音楽は魔法

2015.06.11| 神田将

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こんにちは、エレクトーンの神田将です。

韓国でこの原稿を書いています。今回訪韓したのは、オペラ「ヘンゼルとグレーテル」のオーケストラパートを演奏するためです。ふつうオペラは遅くても半年前に依頼がありますが、今回は本番まで一カ月を切っていました。オーケストラやピアノなら、一週間前でも対応できるでしょう。でも、エレクトーンには厳しいスケジュールです。

まず、フルスコアを解析し、エレクトーンで最大の効果があげられるよう、編曲をしなければなりません。そして数千パターンに及ぶエレクトーン用の音色の組み合わせデータを作成します。スコアを開いてから弾ける準備が整うまで3週間。立ったまま食事をし、まとまった睡眠を取らず、限界がきたら15分ずつの仮眠をとるというパターンで、やっとの思いで仕上げましたが、弾く練習をする時間はほとんど残っていませんでした。

万全とはいえない状況で出発するのは、とても気が重いものです。空港から会場へ直行し、すぐにゲネプロ。指揮者、歌手、演出家、その他全員が初対面です。手元が暗過ぎて不都合があると言いたいけれど、韓国語はカムサハムニダしか知らないので、意思疎通ができません。でも、指揮者が棒を上げたからには、覚悟を決めて弾き始めなければ。前奏曲が終わり、歌手が入って「あ、韓国語で歌うんだ」と初めて知りました。夢中で必死で全編を弾き、指揮者のOKサイン。そこでやっとこの世に戻った気分に。私が目をしかめて楽譜を追っている様子を見て、ああ暗いんだと察してくれたのでしょう。すぐにライトが用意されました。ゲネプロの後は、楽屋で韓国の不思議なローカルフードで小休憩。コトバが通じなくても、共演者とココロが通じ合っているのが感じられます。音楽が、今回はフンパーディンクのヘンゼルとグレーテルが橋渡しをしてくれました。音楽って本当に魔法です。

エレクトーンは基本個人プレーで完結できる楽器ですが、私はアンサンブルが大好き!

今年のせんくらでは津軽三味線界の若獅子、浅野祥さんとの共演があります。三味線とエレクトーンの化学反応!ぜひご期待下さい。

 

神田将

水平飛行

2015.06.10| 神田将

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こんにちは、エレクトーンの神田将です。

今年は、私がエレクトーンを弾き始めて21年目。ちょっと中途半端な数字ですが、最近、急に気持ちというか考え方が変化してきて、私にとっては昨年の20周年よりも特別な一年になっています。

エレクトーンでクラシック音楽を弾きたい! その一心でがむしゃらに突き進んできた20年。振り返ってみると、私は本当に何も見えていなかったんだなぁとしみじみ思います。前例がないために、手本や参考になるものがなく、無数の失敗を繰り返し続けた20年でしたが、その間にも、素晴らしい出会いとチャンスに恵まれ、中でも、せんくら出演は人生5本の指に入る大事件でした。せんくらは史上初めてエレクトーンを受け入れたクラシック音楽祭です。ここで経験させてもらったことが、今や世界中でエレクトーンを弾くチャンスへとつながりました。大好きな音楽とともに次々と夢が叶い、本当に幸せです。

では、残りの人生、どんなふうに送ろうか。どうやって世の中の役に立とうか。今はそんなことを考えています。

飛び立った飛行機がぐんぐん上昇して雲を突き切り、やがて水平飛行に入る。一見、穏やかな雰囲気になるけれど、目的地はまだまだ先。今の私は、そんなところにあります。

神田将

せんくら10周年!

2015.06.09| 神田将

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こんにちは、エレクトーンの神田将です。
せんくら10周年、おめでとうございます!

変化の激しい時代に10年も続けるというのは、本当に素晴らしいことだと思います。しかも、毎回どんどん進化しているのですから、まさにミラクルです。 その裏には、せんくらを支えてくれているボランティアの皆さんの活躍があります。私たち演奏者は舞台で注目や喝采を浴びますが、それはせんくらのほんの一部に過ぎず、イベント成功には舞台裏でサポートしてくれる皆さんの力が欠かせません。 そして、その年のせんくらが終われば、また次の年に向けての企画がすぐに始まり、どうしたらせんくらに期待して下さっているお客様に満足していただけるか、あの手この手を駆使してイベントを練り上げるスタッフの皆さん。その情熱にいつも感服します。 そんなせんくらに呼ばれる歓びは、私たち演奏家にとってかけがえのないものです。大勢の人の知恵と汗で整えられた舞台で思い切り演奏することの心地よさといったら! 今年もそんな幸せな3日間を指折り数えて待っています。

神田将

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