はじめまして、チェロの長谷川陽子です。
今日から一週間【せんくらブログ】担当させていただきます。
こういった音楽のお祭りは、演奏する側も聴く側も一緒になって何しろ街中が音楽好きさんたちで溢れるわけで、今から私もとても楽しみ!!
【せんくら】では、10月7&8日にベートーヴェンやモーツァルト、名曲中の名曲の白鳥や目下放映中のNHK連続テレビ小説【純情きらり】のテーマ曲などを演奏する予定です。
さて、一回目はチェロってどんな魅力があるの??という人のために、私が思うチェロの魅力について、ちょこっと簡単にお話しましょう。
チェロはよく「人の声に一番似ている音色だ」と言われます。嬉しいとき悲しいとき、幸せなとき疲れているとき、いつ、どんな時でもチェロの音は不思議と素直に心が落ち着くのです^^何でもその筋のお医者さん曰く【胎教にもいい】とか?? そして、音域が広い!高い音から低い音まで出せるということは、華やかなソリスティックなことも出来れば、縁の下の力持ちでメロディを支えてあげることも出来る。 生まれたての純真無垢な赤ちゃんのような音から、訥々とした人生も甘いもすっぱいも知り尽くした老人の渋みも出せるのです。
そんな楽器はチェロだけです!!なーんて言ったら、来週のブログ書く次の演奏家から「いや!一番いい音がするのはボクの楽器だ!!」なんて怒られちゃいますね^^;(次の人、ゴメンナサイ)ま、皆それぞれに自分の弾いている楽器が一番いいと思いながら弾くのがよいのです^^
というわけで、せんくらのコンサートでも、バラエティに富んだチェロの魅力いっぱいのプログラミングになっています^^ お楽しみに!!
長谷川陽子(チェロ)
定期演奏会2日目は、G.P(本番前練習)開始が午後4時半。土曜日は学校も休みなので、となり街、福島から音大進学を目指す高校生が来宅。
軽く昼食を取ったら、昨日の本番を自分なりにチェックし、本番会場へ。今日は演奏会の後、そのまま自宅のある千葉まで走るので、翌日から次に仙台に来るまでの間、日を追ってスケジュールを考えながら必要な荷物を整える。仙台での生活も5年が過ぎ、楽譜、CD、時には着るものが、今どちらにあるのか、千葉か仙台か、分からなくなってしまう。長引く二重生活のせいか、単なるボケの始まりか!!
あっという間の一週間。
それでは、10月の「仙台クラシックフェスティバル」会場でお待ちいたしております。
今日は、101回の演奏会の第2回目の「モーツァルトのオーケストラ名曲」についてです。
テレビのワイドショーなどでも紹介されたので、今年は彼の生誕250年記念の年であることはクラシック音楽に興味のある人だけではなく、一般の人々にも少しは知られているでしょう。また、映画「アマデウス」(1985年公開)で彼の天才ぶりをご覧になった方もいらっしゃると思います。
1.歌劇「フィガロの結婚」序曲
歌劇(オペラ)「フィガロの結婚」は、休憩を入れると4時間を超える長い作品ですが、序曲は4分ぐらいで終わってしまいます。序曲と言うのは、歌劇の一番初めにオーケストラだけで演奏されるプロローグのようなもので、これから始まる歌劇の内容を暗示する音楽です。オーケストラの演奏会でも、いきなり重くて長い音楽ですと、お客様が音楽に入りにくい場合があるので、こういった軽い序曲を1曲目に演奏することがよくあります。「序曲」「協奏曲」「交響曲」というプログラムで行なう演奏会のことをギョーカイでは「定食メニュー」と呼んでいます。レストランのフルコースをイメージしているのでしょう。
2.セレナード第13番「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」より 第1楽章
この曲は、「モーツァルト名曲ベスト10」の中でも必ず上位に入る曲で、CMでも何度も使われています。この仙台クラシックフェスティバルが「せんくら」と短縮形を使うように、この曲もギョーカイでは、「アイネク」と言われています。ドイツ語を考えると「アイネ・ク」となり、少々おかしいのですが、語呂がよいのかそう呼ばれています。ウェブ・ログを「ブログ」と言うのも変だな〜。
3.ディヴェルティメント K.136より 第2楽章
たまにアンコールで演奏されることがありますのでご存知の方もいらっしゃるかも知れませんが、この演奏会で一番知られていない曲です。つまり「どこかで聴いたことがある」と言う「せんくら」のコンセプトから外れた作品ですが、モーツァルトの無名の作品もとても素晴らしい作品ばかりです。演奏会の楽しみのひとつに、一度も聴 いたことの無い素敵な曲との出会いもありますので、これを機会に「どこかで聴いた」曲になって欲しいと思いましたので・・・。
4.クラリネット協奏曲 第1楽章 (独奏:日比野裕幸)
クラリネットは、現在でもブラスバンドのメロディ楽器として大活躍ですが、モーツァルトの時代に発達して素晴らしい音色とメカニックを持つことが出来るようになった楽器です。彼はこの楽器をとても気に入り、一度書いた楽譜に後からクラリネットを書き足したそうです。独奏は、当団楽員の日比野裕幸です。
5.交響曲第40番より 第1楽章
交響曲41曲中、短調で書かれた曲は第25番と第40番の2曲しかありません。どちらも映画「アマデウス」で使われています。昔、小学校で長調は明るくて楽しい、短調は暗くて悲しいと教わりましたが、いろいろな曲を聴いていますと、一概にそうとは言えません。たとえば、「せんくら」第1回目演奏会のドヴォルザーク「新世界より」第2楽章の「家路」のメロディは長調ですが、明るくて楽しい音楽でしょうか?この第40番は「悲しみのシンフォニー」と呼ばれたりしますが、最初のメロディ「ため息」(タララン、タララン)はどちらかと言うと「癒し系」と感じるのは私だけ?
6.交響曲第41番「ジュピター」より 第4楽章
彼の最後の交響曲「ジュピター」は、ギリシャ神話の最高神「ゼウス」のことだそうです。(ローマ神話の「ユピテル」と同じ神)。ザロモンという人が、この曲の出来の素晴らしさをイメージして付けた表題です。最近ポップスでヒットしたJupiterやホルスト作曲:組曲「惑星」の木星と原意は同じですが、曲自体は全く関係ありません。この楽章の「ドーレーファーミー」というメロディは、第1番、第33番、ミサ曲などにも使われています。最初と最後の交響曲に同じメロディがあり、モーツァルトがこの曲を書き上げた3年後に亡くなるのはミステリー作家の喜びそうな題材ですね。
仙台フィルハーモニー管弦楽団演奏事業部長 野崎明宏(のざき・あきひろ)
http://www.sendaiphil.jp/
本番の日の朝は、可能な限り寝床に身体を横たえるようにする。というより、そうしたいのだが・・・・・、歳のせいか、部屋が明るいせいか、何だか目が覚めてしまい、起きだしてしまう。
朝食を済ますと、掃除、洗濯。単身赴任の主夫の仕事をこなし、一息いれて今日の本番をシミュレーション。1日目の本番の後は、やはり多少でもアルコールが入る方が健康的でしょう。
□101回の最初の演奏会(後半)
4.マーラー:「交響曲第5番」より アダージェット
トーマス・マン原作・ヴィスコンティ監督の名作映画「ベニスに死す」(1971年公開)で一躍有名になった曲と聞いていますが、恥ずかしながら、私はこの映画を見ていません。ですから、少し観点を変えて(逃げて?)書くことにします。オーケストラがこのように交響曲のひとつの楽章だけを抜き出して行うことは、余りありません。例外的には、子供たち向けの音楽鑑賞教室で演奏するベートーヴェン:交響曲第5番「運命」第1楽章でしょうか。意外に思われるかもしれませんが、この次の「新世界より」第2楽章だけを演奏することはめったにありません。(これを機会に映画を見ます)
5.ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」第2楽章
この曲は、最初のメロディが「家路」と言うタイトルで有名なので誰でもご存知でしょう、「学校の下校音楽」「夕方の時刻を知らせる音楽」にも多く使われています。私はこの曲を聴くと「ほぼ暮れかかった秋の夕暮れ」が頭に浮かびますが、みなさんはいかがですか?作曲家ドヴォルザークは、晩年アメリカに渡って音楽院の校長先生になったのですが、母国ボヘミヤへのホームシックはかなりひどかったようです。メロディは黒人霊歌にインスピレーションを得たと言われていますが、「家路」につく事が出来なかった彼の切ない想いがこのメロディに詰まっていると思います。
6.チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」より 花のワルツ
CM音楽でクラシック音楽が一躍脚光を浴びたのは、某人材派遣会社のチャイコフスキー作曲「弦楽セレナーデ」でしょうか。それまでにも多くのクラシック音楽がCMに使われていましたが、このCMほど強烈なインパクトはありませんでした。不思議なもので、何度か見ているとチャイコフスキーがこのCMに音楽をつけたのではと思えるほどです。(そんなことはありません!)演奏会でこの曲を行うと、最初の部分で客席から必ず「失笑」が聞かれるほど有名になったことにチャイコフスキーは喜んでいることでしょう。
「花のワルツ」のほうは、最近はどうも「焼肉のたれ」CMに使われているようです。以前にも他のメーカーでも「第九」とか「カルメン」とかが使われていた記憶があります。クラシック音楽の「高級感」が「焼肉のたれ」に好まれているのでしょうか?
【オマケ】アンコールもご用意しております。曲目はCMでも何度も使われましたが、(少し古いのですが)私が一番印象に残っているのは「さけるチーズ」でした。どの曲かお分かりでしょうか?
仙台フィルハーモニー管弦楽団演奏事業部長 野崎明宏(のざき・あきひろ)
http://www.sendaiphil.jp/
定期演奏会へ向けてのオーケストラの練習は通常3日間。3日目の練習は、そろそろ明日の本番を意識して臨む。多分、他の楽団員も多少の違いはあっても、それぞれに3日間の自分なりの組み立て方を持って練習に臨んでいると思うが、楽団員がそう思っても、時々「何で3日目にこんな練習の仕方になるの?」と言いたくなるような指揮者もいる・・・、確かにいる。
練習の後はジュニアオーケストラの指導。我が子よりはるかに年下の未来の音楽家を相手に奮闘2時間!
□101回の最初の演奏会(前半)
この第1回目の「どこかで聴いたオーケストラ名曲」は、このコピーのとおり「せんくら」のコンセプトを代表する内容です。パンフレットには4曲の題名が書かれていて「他」となっておりますが、この「他」を世界初公開して「どこで聴いたのか?」思い出してみましょう!とは言え、私の場合は毎日オーケストラの曲を聴いていますので、私自身は「どこで聴いたか?」といわれると困ってしまいます。おそらく、みなさんは「映画」「CM」「ドラマ劇中音楽」「学校の授業」などでしょうか。
1.ビゼー:歌劇「カルメン」組曲より トレアドール
少し前のTV番組中「何を作ってるんでしょうか?」と言う画像がだんだんハッキリしてくる時の音楽に使われていました。これが私の「どこかで聴いた〜」です。番組の名前は何だったでしょうか?他にも、テンポの良さとおそらく最初の1フレーズの長さがちょうど良いせいか、バラエティやCMでも多く使われていると思うのですが、いざ商品や番組を考えるとどれだったのか思い出せません。
2.バッハ:G線上のアリア
この曲の原題は「管弦組曲第3番ニ長調BWV.1068第2曲アリア」ですが、バッハが亡くなって随分経ってからヴァイオリンの一番太い弦(G線)だけで演奏するようになって有名になったようです。インターネットで検索したところ、CD65枚を収集したサイトがありました。こんなにCDが出ているとなると「どこかで聴いた」どころの騒ぎではありません。もちろんほとんどが編曲されたもので、歌あり、楽器あり、オルゴールあり、何と水音と言うCDもあるようです。それだけ、みなさんがこの曲に共感していると言うことですね。最近では、吉永小百合さんの登場する某電機メーカーのテレビのCMで耳にします。
3.メンデルスゾーン:付随音楽「真夏の夜の夢」より 結婚行進曲
人生最大のイヴェント(?)の時に必ず耳にする曲です。私は以前にトランペット吹いていたのでこの曲は何度も演奏しました。縁もゆかりもない人の結婚式で吹いた事も何度かあります。もう1曲の有名な「結婚行進曲」(ワーグナー作曲)は、荘厳でゆったりしているので、結婚式場では、場面に応じて2曲を使い分けているようです。
最近、結婚披露宴をホテルや式場ではなく、パーティ形式でレストランなど色々な場所で行うことが増えてきていますので、この曲を余り聴かなくなりました。そのうちに「昔聴いた〜」となってしまうかも。
続きはまた明日…。
仙台フィルハーモニー管弦楽団演奏事業部長 野崎明宏(のざき・あきひろ)
http://www.sendaiphil.jp/
朝10時半からオーケストラの練習。都内のオケにいたとき、通勤に1時間以上かけていた頃のことを思えば、楽だ!10時半もそんなに早く感じない。
練習終了後、今日は楽団員集会。オーケストラにも、それなりに問題はあるのです。この日もうひとつの仕事(?)は、ある新聞社の方が一楽団員の立場で仙台でのコンサート専用ホール建設運動に取り組んでいることを記事にしてみたいとのことで面談。マスコミのご助力に感謝!!
今日は帰宅後、少し時間がある。来週名古屋の音大で棒を振ることになっているので、その勉強。モーツァルトの交響曲第40番g-moll、いい曲ですね。
仙台フィルハーモニー管弦楽団では、毎年4月に「オーケストラと遊んじゃおう!」という、その名のとおり子どもたちがオーケストラと遊んでしまうことのできる演奏会を開催しています。毎回、楽団員の皆さん、オーケストラの事務局の皆さんが、打ち合わせを重ねて構成を吟味し作り上げるこの演奏会、5回目を迎えた今年は、着ぐるみで演技しながら演奏した方もいたりと、ますます楽しみが増えていました。
演奏の前には、楽団員の皆さんの指導のもと、楽器を鳴らしてみることができたり、楽器の音がでる仕組みを応用した手作り楽器を楽団員さんと一緒に作るコーナーなど、子どもたちが楽しみながらオーケストラと楽器に親しむ場がたくさん用意されています。そのなかでもうちの子どもたちが楽しみにしているのが打楽器コーナー。ティンパニなど、オーケストラに登場する楽器はもちろん、身近にあるものも楽器になるよ!ということで紹介されているお玉や何やらで、ガンガン音を鳴らすのが楽しいらしく、毎回、時間いっぱい遊んでいます。
そのなかでも今年のお気に入りは“ドラム”。といっても太鼓ではありません。通称電ドラ(=電工ドラム)、延長コードのごついのです。コードを巻くための取っ手を回すと、コードの代わりに付けられた板(?)の振動により音が鳴るというもの。あまりの意外性と面白さに、写真にまで収めた息子たちでしたが、こういったさまざまな工夫を凝らして楽器の魅力、オーケストラの魅力を伝えてくれようとしている楽団員の皆さんの、音楽への深い愛情が感じられる演奏会でもあります。
「せんくら」では、メンデルスゾーンの結婚行進曲などどこかで聴いたオーケストラの名曲、モーツァルトの名曲、ラフマニノフのピアノ協奏曲、ベートーヴェンの第九...と、実にさまざまなプログラムを演奏してくれます。
3歳以上の方が入場できるコンサートですので、今年の「オーケストラと遊んじゃおう!」のチケットが買えなかった皆様、『オーケストラと遊んじゃおう!」が楽しかった皆様、「せんくら」の仙台フィルもぜひ楽しんでください。
仙台市市民文化事業団 丹野裕子(たんの・ゆうこ)
2週間後に発表会を控えた生徒さんと朝9時半に勉強開始。11時過ぎまで一緒に頑張って、いよいよ仙台フィルの練習へ。今日は今週末の定期演奏会のための練習初日。午後1時、音出し。終了予定は6時。
ゴッツァイダンク(ドイツ語”天の恵み”)。6時まで30分を残して練習終了。仙台にある企業の支店長の方々の集まり(金融経済懇話会)があり、仙台フィルの仲間と3名で駆けつける。話を交えて40分くらいのミニコンサート!話の内容はコンサート専用ホールの必要性。