みなさん、こんにちは。
さぁ、今年もこの季節がやってきましたね。今年のせんくらは10周年の節目を迎え、新たなスタートを切る11回目です。
個人的には4回目の参加ですが、多くのコンサートに出演させていただき、たくさんの思い出が残っています。
今年は仙台フィルコンマスとしてはもちろん、『せんくらソロイスツ』、『若き弦楽器の俊英たち』の公演に出演いたします。
豪華なソリストたちとの共演『せんくらソロイスツ』は刺激も多く、こんな時でしか集まれないメンバーによるアンサンブルは化学反応の連続です。
特にバッハのシャコンヌ!!
ヴァイオリンソロの名曲であり、ヴァイオリンで無伴奏という機能的に満たされきれているものが、ソロイスツで演奏した時に、どんな味わいを持って、どんなふうに広がって、どう充実して、響くのかが楽しみでなりません。
きっと、他のプログラムも全員の個性が飛び出しながらお祭り感満載な公演になることでしょう!!お客様にも喜んでいただけること間違いなしです。
ご期待ください!!
さて、もうひとつの公演『若き弦楽器の俊英たち』。2014年以降に入団した仙台フィルの若き弦楽器メンバーを、西本なりにご紹介するプログラムになっております。
僕自身入団時は最年少団員として入団しましたが、あっという間に若いメンバーが増えました。それはとても嬉しいことです。
オーケストラでは、先輩たちが作り上げてきた【伝統】と【歴史】、若いメンバーが持ってくる【新鮮な風】と【流行】が大切だと思っています。
これが交ぜ合うことで、オーケストラは進化していきます。
そんな【新鮮な風】と【流行】を仙台フィルに持ってきてくれた弦楽器メンバーである吉岡知広さん、小山あずささん、名和俊さん。
入団以来、何度も共演し、プライベートでもコミュニケーションの多い2年間でしたが、それぞれみなさん本当に個性の際立つ素晴らしい音楽家です。
優しく真面目な吉岡さん、熱心で向上心の強い小山さん、溌溂さと和やかさをもった名和さん、詳しくは公演でもお話いたします(笑)。
プログラムでも、それぞれのメンバーとのデュオ、全員での演奏と充実した内容になっております。決して聴きやすいプログラムだけではありませんが、どんどん変化して進化していく、音楽にひたすら直向きな若きメンバーたちとのアンサンブルお楽しみいただけると幸いです。
そしてそんな個性を発見した後にはぜひオーケストラのコンサートにも遊びにいらしてください。きっと違う感覚でオーケストラの演奏を聴けることと思います。
せんくら、楽しみになってきたでしょ!?楽しいですよ!!
このブログに書く内容を考えながら、せんくらへの思いを馳せつつ、趣味でもある料理をしていると、料理名のわからない新しいおいしいものができましたとさ。
きっとコンサートでも新しいものお届けします。
写真は20代メンバー全員との交流会の一コマです。
本日で最終日となりました!
今回は、演奏曲目の中からいくつか紹介したいと思います。
はじめに演奏するのは、ピタゴラスイッチのオープニングテーマです。「リコーダーと言えばこの曲!」と思う方も多いのではないでしょうか。紹介動画でも演奏しています!
ヘンデル作曲のハープ協奏曲は、ふえ博士原田先生と一緒に演奏します!色々なところでBGMとして使われているあの曲です。
小学校の教科書にも載っている「パフ」では、ソプラノからバスまで、全てのリコーダーが活躍します。学校で吹いたり歌ったりしたこの曲が、リコーダーアンサンブルになるとどんな音がするかな?様々なアレンジでお楽しみください。
この公演の名前にもなっている「放課後の音楽室」は、ギターデュオのゴンチチの代表曲です。テレビなどで聴いたことがある方も多いはず!
他にも、CMで流れていたあの曲、超有名ジブリ映画のあの曲、運動会の徒競走で流れていたあの曲など、たくさんの曲を演奏します!
そうそう、客席のみなさんと一緒にセッションするコーナーもあるんです!!
会場にお越しの際は、ぜひソプラノリコーダーを持っていらしてくださいね(^O^)
それでは最後にメンバーからひとこと……
大瀧純平(ソプラノリコーダー)
今回私が主に担当するソプラノリコーダーは、小学校の頃音楽の授業で吹いたことがある、という方が多いのではないでしょうか。これだけ広く知られた楽器だからこそ、音にこだわりを持って演奏しなければいけないな、と少し使命じみたことを感じながら日々練習しています。
学校では教えてくれないリコーダーの面白さや奥深さを感じていただけるような、素敵なコンサートにしたいと思っています!ぜひ「リコーダーを持って」ご来場くださいね♪
赤井美奈(アルトリコーダー)
こんにちは!主にアルトリコーダーを担当する赤井です。
新メンバーも加わり、よりフレッシュさが増したリコーダーずと一緒に、リコーダーの響きを楽しみましょう!会場でお待ちしています。
木下陸央(アルトリコーダー)
リコーダーでいい音楽をつくるって意外とむずかしいですね、、、(>人<;)
「リコーダーってステキだな!」と思っていただけるように演奏します(^-^)/
佐藤徳子(テナーリコーダー)
リコーダーの本番は初めてでとっても緊張しています!皆さんに楽しんで聴いてもらえるように頑張って演奏します!
松田優希(テナーリコーダー)
テナーリコーダーに少し苦戦してますが楽しく活動しています!
誰もが触れたことのある楽器のリコーダーがこんなに奥深く、そしてわくわくさせてくれるとは!と日々感じています!
リコーダーのきれいなハーモニーや楽しさを伝えられるよう頑張ります!
平塚礼乃(バスリコーダー)
バスリコーダーにハマり始めて早3年。演奏する度に、素敵な楽器だなぁと思っています。みなさんにも、リコーダーってこんなに楽しいんだー!こんな音も出せるんだー!というリコーダーの魅力を、少しでも知っていただけたらいいなぁと思います。
みなさんにお会いできるのを楽しみにしています(*^^*)
ソプラノリコーダーをお忘れなく!!
みなさんと音楽の時間を過ごせることを楽しみにしています!
会場でお待ちしております!!
ピアノを弾いていると不思議な感覚に陥るときがいろいろあります。
ピアノはソロで弾く機会も多い楽器のひとつだと思いますが、「ソロ」という事は、その時間を全て一人で構築するということで、非常に責任が大きく、かつ魅力的な時間ではあります。
私はアンサンブルの中でピアノを弾くとき、特に指揮者がいる場合は、指揮者の音楽を理解し、それについていくべくいわゆるパーツになることもありますが、ピアノソロとなると全てが自分にかかってくるので、本当に不思議なことを考えてしまいます。
ソロのときは「いまここで止まったら、つまり演奏会全てが止まるんだよな?」など当然の事ですが、よく考えると恐ろしい事などしょっちゅうよぎります。
そこで時間についてですが、勿論演奏しているときは演奏しているその瞬間に集中しているのは勿論なのですが、実際自分が弾いているときはその「現在」だけなのか?と思うことがよくあります。
つまり音を出して、その音が思った通り出ているかと認識した瞬間はすでに音を出した時が「過去」になっているような気がします。
大体弾いているときは、その音を出すほんのすこし前の瞬間、出来事、出た音、楽譜に書かれている音楽に上手く繋がるように「現在」音を出そうと弾くので、弾いている「現在」でありながらも弾く前の瞬間になっている音は頭の中に鳴っていて、ないし耳で知覚され記憶されているにも関わらず、その過去の話に対して、未来に関しても、「現在」音を出す瞬間のすこしあとの瞬間に鳴るべく、弾かれるべく音、楽譜に書かれている音楽に繋がるように演奏するので、当然その出されるべき音の音像は頭の中でなっている、見えていなくては音楽が上手く繋がらない、つまりは「現在」弾いているときに同時に「過去」の音、「未来」の音、ないし音だけではなく「過去」にあったこと、「現在」おこること、「未来」こうあってほしいことが、いっぺんに頭渦巻いて、互いに協力しながら演奏をしているのではないかな?と思ったりします。
弾きながらワープというかタイムマシンに乗って現在過去未来を常に行き来しているような感じの時があり、人間の脳は不思議だな・・・と思います。
弾いたあとは体力的にも疲れますが、頭もとっても疲れるのは、実は知らないうちに、相当頭を使っているのかもしません。
いつか音楽家の脳の仕組みを解明していただける日が来るのでしょうか?ちょっと興味がありますね!」
旅が多く、いつ練習しているのか?と聞かれることがあるのですが、実はある特定の日をしっかり練習の日として開けて、一気に三ヶ月分の曲や、大変な本番の前はその曲の練習のために費やすことがあります。
この日を作らないと本当に自分の演奏が崩壊します。
これは何が何でも死守しなくてはならないのですが、こういった日は1日こもっているため、一般から見ると手帳もその日は真っ白なので、「お休みの日」に見えるかもしれませんね。
ピアニストはとにかく読まなくてはならない音符が多く、上手い下手以前に全く音符が読めていないという状況が長く続くので、それが終わってからやっと本当の練習に入ります。
外に出てリハーサルをしたり、本番をしたりしているのは本当に氷山の一角で、実は幼虫、蛹の状態のいわゆる譜読み、練習の時間が実は一番重要な時間かもしれません。
いつもリハーサルが終わっても家に帰ると、そこからが一番重要な仕込みの時間、練習が始まります。
よってどうしても1日中練習しなくてはならなくなるのですが、これはこの楽器を選んだからには腹をくくらなくてはいけませんね。
さあ練習練習・・・
さて、今回は私たちの今までの活動についてお話ししたいと思います。
まずは昨年10月!
長野県中野市で行われた信州中野アンサンブルフェスに参加してきました。
なんで長野……?と思った方もいらっしゃいますよね。
実は、仙台市と中野市は音楽姉妹都市なんだそうです。そんなわけで、仙台市の代表として出演させていただいたのです!
宮城県といえばこの曲!「青葉城恋唄」などを演奏してきました。
各地から集まった様々なジャンルの音楽を聴いて、知らない楽器を発見したり、長野の美味しいご飯を食べたり、ちょっぴり長野観光もして……とても楽しい時間でした(^O^)
2つ目は今年の7月に行われたこどもの夢ひろば“ボレロ”でのワークショップです。
リコーダー奏者の吉澤実先生によるリコーダーワークショップのお手伝いをさせていただきました。
見たことのない笛がズラリと並び、参加していた小学生たちはもちろん、私たちも興味津々でした!(笑)
吉澤先生と、リュート奏者の佐藤亜紀さんの演奏を聴いたり、小学生のみなさんと一緒にリコーダーを吹いたりと、とても充実した時間でした!
私たちの公演でも、学校では習わない、でーーっかいリコーダーやちっっちゃいリコーダーなど、色々な種類のリコーダーが登場します!
楽器体験コーナーも行います!
みなさんと楽しい音楽の時間を過ごせることを、心待ちにしています(*^^*)
次回、最終回!!!!
演奏曲目や、メンバーからのひとことメッセージを紹介します。
こんにちは!「宮城教育大学リコーダーず」です。
昨年に引き続き、9/30(金)に太白区文化センター展示ホールにて、「放課後の音楽室」を開きます。
教科書にのっている曲、テレビで流れている曲、どこかで聴いたことのあるあの曲……今年もたくさんの曲を演奏します!
私たち「宮城教育大学リコーダーず」は、音楽が大好きな宮城教育大学の学生6人で構成されています。今回はこのメンバーたちを簡単に紹介していきたいと思います!
ソプラノリコーダー/大瀧 純平(おおたき じゅんぺい・赤)
アルトリコーダー/赤井 美奈(あかい みな・オレンジ)
アルトリコーダー/木下 陸央(きのした りくお・水色)
テナーリコーダー/佐藤 徳子(さとう のりこ・ピンク)
テナーリコーダー/松田 優希(まつだ ゆき・紫)
バスリコーダー/平塚礼乃(ひらつか あやの・黄緑)
……あれ?みんなリコーダーじゃない楽器持ってますね(^_^;)
そうなんです。みんないつもは違う楽器も演奏しているのです!
メンバーの共通点はもちろん「リコーダーが大好き!」ということ!
そして、9/30の公演では「ふえ博士」原田博之先生も登場します。
リコーダーの素敵なところ、楽しいところ、たくさんたくさん教えてくれますよ!
私たちと一緒に、楽しい音楽の時間を過ごしてみませんか??
お家の方やお友達を誘って、ぜひ遊びに来てくださいね!
次回は私たちの活動について紹介したいと思います!
数年前名前の間違いをされることがあり、郵便物も「中川賢一」が「中川覧一」で来ることがあった話を書いたことがありました。
最近もこんな宛名で届いたことがありました。
今度は最近あったのが住所です。
私の住所の最後の番地は○丁目12-8なのですが、海外から来た郵便物にはどういう訳か、最後の所が「Dec 08」と表記されて来ました。つまりは住所の最後の12-8は12月8日と読み替えてディッセンバー・エイト!Dec 8ということらしいのです!何と大胆!
おまけにその前に「Thu」とついています。「Thu」は「Thursday」で木曜日、何故曜日が???
最後にはトドメの「2016」!!!2016は年か?と調べると、確かに今年2016年12月8日は木曜日でした!
何故か住所の○丁目12-8が2016年12月8日木曜日に変化!!!
しかしこの郵便物が我が家に着いたのは8月でした。
これで届くのが凄い!日本の郵便は優秀ですね!!
そのうち例えば住所が1-2-3もJan-Feb-Marとか11-12-31などはNov-Dec-Mar.Janなどで届く時代が来るのでしょうか???
以下がその写真です。
ちなみに
この郵便物が最初に来た時は私は二回不在だったので、不在票が入っておりました。
勿論きちんとしたところが私の所に送って来たのですが、
送り主は何と「中国様」、次来た時は
「China様」・・・相当大雑把・・・凄いです・・・
仙台のみなさん、こんにちは!
「せんくらブログ」を毎日読んでくださりありがとうございます。
さて、私は昨日からポーランドに来ています。
2016年ヨーロッパ文化首都に指定されたヴロツワフの町で開かれている古楽音楽祭「Wratislavia Cantans ヴロツワヴィア・カンタンス」(長い名前!)に参加するためです。町の中心に建てられた新しく立派なコンサートホールを中心にヨーロッパ中の音楽家や団体が招かれています。
私が首席オルガン奏者として参加するEnsemble Vox Luminis アンサンブル・ヴォクス・ルミニスも2公演に招かれ、バッハ一族の作品を演奏します。
私とヴィオラ・ダ・ガンバ奏者のリカルド以外は全員歌手、というグループですので、みんないい声でワイワイ楽しい仕事です。
このように「歌手」の方々とご一緒するのが私の仕事の大半を占めています。音楽は、何と言っても「歌」から出発しているので、当たり前かもしれませんね!
今回のせんくらでは初登場のカウンターテナー藤木大地さんと一緒に「詩人の恋」を演奏できるのは嬉しいことです。
ハイネの素晴らしい詩にシューマンが曲をつけたこの素晴らしい歌曲は、学生時代よりたくさん演奏してきましたが、カウンターテナーと演奏するのは今回が初めて。ほとんどのお客様にとって新しい体験ではないかと思います。
「テノール時代」から長いこと友人の藤木さんとだからこそ挑める新しい表現になるのではないか、といまから楽しみです。
私ごとですが、今年の5月に待望の娘が生まれました。
♪素晴らしく美しい五月に〜
と歌いだす詩人の恋の歌い出しに、より実感がこめられそうな気がしています。
「せんくらブログ」私の担当週は今日までです。
みなさん、次は演奏会場でお会いしましょう!
明日からはピアノの中川賢一さん、宮城教育大学リコーダーずの皆さんがブログに登場します。どうぞお楽しみに!!
仙台の皆さん、こんにちは!
私はいま演奏旅行中です。昨晩ドイツ・フランクフルトでの演奏会を終えて、今日はポーランドのヴロツワフに移動する日。しかも移動してすぐリハーサルです。
音楽家には旅がつきものですので、自分が飛行機大好き人間で本当によかったなあ、とつくづく思います。
特に今日の機材はエンブラエル190という、座席がたった4列しかない機体で、自家用機気分で飛べるので楽しみです。
エンブラエルというのは、リオデジャネイロ・オリンピックも大成功に収めたブラジルが誇る航空機製造会社で・・・(おっと、飛行機の話で終わってしまわないようにしないと!)
さあ、それでは昔の音楽家も旅をしていたのでしょうか。
ヘンデルやモーツァルトは好きだったかどうかはともかく、電車もバスも飛行機もない時代にヨーロッパを股にかけて旅していました。
しかしかの大バッハは、というと、実は今のドイツの中を音楽修行やお殿様のお供で旅したのが精一杯で、どうやらあまり旅好きではなかったのではないか、と思います。あるいは子供がたくさんいたので、旅どころではなかったのかもしれません。
そうやって家にこもって作曲してくれていたおかげで、1000曲以上もの作品を私たちに残してくれたのですから、ありがたいですね。
さて、そのバッハの作品のうち2割ほどを占める「教会カンタータ」を18年の歳月をかけて全曲演奏・録音するという偉業を成し遂げた日本のグループがあります。
その他、あまり知られていませんが、カーネギーホールやリンカーンセンター、ウォルト・ディズニーホール、コンセルトヘボウ、バービカンセンターを始め、世界各地から招きを受けて、毎年のように演奏旅行をしています。
そのバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)がせんくらに初登場する、というのは今年のビッグニュースではないでしょうか!
(以上、手前味噌度推定120%でした)
しかも今回は、BCJのその長い歴史を支えてきたコンサートマスター若松夏美さんが、地元仙台でブランデンブルク協奏曲とヴィヴァルディの「四季」という二つのソロを聴かせてくれる、という滅多にないプログラムです。
というわけで、仙台の皆さん、ぜひ応援に来てくださいね〜♪
公演番号【24】 『必聴!バッハ・コレギウム・ジャパンの「バッハ」』
公演番号【25】 『必聴!バッハ・コレギウム・ジャパンのヴィヴァルディ「四季」』
なお、仙台にはバッハ・コレギウム・ジャパンのファンクラブ「仙台バッハ・コレギウム倶楽部」もありますよ!ぜひご覧ください↓
仙台の皆さん、こんにちは!昨年より「せんくら」に登場しました鈴木優人です。
昨年は音楽祭の楽しい雰囲気やお客様との交流、それに牛タンなど仙台を堪能しました。
今年も、昨年に引き続き「フェスティバル・ソロイスツ」などバリエーション豊かな5公演に出演します。ぜひご声援いただければ嬉しいです。
さて今年の演奏会の中で、鍵盤楽器奏者的にひときわ重要な作品がバッハの「ゴルトベルク変奏曲」です。今回は繰り返しをカットすることにより1時間で全てを弾ききります。
「クラヴィーア練習曲集」の名前で、バッハの生前に出版された珍しい作品。それだけバッハの作曲技術の粋が込められています。
特に3曲ごとにやってくるカノンでわかります。
最初は同度、つまり追いかける声部が元のメロディと同じ高さですが、次は2度、次は3度、と間隔が開いていきます。カノンってただでさえ書くのが難しいので、こういう人間離れした曲芸ができるバッハには本当にひれ伏すしかない、という気持ちにさせられます。
この作品は、ゴルトベルク伯爵が眠れないため、その入眠剤として書かれたという逸話がありますが、弾いている方はもう目が血走ってしまうような技巧的な作品のため、眠るどころではありません。
眠れる可能性があるとすれば、2曲ほどしかないゆったりしたテンポの楽章や、マイナーに転調している変奏曲でしょうか。これらだけは子守唄のような気持ちで弾くことができそうです。
ちなみに、よく「演奏会で寝るなんてけしからん」という声を聞くこともあるのですが、私は演奏会が心地よい時間になるならば寝ていただいても全く気になりません。自分で行ってつい寝てしまうこともよくあります(笑)
もちろん空いている椅子に横になったり、すごいいびきをかいたり、布団を持ち込んだりしなければ、ですが!
チケットは早々に完売してしまったそうですが、「ゴルトベルク変奏曲」どうか皆様の良いひと時になりますように♪