前回に引き続き、仙台の魅力を余すところなくご紹介したいと思います。
「楽都・仙台」と言われるように、仙台には音楽好きにとってはたまらないイベントが目白押しです。
まずは、「せんくら」こと「仙台クラシックフェスティバル」。
1日に複数の公演をはしごできて、1公演を1000~2000円で聴けるコンサート企画って、全国的に見てもあまりないんじゃないかと思います。
これも、市内に良いコンサートホールがたくさんあって、すべてが地下鉄の移動範囲内であるからこそ実現できるんですよね。
次に「仙台国際音楽コンクール」。
今や、音楽界の誰もが知っているほどの著名な音楽コンクールです。
3年に1回、5月~6月にピアノ部門とヴァイオリン部門の審査が行われます。
課題曲は協奏曲が中心で、出場者には相当な精神力と体力が要求されものとなっています。
聴衆側としては、一度に複数の協奏曲が聴けるので、満足感の得られる内容だと思います。
コンクール開催前には、関連イベントの「街かどコンサート」という企画もあるので、そちらも注目です。
それから、これまた仙台の人々が愛して止まない「定禅寺ストリートジャズフェスティバル」。
今年で21回目の開催となるそうです。
毎年9月に定禅寺けやき通りを始めとした仙台の街でストリートライブが行われます。
仙台の街が舞台へと様変わりし、アーティストは、宮城県を始め全国から集まります。
ジャズフェスもせんくらと同様、1日にいくつものライブが観られます。
私もジャズが好きで観に行くのですが、毎年大変な賑わいぶりで、まさに音楽のお祭りといった雰囲気です。
アーティストと観客との距離が近くて、まるでジャズバーに来たような感覚になるのがたまらないです。
また、仙台には演奏設備の整ったカフェやレストランがたくさんあります。
その中でも最近良いお店を発見しました。瑞鳳殿の山道の入り口にある、「パリンカ」さんという、イタリアンレストランです。
最初に貼ってある写真がお店の外観。
思わず入りたくなりますよね。
内装も落ち着いた雰囲気で、お料理も美味しい!店内にはピアノが設置されており、頻繁に演奏会が催されているそうです。
オーナーさんは音楽にお詳しく、とても気さくな方でした。
いつかここで小さな演奏会をやってみたいなぁ…
こうして見てみると、仙台はやはり音楽にあふれた街なんだなと改めて実感します。
次回は、食べ物編でいきたいと思います!お楽しみに。
佐々木梨花(ヴァイオリン)
國谷さんは、同じ大学の3つ上の先輩ですが、在学中は知り合いではありませんでした。
卒業してから、大学の伴奏助手をしていらした國谷さんを、他の友人から紹介されたのがきっかけでした。
はじめてお会いした時から、繊細で美しい音色と、歌心溢れる演奏に魅了されてしまいました。
お話もとても面白く、すっかり意気投合し、色々なコンサートでご一緒しました。
デュオまで組んでいただき(なかば無理やりだったかもしれませんが)たくさんの曲を演奏しました。
彼から教わった事は計り知れないほど大きく、今の自分があるのも國谷さんのおかげだと思っています。
せんくらでご一緒できるのが、今からとても楽しみです。
明日明後日のブログにも登場して下さいますので、そちらもどうぞご期待ください。
5日間読んで下さった皆様、有難うございました。
10月1日、お会いできますのを楽しみにしております。
それまでどうぞお元気で!
佐々木真史(ヴィオラ)
昨日は日曜日ということでブログをお休みさせていただきました。
さて、13日の横浜でのリサイタルは無事終了。
大勢のお客様にお越しいただいて嬉しかったです。
2000席の大ホール、やはり緊張しましたが、会場のあたたかい雰囲気を感じながら、力いっぱい演奏させていただきました。
サイン会も長い行列ができるなど、大いに盛り上がりました。
お客様をはじめ、主催者、スタッフの方々に改めて御礼申し上げます。
ありがとうございました。
終演後は仲間たちと中華街で打ち上げ。
仕事を終えたあとのビールの味は格別です!
9月に訪問予定の台湾についての情報もゲットしました。
明日からはまた練習生活に戻ります。
頑張らねば…。
イリーナ・メジューエワ
みなさんは仙台というと、どんなイメージをお持ちでしょうか。
今日は、思わず訪れたくなるような仙台の魅力についてPRしたいと思います。
まず、仙台はイベントが非常に多いこと。
最近行われたイベントといえば、毎年8月の始めに開催される「七夕祭り」があります。
東北三大祭りの一つということで、全国的にもよく知られているお祭りです。
仙台駅で新幹線を降り、改札を通ると目の前には巨大で豪華な七夕飾りが私たちを出迎えてくれます。
仙台駅を出てすぐの中央通りのアーケード街には、屋根がかかっていて、天井から通りを埋め尽くすくらいたくさんの豪華な七夕飾りが吊り下げられています。
お店の前には色々な出店も出ていて、美味しいものを食べながら、美しい七夕飾りを見られます。
これがまた最高なんです!
中央通りをまっすぐ行くと、一番町の商店街に突き当たります。
ここは歩行者天国になっていて、道路の両端に大きな竹が立てられて、お店の人たちが総出で作った手作りの飾りつけが飾られています。
一番町を北に進むと、定禅寺通りが見えてきます。
この通りで3日間動く七夕のパレードも開催されます。
ディズニーランドのエレクトリックパレードにも負けないくらいの盛況ぶりです。
是非全国の方々に観てほしいと願っています。
それから、毎年5月にある「青葉祭り」も注目です。
仙台は「杜の都」とも言われますが、先ほどの定禅寺通りには、けやき166本、700メートルにもおよぶ並木道があります。
この場所で「すずめ踊り」という仙台伝統の踊りを、子供から大人まで、幅広い年代の踊り手たちが披露します。
また、冬の季節には12月になると、この並木道のけやきに電飾を施し、「光のページェント」としてロマンチックな風景へと早変わりします。
ある時間になると、一斉に点灯し、その瞬間、周りから歓声が上がり、何とも温かい気持ちになります。特に、雪の降っている日には、幻想的な雰囲気を醸し出します。
年が明けて1月14日には、どんと祭があります。
「裸参り」ともいって、市内のあちこちから威勢の良い若者が列を作って定禅寺通りを通り、大崎八幡神社までお参りします。
年始めに街中が活気づいているのを見ると、思わず心が弾んでしまいますね。
仙台の魅力は他にもまだまだたくさんあります。続きはまた明日!
佐々木梨花(ヴァイオリン)
ブラームスのヴィオラソナタ、、、
素晴らしい芸術作品です。
勿論ブラームスの作品は殆んどがそうですが。
ブラームス最晩年の1894年に作曲されたこの曲は、1番と2番があり、元はクラリネットの為に作曲されましたが、
ブラームスの手によりヴィオラに編曲されました。
ヴァイオインやチェロに比べてはるかに曲の少ないヴィオラにとって、かけがえのないレパートリーです。
仙台の皆様にもたくさんお聴かせしたいと考えていたのですが、、、
昨年8月にピアノの高橋麻子さんのコンサートで、2番を演奏しました。
結局のところその1回きりで、1番はまだ演奏していません。
仙台の音楽史の中でもたくさんは演奏されていないと思います。
なので、貴重な機会になると思われます。
10月1日、10時半、交流ホール、 どうぞお聴き逃しなく!
愛らしく、とブラームスの手により記された2番とは対照的に、今回演奏する1番は、情熱的に、と記され、北ドイツ出身の彼らしい内省的な情熱が、短調で表現される1楽章で幕を開けます。
抒情的な美しい旋律の中に、やはり深い情熱が込められる2楽章。
優美に、と記された、美しい舞曲の3楽章。
そしてフィナーレでは鐘が鳴り渡り、喜びに溢れて、曲を閉じます。
優れたピアニストでもあったブラームスの作品らしく、ピアノパートの充実ぶりもとても素晴らしいです。
名手國谷尊之氏の演奏にもご期待ください。
國谷氏には、6日目、7日目のブログを担当して頂く予定です。
どうぞお楽しみに!
佐々木真史(ヴィオラ)
こんにちは。せんくらで佐々木梨花さんと共演させて頂く中村葵です。
佐々木梨花さんとは同級生で桐朋学園大の4年です。
出身は熊本で、ふだんは東京で寮生活をしながら学んでいます。
熊本は「火の国」とも言われるように、夏はとても暑く、30度を超えない日はありません。
4年前に築城400年を迎えた熊本城は、とても豪華で立派なお城です。
また、阿蘇山は世界一のカルデラを持つ山として有名で、風景はまるで異国のような雰囲気が味わえます。
どちらも熊本を代表する観光地です。
最近は、九州新幹線開通も話題になりました。
実家では3匹の猫を飼っています。名前はミー、ちび、チャロです。
ミーはちびの母親ですが、今は成長したため、雄猫のちびはミーよりずっと大きくなりました。
ミーは一番のしっかり者。とても賢くて冷静。
たぶん人の言うことも理解しています。
ちびはとても大きいけれど優しい猫。仕草も可愛くて、ごろりと転がって「なでて」とおねだりします。癒し系の猫です。
チャロはまだ1歳にもならない子猫。
目が離せないほど一番やんちゃな子です。
3匹ともとてもしっぽが長くて可愛いです。
10月に演奏させて頂くのを楽しみにしています。
中村葵(ピアノ)
中止になったリサイタルは2時間弱のプログラムですが、せんくらのステージは45分、、、
トークを入れると、リサイタルの曲はとても入りません。
色々思案し、リサイタルの最後に弾くはずだったブラームスのヴィオラソナタをメインにすえ、最初に弾くはずだったマラン・マレーから抜粋し、後は気にいっている小品を入れました。
どれも好きな曲、なかでもドビュッシーの「月の光」は素敵ですね。
癒される美しさというか、、、
せんくらのパンフレットを眺めていたら、私以外にも四人の方が弾かれるようです。
やっぱりいまの時期弾きたくなる曲なんですね。
原曲は勿論ピアノソロですが、ヴィオラとピアノ版で妖しい光を
放ちたいと思っています。
佐々木真史(ヴィオラ)
今日はいよいよコンサート本番。
2時間のリサイタルを弾き通すには、相当の体力が必要です。
コンサートを弾くたびに1〜2キロ体重が減ることもあります。
前日はスタミナ補給が不可欠、ということで昨日は鰻をいただきました。
鰻はロシアでも食べますが、味付けが全然違います。
もちろん日本の鰻のほうが美味しいです。
ロシアからのお客さんを鰻屋さんに案内すると、ほとんど例外なく喜んでもらえます。
世界に誇る美味しい食べ物のひとつだと思います。
イリーナ・メジューエワ
今日は、7月30から8月23日まで仙台パルコにて開催されている
「岡本太郎 生誕100年 企画展」を観てきました。
私の中で岡本太郎といえば、渋谷駅構内に飾られている『明日の神話』という大規模な絵画を真っ先に思い出します。
もしかしたら、大阪万博の『太陽の塔』の方が認知度は高いかもしれないですね。
私は渋谷駅をよく利用するのですが、あの絵の前を通る度にその存在感に圧倒させられます。
絵の中心には真っ赤な炎に包まれた抽象的な人間の形が描かれています。
縦5.5メートル、横30メートルという壮大な画面と独特な色使いは、渋谷駅の空間を彼の世界で支配されているようにも感じます。
作者である岡本太郎とはどんな人物なんだろうとずっと気になっていました。
それが、まさか仙台で彼の作品展が観られるなんて!
しかも、学生は200円で観られるとは、なんて良心的なのでしょうか…
この展覧会を観て感じたこと。
彼の言葉で
「世界をこの眼で見ぬきたい。眼にふれ、手にさわる。すべてに猛烈に働きかけ、体当たりする。…窮極は純粋に凝視する眼である。」
という一説があります。
純粋に凝視する眼とはなにか。
それは、邪念を取り払ってまっさらな気持ちで物事の本質を見抜くことではないでしょうか。
芸術家にとっては必要な資質です。自分の感性に素直に向き合い、表現していくことは、そうたやすいことではありません。
美術と音楽では、表現の仕方は違っても、本質を追求する点においては同じだと思います。
今勉強している、ブラームスのヴァイオリンソナタを例にとっても、ヴァイオリニストの数だけ多種多様な演奏が存在します。
そこで、自分はどういうふうに表現したいか。
そう考えた時に、やはり自分が曲に対していかにまっさらな気持ちで感じることができるか。そして、それを音にできるかが非常に難しいところであり、面白いところでもあります。
邪念が取り払われ、自分の世界観を表現できて初めて、本当の音楽というものなのではないでしょうか。
早くそんな演奏ができるようになりたいなぁ……
なんか、難しい話になってしまいました。
わけの分からないことをあれこれ考えるのも私の趣味だったり。
さて、難しい話はさておき、次回は相棒のピアニスト、中村葵さんにバトンを渡します!
お楽しみに。
佐々木梨花(ヴァイオリン)
仙台フィルを退団するにあたり、何か記念になる演奏会をと考え、 リサイタルを計画しました。
有難い事に、応援し続けてくれた、仙台フィルハーモニークラブの 皆様のご協力もいただける事になり、順調に準備も進んでいました。
ところが、、、
あの震災、、、
ホールも著しい被害を受け、中止せざるをえませんでした。
いわば幻のリサイタルになってしまったわけです。
これも運命なのかと諦めていたところ、せんくら出演のお話が、、、
ピアニストの國谷尊之氏もご快諾くださり、復活がきまりました!
國谷氏のスケジュールがあいてなければ実現しなかったわけなので、本当に有難かったです。
仙台の皆様への感謝、激励、追悼、、、
様々な想いをこめて演奏したいと思います。
佐々木真史(ヴィオラ)