最近、郁代さんのご自宅におジャマすると、「クレア」というミニチュアダックスフントが歓迎してくれます。
コンサートだけでもハードスケジュールなのに、家のことも「きちんと整頓されているのが好き」な性格のため何かと忙しい郁代さん。しかも今年は、しつこいようですがデビュー20周年!!!
当然、私は「犬を飼おうと思うの」と相談されたら反対していました。「えっ、誰がお世話するんですか?」「誰が毎日お散歩に連れていくんですか?」という、まるで犬を飼いたいとおねだりする子どもに聞くように!そして最後には、「せめて、20周年が終わってからにしたら・・・」と説得にかかっていたと思います。
しかし今回は、それを察知してか、「クレア」との出会いがあまりにも衝撃的だったのか、何の相談もなく、ある時お宅に伺ったら「クレア」がいたのです。
つぶらな黒い瞳と、スーッととおった鼻、そして何よりもピンピンとよく動くシッポがかわいい!
「小犬のワルツって弾いていて、本当に自分のシッポを追いかけるのかしら、と思っていたけれど、本当なんだね〜これが!」と郁代さんも話していましたが、私も、自分のシッポを追いかける小犬の姿を、仲道宅で始めて見ました。ちょっとドンくさくて、それでいて必死なところがかわいいです。
そんな小さかったクレアも、仲道家にもらわれてきてから早5ヶ月。トイレのしつけもバッチリ、お客様がくると静かにすることもできるようになって、少しづつレディになりつつあります。そしてなんと先日、取材まで受けてしまったのです。
まず、取材の時間はクレアが落ちついて、ご機嫌のよい午後の早い時間に設定。郁代ママは前日トリミングに連れて行き、万全!
クレアもとても「おりこうさん」にしていて取材もスムーズに進みました。これからも、クレアと一緒に取材を受けることも増えそうです。
ところで、今まで仲道郁代のいろいろなコンサートに足を運んでくださった方の中には、「仲道郁代」&犬、と聞くと「仲道郁代&仲道祐子デュオ・リサイタル」を思い出される方もいらっしゃるのではないでしょうか?姉妹でお話も交え、クリスマスの時期に全国各地で楽しいコンサートをさせていただきました。その時のプログラムに、アンダーソンの「ワルツィング・キャット」という、仲良くワルツを踊っていた猫たちが、犬の声にびっくりして逃げていく!という曲なのですが、その時ステージ袖から「犬」の鳴き声「ワン、ワン、ワン、ワン、、、ワン」と叫んでいたのは、私の同僚、仲道郁代のマネージャーでした。
そして今、未就学児童も入場できる「光のこどもたち」という、仲道が物語を読み、スクリーンを使いながら行う企画コンサートで、客席の一箇所に座り、プロジェクター操作を行っているのもマネージャー。
仲道郁代はもちろん、私たちマネージャー一同、コンサート会場でお会いするのを楽しみにしています!
ラヴェル 亡き王女のためのパヴァーヌ〜東京電力
坂本龍一 エナジーフロー〜リゲイン
サティ ジムノペディ第1番〜国税庁・税を知る週間
サティ ジュ・トゥ・ヴー〜花王エッセンシャルシャンプー
「CMのピアノ名曲集」後半はフランス系の作品です。坂本さんもドビュッシーやラヴェルなどフランス音楽への親近感はよく表明されておられますし。
ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」は、彼が学生中に書いた作品で、後に自身で編曲したオーケストラ版もあります。ホルンのソロが印象的でこちらのほうが有名でしょうか。ともかく学生時代にこの程度書けないと大作曲家にはなれないんでしょうね。
坂本さんの作品は、リゲインのCMに使われて大ヒットした、ピアノソロ曲としては一番知られたものだと思います。そういえばせんくら2007では坂本作品でチェロを使うときにいつも登場される藤原真理さんもご出演なさいますね。
最後にサティを2曲。ゆったりした単純なリズムで初心者が初見で弾けそうなジムノペディ1番。それでいて、ずっと皆に愛されているのですから、「単純でも名作」の典型でしょう。
ジュ・トゥ・ブーはI love youで、シャンソンとしても歌われています。「せんくら」らしいジャンルの壁を意識しない楽しい作品が、この会の後半には並んでいます。後は演奏さえよければ、とても楽しい会になるんでしょうねー〜。
ふー。
雄倉恵子(ピアノ)
先日、今年の秋にリリースされるCDのジャケット撮影を行いました。
カメラマンの齋藤清貴さんは、女性誌などでご活躍。女優さん、モデルをきれいに撮るとひっぱりだこの方です。
最近、写真には特にこだわりの増した郁代さんが「どうしてこんなに上手なんですか!」と思わずつぶやいてしまったほど。郁代さんがきれいに写っているのはもちろんなのですが、1枚の写真の中に漂う空気感、あるひとつの世界が、しっかり主張されていて、とても魅力的なのです。
ところで、撮影いただいた写真をその場でパソコンに取り込んでいただき、画面でチェックしながらの会話。
「あっ、これいいですね。優しい感じ。」と、いつもお願いしているヘアメイクさん。
「これも素敵ですよ。少し憂いをおびて・・・」と、私。
「すっごく良いですね・・・さすが齋藤さん」と、アート・ディレクターさん。
そこへ郁代さんが、「私って、本当に・・・たれ目なんだねぇ」とひとこと。
思わず「そんな、今さら・・・」と言ってしまった私。
つくづく、言葉はよく考えて、よく選んで話さなくてはいけないと自戒しつつ、ヘアメイクさんの「そこが魅力なんですよ!だからかわいいんです。の一言に救われたのでした。
好評いただいています「デビュー20周年記念リサイタル(11月11日)」のチラシで使っている写真も斎藤さんに撮影いただいたもの。ぜひこちらでご覧ください。
http://www.japanarts.co.jp/html/2007/piano/nakamichi/index.htm
そして9月26日にリリースされる「Celeste 仲道郁代愛奏曲集」、10月24日にリリースされる「仲道郁代の軌跡」、演奏はもちろん写真もどうぞお楽しみに。
仲道郁代(ピアノ)
本日からは実際に弾かせていただく各曲についてです。
「CMのピアノ名曲集」の前半は次の各曲です。
イタリア協奏曲第1楽章〜セブンイレブンおでん
ベートーヴェン エリーゼのために〜ツーカーフォン
シューベルト 楽興の時第3番〜ヤマト運輸クール宅急便
ショパン 幻想即興曲〜カプコンクロックタワー
ショパン プレリュード第7番〜太田胃散
ショパン 子犬のワルツ〜JA福岡博多万博ネギ
バッハのイタリア協奏曲は初心者でもよくレッスンで弾かされますが、大家のリサイタルでも取り上げられる、間口の広い曲です。
バッハの鍵盤作品は、作曲の訓練のための練習曲でもあり、複数の声部
がからむポリフォニック音楽です。それをきちんと弾き分けるのはなかなか大変で、仲間内では「えっ!本当に人前でイタリアンコンチェルト弾くの?」などと言われることもある作品です。残響の少な目のホールで各メロディーラインのからみをお聴きいただくのはお客様には楽しいでしょうけれどもね。
ベートーヴェンの「エリーゼのために」はバガテルというベートーヴェンが随分書き残した小品のジャンルの中の1曲です。ピアノソナタが小説としたら、バガテルはエッセイのようなもので、私は正直に言えばバガテルのほうが好きかもしれません。
ベートーヴェンに対してモーツァルトのほうが天才のイメージにぴったり来そうですが、「エリーゼのために」をはじめバガテルを弾いているとベートーヴェンもいかに天才かが手に取るようによく分かります。
シューベルトの「楽興の時」もベートーヴェンのバガテルに近い自由な形式の小品です。私はシューベルトは本格的なソナタのほうが好きですが、この楽興の時3番ももちろん名曲です。
なお、本日掲載されている写真はシューベルトさんご本人がお使いになっていたピアノです。
ショパンの3曲は、それこそ「せんくら」らしくお馴染みのものばかり。特にプレリュードは、ショパンのプレリュードというより、日本では「あの太田胃散の」といったほうが通りがいいかもしれません。CMとクラシック曲というこ
とで言えば、そのイメージが最も強烈なものだと思います。現在でもそうかはちょっと分かりませんが、ある程度のご年配の方にとっては確実にそうでしょう。
雄倉恵子(ピアノ)
最近郁代さんがはまっていること、それは「和の世界」です。
中でも「お茶の世界」には、毎月1回のお稽古をかかさず続け、すっかり魅了されているようです。
「お茶」のお稽古、郁代さんは昨年10月から通い始めました。
昨年の秋から今年の秋までを「デビュー20周年」と位置づけ、昨年10月に行った大阪ザ・シンフォニーホールでのリサイタルを皮切りに、11月5日には紀尾井ホールでベートーヴェンの超大曲「ハンマークラヴィーア」を含む「オール・ベートーヴェン・プログラム」のリサイタルを予定していましたので、突然郁代さんが「私、お茶のお稽古に行くことにしたの」という言葉に、すぐさま「えっ、でも、この時期じゃなくても!」と反対。
思えば、私は郁代さんに何でも反対するマネージャーです。「車の免許を取りたい」という郁代さんにも反対し続け、同僚に「仲道さんは、取ると決めたら取る人ですから、これからは彼女にいかに安全に運転してもらうかを考えましょう」となだめられたこともありました。今では車のない郁代さんは考えられないほどで、来週はなんと車の専門誌の取材を受けることになっていますし、私もコンサートの帰りなど助手席に乗せていただいたり・・・。感謝しています。。。
そして当初は反対していた「お茶」ですが、先日TVの取材でお稽古風景を撮影いただくことになり、私もその魅力、奥の深さに、少しだけ触れることができました。
まず感じたのは、何よりも「お茶の世界」は「心づくし」の積み重ねだということ。お稽古の時から、季節のお花、季節のお菓子、その時々に応じたお道具を準備なさいます。そのご準備も、何日も場合によっては何ヶ月も前からお考えになって、心を尽くされるそう・・・。
そして、「お茶の世界」は敷居が高い、とかたくなに信じていた私をホッとさせてくれたのが、お茶のお道具のひとつに、会によっては洋の世界で使われるナプキンリングを使うこともあるのよ、という先生のお話。もちろん由緒正しいお道具も、高価なお道具も使われるのでしょうが、何か思い入れのある品々をお道具として使う、そしてその理由をお客様に披露し心と心のやりとりをする・・・そんな、深く広くあたたかく世界。本当に素晴らしいですね。
ドタバタと過ごしている毎日。明日の準備どころか、1時間後の準備をしている日々・・・。
いつもぐちゃぐちゃのデスクですが、お花でも活けてみましょうか。
書類の山が崩れて水がこぼれると大変ですから、小さなグリーンにしましょう!
郁代さんが「お茶」のお稽古をしている様子は、次の番組でご覧いただけます。
「輝きの法則」 仲道郁代篇
2007年9月26日(水)22:48〜22:54放送予定 TV東京系全国6局ネット
http://www.tv-tokyo.co.jp/kagayaki/
そして珍しい郁代さんの着物姿は、9月25日発売の「クロワッサン」“着物の世界”も、あわせてご覧ください。
ジャパン・アーツ 寺沢光子
せんくら2006の本番後も、スタッフや他の出演の方とのメールのやりとりや、仙台のボランティアの方が撮ってくださったという写真(昨日のも本日のも、その時の写真です)などもいただいたりして、しばらくは楽しい余韻のうちに過ごさせいただきました。
そうしてしばらく経ったら、せんくら2007のお誘いをいただきました。
昨年のことがありますからこちらも覚悟は出来ていて
「曲目も曲順も全部ご指定いただいたものを弾くんでしょうねー。」
「もちろんです」
という会話で、「今年はもう少し楽か?」という一縷の望みは絶たれ、「のだめ」の各曲など、昨年より更に皆様がよくご存知で、私がよく知らない曲のオンパレードとなりました。
もう矢でも鉄砲でも、という感じですが、昨年と違うのは「あんな凄いフェスティヴァルにまた出られるんだ。」という素直な喜びです。
今年のチラシをよく拝見すると、ジョン・ゾーン、武満徹、リゲティなどの諸先生の作品も散りばめられていて、私の出演はともかくとして、この内容なら世界のどこでやっても恥ずかしくないものですね。
少ない出番でさっさと終わらせ、また他のものを楽しもう、と思っていたら昨年より1コマ多く弾かせていただけるようで、うれしいような悲しいような、の今日この頃です。
雄倉恵子(ピアノ)
Photo: Kiyotaka Saito
この「せんくらブログ」、たいていは出演するアーティストが書いているようですが、今週は仲道郁代のマネージャー、寺沢が書かせていただいております。
だからと言って仲道が「書きたくない」と言ったわけではありません。このブログ、最初にお話いただいた時、「アーティストではなく、スタッフの方がお書きになっても良いですよ!」とのことでしたので「私が書こう、いや書きたい」と思っていたのです!今週は、この「せんくらブログ」でしか披露されない「仲道郁代」をお楽しみください。
仲道は自分のオフィシャル・ホームページで「ダイアリー」なるコーナーで、毎日のことを皆さまにお知らせしていますので、仲道郁代の毎日はこちらでも、あわせてお楽しみいただけます。
仲道郁代オフィシャル・ホームページ http://www.ikuyo-nakamichi.com/index.html
この「ダイアリー」。
郁代さんはまるで小学生の夏休みの宿題(!)のように、何日間か何週間かをまとめて書いて、ホームページを管理してくださっている方にアップしてもらっていただいています。しばらくダイアリーが更新されないなぁ・・・と思っていると、ある時ドッサリ更新されている・・・そんなダイアリーです。
ダイアリーだけではなく、日々のいろいろな連絡も、郁代さんとはメールで行うことが多いです。自宅でパソコンに向かっている郁代さん。ゆったりとしたリビングで、紅茶など飲みながら、ピアニストですから、器用にキーボードをたたいている姿が浮かんだ皆さま!
実は、なんと、郁代さんはキーボードを、人差し指だけで打っているのです!!
(最近聞きましたら、右手は3本くらいの指で打てるようになった、と自慢そうに話していましたが!)
さらに驚くことなかれ、そのタイプのスピードたるや、私が10本の指でたたくよりも早いからびっくり!しかし、そのためか判りませんが「変換ミス」が多く、いつも郁代さんからのメールは楽しいのです。
今までの傑作は、モー津ァルト。
何だか、磯の香りただようモーツァルトが聞こえてきそうですね。
そして最高傑作は、割るとシュタイン。
これは、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第21番「ワルトシュタイン」のことなのですが、とても頑固そうなベートーヴェンの顔と一緒に浮かんできて、オフィスで大爆笑!してしまいました。
ところで、この「ワルトシュタイン」
仲道が11月11日サントリーホールで行います「デビュー20周年記念リサイタル」で、冒頭に演奏する曲です。ドッドッドッドッドッ・・・と、躍動的な、未来の足音のような音でスタート。ある評論家の方が「仲道さんがステージに立ち、ワルトシュタインを演奏し始める様子を創造しただけでカッコいい」とおっしゃってくださいましたが、私も同感。
こちらのコンサート、ありがたいことにS席は完売してしまいましたが、A席、B席はまだ大丈夫です。もぜひいらしてくださいね!
少なくとも私にとって、昨年のせんくらは、なかなか厳しいお仕事でした。
昨年のブログにも同じことを書かせていただいたのですが、通常はこちらサイドが準備したものでリサイタルなりをやるので、基本的には「こちらが良く知っていて、お客様はよく知らない。」というところで勝負しているのです。
ですから、その結果として敷居が高かろうが、曲が難しそうだろうが、色々とご不満はおありでしょうが、演奏家としてはともかくその位置にいさせていただいているのが普通です。
ところが、せんくらは全く逆でした。こちらがよく知らなくて、お客様がよくご存知の曲を、挙句の果てには清水和音さんとか錚々たる方も同じ曲をお弾きになる・・・・
ともかくお引き受けした以上は、と必死で準備して余裕も何も無く仙台にまいりました。
その結果がどうだったをご判断いただくのは私以外の方の仕事ですから、自分の出番が終わったら、ホッとして少し回りを見渡すことができて、いくつかの本番ものぞかせていただきました。
そうしたら正直驚きましたね。御喜さんの段違いの技術のアコーディオンや、モーツァルトの珍しいソナタのいい演奏、長谷川陽子さんのバランスのいいトークと選曲、リンボウ先生の通常のクラシックとは違ったアプローチの楽しさ、米良さんの圧倒的な歌唱と、凄いクオリティの会が並んでいたのです。
自分はこんなにすごいクオリティのフェスティヴァルに呼んでいただけたのか、と改めて身震いする思いでした。
雄倉恵子(ピアノ)
Photo: Kiyotaka Saito
今日からブログを担当しますのは、仲道郁代が所属しております音楽事務所、ジャパン・アーツの寺沢光子です。どうぞよろしくお願いいたします。
今年初めて、この「せんくら」に出演させていただく仲道郁代。たくさんの皆さんにお聴きいただけるだけでも光栄ですのに、今回は特に、研究し続けているベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」を演奏させていただけることを、とても喜んでいます。この場をお借りして「ありがとうございます!そして当日会場でお会いするのを楽しみにしています!」という仲道のメッセージを伝えさせていただきます。
ところで、この公演のタイトルは「女王?皇帝を弾く」ですね。これを見たときの郁代さんの反応はと申しますと・・・。
まず、とても早く反応しました!
そして「えっ、女王? これって私のこと?」と郁代さん。
恐る恐る「の、ようですね・・・」と答える私。
郁代さんも恐る恐る「でも、王女とか、姫ってわけにもいかないわよね・・・」
私もさらに小さな声で「そうですね・・・」
続けて、少し大きな声で「今年はデビュー20周年ですし・・・」と私。
そして、これは「皇帝」を弾くから、どうしても呼応した「女王」という言葉になってしまうこと、最後に「?」があること、などなど・・・このタイトルをめぐって、こんな微妙な(!)会話があったのでした。
しかしながら、やはり「女王」です。
今年デビュー20周年を迎えるというキャリアももちろんですが、ことベートーヴェンにかけては、ピアノ・ソナタの連続演奏会を始めた1997年から3回チクルス(全部で32曲もあるピアノ・ソナタを、何回かのコンサートに分けて演奏するシリーズ)を行い、「ピアノ・ソナタ全曲」を11巻に及ぶCDとしてリリース中。ピアノ協奏曲もこれまでに2回のチクルスを行い、今大注目のパーヴォ・ヤルヴィ指揮ドイツ・カンマー・フィルとの共演でDVDとCDとしてリリース。とにかく、ここ10年間ベートーヴェンに特に集中してとりくみ、ありがたいことに、とても高い評価をいただいてきているのですから!
そんな郁代さんの夢は「デビュー40周年にあたる2027年は、ベートーヴェンの没後200年。その時に十分満足のいくベートーヴェンを弾いていること」
クラシック音楽を聴く楽しみのひとつに、同じ曲を違うアーティストで聴く、ということがありますが、きっと同じ曲を一人のアーティストで聴き続ける、という楽しみも、これまた大きな楽しみになることでしょう。
20年後、私はいったいいくつ・・・などとは考えず!これからもどんどん深みを増していく「仲道のベートーヴェン」を聴き続けていただけたら嬉しいです。
「こんにちは!仙台ジュニア・オーケストラ指揮者の松元です。このせんくらブログは昨年も参加させていただきましたので、ちょうど1年振りの登場ですね。お久し振りです!
さて今回は、先日ジュニア・オケが8月17〜19日に新潟で行われた、ジュニアオーケストラ・フェスティバル2007に参加したときの様子を書かせていただきたいと思います。
ちょうどこのフェスティバルに参加した頃の日本列島は記録的な猛暑が続いた時期でしたが、そんな中、全国9ヶ所からジュニア・オケが集まり、フェスティバルが開幕いたしました。ホスト役を務めた新潟のジュニア・オケのみなさんの企画は本当によく練られたもので、どの企画も大いに盛り上がりましたね。でも、何と言ってもやはりオーケストラのフェスティバルですから、お互いの演奏を聴くメインコンサートが一番の盛り上がりをみせました。仙台ジュニア・オケはせんくらで演奏する「パリのアメリカ人」と「ニュルンベルクのマイスタージンガー」の2曲を、山下一史音楽監督と僕の指揮のもと演奏いたしました。いや〜自分で言うのは恥ずかしいですが、とっても良い演奏だったと思いますよ〜!みんなとっても素敵な音を出していました。
実はこの日、僕はいつもとちょっと違った形でも演奏に参加させてもらいました。と、言うのも普段は指揮台の上からでしかジュニアの団員と共演できないのですが、なんと!この日はチェレスタ奏者としても演奏に参加しましたので、ヴァイオリンの後ろの位置からジュニアの団員と一緒に音楽をすることができたんです。指揮者として指揮台の上からみんなと共演した後、次の曲ではオケの一番後ろでチェレスタ奏者として演奏に参加するなんて、はっきり言って美味しかったですね〜一度の演奏会で二度美味しい(笑)こんな体験二度と出来ないでしょう!指揮者は音を出さない音楽家ですから、その指揮者が音を出してみんなと共演できた喜びは言葉にできません!そして演奏中は、あの素晴らしい新潟のコンサートホールに響き渡る仙台ジュニアの音に感動しつつ、子供たちの山下先生を見つめる真剣な眼差しやひとりひとりが一生懸命楽器を演奏する姿を見て、思わず目がうるうるしてしまいましたね。オケの一番後ろから見たあの光景は一生忘れないんだろうなぁ…ステージ上で大声でみんなに伝えたかったなぁ「みんな本当に素敵だったよ!」って。
いつか私たちの住む「楽都仙台」でも、素敵なホールで日本中のジュニア・オケが参加するフェスティバルが開催できるといいですね!
さてさて、仙台のお客様も仙台ジュニア・オケの演奏会に足を運んでいただき、「なるほど新潟でこんな素敵な演奏をしてきたんだ!」とか「仙台にはこんなに素晴らしいジュニア・オケがあるんだ!」と感じてみてください。多くのお客様に仙台ジュニア・オケのサウンドを聴いていただけることを心から願っております。それでは〜!
仙台ジュニア・オーケストラ指揮者 松元