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SENCLA BLOG

ブログ

庄司美知子、吉田彩、文京華
2013.07.18

絵画と音楽

みなさん、こんにちは。
ピアノを弾いております、文京華と申します。

ベルリン芸術大学で9年間という長い時間(ちょっと長すぎ?笑)すばらしい師と仲間に恵まれて過ごし、今年の5月に帰国してきたばかりです。

ピアノをちゃんと習い始めたのも、その楽しさを知ったのも、初めての人前で演奏したのも、この町仙台。
このような機会を頂くことができて、非常に嬉しく思います!

仙台に越してきてまだ一ヶ月ほど。
ようやく生活のリズムもでき、新しく出会った生徒さんたちと日々音楽をシェアできることにとても幸せを感じています。

さて、今回私が参加させて頂くコンサートのテーマは”絵画と音楽”。
昔から絵画(および文学)と、音楽とは非常に密接な関係にあります。
画家が様々な絵の具や手法を使い、見たものや感じたものを絵にしていくように、音楽家も絵の具のかわりに楽器を使い、音という手段で色々なことを伝えてくれます。

時代にあわせて絵画も音楽も変化してきたということが、比べていくとよくわかるのがとても面白いですよね。

私はいつも、何かを”創り出す”芸術家達の無尽蔵の想像力に、どうやってこんなこと思いつくんだろう・・と楽譜を見ながら、絵を見ながら、本を読みながら人間の可能性に感動してしまいます。

表現する側の人間として、彼らが創り出したその世界を出来うる限りくっきりと鮮やかに伝えること、それが聴いている人達の心を少しでも動かすことができれば、と願っています。

10月、楽しみにしています!
沢山の方々とお会いできますように!

文 京華(ピアノ)

 

庄司美知子、吉田彩、文京華
2013.07.17

絵本とピアノ連弾のコラボレーション!

みなさん、こんにちは、ピアノの吉田彩です。
今年再び「せんくら」に出演させていただきますこと、とても嬉しく光栄に思っています。

恩師の庄司美知子先生との共演、絵本とピアノ連弾のコラボレーション・・・
今からわくわく、です。
10月6日(日)14:15~15:00 エル・パーク仙台 スタジオホール、
お待ちしています!

いわむらかずおさんの「14ひきシリーズ」は絵がとっても緻密で色と言葉が優しくて・・・
何度読み重ねてもまた、新たな発見があります。

今回のせんくらで演奏しますのは「14ひきのおつきみ」です。
ピアノの音に絵本が加わると、イメージがふくらみます。

ねずみたちが動き出すみたい!

名曲「ピーターと狼」ともども、みなさんの心に届くコンサートになるよう、精いっぱいがんばります!

さて、この写真は10年前、私が青年海外協力隊としてモロッコの音楽学校でピアノを教えていたとき、生徒たちのために開いた初めての発表会での一コマです。

人前で弾くのも初めてなら聴くのも初めて!
モザイクタイル(これぞアラベスク)の伝統的なスタイルの会場で、屋根のない中庭にピアノを設置。
彼らなりのおしゃれをして、異常なほどに緊張して、一族全員が集まって、大賑わいの発表会でした。

ピアノの姿もその音色も、全てが素敵で、特別な存在。
ピアノが家にあるなんて、夢のまた夢。
「エリーゼのために」でも弾けば、目を輝かせて「魔法みたい!」と喜んでくれる子供たち。
私はそんな環境で、初めて「ピアノの先生」になったのでした。
あのときの気持ちを忘れないようにと、自分のベッドの脇にこの写真を飾っています。

今はもう大学生、社会人になった彼らとともに過ごした2年間の思い出は、私の宝物です。
仙台でピアノを教える毎日もまた、新鮮な喜びと感動にあふれています。
今年のせんくらでもまた、かわいい子供たちに出会えますように。
吉田彩(ピアノ)

庄司美知子、吉田彩、文京華
2013.07.16

音楽の種をまこう!

7月の声と共に日本中が猛暑となっておりますが夏生まれ、夏が大好きな私には元気が出る季節の到来です。

今回また”せんくら”で演奏させて頂きますこと、嬉しくたくさん企画を膨らませております。
特にお子さんたちとご一緒に音楽と向き合えることは幸せです。

私は2011年6月に「被災地へピアノをとどける会」を立ち上げ仙台の音楽家と共に被災地へピアノをお届けしております。
震災から一か月後という早い時期に、本吉町歌津地区での慰問コンサートをとのご依頼を頂きました。
この地は本当に復興が遅れており、道路もほとんどない中、瓦礫の山を越え、電子ピアノを積んだ車は走りました。
避難所では多くの方は頭から毛布を被ったままでどなたも身動き一つしませんでした。
ここで私たちはピアノを弾いたり歌って何になるというのだろうと虚しくさえなってきました。
何曲か弾き進めると一人、二人と毛布をとり顔をあげる人。

やがてすすり泣きが嗚咽となっていきました。

そんな中で女の子が(小学校2年生でした)走り寄ってきて
「私にもピアノを弾かせて!お家のピアノが流されちゃったの」
「いつかピアノ弾けるかな?」
この言葉に、私が出来ることはこの子どもたちの心に音楽を戻してあげることだと確信しました。

それからは、日本の音楽家はもちろん世界の音楽家のお力をお借りしピアノをお届けする準備を始めました。
各地からピアノやご寄付をたくさん頂戴しました。
保育所、学校そして最近は個人のお宅へもピアノをお届けできるようになってきました。

現在320台以上のピアノが被災地へと運ばれました。
ピアノをお届けするとともに各地でピアノを囲んで広がっていく音楽の輪を見つめて参りました。
子供たちの笑顔や歌声、ピアノの流れる光景をもっともっと広げていきたいです。

そんな時にこのコンサートで音楽と絵本、音楽と絵画の素敵な出会いをお伝えするステージは、私にとってとても大切な時間です。

しかも昔私の生徒だった吉田彩さん、文京華さんが立派なピアニストに成長し、この仙台に新しい音楽の種を蒔こうとしています。
私も後ろからそっとこの若手ピアニストの背中を押してあげられるよう頑張ります。

お子様たちと音楽との出会いをつないでいけるよう
10月のコンサートを楽しみにしております。
庄司美知子(ピアノ)

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