松山冴花(4)“Goodnight Alice” — 中編 ―

2007.06.06| 松山冴花

4月30日のリンカーンセンターのAlice Tully Hallであったそのホール最後のガラコン、’Goodnight Alice’。出演依頼の電話からの1ヶ月もあっと言う間。

気がついたら本番当日。全国に中継されると言うことで気合いもちょっと違う。

ガラコンって事で1枚チケット$1500(約18万円)。おねだりして2枚ただチケットをもらってママと私の相方をコンサートに連れて行く。

で、ここが驚き。ホールに着いたらなんと、オーブンバー。

皆様ご存知の通り私はお酒が大好き。

でも、

でもでも、

弾く前だから一滴も飲めない。それなのに飲み放題のバーが3カ所も。それもトップのお酒ばっかり。

正に天国にある地獄。

アアアアアアアーーーーーーーーッッッッッ!!!!!

めっちゃ悔しい! めっちゃ悲しい!!

相方によると私の目の色が色々と変わってたと。オーブンバーを見つけた時の超嬉しい目の色。いいお酒を確認した時のすごく幸せそうな目の色。で、飲めないと確信した時に嬉しさがボロボロッて滅びた目の色。これが全部半秒以内に起こったって。

人の不幸を見ておもしろがるな。

...なんか疲れた...

腹いせにナプキンにオードブルを沢山盛ってバックステージへ。

ふん。

 

2007年06月05日 

2007.06.05| 西江辰郎

仙台というと皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?牛タン、ずんだもち、かまぼこ?松島・・・
僕は4年半という短い期間でありながら、オーケストラという場があったため、結構色々なところへいったと思います。仙台の見所は?おいしいものは?など、最近良く聞かれるのですが、街中はほんとに沢山の飲食店やお店があって、おいしいとこもいっぱいあるようです。逆に街中から離れると、個性があるほうが、はやっているように思います。手打ち実演のうどんであったり、素敵な庭のあるレストランだったり、メニューにこだわりがあったり、宣伝は一切せず口コミで広がるように良いものを出したり・・などなど。

僕が仙台にいた当時、北のほうに住んでいたので、どうしてもそちらに偏ってしまいますが、今回はお店をいくつか紹介させていただこうかなと思います。是非機会があったら行ってみてくださいね。

多和喜(たわき)
http://www.g-gyao.jp/s/0002063310/top/
和食処
Tel.022−377−3938
981−3212
仙台市泉区長命ヶ丘6−17−12
11:30〜14:00 17:00〜24:00
定休日 毎週月曜(月曜が祝日の場合火曜が休み)

地下鉄八乙女駅〜長命ヶ丘行バスで長命ヶ丘6丁目バス停下車シェルGSを右折、三菱GS右折して直ぐ

何しろメニューが豊富で味もぴか一、お値段も手ごろです。定食などとてもお得でうまい!
初めて店構えを目にしたときには、やばいお店かな、とても高そうだし、怖そうな人がいたりして・・・とか思っていたのですが、仙台フィルの楽団員の紹介で行ってみたら入ってびっくり。カワハギなんかが「ぽー」って口して泳いでて、お店の中もすっきりした小奇麗なかんじ。
食事後も、よく夜遅くまでお世話になりました。
仙台駅からは車でしかこれませんが、タクシーだと20分くらいです。駐車場は8台もとまるといっぱいです。
西江辰郎

松山冴花(3)“Goodnight Alice” — 前編 ―

2007.06.05| 松山冴花

今年3月26日に和歌山であったコンサートが終わってNYに戻ってきました。約2週間の滞在でいっぱいおいしいもの食べて幸せ気分でJFK空港に着きました。で、やっぱり一番先にする事は携帯のメッセージを聞く事。地下鉄待ちながら留守電聞いてたらジュリアード学部長からのメッセージが。

ウゲゲ。

地下鉄がうるさくてあまりよく聞き取れなく何かレパートリーがどうのこうのと。

学部長からの電話は生まれて初めて。

こっから私の最悪想像がポンポン頭の中に浮かび上がる。プラス、空港から家までたっぷり1時間半地下鉄でかかるので遥かに想像豊か。一番最初に思ったのはこの2年間のアーティスト・ディプロマコースで新しく学んだレパートリーが少なすぎて卒業できないと。

やだやだ、もう17年間もジュリアードに居たんだ。もう卒業させてくれてもいいだろう。

家についても学部長にかける勇気がでてこなく1時間程時間をもてあます。やっとあきらめがついて勇気出して学校に電話。アパートの隅っこの方に行って壁に向かって体操座りして(でも緊張でお尻浮いてる)体ちっちゃくして学部長に電話がつながるのを待つ始末。

“Hello, Saeka. I was trying to get in touch with you”. (今日は、さえか。君と話したかったんだ)。

で、そのお話とはその日から約1ヶ月後の4月30日でリンカーンセンターにあるAlice Tully Hallでそのホール最後のガラコンサートに出演できるかと言う事。

妄想しすぎてこのいいニュースを聞いた時は緊張とけてお尻が床にペッタンコ。

ガラコンの曲はモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第5番、3楽章。学部長にお礼言って電話をきった時に初めて気がついた。

そのガラコン、まじ1ヶ月後じゃん。またもモーツァルトなんて...

気がつくの、遅い?

2007年06月04日 

2007.06.04| 西江辰郎

— スヴェトリン・ルセヴと —

僕は2001年1月から2004年3月末まで仙台フィルのコンサートマスターとしていろいろな方にお世話になりました。

すでに今、伝田君という新しいコンサートマスターを迎え早2年?仙台フィルも僕がいた頃とはかなり変わっているのだろうと思います。

お客様も僕のことを知ってくださっている方が少しづつ減っているのではと思いますが、やはり仙台は行くより住むほうが好きですね。車があれば色々いけますし、海もすぐ、山もすぐ、温泉もあれば、大好きなお店にも、同僚の家にもすぐいけるし、楽しいですねー。今では時折仙台へ行くとき、ホテルに泊まると、どうしても街中ですべてをすましてしまう。僕は街中以外も好きなのに。「これじゃ東京いるのと変わらない」なんて寂しさがあります。

すでに仙台を離れて3年め、それなのに恋しく思うということは、それだけ魅力のある街ということなんですね!それ以上に仙台の人が好きですが。

今年のせんくらでは、前々から取り組みたいと思っていたシューマンのソナタ第2番に初挑戦。なんと10年来です。

1番は何度も弾いたのですが、2番は初めて。1番を弾いていると2番がいいと思い、2番を始めると1番もいいなと思う。こんなもんなんですかね。

曲の印象、聴いた演奏の印象というのも、練習を始める前としばらくしてからではいつも変わってきます。

そしてチャイコフスキーのヴァイオリンコンチェルト。
ルゼヴ(第1回仙台国際音楽コンクールの優勝者)の名演が頭に焼き付いてしまっています。

ルゼヴといえば、このあいだチョン・ミュンフン率いるフランス国立放送響の演奏会に行ってきました。すばらしい名演で、三階までスタンディングでした。ルゼヴがコンマスなのでとても楽しみにしていたのですが、本当に行った甲斐がありました!

終演後、彼と話をして、その翌々日は二人で焼き鳥を食べに行きました。その後ルゼヴは仙台でトリオの本番があったようですね、「今度一緒に何かやろうよ」と声をかけてもらいましたが、なにをおっしゃるルゼヴさま、あなたと一緒に演奏ができたらほんと幸せです(*^0^*)/
西江辰郎

 

松山冴花(2) 大晦日

2007.06.04| 松山冴花

去年の大晦日に結婚式に呼ばれ、私ら四重奏+友達2人でマイアミに行きました。四重奏のメンバーは去年のブログにも書いたヴィオラのエリック、チェロのマイク、ともう一人、大学4年間私と一緒の先生に付いてたウェイン。

結婚式当日、うちら4人でリハをチョロチョロっとして、ブラックタイに着替えて教会に行く時間まであと少し。エリックだけが割と用意がゆっくりなので、待っている間、彼なしでみんなでテレビを観てました。

そしたら、エリックが青い顔で現れたので、“どーしたの?”って聞いたら

“式が取り消しになった。”

...ヘェッ?

その時はもうセレモニーが始まる1時間前。前日のリハーサルディナーでは主役の2人、すごく楽しそうで幸せそうだったのに。話によるとお婿さんがキャンセル。信じられない話。6人でなかよくボーゼン。

でもふと気づいたら、エリック以外のうちら5人、ちゃんとドレスやタキシードに着替えている。奴だけシャツはボタンしてないし、ボクサーはいてるだけ。

ズボンぐらい着ろよって文句言ったら渋々はいてくれました。でも履くだけ。チャックをしようともしない。彼の彼女さんも呆れてました。

その後やる事ないのでボーッとみんなで3日間テレビ観て、マクド食べて1年終わりました。

つまらん。

2007年06月03日 

2007.06.03| 西江辰郎

皆様お久しぶりです!そしてはじめてのかたもこんにちは!
僕はいま新日本フィルハーモニー交響楽団というところでコンサートマスターをさせていただいています。

せんくら出演は今年で2回目。沢山の皆様に仙台に来ていただき、また仙台在住のかたがたも「せんくら」に足をお運びいただけることを心より願っています。というか、是非聴きにいらしてください!

もうすぐ昨年のせんくらブログを書いてから1年・・・はやいなあ
正直、去年何の曲を弾いて、どんなことを書いて、というのは見直さないと忘れてしまっているんです。

仙台はいまごろ第三回仙台国際音コンで盛り上がっているんだろうな。

最近の僕はといえば、今年に入って、ソロ活動をやや絞り、秋に備えています。先日はヴェルディの弦楽四重奏曲というのを演奏しました。まず自分からは率先してやることのない曲だなと僕は思います。だってやっていることの割りに報われないから。うーん難しい。ヴェルディのたくさんのオペラを知っていたら変わるかな、と色々参考にはしてみたものの、ごく一部、似たようなスケルツォを見つけられたり、イタリア風な旋律を見つけたり。あとはハイドンみたいでメンデルスゾーンとベートーヴェンが混ざったようなところとか。何しろこの曲はヴェルディがナポリで「ドン・カルロ」と「アイーダ」を公演するときに「アイーダ」の公演の際、ソプラノ歌手が急病で、公演延期になり、その1ヶ月ほどのあいだで集中して書いたらしい、とても弦楽四重奏っぽい弦楽四重奏曲なんです。恥ずかしながら、本番とメンバーと演奏曲目が決まるまで、僕自身存在を知らなかった曲。なぜって、この本番、1年分の曲目がはじめに決まっていて、メンバーはオーケストラの中の人ではあるけれど、誰になるか分からない、そして誰がどの曲に当たるかも分からないという、面白い企画なんです。 演奏し終わってうれしかったのは、あるお客さまが「いい曲ですね〜!!」といってくださったこと。演奏する側もまだまだ半信半疑で、自分を信じて弾くしかなかったものだから、「いい曲に聞こえたならよかったなと。」もう一度今月演奏するので、今一度練り直さないとです。

さて、今年のブログは何を書こうか迷っているうちにこんななってしまいました。(^0^;あらら・・・・
去年のはきっとまだ見れるんでしょうから、似たようなことを書いてもなー

どーしよー

昨年のブログはこちらから
http://sencla.com/2006/blog_nishie.html
(1)せんくら — 2006年07月09日
(2)坂野伊都子より他 — 2006年07月10日
(3)イタリアにて(1) — 2006年07月11日
(4)イタリアにて(2) — 2006年07月12日
(5)スイスにて — 2006年07月13日
(6)2006年07月14日
(7)仙台フィル&新日フィル — 2006年07月15日

西江辰郎
http://homepage3.nifty.com/nishie-tatsuo/

新日本フィルハーモニー交響楽団
http://www.njp.or.jp/njp/index.html

仙台フィルハーモニー管弦楽団
http://www.sendaiphil.jp/

松山冴花(1) ヒトリゴト

2007.06.03| 松山冴花

今日は。ヴァイオリンの松山冴花です。これから7日間ブログ書かしてもらいます!

一人暮らし始めてからもう1年半たちました。床の上でゴロゴロー、ゴロゴローと部屋の中を転がってるのが一番の幸せ。愛用してる物はいっぱいある中その一つは2年前に日本からわざわざNYに持って帰ってきた炊飯器。日本の物はメロディーいっぱい。炊飯のボタンを押すとピロピローッてなって炊き終わった時もお知らせのメロディー。

でもこのごろちょっとその炊飯器が不機嫌。

炊き終わったらメロディーはならないでピピピッて文句を言う。何が気に入らないんだか、説明書みても回答なし。

でも昨日ご飯炊いたら久しぶりに快適に終了のメロディーが。

すごく嬉しくなって炊飯器に、

“オーッ、スゲーッ、がんばったじゃん!エライエライ!!”って真剣に褒めてた。気がついたら炊飯器にイイコイイコってなでなで。

...なーんか寂しい風景。この事は友達に言わないでおこう。

仲道祐子(7)「裏切りの日?!」

2007.06.02| 仲道祐子

5/31コンサート後の取材風景

出先で知人に偶然出会い、話に花が咲く事って良くありませんか?今日の私も正にその状態でした。そこで、知人と別れてからハッと我に返って、「そう言えば今日はリハの日。何時からだったかしら?携帯メールに連絡が入っている筈なんだけれど・・・。」と携帯を覗いて見ると、16:30からリハの予定。
ふと時計を見るともう既に16:00。ここからリハ場所への移動に少なくとも一時間はかかる、全然間に合わないじゃない!!!遅刻だ~・・・・・・と、大変焦っている夢を今朝見ました。典型的な、余裕の無い時に見る夢です。

さてさて、今日のタイトルは「裏切りの日」。リハーサルの相手に対する裏切りでは無いですよ。今日、6月2日は旧暦でですが本能寺の変の日。で、明智が信長を討った日という事で今日が「裏切りの日」なんですって。(これは本当。)

本能寺の変に対して誰しもが感じているのではないか、と思うのですが、「どうして織田信長ほどの人物がこの日こんな迂闊なミス(?)をおかしたのか」このあたりに諸説入り混む余地があり、歴史小説大好き人間としては読み物が一杯あって興味深い限りです。

以前、TVで本能寺の変を検証する・・という番組が放送されていて面白くてつい見入ってしまった事があります。鎧を身に着けた人が一人出てきて、「歩くとこんな音がします。」と実験。ちゃらちゃらちゃら・・・と結構うるさい。

それが2万人の大群になって京都を取り囲むと本能寺ではこのくらいの音量として聞こえている筈。と、現代での生活で聞こえる物音が例としてあげられていましたが、詳しくは忘れました。(ああ、説得力まるで無し。) 印象としては、「こんなにうるさく聞こえているの?仮に、余程飲んでいたとしても気が付きそうなものだわねぇ。」という騒がしさ。

ここでまた「もし・・・?」がいろいろ想像されてしまう訳ですが、何がどう信長の計算違いだったのか、興味は尽きません。

織田信長も好きですが、西洋史で織田信長と良く比較されるチェーザレ・ボルジアも興味があります。妹ルクレツィア・ボルジアは政略結婚を兄チェーザレとローマ教皇の父との都合により繰り返し・・・と織田信長の妹のお市の方と比較され、歴史の流れ的にも小国分裂期に活躍した人物、と設定も似ています。

これに興味を持ち始めると、塩野七生さんの「チェーザレ・ボルジア」の本を読まずにはいられない、そうなると塩野七生さんのファンにならずにはいられない。で、更に、塩野七生さんが大絶賛している英雄「ユリウス・カエサル」とはどんな人物だったのか、読まずにはいられなくなる。で、つまりは、古代ローマの事が書かれている塩野七生著「ローマ人の物語」を読まずにはいられない・・・・。となるのです。

これ、現在十何巻まで出版されているのか定かでは無いのですが、一冊だけでもかなりの分厚さ。内容もかなり専門的な事が書かれているので、ちゃんと理解しながら読もうとすると、私のペースでは一ヶ月一冊。途中で休むと流れが分からなくなってしまうので、せっせと読み続けなくてはいけないのですが、待望の「カエサル」は4,5巻にて登場。つまりそこまで到達するのに4,5ヶ月近くかかる訳ですね。そうすると、ちょうどカエサルのあたりに辿り着いたときに「ああ、どうしよう。必死にとりかからないと間に合わないかも!」という出来事があったりして、ただ今5巻目で挫折中。また4巻から読み直さないと話の詳細が分からないだろうなぁ・・・・。いつになったら読破できるかしら???「リハに遅刻する!」なんて夢を見ている状態なので現在はお休み中ですが、いつか、何ヵ年計画で絶対読破します!こんなに面白い本、読まずにいられるものですか!

あら、当初書こうと予定していた内容から大分脱線してしまい、しかも長くなってしまった・・・なので要点だけで今日本当は書く予定だった事を書かせて下さい。

今日のテーマは「裏切りの日」。私の当初書きたかった事は、「せんくらはきっと(良い意味で)裏切りの無い日々になることでしょう」。これだけのコンサートの数、その内容のバラエティー豊かさ、それらを集中して経験出切る環境が整っている・・なんて「せんくら」以外に考えられます?私も10月6,7,8日とフルに出演しておりますので、皆さん是非是非いらしてください。皆さんに「せんくら」でお会い出来ますこと楽しみにしています

 

 

池上英樹(7)

2007.06.02| 池上英樹

この1週間も楽器のこと音楽のことばかり書いてしまいました。去年はふざけたこともいっぱい書いたような気がしますが、今はこのモードです。お付き合いくださってありがとうございました。

僕は何度か書いたかもしれませんが、歌の先生にずっと習って、それを打楽器に置き換えてやってきました。

それはなによりも歌が好きなこともあるでしょうが、打楽器でもっと皮膚感覚に通じる何か、内面を外に出せる何かを心から欲していました。

歩みはのろいですが、自分の思う音に向けて。。。

その発展途上の中ではありますが、せんくらでまた聴いていただけるのを励みに、毎日、富士山の麓で考えながら練習しています。

池上英樹
オフィシャルHP http://www.hideki-ikegami.com

 

 

仲道祐子(6)「プログラム」

2007.06.01| 仲道祐子

写真 by 長谷川陽子さん
長谷川邸でのリハ中!

今年もせんくらでは3つのソロ・プログラムを演奏致します。今日のブログは、そのプログラムについて、です。

今回は、3プログラム共にうっとり、まったり、皆様に幻想的な世界をお楽しみいただきたい、という趣旨でのプログラミングです。

まず、Aプロから。こちらは今年の没後、生誕、・・・年の作曲家達をちょっと意識してみました。

最初のスカルラッティ、こちらは没後250年。スカルラッティのソナタは本当にたくさんあって削って絞り込んで行くのが大変・・・と、書こうと思っていたのですが、プログラムにのせるのは好きな曲からキャラクターのバランス良い組み合わせで、との選考基準にしましたら、ぱっと3曲決定致しました。それだけこの3曲が好きです!

そして、グリーグは没後100年。私にとってのグリーグは独特な存在で、なんというか音楽史の流れとも関係なく、他の作曲家とも関係なく、いきなりグリーグという作曲家の世界が空中にポンと存在していた、というイメージなんです。(イメージを言葉で表現するのは難しい・・。分かり辛くてすみません。)グリーグのピアノコンチェルトも大好き。今回はソロ曲なので、叙情小曲集よりの選曲です。

そして、ベートーヴェンの「月光」。こちらは、没後生誕記念年には引っかかっていないのですが・・・。スカルラッティ、グリーグの叙情小曲集、ときたら、「幻想的にでも、かっちりプログラムを締めたい」、という事でこの選曲となりました。

そして、Bプロ。
大好きな作曲家の筆頭に上がるリストのプログラムです。もともと、リストはサロンなどで大活躍し、上流社会のご婦人方からも絶大なる人気を誇った作曲家なので、せんくらのコンセプトの「どこかで聞いたあの曲」や、なじみ易い旋律を持った曲の宝庫!しかも華やかさも併せ持っている作曲家です。そして、そんな曲の宝庫の中から、「うっとりまったり幻想的」をテーマに選曲致しました。前半は有名な愛の夢を始め、なじみ易い旋律を持った叙情的な小品が中心です。そしてメリハリつけるためにも、後半は幻想的な内容を技巧的にも魅せるドラマティックな曲「ダンテを読んで」でしめます。

3つめのプログラムはA,Bプログラムの良いとこどり。と、なっています。グリーグの叙情小曲集をAプロでは古典ものでサンドイッチしていたのに対し、こちらはロマン派リストでサンドイッチしております。前後の曲の傾向がこれだけ違うと叙情小曲集もきっとAプロとは違った表情を魅せてくれる事でしょうし、「ダンテを読んで」もオールリストプログラムとは違った一面が感じられると思います。

プログラムの曲は違っても、「うっとりまったり幻想的」(何度もクドく連呼してしまいました・・・。)な時間を皆様と共有出来ましたら嬉しく思います。是非、聴きにいらしてくださいませ!

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