ブログ2日目

2015.07.22| 高橋絵里

せんくらファンの皆様、こんにちは、

私は千葉県在住のリュート奏者の佐藤亜紀子です。

 

今回は、リュートだけでなくバロックギターも演奏します。

バロックギターは一般のギターよりも小ぶりで、真ん中の装飾が可愛いです。

弦はリュートと同様に同じ音の2弦が対になっています。

普通のギターは6弦ですが、バロックギターは5弦です。(楽器写真参照)

 

リュートと特に違う点は「ラスゲアド」という右手で和音をかき鳴らす奏法です。

この奏法は演奏者によってそれぞれいろんなパターンを持っているといっていいでしょう。

それまでリュートしか弾いたことのなかった私にとって、バロックギターは未知の領域で、憧れの楽器でした。

留学を終える年にようやく楽器を手にいれて、周りの同僚の学生や国内外の講習会やレッスンなどで、ラスゲアドについていろいろ聞きまくりました。

 

しかし、助言をもらったらからといってすぐに素敵なかき鳴らしができるわけでもなく

こうでもない、ああでもないといろいろと一人で試しつつ弾いていました。

そんなときに、ふとスペイン人のリュート奏者 Xavier de la torre 氏に出会い、

3ヶ月だけバルセロナでギターを教えてもらえるチャンスにめぐまれました。

それは2011年のことで、スペインに行くことが決まった日にあの震災が起きました。

人生何が起こるか分からないと実感した瞬間でした。

やれることはやっておかなければ後悔すると思い立ったのを覚えています。

 

3ヶ月で教わったことは、本当に基礎の基礎、かき鳴らしのパターンも限られたものでした。

肝に命じなければならなかったのは、ラスゲアドというのは、精緻な繊細な指の動きから

生まれるということで、よく「ジャカジャカやってよ」なんて言われますが、このジャカジャカは計算された訓練された手指の運動とリズム感、テンポ感を察知する耳が必要なのだということがよく分かりました。

これらを消化しつつ、でも技術習得のみならず、いろんな人とアンサンブルして、経験を積んでいくことで感覚も磨かれていくということを信じ、未だにいろいろな試行錯誤を苦しみ、楽しみつつやっているのが現状です。

 

昨年に絵里さんと一緒の演奏会でバロックギターを使う機会があり、絵里さんもスペインものの歌曲を気に入ってくれたようなので、今回また取り上げることになりました。

リュートの繊細な音楽とバロックギターの情熱的な音楽、2つの対照的な世界をどうぞお楽しみください。

2日目写真

 

佐藤亜紀子

ブログ1日目

2015.07.21| 高橋絵里

みなさん、こんにちは。仙台在住のソプラノ、高橋絵里です。

いよいよ「せんくら2015」のチケットが発売になりましたね!

嬉しいことに「せんくら」出演二回目の私は、今年もリュート奏者の佐藤亜紀子さん(通称あっこちゃん)と一緒に、日立システムズホールのパフォーマンス広場で演奏します。

今年は美しいリュートソングの世界だけでなく、あっこちゃんのバロックギターで、情熱的なスペインの歌もご披露しますのでぜひ来てください!ブログは今日から3日間。どうぞ宜しくお願いします。

さて私がリュートという楽器とじっくりおつきあいするようになったのは、オランダでの留学時代。

アムステルダム音楽院には「古楽科」というのがあって、18世紀くらいまでの歴史的な楽器や歌のジャンルを、多くの留学生が勉強しています。リュートを専門に学ぶ学生はそれほど多くはありませんでしたが、その素敵な音に私はすぐ虜になりました。

現在は移転してしまいましたが、私が学んだアムステルダム音楽院の旧校舎は、19世紀末に銀行として設計された古い建物。廊下や階段のあちこちにステンドグラスやタイル画など装飾がちりばめられ、窓からはどうやって行くのかわからない塔も見えます。そんな趣のある建物の中で、夢見がちに音楽に身を委ねていた私。秘密のドアや、らせん階段があちこちにあって、その先の小部屋でよくリュートの学生とリハーサルしました。

DSCF0067.JPG

初めて、その当時出版の楽譜や、リュートの楽譜を見た時は「????」。

でも、その踊っているように書かれた生き生きとした音符は、その曲をどんな風に演奏したらよいか、インスピレーションを与えてくれるものです。

音符と歌詞だけのシンプルな楽譜を、リュート奏者と一緒に形にしていく作業は時間がかかるけれど、どんなものが出来上がるのかワクワクする時間です。

1日目写真2

リュートは私の声の一番いいところを引き出してくれる、素晴らしい楽器。

私がこれまで体験したヨーロッパでの素敵な時間を、私たちの演奏を通して、みなさんに感じていただけたらいいなあと思っています。

 

次回はあっこちゃんが、バロックギターについて紹介してくれます。

 

高橋絵里

ロワイヨモン修道院

2015.07.20| 鈴木優人

せんくらブログをご覧のみなさん、こんにちは!!!

「最近訪れた国」シリーズ、今日はまさにこのブログを書いているフランスのロワイヨモン修道院からお届けします!

 

写真1

 

緑に囲まれた静かな修道院で、今週はマスタークラスをしていました!

フランスの若者たちと楽しい毎日です♪

 

写真2

 

ここの修道院は、演奏会のシリーズもとても充実しているだけでなく・・・

素晴らしいライブラリーがあるのです!!

 

写真3

 

これはJ.S.バッハの息子、C.P.E.バッハが書いた「正しいクラヴィーア奏法」初版本オリジナル!!!

他にもラモーやヘンデルのオペラ、フォーレの手紙・・・などなど宝の山です!!

もちろん全部オリジナル!

しかもすべて直に手にとって見られます。

すごい!!!!!

興奮して、みんなと楽譜を読みあさっていたら、レッスンの開始が1時間も遅れました(笑)

 

さらにチャペルに行くと・・・

 

写真4

 

カヴァイエ・コルというロマン派オルガンの名器!!

この修道院には初めて来ましたが、次から次へとものすごい遺産が出てくるので、とにかく圧倒されました。

中庭では映画の撮影もしてましたよ!

 

写真5

 

 

♪♪♪♪♪

 

さて、早いもので私のブログも今日で最終回でした!

お楽しみ頂けましたでしょうか!?

 

今年初参加のせんくらでは2公演に出演します♪

会場でみなさんとお目にかかれるのを楽しみにしています!

 

鈴木優人

フライブルクの小路

2015.07.19| 鈴木優人

せんくらブログをごらんのみなさん、こんにちは!

「最近訪れた国」シリーズ第2弾です!!

 

♪♪♪♪♪

 

先週はドイツ南西部の町、フライブルクに行きました!

フランスやスイスとの国境沿いにある、人口22万人の町です。
ちょうど私の地元、調布と同じくらいのサイズですね。

オランダにはない(!)町の高台に登ると、荘厳な大聖堂が見えます!!

写真1

 
町の随所には可愛らしい小路がたくさん。

写真2

ここはなんでも「世界の小路大賞」をとった小路だとか!
そんな賞あるんですね〜

仙台にはどんな小路があるかな。楽しみです!

 

さて、フライブルクには遊びに行ったのですが、実はドイツ・リートのパートナー、ドミニク・ヴェルナーさんとシューマンのリハーサルが主目的でした。

おうちに泊めてもらいましたので、お礼に日本酒をプレゼント。

 

写真3

ふたが閉まってて注げませんでした(笑)

ドミニクは日本酒が大好きなので、今度は東北のお酒をあげたいと思います(^^♪

 

*****

 

明日は「フランス」の予定です!

お楽しみに♪

 

鈴木優人

オランダから仙台へ!

2015.07.18| 鈴木優人

仙台のみなさん(そして仙台でないみなさんも)こんにちは!

今年せんくらに初参加することになりました鈴木優人(すずきまさと)です。よろしくお願いします!

しかも今日から3日間「せんくら」公式ブログを書かせていただくことになりました〜

お題は、「最近訪れた国」です。

一日ひとつずつ書こうと思いますので、楽しみにしてくださいね♪

 

♪♪♪♪♪

 

さて・・・・初日は、やはり私の住んでいるオランダ!!

オランダというと、風車とかチーズなどが有名ですが、私にとってはやはりパイプオルガンの国です!

小さい国なのに、歴史的なオルガンがたくさんあります。
7月には北の果てフリースランドにある、ハーリンゲンという港町でリサイタルをしました。

ここのオルガンの鍵盤はこんな感じ!

写真1

 

オランダは船乗りの国なので、なんでもごっついです。

鍵盤の両脇にならんでいるのは音色を変えるストップなのですが、これもごっついですね。

 

ちょっとやそっと乱暴に扱っても全然平気です(笑)

 

でも出てくる音は繊細なリコーダーのような音。

バッハをたくさん弾きました。

 

ホテルの窓からは、きれいなレンガ色の屋根の向こうにたくさん帆船のマストが見えて、なんだか旅情をかき立てられます(^^)

写真2

明日は、おとなり「ドイツ」について書こうと思います!

 

鈴木優人

合わせ

2015.07.17| 西江辰郎

今日はハープとチェロとヴァイオリンという珍しい組み合わせで初合わせでした。

ピアノが会場に持ち込めないとのことで、チェロとヴァイオリンのデュオを思いついたのですが、なんとなく華がない。そこで宮廷やサロンを連想させるハープは良いのではと思い提案したところ、演奏場所が美術館との事もあり思いのほか良い返事が。ハープの色々な奏法上の問題や、ハープならではの良さが分かった一日でした。

 

さて、今回せんくら2015での曲目ですが、
ツィゴイネルワイゼンは言わずと知れた名曲中の名曲。ヴィオリニストを目指す人ならだれもが弾きそうな曲ですが、私はわりと弾かずに過ごしてきたので、今回お話をいただけて良かったです。

 

ジュゼッペとのブラームス「雨の歌」では最初のひと雫がすでにとても難しい所。

グリークの弦楽四重奏曲は以前から小川さんが取り上げてみたいと言っていた曲で、セレーノだからこそのアンサンブルをしたいと思います。

いまはみなあちこちに暮らしていますが、それぞれに新しく身に着けた感性や技術でお互いに刺激しあえれば楽しいかな!

 

あと2か月少しとなりましたが、2015年の我々を聴きにいらして頂ければ幸です。

 

皆様と会場でお会いできるのを楽しみにしています。

 

暑い日が続きますが、どうぞご自愛ください!

 

写真はグリークの作曲部屋から

西江3

 

 

西江辰郎

本番

2015.07.16| 西江辰郎

新日本フィル×ダニエルのマーラ「復活」の本番も終わり、今日はウィーン・フィル、ベルリン・フィルの首席奏者たちとの協奏曲コンサート。
少々体はくたびれているけれど、綿密な内容のあるリハーサルや、充実した本番による疲れは僕にとっては心地よい疲れだ。

今月は木越洋先生とハープの津野田圭ちゃんと、トリオの本番ももうすぐ。初めての組み合わせで初めての曲も多いけれど楽しみ!
新日本フィルメンバーと、横坂源ちゃんとできるハイドンの協奏交響曲、それに井上道義さんとの本番。
どれも充実した本番になりそうです。

8月は久しぶりにセレーノ弦楽四重奏団のメンバーと合わせ。
部屋に積み重なった楽譜を早く整理したい・・・・(笑)

写真はノルウェーのフィヨルド。澄み切った水と、山々。

写真2

 

西江辰郎

あと3ヶ月!

2015.07.15| 西江辰郎

皆様こんにちは。毎日いかがお過ごしでしょうか?
せんくらも今年は10周年という事で、いつにもまして豪華な内容になっていますね!
私はジュゼッぺとの共演、セレーノ弦楽四重奏団、フェスティヴァル・ソロイスツで出演させて頂きます。

公演番号【3】せんくら10周年特別企画!「せんくら・フェスティバル・ソロイスツ」
公演番号【35】仙台ゆかりの盟友と取り組む、ブラームス「雨の歌」&バルトーク
公演番号【44】北欧の響きと香りに満ちた「グリーグ」の名曲 仙台生まれのカルテット“セレーノ”せんくら10周年に再集結!

どの公演も本当に楽しみ。
私自身聴きたい公演もあるのですが、時間の組み合わせ的に聴きに行けるのか、チェックしなくてはです。
いつも舞台上で、共演者や指揮者から色々学ぶのですが、今回も貴重な経験が出来そうで、いまからワクワクしています!
是非遊びにいらしてくださいね!

宣伝になってしまいますが、6月24日に新譜CDをリリースしました。人生初の2枚組。
ベートーヴェンのスプリング・ソナタ、以前から演奏したかったレスピーギのソナタ、(楽譜を買って棚にいれたままいつの間にか20年・・・)エネスコの素晴らしい作品に加え、小杉紗代さん、クオッツオという2人の友人が曲を書いてくれました。
デザインにも凝って、曲目と絡めた幼いころの写真がデザインされています。
こちらも是非聴いていただければ嬉しいです。
http://homepage3.nifty.com/nishie-tatsuo/seite1a.html

写真1
西江辰郎

3日目

2015.07.14| 三宅進
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せんくらのホストオーケストラ、仙台フィルハーモニー管弦楽団は実はかなりの仲良しオーケストラです。
僕の音楽仲間の友人たちがゲスト首席やソリストで仙台フィルに来ると、口を揃えて
「みんな、仲良くていいな~」って言いますよ。

なかにいるとあまり実感しなくなっていますが、もしかするとそうかもなー。

少し前に大船渡に公演でいったときも宿が部屋が足らなくて、相部屋の人も結構いたんですよ。
たまたまそのときにゲストコンマスで来ていた女流ヴァイオリニスト、たった一言

「うちのオケではありえない。。」
たしかに忘年会もオケメンバーの出席率は7-8割はいくしなー。
某西のほうのオケのチェロの先輩は同じチェロのメンバーで8年話をしていない友人がいるって言っていたな。。

そういう話は当団では僕が知る限りないな~。

 

オケの演奏活動のほかにも、メンバーが集まる機会があります。その代表が僕がなぜだか部長に祭り上げられているフットサル部。長町のコートで月に1回は集まり、みんなで無心にボールを追いかけています。
定期演奏会の2時間後に15人ほどが着替えて集合しているのですから、みんな仲いいといえばそうですな。

常任指揮者のパスカル・ヴェロまで喜んで参加しています。

いまついにユニフォームを発注中です。 先日壮絶な?背番号争いがあり(笑)
僕は「8」に。

近日中に対外試合を計画中。

​​

せんくらは素敵な室内楽のコンサート目白押しですが、こんなおもしろい面々の仙台フィルのオーケストラ公演もお忘れなく!!

 

三宅進

2日目

2015.07.13| 三宅進

2日目写真

 

せんくらに出てくる出演者の人たちって、幼い頃から一日何時間もの猛練習を重ね、今日に至る…というイメージを抱く人も多いと思います。

そのイメージ、当てはまる人とそうじゃない人がいますね!

僕ですか?
そりゃ、毎日4時間の練習を欠かしたことなんて。。

どころか、どうやってチェロを弾いたふりをして外に遊びにいこうかという方法を考える天才でしたな!

学校から帰ってきて、両親がいないときは弓に松ヤニ塗るだけ塗って、音なんて出さずにすぐに外に行き、野球やらザリガニ取りに出かけてました。

でも、なぜかばれるんだよな、これが。。

こんな調子ですから、中学まではチェロはてんでやる気なかったな~。
ところが中学2年で東京ユースシンフォニーというオーケストラに入団して、いきなり音楽が楽しくなりました。同級で渡邉辰紀(現東京フィル首席)というモンスター級によく弾ける友人もいてとても刺激を受けました。

それからはまあまあ頑張ったかな。

よく小学低学年で
「うちの息子はちっとも練習やる気がなくて」などと嘆くお母さんがいらっしゃいますが、僕はその子、むしろ健全です!と言いたいな。

とくに男の子はやめさせないことが大切、なんとか騙し騙し(笑)続けていれば、いいことありますよ。
いったん火がつけばね。

演奏家になんかなれなくても、その子の人生が必ず豊かになりますよ!

あれ、なんだかインチキ教育評論家みたいになっちゃった。。

 

三宅進

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