
せんくら2016最終日(10月2日)はシューベルトのピアノ五重奏曲『ます』を演奏させていただきます。
歌曲のイメージが強いシューベルトですが、実は室内楽曲にこそシューベルトの魅力が詰まった名曲が多いのではないかと思います。
ピアノ三重奏、弦楽三重奏、四重奏、五重奏から管楽器を含めた八重奏まで。
でも演奏時間が長いというのが理由のひとつなのか?あまり演奏する機会がないのは残念です。
ピアノ五重奏『ます』は親しみ易いメロディ、それぞれの楽器がバランス良く活躍することから人気の高い曲です。
さて、今仙台は国際音楽コンクールで盛り上がっている最中かと思います。
仙台に住んでいた頃はあまり気にも止めていませんでしたが、仙台市が『百年の杜づくり行動計画』というネーミングで緑豊かな街創りを目指していた事を思い出しています。
一方で、コンクールから育って行き、国際的に活躍する演奏家をその場限りで終わらせず仙台に呼び続け、市民へレベルの高い生の音楽を提供し続けるのも、長い時間をかけて仙台をより魅力的な街にしていくという意味で同じ取り組みなのかなと考えます。
改めて仙台の素晴らしさを感じます。
音楽家の目標は聴き手に『生きてるって素晴らしい!』と感じて頂けること。
かつて仙台に住んでいた私も仙台の皆さまに音楽を聴いて幸せになって頂けるよう今年もせんくらで精一杯の演奏を披露したいと思います。
原田哲男(チェロ)