
皆さま、こんにちは。
私のブログ担当は今回で最後ですが、これを語らずしてポーランドの日々は語れない、というもう一つのコンサートについて綴りたいと思います。
私が出演したフェスティバル“W krainie Chopina”は、ワルシャワから車で約1時間の美しい街で開催されました。
会場には、まだリハーサル中の時間帯から、コンサートを楽しみに多くの方々が並んで下さっている…!
その光景を見ただけで、胸が熱くなってしまいました。
さらには、現地メディアの方々もいらして、撮影隊の人もカメラをどーんと構えているではありませんか!
しかし、変なプレッシャーも感じず良い緊張感の中で、ただただ自分の中から湧き出るものを、何も恐れることなく奏でられたのでした。
終演後は、アンコールを求めてくれる拍手が続き、抱えきれない程の花束とプレゼントをいただきました。
なかでも、胸を打たれたのは、ご自分の心臓のあたりをおさえながら
“あなたの演奏は私のココに響いた、あなたは音楽だわ”
と言って、涙を流しながらギュッと強く抱きしめてくれたご婦人。
そして、
“あなたがポーランドで感じとったものを日本に持ち帰って下さい”
という言葉。
今まで全く見ず知らずの人だった私達が、そして遠く離れた国のポーランド人と日本人が出逢い、コンサートで心が通じ合い、分かち合い、涙を流して喜び、抱擁しているなんて…!
それはまるで奇跡を見ているかのようでした。
このポーランドの旅で、私が得たものは数多くありますが、確実に言えることは、国境や人種、全てを越えて、音楽で心を通わせられるのだということ。
“想い”はちゃんと伝わるのだということ。
それを身を持って経験できたことは、何よりも大きな、かけがえのないお土産となったのです。
さて、それでは最後に皆さまにせんくらのメッセージを!
今年のせんくらは“お楽しみクラシックス”と題した盛り沢山の内容のコンサートです。
大人の方も子供さんも、また0歳児のお子様も入場できますので、普段は赤ちゃんと一緒にコンサートに行くことが難しいお母様やお父様も是非いらして下さい!
皆さまに、私がポーランドから持ち帰った“モノ”を、届けられるよう頑張ります。
それでは、皆さま。会場でお待ちしています!
中園理沙(ピアノ)