それぞれの仙台時間

2019.09.15| 2019

ありがたい事に8年連続でせんくらに参加させて頂いている私達。

 

空き時間やコンサート後の過ごし方なども8年の間にどんどんと変化してきましたよ。
始めの頃はみんなで一緒に牛タンを食べに行ったり、お寿司を食べたり、と仙台の観光らしい過ごし方をしておりましたが、最近はみんなそれぞれ思い思いに過ごすことが増えてきました。なので、メンバーそれぞれの過ごし方をここで聞いてみましょう!(案外みんなが空き時間何をしているのか詳細には知らなかったりするものなのです。笑)

 

まずはみのりさんから!

 

ピアノの増田みのりです。メンバー唯一の東北生まれです!
宮城に来る機会も多いですが、今回はわたしが宮城県でいちばん好きな食べ物をご紹介します。

おくずかけ!
お彼岸やお盆に食べる精進料理です。
数種類の野菜やシイタケや豆腐、豆麩などを醤油味のだし汁で煮込んでとろみをつけたもの。
白石温麺を加えたりすることもあるようですが、この写真はウニやらホヤやらシャコやら寿司やら・・・
ほかに豪勢な海の幸が並んでいたため、ヘルシーな糸こんバージョンです。

 

まだ仙台市内のお店でおくずかけを食べたことがないので、美味しいお店があったら教えてくださいね!

 

「おくずかけ」初めて聞いたし、確かにこれまで見かけたことない気がします(気づいてないだけかもしれませんが)。
もし市内で食べられるお店ありましたら教えてくださいね。

 

お次ははるちゃん!

 

突然ですがこの写真、どこの駅かわかりますか?

 

チェロ・林はるかの仙台での過ごし方は、趣味の「鉄道」。
全国各地で活動する1966カルテットですが、鉄道ファンの林は、演奏先でも時間を見つけてローカル線の旅に出かけたり。

 

上の写真は、以前せんくらでの演奏後に訪れたJR仙石線・松島海岸駅のホームです。
この駅舎は、これからリニューアルされるとのこと。新しく生まれ変わる松島海岸駅にも、期待です!

 

せんくらの時期は、ちょうど鉄道フェスティバルin東北の開催時期でもあるのですよね~
今年は、そちらにも立ち寄ることができれば、と思っています!
松島の景色ではなく駅の写真とは!はるちゃんがいかに鉄道にハマっているかがお分かりいただけるかと!

 

さて花井さんはどうでしょうか?

 

ヴァイオリンの花井悠希の過ごし方は、カフェ巡り&パン屋さん巡り!
が、これまでの習慣だったのですが、去年はなんと!

IKEAに行ってきました(笑)!

 

コンサートをさせて頂いた太白区楽楽楽ホールの近くにIKEAがあるのを発見!
ちょうどコンサートでお花を沢山頂いたので、花瓶が欲しい!と思い立ち、楽器を背負い衣装も持ったままIKEAへ。

 

花瓶を2、3個IKEAの青バックに入れ、そのまま東京に帰った私に、メンバーは「東京近郊にもIKEAあるのになんでわざわざ仙台のIKEAでお買い物して東京まで運んでるんだ!?」と驚きドン引きしておりました(笑)。その時の花瓶ちゃんたちは今日も我が家に可愛く佇んでくれています。
きっとコンサート後に花井さんがIKEAに寄るなんて、誰も想像していなかったことでしょう。。。

 

最後はリーダー梨沙ちゃん!

ドーン!エビス!!

 

送られてきた写真はこちらのみ。。。なんですかこれは?
そうでした。松浦は部屋から一歩も出ないタイプなのでした。

 

コンサートやリハーサル以外の時間はホテルのお部屋でゆっくりとお酒を嗜むのが松浦リーダーの至福の時間なのであります。時折そこにメンバーが飛び込み参加するときもありますが大体は梨沙ちゃん一人でのんびり過ごしております。

 

どうでしたか、この四種四様な過ごし方。
皆様のイメージする1966カルテットと印象がかけ離れていないことを祈ります!笑

 

とはいえ、お寿司をみんなで食べる!っていうのは毎年続いてやっていることかも!

今年も仙台にお邪魔するのが今からとても楽しみです!!

 

1966カルテット(アンサンブル)

女王陛下のリクエスト

2019.09.14| 2019

仙台のみなさまの熱い応援をいただき、せんくら出演も8年目となりました、1966カルテットです。
今年も2つの公演に出演させていただきますよ!

 

公演番号57
10/5(土) 17:15〜18:15
エンジョイ the ミュージック!バラエティ溢れるガラ・コンサート 

会場:仙台銀行ホール イズミティ21大ホール
出演:1966カルテット(アンサンブル)
山田姉妹(ソプラノ・デュオ)
内門 卓也(ピアノ)
溝口 肇(チェロ)
山下 洋輔(ピアノ)
加羽沢 美濃(ピアノ)
バクコメ(MC)

 

なんと贅沢なコンサートなのでしょう!!こんな素晴らしい先輩方とご一緒させていただけるなんて、恐縮の極みですが、確かにとてもバラエティ豊かなコンサートになりそうな予感です♪私たちも、ビートルズとクイーンを目一杯気持ち込めて演奏させていただきますね!共演者の皆様がどんなパフォーマンスをされるのか、私たちもとっても楽しみです!!

 

 

さて、そして次の日はー

 

公演番号65
10/6(
日) 10:30〜11:15
1966カルテット 情熱のUKロック!

会場:日立システムズホール仙台 シアターホール

 

きました!UKロック!!情熱のUKロック!!!去年もお聴きいただきましたUKロックですが、あれから一年、さらに進化した1966カルテットならではのUKロックをお届けいたしますよ!

 

UKロックとして外せない、ローリング・ストーンズやレッド・ツェッペリン、エリック・クラプトンもあればオアシスまで、そして忘れちゃいけないクイーンも!!盛りだくさんでお届け予定です。

 

実は、今年3月に、このUKロックたちをライブ音源で収録した8枚目のアルバム
Her Majesty’s Request 〜女王陛下のリクエスト〜

を、リリースいたしました!!

 

初のライブ音源に加え、初の会場限定販売でございます。つまり、どこぞでポチっと、、とは手に入らないのですが、、はい!もちろん!!せんくらにお越しいただければ、ゲットしていただけますよ♪是非是非、お手に取ってみてくださいね!!

 

この日のコンサートでは、もしかしたら、このアルバムに収録されていない曲も、、演奏する、、かも?!どうぞ、皆様の目で、耳で、確かめに、会場に来てくださいねー♪お待ちしておりますっ!!1966カルテットでしたー♪

 

 

1966カルテット(アンサンブル)

2019.09.13| 2019

演奏会がきっかけで色々な場所へ旅行をする事があります。

 

この写真は和歌山県の加太という所へ行った時のものです。海へ沈んでいく夕日が美しく、周りの島も光によって色を刻々と変えていき自然の芸術とも言うべき素晴らしい景色でした。音楽を聴いたり、奏でたりしていると素晴らしい景色を味わっている時のような心持ちになります。

 

せんくらへお越し頂き、音楽と共に素敵な景色や仙台の美味しいお料理を味わい、心のリフレッシュをしてはいかがでしょうか?会場でお会いできる事を楽しみにしています!

 

津田 裕也(ピアノ)

2019.09.12| 2019

みなさまこんにちは!今日から2日間、せんくらブログを担当させて頂く津田裕也です。

 

せんくらは今年で14年目!生まれ育った仙台でこのような素敵なフェスティバルが開催され続けている事、そして参加させて頂ける事、本当に嬉しく光栄に思います。

 

今年は10月6日の2公演に出演させて頂きます。まずは公演番号83番ヴァイオリン竹澤恭子さんとの共演でブラームスとクライスラーの名曲を演奏致します。竹澤さんは言わずと知れた日本を代表するヴァイオリニストで、今年の3月に初めてご一緒させて頂きましたが、その素晴らしさに圧倒されました。仙台でも共演させて頂ける事、今からとても楽しみにしています!

 

もう1つはピアノソロで、公演番号66番です。「ショパン、ベートーヴェン、幻想の世界」と題しまして、ベートーヴェンのピアノソナタ第14番「月光」、そしてショパンの幻想ポロネーズ、ノクターン、子守唄を演奏致します。

ベートーヴェンのピアノソナタ第14番は「月光」として有名ですが、ベートーヴェン自身は月光ではなく「幻想曲風ソナタ」と名付けて出版されました。ショパンの幻想ポロネーズは昨年CDに録音した思い出深い作品です。皆様と共に2人の幻想の世界を味わう事が出来ましたらとても嬉しく思います。

 

せんくらには他にもたくさんの魅力的な公演があります!皆様、是非会場へお越し下さい!

 

 

津田 裕也(ピアノ)

2019.09.11| 2019

皆さまこんにちは、チェリストの新倉瞳です。

 

今回は、私の暮らすスイスチューリッヒのお話しを。

 

音楽留学といいましたら、ドイツ、フランス、オーストリア…がスタンダードとも言えるかもしれない中、なぜスイスという国を選んだかといいますと、スイスのチェリストトーマス・デメンガ先生の演奏されるバッハと現代音楽に惹かれ、日本でも堤剛先生、毛利伯郎先生という素晴らしい先生方からご指導を受けた新倉ですが、自身の引き出しを増やすためにデメンガ先生の元で修行を積むべくスイス行きを決めました。

 

さらに、堤先生とデメンガ先生は国際コンクールの審査員としてのご交流も深く、毛利先生とデメンガ先生はなんとジュリアード留学時代のご友人!という繋がりが後から分かりまして、ご縁を感じたのでした。

 

そして時は流れ、今は留学先のバーゼル音楽院も卒業し、拠点をチューリッヒへと移しスイスへ渡って早く8年が経ちました。

 

バロック音楽、現代音楽、東欧のロマ音楽のクレズマー。

出逢った音楽は全て私にとって新しく、今は自身の引き出しがぱんぱんに溢れかえっており、引き出しが溢れかえってしまわぬよう、本体の箪笥をグレードアップさせるべく自身を成長させよう!と毎日楽しく必死にもがいております。

 

色々なことを知れば知るほどに、私はまだまだ何も知らない。

成長すればするほどに、まだまだ未熟です。

 

情報の溢れる今日だからこそ、自分の耳と心で感じたことを大切に。

 

せんくらは、音楽の引き出しがいっぱいです!!

 

皆さまもどうかこの素敵な音楽祭で、ご自身の耳と心で、大好きな音楽に出逢うことが出来ますように!!

 

 

新倉 瞳(チェロ)

2019.09.10| 2019

皆さまこんにちは、チェリストの新倉瞳です。

 

にいくら、せんくらに初参加…!です!

 

初めてのせんくらへの出演ということで、リサイタルと協奏曲を演奏させていただくことになり、せんくらフェスティバルの温かいウェルカムな雰囲気に感謝しております。

 

スイスでの経験をいかしたプログラムのリサイタルにてピアノ界の重鎮である青柳晋さんとの共演でお届け出来ますこと、そして大学生時代からご指導頂いていた指揮の高関健先生と素晴らしい仙台フィルさんとの共演でチャイコフスキーを弾かせて頂けますこと、とても光栄です。

 

お客さんとして参加しても、一日中興味深いコンサートを聴くことが出来るせんくら。

プログラムのラインナップを拝見しながら

「おおこの時間帯はこのコンサート…え、この内容でこの値段!?こんなにリーズナブルならもう3公演くらい聴けちゃうじゃないか!」と興奮しながら私もチケットを申し込みました!!

 

リサイタルプログラムは、スイスへ渡ってから取り組むようになったバロック音楽と現代音楽を中心にチェロの魅力とピアノとのアンサンブルが活かされる選曲にしました。

初めての共演のピアニストの青柳晋さんは、私は昔から存じ上げる雲の上の存在のかたで、今回共演が叶い本当に楽しみです!せんくらでも同じみのチェリストであり私の永遠の憧れのチェリスト長谷川陽子先生ともよく共演されていらっしゃいますよね。

 

また、チャイコフスキーのロココの主題による変奏曲をご一緒させて頂きます高関先生には、大学生の頃オーケストラの授業でストラヴィンスキーの春の祭典をご指導頂きました。数経験してきた学生オケの中でも、そのお人柄とご指導頂いたことに大きな影響を受けたことは、未だにハッキリと心の中に残っております。

 

実は、ロココは同じく学生時代に同級生(現在東京都交響楽団チェロ奏者の清水詩織さん)が演奏した演奏に感動し、私も頑張らなければと自分に気合いを入れ直して練習した想い出の曲でもあり、それでいて実は人前で演奏することは初めての曲ですので、「ついにこの日が来たかぁ…」と感慨深いのであります。

 

新倉瞳、新参者でございますが、どうぞよろしくお願い致します!!

 

新倉 瞳(チェロ)

2019.09.09| 2019

昨日に引き続きチェロの原田哲男です。
せんくら2日目の10月5日はジュゼッペ・アンダローロさん西江辰郎さんとの室内楽、3日目はロバート・リンさんとのデュオに出演させていただきます。

 

ドビュッシーのヴァイオリンソナタとチェロソナタ、ショパンのチェロソナタはいずれも作曲家最晩年の作品ですが、人間の衰えや弱々しさでなく、むしろ瑞々しさや情熱にあふれているのは、身体の不調とは裏腹に作曲者の頭の中が常に新しい音楽への意欲に燃えていたことの表れではないかと思います。

 

生涯で生み出した作品のほとんどがピアノ曲であったショパン、また大規模な管弦楽曲、オペラをも手掛けたドビュッシーがその最期の作品で弦楽器とピアノのデュオを残してくれたのは貴重なことで、今回のせんくらでこれらの曲を取り上げることが出来ることをとても嬉しく思います。

 

会場の皆さんとの素敵な時間を楽しみにしております。

 

 

原田哲男(チェロ)

2019.09.08| 2019

この夏は例年にも増して暑さが厳しい各地でしたが、あとひと月もしたら秋の仙台!「せんくら」が今からとても楽しみです。

 

今年は3つの公演に出演します。

10月5日出演公演のひとつ「せんくら・フェスティバル・ソロイスツ」

弦楽合奏の名曲ヴィヴァルディの「四季」を4人のソリストが交代で弾くというとてもゴージャスな舞台です。

それはお客様のみならず、舞台上で共演する私たちにとっても、素晴らしいソリスト達の音を体験する特別な時間です。

そして、今年の合奏団チェリストのパートナーは仙台フィル首席奏者の吉岡知広さん

時期は違いますが、ライプチヒのクリスティアン・ギガー先生に教わった同門として、隣で一緒に弾けるのは嬉しく、私たちの耳に残っている師のやわらかくて温かい音を思い出しながら、共に音を奏でる喜びをお客様にお届けしたいと思います。

 

10月5日の「せんくら・フェスティバル・ソロイスツ」をどうぞお楽しみに。

 

 

原田哲男(チェロ)

2019.09.07| 2019

食べることが三度の飯よりも好きだ。

 

演奏家生活も10年。浮き草稼業ゆえ現場は全国・全世界に及ぶ。まさに”さすらいのちんどん屋”と言ったところか。

 

旅の醍醐味は食と酒。稽古のあとは鼻歌交じりに街へと向かう準備。現地の方々へのリサーチは欠かさない。それからグーグルマップ。全世界に対応しているので、意外な出会いに導いてくれる。旅で出会った鹿児島や熊本の焼酎に魅せられてしまって、未だに自宅に焼酎のボトルは欠かせない。

 

郷に入っては郷に従え。現地に行ったら現地の人たちの言うことを聞く。リトアニアではまずリトアニア料理を食べなさいと現地マネージャーのダナ。現れたのはじゃがいもを潰して皮状にし、餃子のように餡を包む「ツェペリナイ」初日は早速ツェペリナイをはじめとするリトアニア流じゃがいも料理の洗礼を受けた。リハーサルの合間にダナと食事をする機会があったが、彼女は全然じゃがいも料理を食べようとしない。かたや我々のテーブルにはじゃがいも料理が所狭しと並ぶ。胃の中がじゃがいもに占領される。本番後の酒宴。楽団創設者の名伯楽、ドナトス・カクタスがひとこと。「この国はいも、芋、イモ…じゃがいもばっかりさ!僕らはよう食わんわ。」聞けばリトアニアではSUSHIがブームとか!?

 

上はリトアニアで食したツェペリナイ。下は帰国後に自作したツェペリナイとビーツスープ。

 

日本に帰ってツェペリナイを作ってみると、リトアニアで食べたそれにかなり近づいただけでなく、日本のじゃがいものホクホク感が旨味をプラスしてくれたように感じた。それでもやはり、リトアニアの空気の中で、ウォッカを片手に頬張るツェペリナイは一食の価値がある。「名物は現地で食べるべきだ」と偉い先生が言っていた気がする。札幌味噌ラーメンを東京で食べるのでは興がない、札幌の引き締まった空気とともにいただくから美味いのだ!ふと思い出すのはインドネシア・ジョグジャカルタのモーターバイクの排気に満ちた空気の中で食べたナシゴレンや、青唐辛子のサンバル!僕たちは空気とともに食事をしているのだ。

 

 

リトアニアでの権代敦彦氏新作ヴィブラフォン協奏曲の初演を祝って。左から作曲家の権代敦彦氏、筆者、作曲家の佐原詩音氏、オーケストラマネージャーのダナと創設者ドナトス・カクタス。

 

 

仙台の名物はたくさんある。牛タンも笹かまも今やすっかりお馴染みだ。けれどもやはり仙台で食べたもので一番に思い出すのは母親の味。お昼のお弁当に入っていた卵焼きや、大好物の唐揚げ。たまに訪ねて行く祖母が作るポテトサラダ。その当時の空気感や会話まで記憶に刻み込まれているかのように。

 

中国北京、天安門広場にほど近い全聚徳本店。吊り下げられたたくさんの北京ダック。思い出すのはまだ小学生にも満たなかった僕が緊張の面持ちで大人たちに混じった会食。今はなき仙台プラザホテル地下、中華料理「北京」での祖父の昇進祝い。そこに供された丸ごとの北京ダック。25年後に北京の空の下で頬張る北京ダックはあの時の記憶を呼び覚まして、今は会えないたくさんの人たちを思い出す。音楽もまた然り。響きと旨味は、僕たちの大切なあの時を鮮やかに蘇らせてくれるのだ。

 

一緒に乾杯しませんか?

 

會田 瑞樹(ヴィヴラフォン)

2019.09.06| 2019

せんくらブログをご覧の皆さま、はじめまして!打楽器の會田瑞樹です。この度、せんくらに初めて出演させていただくことになり、心から感謝の思いでいっぱいです。1988年に仙台で生まれ、以後18年に渡って仙台の街に育てられて来ました。こうして仙台で演奏できることを心から嬉しく思います。

 

プログラムを計画するにあたって、東北に在住の素晴らしい作曲家の作品をご紹介したいと思いました。そのどれもが個性と豊かな響きに満ちています。

 

吉川和夫先生の《六丁目の青空》は、僕の母校でもある上杉六丁目、宮城教育大学附属小学校のあの大きな青空を描いた作品。今回急遽プログラムに加えさせていただいた小山和彦先生の《杜のプリズム》(仙台公演のための作品!)は”杜の都仙台”を思わせる気品に溢れ、名倉明子先生の《夢虫》はヴィブラフォンのみならず膜質打楽器も飛び出し、力強くも自由に舞い踊る架空の精霊が我々の眼前に飛来します。岩手県花巻出身の白藤淳一氏の《あやかしの余韻》は緊張感あふれる鼓動が様々な光を帯びて明滅していきます。

 

もちろん、東北だけでなく全国にはたくさんの素晴らしい作曲家がいらっしゃいます。佐原詩音氏の《Petrunkamuy》はアイヌの言葉を奏者自身が朗読しながらひとつの物語が浮かび上がります。水野修孝先生の《ヴィブラフォン独奏のための三章》は全編に鐘楼の響きが刻み込まれ、音楽の大きな宇宙に誘われるかのようです…

 

現代を生きる作曲家は我々と同じ時間をともに歩んでいます。まさに音楽で“今”を紡いでいると言っても過言ではありません。今回、なんと発売一ヶ月での完売をいただけたことに心から感謝の思いでいっぱいです。ご来場くださる皆様には、ヴィブラフォンの持つ壮大な世界を存分に味わっていただけたらと思っております。

 

 

會田 瑞樹(ヴィヴラフォン)

 

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