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SENCLA BLOG

ブログ

田村響
2022.08.17

出演アーティスト 田村響さんからのメッセージ

みなさんこんにちは!ピアニストの田村響です。

2022年も半分が過ぎ暑い夏がやってきましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

 

この2年間は演奏会の延期や中止がたくさんありましたが、今年は「せんくら」が開催されます事、出演させていただけることを嬉しく思います。

 

今回はピアノソロリサイタルと、ヴァイオリニスト神尾真由子さんとの共演の2公演で演奏いたします。

 

ピアノソロでは、ドイツ音楽を取り上げてバッハとベートーヴェンを演奏します。

バッハのイタリア協奏曲はCDにも録音した曲で、数ある曲の中でも大好きな曲の一つで、ベートーヴェンのピアノソナタ第23番「熱情」は10代の頃に弾き始めてコンクールや演奏会で何度も弾いてきた思い入れのある曲です。

 

大昔に作られた曲ですがとても華やかで様々な技法が駆使されており、また音楽に宿る精神が現代の楽器や演奏空間になってもずっと引き継がれていくことに凄いことだなぁと改めて感心しています。

どちらの曲も第二楽章がとても美しいメロディで、弾きながらうっとりします。うっとりして意識が飛ばないように演奏したいと思います。

 

ヴァイオリニスト神尾真由子さんとは同い年で、これまで何度も共演しており毎回刺激を受けています。

真由子さんのエネルギッシュでパワフルな超絶技巧と、温かく深い音楽を存分にお楽しみいただけます。

 

 

それでは、会場でみなさまにお会いできますことを心より楽しみにしております!

 

 

 

 

田村響

西沢澄博
2022.08.15

出演アーティスト 西沢澄博さんからのメッセージ

みなさま、こんにちは。

仙台フィルのオーボエ奏者の西沢澄博(にしざわ・きよひろ)です。

 

今年の「せんくら」では0歳から入場可能な公演に登場します。今回は少々古い時代の「バロック音楽」を演奏します。

 

 

ご一緒するのは同じ仙台フィルの仲間であり、また古楽器の名人でもあるヴァイオリンの小池まどかさん、そしてチェンバロ奏者の梅津樹子さん。この3人で出演します。

 

 

 

 

お二人はこれまでにも何度も一緒に演奏している仲間です。この3人で一番記憶に残っている公演は、何年か前に名取市文化会館のアウトリーチ事業で市内すべての小学校を対象に出張コンサートをしたときでしょうか。

 

学校のピアノをお借りしてアウトリーチということはありますが、こちらから「チェンバロ」を担いで?学校訪問という内容は稀だと思います。

 

 

 

 

弦をハンマーで叩いて音を出すピアノとは構造が違い、中に張ってある弦を爪のようなものでひっかいて音を出す構造のチェンバロの音色は、どちらかというとギターに近く、とても繊細で美しい音色です。

子供達も普段なかなか見ることのない楽器に興味津々。終演後には毎回楽器の周りに人だかりが出来ていたことが印象的です。

 

 

 

 

今回の公演でもピアノに比べると接する機会の少ないチェンバロを、耳、そして目の両方で楽しんでもらえればと思います。

 

また0歳から入場可能です(大切な事なので2度言います!)ので、是非お子様と共に気軽にご来場いただき、バロック音楽で古の優雅な舞踏会に来ているような気分を味わって頂ければと思います。

津田裕也
2022.08.14

出演アーティスト 津田裕也さんからのメッセージ

みなさまこんにちは!ピアノの津田裕也です。

 

今年もせんくらに出演させて頂ける事、大変楽しみにしています!
私の生まれ育った街である仙台で、このような素敵なフェスティバルが開催され続けている事をとても嬉しく思います。

 

今年は私は2つの公演に出演致します。

 

まず一つ目、公演番号22番阪田知樹さん、牛田智大さんと私の3人のソロ演奏でお届けするピアノガラコンサートです。

私はモーツァルトのきらきら星変奏曲とシューマンのアラベスク、そしてシューマン=リストの献呈を演奏致します。

どの曲も美しく親しみやすいメロディに溢れた名作です。阪田さん、牛田さんという素晴らしいお二方とご一緒させて頂く事も大変楽しみです!

 

そしてもう一つの公演は55番、私のソロリサイタルです。「音楽にこめられた物語ー色とりどりの小品と2つの伝説」と題して、バッハ、シューベルト、ショパン、リストの作品を演奏致します。
最後に演奏するリストの2つの伝説という曲は、リストが人生の苦悩の時期に、聖人の「信じる事の強さ」に感銘を受けて作曲したとされていて、今の難しい世の中で生きる私たちに力を与えてくれる気がします。

 

どちらの公演もたくさんの方々にお聴き頂けましたら嬉しいです。
また私が出演する2つの公演の他にも、魅力的な公演ばかりの3日間ですので、せんくらの会場に是非お越し下さい。会場で皆様とお会いできる事を心待ちにしています!

 

 

 

 

津田裕也

伊藤圭
2022.08.12

出演アーティスト 伊藤圭さんからのメッセージ

せんくらブログをご覧の皆さん、こんにちは。

クラリネット奏者の伊藤圭です。

毎日暑い日が続いておりますが、元気にお過ごしでしょうか?

 

今回のせんくらでは、10/1 太白区文化センター展示ホール 44番「伊藤圭クラリネットリサイタルⅣ」10/2 日立システムズホール仙台 49番グランド・フィナーレ「優雅なるウィーンの響き」に出演させていただきます。

 

これまでのリサイタルでは、ブラームスやシューマンなど、クラリネットの代表的な名曲を取り上げてきました。今回取り上げる作品はシューベルトの「アルぺジョーネ ソナタ」。

元々弦楽器のソナタですから、演奏する上で技術的にも、また音楽を表現する点においても難しい面は沢山ありますが、シューベルトの美しい音楽世界をクラリネットを通してどこまで追求出来るか、精一杯挑みたいと思っています。

 

そして、もう一曲。

今回のリサイタルの為の新作委嘱作品です。

吉川和夫先生のクラリネット独奏曲「Bird is Free」に一目惚れし、どうしてもクラリネットとピアノのための作品を書いて頂きたく、今回のこの機会に思い切って委嘱いたしました。どんな作品に出会えるのか、楽しみでなりません。
せんくらグランドフィナーレでは仙台フィルの皆様とモーツァルトのクラリネット協奏曲をご一緒させて頂きます。故郷宮城県でこのような貴重な機会を与えて頂けることは大変幸せな事です。

 

ウィルスや自然災害、そして戦争。世界中を見渡してみても、悲しく不安な事だらけ。
音楽と共に生きられている事に感謝し、心を込めて演奏いたします。当日皆様とお会い出来ることを楽しみにしております。
どうぞ宜しくお願いいたします。

 

 

追伸
今年2022年6月、7月に2枚のCDを発売いたしました。そちらも併せてよろしくお願いいたします。

マックス・レーガー : クラリネット・ソナタ集 伊藤圭(クラリネット)&長尾洋史(ピアノ)

https://www.rec-lab.com/niku-9045

 

 

《マインド》クラリネット小品集/伊藤圭(ピアノ : 長尾洋史)

https://www.rec-lab.com/niku-9046

 

伊藤圭

廣津留すみれ
2022.08.10

出演アーティスト 廣津留すみれさんからのメッセージ

はじめまして、バイオリンの廣津留すみれです。

 

初のせんくらに呼んでいただきまして、ワクワクが止まりません。

この素晴らしいアーティストラインナップ・・・仙台の皆さんが本当にうらやましい!

時間があったら他の公演も覗きにいきたいなと密かにプランを練っているところです。

 

 

さて、今回は私にとって初めてづくし。

初めての仙台、初めてのせんくら、初めての加羽沢美濃さんとの共演・・・

そして、出演の2公演で初めての「リクエスト祭り」の開催!

そう、「祭り」です!

 

 

コロナ禍で帰国するまではニューヨークで音楽活動をしていた私ですが、

街の音楽界はクラシックもジャズも関係なく混ざっていて

よく気軽なセッションをやっていたものでした。

練習室のピアノの椅子に友人と2人で座って適当に連弾をしていたら、

チェロやベースやトランペットの子が集まってきて

自然にセッションが始まっている・・・

 

そんな日々がとっても楽しくて、いつのまにか即興耳も鍛えられて。

パーカッション専攻かと思えば歌もピアノもうまい友人や、

一度ポップスの曲を聴いただけで細かいコード進行をつぶやきだす友人と一緒に弾いて

ああ、音楽にカテゴリ分けって本当にいらないんだなあと実感したものでした。

 

 

#「NY時代の音楽仲間と今年5月に現地で再会!」

 

 

そんな刺激をたっぷりと受けてきたのですが、

約8年ぶりに戻ってきたコロナ禍の日本には音楽仲間はほぼゼロに近い状態。

NYに帰れば楽しくセッションしていた仲間がたくさんいるのに・・・

当時のように自由に弾きまくりたい・・・と寂しくなることも正直ありました。

 

でも今、こうして色々なご縁をいただいて

日本でも様々な音楽家の方と巡り合ってセッションができることを

本当に幸せに思います。

そしてもっともっとたくさんの面白い音楽家の皆さんに出会いたいと

心の底から思っています。

ジャンル関係なく、ただ思うがままに音楽作りをするのが大好きなんです。

 

なので、今回は加羽沢さんのオリジナル作品を演奏したり、楽しいトークをしたり、

お客様のリクエストにお答えしたり・・・と

自由な公演をさせていただけるこのご縁が本当にありがたいです。

 

私たちのステージは祭りあり、しっとりあり、の “いいとこどり” コンサート。

肩の力を抜いて、NYの片隅のジャズクラブに寄るような気持ちで

お越しいただいてはいかがでしょうか。♩

 

 

公演番号:35
公演日:10月1日(土)13:15~14:00
加羽沢 美濃×廣津留 すみれ『情熱の炎』

テレビで活躍の二人が初共演!
会場:日立システムズホール仙台|交流ホール
出演者:

加羽沢 美濃(ピアノ)
廣津留 すみれ(ヴァイオリン)

 

公演番号:54
公演日:10月2日(日)10:30~11:30
加羽沢 美濃×廣津留 すみれ

Colorful ~カラフル~
会場:日立システムズホール仙台|シアターホール
出演者:

加羽沢 美濃(ピアノ)
廣津留 すみれ(ヴァイオリン)

 

 

 

オーディエンスの皆様にお会いできるのを心より楽しみにしております!

三宅進
2022.08.08

出演アーティスト 三宅進さんからのメッセージ

こんにちは、チェロの三宅進です。

 

 

 

せんくらでは今まで長谷川陽子さんたちとチェロカルテットや、ピアノの加藤昌則さんとの珍デュエット「おんがくサプリ」など面白いことをやってきました。

今年は、尊敬していて仲のいいヴァイオリンのすごい人を呼んでピアノトリオをやります。

 

そのヴァイオリニストは誰?

 

フェデリーコ アゴスティーニ

 

イタリアに世界的に有名なイ・ムジチ合奏団というグループがあります。ヴィヴァルディの「四季」といったらこのグループというのが定番でした。

 

そしてフェデリーコはそこのコンサートマスターでした。

 

彼と初めて会ったのは、うーん、30年くらい前かな?

一緒に弾いたのはもうすこしあとで、たぶん25年前。

彼の十八番の「四季」を弾いたのですが、実はこの曲、ヴァイオリンとチェロの絡みが全曲にわたってあります。

 

 

それが最初のリハーサルからとてもしっくり行ったのです。もちろん彼が素晴らしいんだけど、仲良くなり自宅に遊びに来たりするようになりました。

 

彼の叔父は名ヴァイオリニストのフランコ・グッリなのですが、僕はアメリカ留学時代に彼を知っているのです。

もう故人となってしまいましたが、めちゃめちやヴァイオリンが上手く、そしてダンディーでした。

 

フェデリーコは彼を彷彿とさせます。

 

そして僕の恩師シュタルケル先生と同じインディアナ大学で教えていたので、彼の話をできるという点でも僕は嬉しいのです。

 

そんな彼ですが、アメリカが住みにくくなったといって、数年前に日本に家族と共に移り住んできました。

 

これは、せんくらに呼ぶしかないじゃないですか!

 

ピアノのチェ ソンエさん主催の室内楽シリーズでも共演を重ねてきたブラームスのピアノ三重奏と、コダーイというハンガリーの作曲家の書いたヴァイオリンとチェロのデュオから第1楽章という聴きごたえのあるプログラムです。

 

是非会場にいらしてください。

 

心のひだに入り込んでくるヴァイオリンの音色を体験してください!

 

公演番号:14
公演日:9月30日(金)14:30~15:15
【Chamber Music, Anyone?~室内楽はお好き?】
せんくらスペシャル!

会場:日立システムズホール仙台|交流ホール
出演者:

フェデリコ・アゴスティーニ(ヴァイオリン)
三宅 進(チェロ)
崔 善愛(ピアノ)

 

公演番号:25
公演日:10月1日(土)19:45~20:45
せんくら名物企画!
「せんくら・フェスティバル・ソロイスツ」
名曲で聴く弦楽アンサンブルの魅力!

会場:日立システムズホール仙台|コンサートホール
出演者:

フェデリコ・アゴスティーニ(ヴァイオリン)
川久保 賜紀(ヴァイオリン)
大江 馨(ヴァイオリン)
西本 幸弘(ヴァイオリン)
井野邉 大輔(ヴィオラ)
三宅 進(チェロ)
助川 龍(コントラバス)
昴21弦楽四重奏団(ヴァイオリン:三又 治彦、佐久間 聡一、ヴィオラ:生野 正樹、チェロ:玉川 克)

 

小林沙羅
2022.08.07

出演アーティスト 小林沙羅さんからのメッセージ

皆さまこんにちは。ソプラノの小林沙羅です。

 

せんくらが初めて開催された2006年、同じ年に私もデビューしました。まだ学生だった私は、せんくらって楽しそうだなぁ、いつか呼んでもらえる歌手になりたいなぁ、と憧れを募らせていました。今年は念願の初出演となります!とても楽しみで、今からワクワク心を躍らせています。今回の私の出演プログラムは二公演。

 

ひとつは公演番号33番、バリトンの大山大輔さんとのジョイントコンサート オペラ〜ミュージカル、です。大山大輔さんは学生時代から共演させて頂く機会が多く、お互いにレパートリーが広い所と、演奏はもちろん演技にもとても力を入れている点が共通しています。野田秀樹さん演出の「フィガロの結婚」では、フィガ郎とスザ女として、全国各地で何度も結婚を重ねました笑 そんな大山さんと、今回はオペラはもちろんミュージカルからも、素敵な二重唱をたくさん選びました。石野真穂さんの素晴らしいピアノと共に、心に残る作品たちをお届けいたします。

 

もう一つの公演は公演番号64番小林 沙羅&加羽沢 美濃 ~二人のミューズが贈る心に響く癒しの音楽~ です。ソプラノ歌手のコンサートを聴くのであればこの曲は外せないでしょう!というような名曲をご用意しています。そしてまた素晴らしいピアニストであり、素晴らしい作曲家である加羽沢美濃さんの作曲された、心に染みる素敵な作品もお届けいたします。

 

会場で皆さまとお会いできる事を、同じ時同じ場所を共有し、同じ作品を共に楽しめる事を、心から楽しみにしております。

 

10月1日20:15〜日立システムズホール仙台、そして10月2日15:45〜太白区文化センターにて、お会いしましょう♪

 

先日コンサートで訪れた新潟のアーケードを歩いていたところ、仙台からやってきた七夕飾りが飾られていました。とても美しく華やかで、せんくらの事を考えながらアーケードを歩きました。その時に撮った写真を載せる事にします♪

 

 

 

仙台への、せんくらへの、思いを込めて…

浦田誠真
2022.08.05

出演アーティスト 浦田誠真さんからのメッセージ

みなさま、こんにちは。仙台フィルハーモニー管弦楽団トランペット首席奏者の浦田誠真です。

 

仙台フィルに入団して、早いものでいま5年目になりました。沢山の名曲に触れたり、それまでは縁のなかった東北の各地に赴いたり。オーケストラ奏者としてだけでなく、ソリストとしてもデザンクロ、ハイドン、コープランドを演奏したり。様々な経験をて充実した音楽活動をしておりましたが、何かが足りないような…。

 

そう、金管のアンサンブルってあまりやっていなかったのです。これは寂しい!とはいえ、何かいい機会は無いものか…と思っていたところ。

 

去年のせんくらで自分の出番の合間に聴きに行った、「東北ゆかりの音楽家による木管五重奏」の演奏会。これは面白い!金管バージョンは出来ないか?!と各所に話してみたところ、ぜひやりましょう!と、あれよあれよと言う間に実現してしまい、なんと今年のせんくらでは、今回のために編成された特別な金管五重奏の公演にも出演することとなりました!なんでも言ってみるものですね。機会をくださってありがとうございます。

 

仙台を中心に東北ゆかりの音楽家で、というお題だったので、個人的に共演してみたかったあんな人やこんな人に連絡を取ってみたところ、みなさん快く引き受けてくださったため素晴らしい豪華メンバーとなりました。

 

 

題して「こんなにいたのか!仙台ゆかりの演奏家Ⅲ〜東北ゴールデン・ブラス・クインテット」

 

 

…ちょっとイーグルスが頭をよぎりますがそれはさておき、私、浦田の個人的視点によるメンバーのご紹介をしたいと思います。

 

まずトランペットはお隣、山形交響楽団のトランペット首席奏者井上直樹さん。

 

 

普通のトランペットはもちろん、バロックトランペットのスペシャリストでもある井上さん。まだ私が関西にいたころ、大阪で山響の大阪公演でバロックトランペットでのベートーヴェンを聴いたとき衝撃を受けたのを鮮明に覚えています。

 

ここ数年は山響・仙台フィルの合同演奏会が毎年行われており、よくお隣で演奏していますが、その技術もさることながら歌心が本当に素晴らしいです。今回のウエストサイドストーリーでもきっと井上さんの歌心がギュッと詰まった演奏になると思います!必聴!

 

次にホルンは、せんくらでもおなじみ仙台のご出身、群馬交響楽団ホルン首席奏者の濱地宗さん。個人的には、仙台フィルにエキストラに来ていただいたときに共演したほか、以前のせんくらでリヒャルト・シュトラウスのホルン協奏曲を仙台フィルと演奏されたときに私もオケに乗っていて共演しました。

 

ホルンってギネスブックに載っているくらい難しい楽器らしいのですが、それは嘘なんじゃないかな、というくらいいつも軽々となんでも吹いてしまうスーパーマンの濱地さん。今回室内楽でご一緒できること、本当に楽しみです!

 

 

 

そしてトロンボーンは、東京フィルハーモニー交響楽団トロンボーン奏者の、山内正博さん。山内さんは私が仙台フィルに入る前に在籍していた、兵庫芸術文化センター管弦楽団の元同僚で、よくお隣で一緒に吹いていたご縁から今回お声をかけさせてもらいました。

 

 

 

山内さん、そして先程ご紹介したホルンの濱地さんはどちらも仙台ジュニアオーケストラのご卒団なんだとか。私も現在講師としてジュニアオーケストラに関わっていますが、もしかしたら今のジュニアの団員からも将来プロ奏者が出るかも?

 

兵庫で共に研鑽した彼と、仙台でまた共演できて本当に嬉しいです!きっと東京フィルでの活動で演奏もどんどんパワーアップしているはず。

オーケストラだと待ち時間の多いトロンボーンですが、今回はたっぷりその音色が楽しめます!

 

 

そして最後にチューバは皆様おなじみ。仙台フィルハーモニー管弦楽団チューバ首席奏者ピーター・リンクです。

 

 

 

いつも仙台フィルを底からどっしり支えてくれているピートですが、室内楽奏者としても国内国外を問わず大活躍。

金管五重奏のチューバ奏者は、伴奏をしたかと思えばソロパートを吹いたり、オーケストラの中でもソリストとしてでも見られない姿がきっと沢山見られるはずです。お見逃しなく!

 

さて次はプログラムについて。

そんな豪華なメンバーで、どんな曲を聴いてもらおうか…と5人で相談したのですが、やはりここは金管五重奏の「王道」を聴いていただきましょう!ということで、

まず一曲めに演奏するのはマルコム・アーノルドの「金管五重奏曲」。

 

ロンドンフィルハーモニー管弦楽団の首席トランペット奏者だったアーノルドは、作曲家としては映画「戦場にかける橋」の音楽や、吹奏楽に馴染みのある方だと序曲「ピータールー」の作曲家として有名ですね。

トランペットの軽やかな掛け合いから幕をあけるこの「金管五重奏曲」、ファンファーレ的でリズミカルでかっこよかったり、またはコラールの重厚さ、など金管楽器「らしさ」が詰まった曲になっており、きっとこの曲を聴けば「金管五重奏、面白いかも!」と思っていただけると思います。

 

そして次は、ピートからの熱い要望で、バーンスタイン 組曲「ウエストサイドストーリー」より。先日も仙台フィル定期がアメリカプログラムだったところですが、やはりアメリカ音楽といえばブラス!ブラスといえばアメリカ!バーンスタイン作品でもブラス・セクションは大活躍しています。曲自体は金管五重奏にアレンジされたものですが、ブラスのプログラムとしてはやはり「王道」のウエストサイドストーリー。映画のリメイクもされて再注目されている作品です。組曲からどの曲を演奏するかは当日のおたのしみ!

 

最後は、フェルヘルスト「日本に捧ぐ歌」。この曲は、ベルギー出身のトロンボーン奏者フェルヘルストが東日本大震災の被災者のために捧げた曲です。ただ安易に仙台ゆかりだから、と選んだわけではなく、深く、やわらかく、暖かかいこの曲をぜひ皆さんに今だからこそ一度、聴いていただきたいです。不安定な社会の中、どこか落ち着かない心にそっと寄り添って暖めてくれるような曲です。

 

というように非常に魅力的なプログラムになっておりますので、少しでも金管楽器に興味を深めていただけたら嬉しいです。

 

金管楽器というとオーケストラだとたまに出てきてデカい音を吹く、という印象があるかも知れません。もちろんそのとおりの大迫力のffも魅力の一つですが、ささやくようなppや包み込むような柔らかさもまた金管楽器の魅力的な部分です。そのあたりを今回の金管五重奏という編成は一番感じていただきやすいのでは、と思いますので、今まで聴いたこともないよ!という人からブラスマニアまで、沢山のご来場をお待ちしております!

 

浦田誠真

 

阪田知樹
2022.08.03

出演アーティスト 阪田知樹さんからのメッセージ

はじめまして!ピアノの阪田知樹です。今年初めてせんくらに参加させて頂きます。

 

仙台というと牛タンが有名ですね。

焼肉屋さんに行ってもタンが大好きなので、今回伺う時には仙台の牛タンを頂けたら!と密かに狙っています!笑(果たしてその時間はあるのでしょうか?!)

 

今回はガラコンサートソロコンサートヴァイオリニストの辻彩奈さんとのデュオコンサート(×2回!)の計4公演に出演致します。

 

二日間で全く異なるプログラムを4つ演奏するということで、休む暇はあるのだろうか?など心配もありますが、大好きな作品を選りすぐって演奏予定ですので、現状では楽しみな気持ちが勝っております!

 

会場にて皆様にお目にかかれますこと、とても楽しみにしております!

 

文京華
2022.08.01

ピアノの魔術師の正体とは?

こんにちは!

ピアノの文京華です。今年もせんくらに参加できること、とても嬉しく楽しみにしています。

 

今回はソロということで、私にとっては思い入れのある作曲家、フランツ・リストを取り上げます。

 

ピアノ弾きにとって、それぞれ作曲家との相性というのは存在すると思います。

相性のいい作曲家の場合は、自分の体や心が既にもうその人の音や喋り方を”知っている”ような感覚があります。

 

私にとってはリストはそういう作曲家の1人で、小学生の時に初めて”ため息”を弾いた時から、どう弾いたらしっくりくるかを、考えずともなんとなくもう知っているような不思議な感覚がありました。(実際に手が追いついてたかは別として笑)

 

初めてコンクールで優勝した時や、ベルリン留学での大事な試験の時など、節目節目でリストの音楽は私を助けて来てくれました。

リストの人生は長く、74年に及ぶその時間の中で、さまざまなものを遺していきました。

 

有名なエピソードの多くは、超絶イケメンで女性にだらしなく(笑)、派手好きで享楽的な部分だったりしますが、それは彼のほんの一面に過ぎないのです。

 

リサイタル、という形を作ったのも、ピアノの蓋を開けて弾く、ということをしたのも、リストが最初です。聖職者に憧れ、文学を愛し、他の作曲家を尊敬し広め、弟子をたくさん育て…。

 

というわけで今回はリストの遺したもの、にフォーカスしていきたいと思います!

 

…今気づいたけど、最近撮ったこの宣材写真、リストの割とポピュラーな肖像画のポーズと同じだ…なんか恥ずかしい(笑)

 

 

 

 

9月30日、公演番号20番です。お待ちしております!

 

文 京華

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