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SENCLA BLOG

ブログ

宮城学院女子大学
2017.08.26

及川浩治と“宮城学院女子大学の仲間達”

「せんくら」ブログ読者の皆様、こんにちは!

宮城学院女子大学音楽科長の太田峰夫です。

10月1日に開催されるコンサート「及川浩治と宮城学院女子大学の仲間達」について3日にわたって書かせていただくこのシリーズ。本日でついに最終日です!

 

今回の公演では、及川先生のほかに音楽科准教授の井坂惠先生(メゾソプラノ)、研究生の沼里杏子さん、宮崎ゆかりさん(いずれもピアノ)、音楽科の卒業生で、現在は附属音楽教室研究コースに在籍する赤間夏海さん(メゾソプラノ)の4人が出演します。今日は井坂先生もまじえて、出演者の話を聞かせていただくことにいたしましょう!

 

―昨年に引き続き、井坂先生にもご出演いただきます。

 

及川「井坂先生とは昨年もやらせていただいて、音楽家としてありがたい経験をさせていただきました。また共演させていただけるということで本当に楽しみにしています。」

 

 

―井坂先生は今回、ヨハン・シュトラウスの《こうもり》から、オルロフスキー侯爵の曲をお歌いになります。

 

井坂「僕はお客を呼ぶのが好きだ」はあのオペレッタの中でも舞踏会の幕開けに歌われる曲です。その後にいろいろなゲストが出てくる形になっているので、今回プログラムのはじめの方に歌うのにちょうどいいのではないかと考えました。」

 

―男性の役柄です。

 

井坂「ズボン役に縁があったので、これまでも演奏会で何度か歌ってまいりました。今回は及川先生の伴奏で歌えるということで、楽しみにしています。

 

―ありがとうございました。及川先生はほかに、研究生2人とも共演なさいます。

 

及川「2人とも学部の1年生の時から指導してきた生徒です。気心が知れているので、一緒に連弾で弾くのを、僕自身も楽しみにしています。

沼里さんには昨年のせんくらにも出演していただきました。今回2回目なので、緊張しているでしょうけれども、楽しみにもしていると思います。宮崎さんははじめてですが、頑張ってくれるでしょう。二人とも堂々とした演奏をするので、こちらも身が引き締まる思いです。学生と演奏するというより、対等な演奏家を相手にするという感じでいきたいと考えています。」

 

―声楽では赤間夏海さんが出演します。

井坂「私が本学に着任した年、彼女はちょうど学部の3年生だったと思います。それ以来順調に力をつけてきて、今では大学の授業を手伝ってくれています。とても真面目で、何事にも一生懸命に取り組まれる方なので、本番ではきっと若々しい、素敵なカルメンに「変身」してくれるのではないかと期待しています。」

 

―本日はどうもありがとうございました。

 

 

45分のコンサートなのに、3日かかってもなかなか話題がつきません。歌あり連弾あり。盛り沢山の「及川浩治と宮城学院女子大学の仲間達」をどうかお聴き逃しなく!それでは皆様、10月1日に日立システムズホールのパフォーマンス広場にてまたお目にかかりましょう!

 

宮城学院女子大学

宮城学院女子大学
2017.08.25

及川浩治:連弾、歌との共演の楽しみ

「せんくら」ブログ読者の皆様、こんにちは!

宮城学院女子大学音楽科長の太田峰夫です。

10月1日に開催されるコンサート「及川浩治と宮城学院女子大学の仲間達」について3日にわたって書かせていただいております。本日はその2日目。

 

私達が「せんくら」に出演するのは昨年に引き続いて今回で2回目ですが、そもそも宮城学院女子大学とは…という方のために、宮城学院についてごくかいつまんで紹介させていただきます。

 

アメリカ合衆国改革派教会宣教師と日本人キリスト者達の尽力により、「宮城女学校(後の宮城学院)」が仙台の地に産声をあげたのは今からおよそ130年前の、1886年のこと。キリスト教教育に基づく女子教育を行う学校として始まった「宮城女学校」は今日に至るまで、宮城学院は認定こども園、中学校・高等学校、大学・大学院を持つ東北最大の女子教育機関として、スクールモットー「神を畏れ、隣人を愛する」のもと、数多くの卒業生を世に送りつづけています。


初夏のキャンパス

 

ピアニストの及川浩治先生はこの宮城学院の音楽科で教鞭をとられています!ということで本日は連弾と歌の伴奏について話をうかがうことにいたしましょう。

 

―普段の演奏活動で連弾を弾かれることはありますか。

 

「弾かないですね。ただ、日本で教えていただいた児玉(邦夫)先生も、ブルガリアのガネフ先生も連弾や2台ピアノを専門にやっていらっしゃったので、レッスンではずっと弾いていました。学生の時、連弾のオーディションで金賞をとったこともあるのです!」

 

―どちらのパートを弾かれるのでしょうか。

 

「学生の頃はいつも上のパートを弾いていましたが、今回は主に下のパートを弾きます。昔よりベースラインとかに興味が出てきて、下の方を弾くのが楽しいのです。」

 

―上のパートは若い人におまかせになるわけですね。

 

「若いからできることというのがあるので、上のパートで思い切り演奏してくれればいいなと思います。まあ、ラフマニノフの《イタリアン・ポルカ》では僕が上のパートを担当してしまうのですが(笑)。」

 

―歌の伴奏もなさいます。

 

「楽しみにしています。普段歌の伴奏をさせていただく機会があまりないので、前回(昨年)のせんくら(「及川浩治と宮城学院女子大学の仲間達」)では本当に楽しませていただきました。

本当のことを言うと、声さえ良ければ、僕はテノール歌手になりたかったんです。だからレッスンではいつも歌っています!音域は狭いんですが…(笑)とにかく気持は歌の人と同じ気持を持っているつもりです。今回、赤間夏海さんと一緒に《カルメン》を演奏しますが、「ハバネラ」は僕も大好きなので、本当に楽しみにしています。」

 

―どうもありがとうございました。

 

及川先生がこれほどまでに楽しそうに連弾や歌についてお話しになるということを、意外に思われる方も多いかもしれません。「及川浩治と宮城学院女子大学の仲間達」は普段なかなかふれることのできない及川浩治の一面にふれるチャンスでもありますので、皆さまどうぞご来場ください!

3日目の明日は共演者について、井坂先生もまじえつつ、お話をうかがってみることにいたします。

 

宮城学院女子大学

宮城学院女子大学
2017.08.24

今年の「及川浩治と宮城学院女子大学の仲間達」は舞曲

「せんくら」ブログ読者の皆様、宮城学院女子大学音楽科長の太田峰夫と申します!本日から3日間、宮城学院女子大学と音楽科のこと、10月1日に開催されるコンサート「及川浩治と宮城学院女子大学の仲間達」について書かせていただくことになりましたので、どうぞよろしくお願いいたします!

 

まずは大学音楽科特任教授であり、ナビゲーターでもある及川先生に今回のコンサートについてお話をうかがうことにいたしましょう。

 

 

―及川先生はこれまでもせんくらに何度も出演されていますが、「及川浩治と宮城学院女子大学の仲間達」という企画では今回で2回目の出演となります。今回のプログラムはどんなコンセプトのものなのでしょうか?

 

「舞曲、それに3拍子の曲ですね。チャイコフスキーの「花のワルツ」から始めます。その後にヨハン・シュトラウスの《こうもり》から独唱1曲、ブラームスの《ハンガリー舞曲第4番》……それから同じブラームスの《交響曲第3番》から第3楽章を連弾で演奏します。舞曲ではありませんが、3拍子の曲ですし、連弾曲としてもなかなかの曲です。そして皆さんが大好きな《カルメン》の「ハバネラ」も取り上げました。」

 

―ラフマニノフの曲もあります。

 

「《イタリアン・ポルカ》です。本来は連弾と2本のトランペットのための曲なのですが、トランペットのパートを歌のお二人に歌ってもらったら面白いんじゃないかと考えました。最後はチャイコフスキー作曲、ラフマニノフ編曲の組曲《くるみ割り人形》から抜粋2曲を演奏します。」

 

―ヴァラエティがありますね。

 

「がっちりした構成の曲で固めるのもそれはそれで良いのですが、今回はより大勢の人たちに喜んでもらえるようなプログラムにしました。普段あまりクラシック音楽をお聴きにならない方でも、バレエがお好きであれば、チャイコフスキーの三大バレエの音楽をお楽しみいただけるでしょう。反対に、クラシック音楽にお詳しい方にはブラームスの交響曲があります。ハバネラも、ビゼーの《カルメン》の一番美味しいところです。その一方、普段聴く機会がないようなラフマニノフの曲を入れることで、新しい曲に出会える楽しみも持たせてみました。」

 

―にぎやかで、楽しそうなプログラムですね。

 

「短調の曲もありますが、どこかワクワクするような感じで、大好きな曲ばかりです。僕は全部弾かなくちゃいけないのですが、聴いてくださる皆さんが音楽を聴く喜びを感じ、さらに演奏しているわれわれの側の喜びも共に感じ取っていただければ幸せだなって思っています。」

 

―ありがとうございました。また明日、お話の続きをお聞かせください。

 

ということで今回の「及川浩治と宮城学院女子大学の仲間達」のキーワードは「舞曲」。ロシアからハンガリー、ドイツ、イタリア、スペインと各国の音楽をめぐるようにして聴くプログラムを用意いたしました。皆さまどうぞご来場ください!

 

2日目の明日は連弾曲と声楽作品について、及川先生のお話をもう少し詳しくうかがってみることにいたしましょう。

 

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