再びせんくらブログに登場させていただきました草刈伸明です。
今回は「世界の歌 名曲巡りコンサート」で歌わせていただきます曲の中から2曲を紹介させていただきます。
シューベルトが作曲した『鱒』作品32、D.550は「歌曲の王」と呼ばれるほど作曲した数ある作品の中でも有名なものと言えるでしょう。
ちなみに初めてこの曲を聴いたのは小さい頃に家にあった目覚まし時計で、毎朝目覚めるときにはこの鱒のメロディーがながれていました。
お陰で時計の目覚まし時計はすべてこのメロディーなんだと思い込んでいたほどです。
歌詞は川の中で元気に泳いでいた鱒を、荒くれ者の釣り人が強引に捕まえてしまうという内容です。
しかし、この詩の裏には「男達はこのように女性をたぶらかすものだから、若い女の子は気を付けなさい」という意味を持っています。
歌曲は奥が深いですね…。
「赤とんぼ」は作詞 三木 露風、作曲 山田 耕筰による日本の代表的な童謡です。
日本中の老若男女が歌うことの出来る曲だからこそ、実際演奏会で歌うのはなかなか勇気がいります。
作詞者の三木露風によれば、北海道函館のトラピスト修道院で教鞭をとっていた時、午後四時頃に窓の外の竿にとまっていた赤とんぼを見て、放蕩者の父親が家に帰らず、母親は離婚して家を去り、祖父に引き取られて奉公人の少女に子守りしてもらっていた子供時代をふと思い出して出来あがった詩だそうです。
演奏者である自分にとっての「赤とんぼ」は一番町商店街を飛び交う赤とんぼであり、芋煮会をやる広瀬川の川岸を飛び交う赤とんぼです。
まだまだ人生経験が少ない未熟者ですが、自分なりの哀愁が出せるように努力したいと思います!
草刈 伸明(バリトン)