て読みたくなりました…という方がこれまでもいらっしゃいました。
今年は、宮澤賢治の作品の中でも、最も難解といわれる「ポラーノの広場」を取り上げます。
これは吉川和夫さんが2005年に作曲されたもので、今回は45分のせんくらオリジナル版として上演されます。
ブログの2日目以降は、吉川和夫さんご自身からこの作品についてや、うた劇場の魅力についてご紹介いただきます!
それでは引き続きお楽しみに!
せんくら・うた劇場(せんくら・うた劇場制作班)