《チャンス・モンスーン》

2017.09.28| 村治奏一

作曲家・藤倉大さんに2014年に書いていただいたギター曲《チャンス・モンスーン》。

イギリス在住の藤倉さんとは曲の構想を練る段階から、スカイプを使って打ち合わせを繰り返してきました。

 

藤倉さんがあるフレーズを書き上げるとそれをテレビ電話を通じて僕が実演し、その響きを受けてまた藤倉さんが作曲して…。

そんなやり取りを重ね出来上がったこの曲には、トレモロからアルペジオ、ラスギヤード、そしてハーモニクスに至るまで、クラシックギターの様々な奏法がふんだんに盛り込まれております。

 

一つ一つの奏法は、これまでのギター作品の中で既に使い尽くされ、ある意味では“枯れ”つつあるようにも見えるそれらの技術に、藤倉さんが新しい息吹を与えてくれました。そして、それによってクラシックギターという楽器そのものの未来にも、新しい可能性をまた一つ、感じることが出来たというのが僕にとってはとても大きな収穫でした。

 

 

9月30日土曜日のギターソロコンサートでは、《チャンス・モンスーン》の他、僕自身が作曲したトレモロ曲《虹》、そしてJ.S.バッハが残した「無伴奏バイオリンの為のパルティータ第2番」より最終楽章《シャコンヌ》を原典譜を元に演奏いたします。

 

会場で皆様とお目にかかれる日を今からとても楽しみにしております。

 

村治奏一

10月1日の2公演

2017.09.28| 西本幸弘

いよいよ西本担当のブログも最終回でございます!

 

まずは、まだ紹介していない2公演(6683)についてご紹介いたします。

両公演とも最終日10月1日です。

 

ひとつは『one spoon of orchestra』

タイトルの通り、オーケストラの魅力をほんのスプーンのひと掬いくらいお届けしちゃうという企画です。

 

今年の企画を色々考えているうちに、現在コンサートマスターとして活動しているからこその企画を考えてみたかったのが、今回のコンサートに結び付きました。

 

西本が一人のコンサートマスターと一人のヴァイオリニストとして、両方からの視点でオーケストラの名曲をお届けします。オーケストラが好きな方にはヴァイオリンの魅力を、ヴァイオリンが好きな方にはオーケストラの魅力をお伝えできればこの企画は大成功かもしれません。

 

オーケストラにも名曲というのは星の数ほど存在していると思いますが、ヴァイオリニストとしてオーケストラでその曲を演奏できる機会というのは意外とそこまで多くはなく、運とタイミングにゆだねられる部分も多くあります。

 

名だたる大巨匠のヴァイオリニストたちも、その昔、オーケストラの名曲の旋律をこよなく愛し、ヴァイオリンとピアノ用に編曲をして、演奏しては悦び、それを聴いたお客様も、きっとオーケストラの魅力に惹かれたのではないかと僕は思っています。

 

様々な国と様々な時代のオーケストラの名曲をお届けする予定ですので、どうぞお楽しみに!

 

共演していただくピアニストは、リサイタルシリーズなどでもとてもお世話になっている山中さん。作曲家としても素晴らしく、ピアニストとしても個性あふれる音のきれいなピアニストです。彼とのアンサンブルにはいつも発見と喜びがあります!

 

 

さて、もう1つの公演は『Crossover 三楽士~戯れる音・あふれる音』

こちらも、とても特徴的な公演になっています。

日頃から様々なジャンルに取り組む3人が、せんくらで一緒に演奏したらどうなっちゃうんだろうっていう企画です。

 

こちらのピアニストも同じく山中さんです!

 

そして、もう一人の共演者はバンドネオン奏者の三浦さん!!

 

彼とは昨年の11月に初めて共演させていただきました。ピアソラ『ブエノスアイレスの四季』をバンドネオンとヴァイオリンがコンチェルトソリストとなって、仙台フィルと演奏しました。それはそれは有意義な時間で、音楽に対しての情熱が心から溢れてくるのがわかる時間でした。

 

今回はそのご縁で、また共演のチャンスをいただきました。

 

内容としては、タンゴを中心に様々な音楽をお贈りします。

 

僕にとってタンゴの演奏はクラシックの演奏と感覚的にはそう離れておらず、同じ音楽としてとても親近感のある音楽ですが。三浦さんというタンゴのエキスパートにどのような刺激にふれられるのか、どのようなサウンドになるのかが楽しみでなりません。

 

 

さぁ、構成も考えず、ひたすらに思い付いたことや考えていることをマシンガンのように書き綴った3回のブログでした。(笑)

 

間もなく今年のせんくらもスタート!!

 

いつもふとした瞬間に思うこと、

 

コンサートは【作る人】【演じる人】【聴く人】それぞれの想いがどこかに集合して三位一体となれた時、ミラクルが起きる。

 

沢山の方々と音楽を介して沢山の喜びに満ち溢れた時間になりますように!!!!


(photobyosamu_sugihara)

 

many thanks,
以上、西本でした。

 

西本幸弘

ヘルマン・ハウザーII世

2017.09.27| 村治奏一

クラシックギタリストの村治奏一です。

 

今日はこの場をお借りして、「せんくら」でも使用する僕の楽器についてご紹介いたします。

 

ヘルマン・ハウザーII世(1959年製)

Hermann Hauser II

 

ハウザー家は、今現在は4世にあたるカトリン・ハウザーもギターの製作をしており、1882年生まれのヘルマン・ハウザーI世から100年以上続くドイツ・ギター製作の名家です。I世はかつてアンドレス・セゴビアも愛用していた時期がありました。

 

再来年に還暦を迎える僕のハウザーII世、実はせんくら公演のあと、大手術を予定しています。

施術箇所1つ目は、チューニングを司る「ペグ」。

 

オリジナルのペグ、出来ればこのまま使い続けたいところなのですが、60年前のものとあって、現代のペグに比べるとどうしても調弦の微妙な調整に難があるのです。当時と今ではペグの規格サイズが異なるため、一旦ペグを通すヘッドの穴を埋め、再び開けなおすという工程になります。

 

施術箇所2つ目「フレット」。

 

金属製のフレットも、長年弦と触れ合うことにより少しずつですが磨耗してしまいます。どれだけ調弦を正確に行っても、フレットの高さにバラつきがあれば押さえる場所によって音程が狂ってしまいますので、この度全てのフレットを新しいものに交換です。

 

施術箇所3つ目は、弦を結ぶ「駒」の穴。

 

クラシックギターの低音を司る4、5、6弦は、ナイロン繊維に、銀メッキした銅線を巻いた構造になっています。この為、弦交換の度にほんの僅かにですが、木材でできた駒の穴が擦れて、磨耗してしまうのです。15年くらい前に一度作り直していただいたのですが、そろそろ穴が再び広がってきてしまいました。

 

ハード面では色々と経年劣化が出てきた僕のハウザーII世ですが、そこから発せられる響きの面では年々、熟成が進んでおります。ハウザーII世の多くは、僕が見てきた限りでは、作りが頑丈で、その響きも”締まった”ものが多い印象なのですが、初代ハウザーが亡くなって間もない頃に作られたせいか、この楽器はI世の特徴を多く引き継いでいる気がします。すなわち非常に繊細な、華奢な作りで、しかしながら重厚な低音、高密度な中音、そして高い遠達性のある高音までどの音域をとっても隙がない印象です。

 

楽器によっては、といいますか、僕が愛用している別のとある若いギターは、楽器そのものの性格・個性が非常に強く、サウンドホールから出てくる響きと、僕が「こう弾きたい」と思うそれとに若干ズレがでるケースもあります。

 

しかしこの還暦間近のハウザーII世には僕のほぼどんな想いも、その通りに再現してくれる技量の高さと、懐の深さがあります。まだ10代だった頃からもう20年以上、この楽器を手放せずにいる理由はそこにあるのかも知れません。

 

ヘルマン・ハウザーII世の響き、どうぞお聴き逃しなく!

 

村治奏一

地図

2017.09.27| 西本幸弘

ブログに2回目の西本でーす。

 

今現在仙台フィルは、山形県酒田、北海道函館と、旅続きです。

 

前回は飛行機のお話で終わりましたね。

 

コンサートマスターになることを夢にヴァイオリニストを目指した学生時代でしたが、一時期はパイロットになりたいという淡い夢も持っていました。飛行機そのものが好きだということもあるのですが、空港にいると何か気持ちがワクワクしてくるんです。

 

操縦はできないものの、飛行機に乗れる日々を過ごせていることだけでも自分にとってはヴァイオリニストは天職なのかもしれません(笑)

 

さて、今日は別の公演の紹介です。

仙台ゆかりの名手たちが贈る、室内楽の悦び(19)

 

昨年の公演に引き続きシリーズ第二弾に初めて出演させていただきます。このメンバーでのアンサンブルは初めてですが、個人的には皆さんとどこかしらで共演させていただいたことのあるアーティストです。リハーサルから当日までどんな化学反応が起きるのか、今から楽しみでなりません!弦楽器奏者は皆さんオーケストラで重役を務める方々で、ピアニストの津田さんも、先日室内楽でご一緒したばかりです。これは勝手な想像ですが、良い意味でオーケストラの様なダイナミックなサウンドだったり、どこまでも繊細さも追及していけるメンバーなのではと思っています。

 

演奏の曲目はドボルザークのピアノ五重奏!本当に大好き!!芸術大学に入学してから初めて本格的に取り組んだ室内楽曲で思い出の曲でもあります。ピアノ軽やかな音形から始まり、チェロの甘ーいソロが登場した時の悦びはたまりませんよ♪個人的には同じ動きの多いファーストヴァイオリンとセカンドヴァイオリンを、オーケストラでコンマスをされているルセフさんとどのように絡めるかも楽しみです。

 

話も打って変わって、好きなものシリーズ

それは、、、、、、、、、、

 

【地図】

 

です。

 

昔から、いろんな想像を膨らましながら、地図や地球儀を眺めているのが大好きでした。古地図から現在の地図、言ってみれば住んでいる町内会の地図も眺めるのが好きです!(笑)最近では仙台の古地図を眺めてお酒を飲んだりも(^^)

 

 

それでは今日はこのくらいで、チャオ!!

 

西本幸弘

初めての「せんくら」

2017.09.26| 村治奏一

皆様こんにちは、クラシックギタリストの村治奏一です。

今回初めて「せんくら」に出演させていただきます。どうぞ宜しくお願いいたします。

 

僕は9月30日(土)と翌10月1日(日)の2日間で合計4公演。しかも4つとも別プログラム。非常にやりごたえがあります。

いずれの公演もベストコンディションで迎えられるよう鋭意準備しておりますので、どうぞお楽しみに!

 

ところでその4つの公演のうち2つ目、9月30日17時15分からの男性アーティスト達によるガラコンサートでは、最近色々な公演で共演をさせていただいているバンドネオンの三浦一馬さんが編曲した、《「サウンドオブミュージック」メドレー》を演奏いたします。

 

バイオリニストの西江辰郎さん、ピアニストの近藤嘉宏さんはじめ、素晴らしいアーティストの方々との滅多にない共演のチャンス。僕自身、今からとても楽しみにしています。

 


三浦一馬さんとのコンサートにて。

 

村治奏一

飛行機

2017.09.26| 西本幸弘

みなさん、こんにちは。今日は西本がせんくらブログを担当します!

 

今年の10月で早いもので仙台生活6年目、仙台フィルに入団したのが2012年10月1日でしたので、毎年このせんくらの時期になると一年を振り返るような時期にもなります。

 

さて、今年もオーケストラでのコンサートマスターはもちろん、ヴァイオリニストとしても3つの公演に出演させていただきます!

 

オーケストラでは2日目土曜日の公演(5456)を担当。

54番ではお二人のソリストと共に名曲中の名曲をお届けします。1曲ずつがそんなに長くなく、個性のはっきりした、どこかで聞いたことのある名曲ばかりですので、クラシック初心者や親子での来場でも、楽しめるプログラムだと思います。歌付きの『春の声』もなかなか演奏される機会が多いわけではないので聴きどころかもしれません。

 

56番はオールアメリカンプログラムです。ソリストにはピアニスト山下さんを迎え、「ノリノリ」なサウンドをお届けします。大好きな『サウンドオブミュージック』のメドレーも楽しみですし、アンダーソンのついついと踊りだしたくなるような名曲、なんといってもアメリカサウンドの1つの時代の象徴するかのような『ラプソディー・イン・ブルー』は必聴です!!

 

と、公演の紹介をしつつ、毎年このブログではどんなことを書こうか考えてしまうのですが、今日は僕の好きなものについて少しだけ。

 

乗り物で一番好きなは【飛行機】です。

 

昔から好きで、どうしてあんな鉄の塊が空を飛ぶのか不思議でたまらなかった幼少時代を思い出します。揚力について考えてみたり、エンジンや機体の仕組みについての専門書は沢山読みました。

 

最近一番気になっているのはB787という機材で、乗客目線でも他の飛行機と全然違うところがたくさんあるのです。

 

窓はシェードがありません、ボタン1 つで遮光できます。乾燥が気になる機内もNO心配です、湿度調整機能ばっちり!そして見た目でわかる部分は、羽根の下に取り付けてあるエンジンのカバーしている部分の模様が波打っているんです。(これちょっとマニアックなのかな。。。。(笑))

 

 

このまま飛行機への愛を綴ってしまいそうなのでこれくらいに。

 

ヴァイオリニストをやっていると移動も多いので必然と大好きな飛行機に搭乗する機会も多く、うれしいです(笑)

離陸はワクワク、着陸はドキドキとたまらない時間です♪

 

このブログを書いている今も着陸後の空港でした。

 

それではまた次の旅の始まりです。

 


(機内からとった宮城県周辺)

 

西本幸弘

”ドブレ・アー”、我が愛器

2017.09.25| 三浦一馬

しつこく楽器の話を続けて3回目、これが最終回。

 

僕が弾いているバンドネオンは、連れ添って今年で11年。色々な楽器を試してきたけど、やっぱり、これが一番しっくり来る気がしています。僕にとっては、「良き相棒」といったところでしょうか(まあ、時に手こずる「じゃじゃ馬」でもあるけれど…)。

 

バンドネオン界の世界的権威、そして、僕の敬愛する師匠でもあるネストル・マルコーニ氏から譲って頂いた楽器で、バンドネオンの最高峰ブランド、Alfred Arnold(アルフレッド・アーノルド)というメーカーのものです。バンドネオン奏者の多くが、このブランドの楽器を愛用しており、その頭文字を取って「AA(ダブル・エー、スペイン語読みだと、”ドブレ・アー”)」などと呼ばれることもあります。


楽器の至るところに「AA」の印が刻されている

 

「楽器は、音楽家から多くのものを引き出す力がある」と、よく言われるけれど、僕の場合に於いても「このバンドネオンと出逢わなかったら、いまの自分はない」と、きっぱり言い切ることが出来ます。それだけ、この楽器が秘めたポテンシャルは計り知れず、いつでも僕にインスピレーションを与えてくれるのです。

 


(C)藤本史昭 愛すべき師匠、マルコーニ氏と。2016年6月、有楽町朝日ホールにて。

 


楽器の内部には、恩師直筆のサインも!

 

今年の春、この愛器の大修理を行うことになりました。というのも、バンドネオンの重要パーツである「蛇腹」の劣化が進み、空気漏れが顕著になってきていたからです。空気を送り込んで音を発するバンドネオンにとって、この「空気漏れ」は深刻な問題で、症状が進めば演奏にも支障を来たしかねません。楽器が製造された当時のままの、オリジナルの蛇腹ではありましたが、背に腹は変えられません、アルゼンチンへ行ったタイミングで修理をすることになりました。

 

修理が完了したとの知らせを受け、期待と不安の入り混じった気持ちで楽器を弾いてみると…。それはもう、楽器が新品のように生まれ変わったではありませんか!しかも、ただの新品ではなく、ボディや内装はそのままに、最新鋭のエンジンを搭載したクラシック・カーのように、歴史や栄光は失わずに保たれていたのです!!

 

…飛び上がらんばかりに喜んだと同時に、「この楽器は僕の愛器であるけれど、いつの日か、僕の師匠がしたのと同じように、大切に後世へと受け継いで行かなくては」と、使命感にも似た想いを抱くことになったのです。

 

”ドブレ・アー”、我が愛器。今後も共に!いざ、行かん!!

 


素晴らしい修理をしてくださった”THE・職人”のファリスさんと。

 

* * * * * * * * * * *

3回に渡りお送りして参りました「せんくらブログ」、お楽しみ頂けましたでしょうか?お読みくださった皆様、どうもありがとうございました!今年の「せんくら」、僕は下記の4公演に出演いたします。今回も盛り沢山な内容ですね。乞うご期待!

 

【13】バンドネオンの新たな境地 三浦一馬編曲によるオール・ガーシュウィン・プログラム
【55】全てを兼ね備えた貴公子たちが集結! 仙台だけの特別なコラボが実現
【64】ギター×バンドネオン 何かが起こる熱いデュオ!
【83】Crossover 三楽士 ~戯れる音・あふれる音

 

さて、次回からは西本幸弘さん村治奏一さんがブログを担当されます。こちらも、どうぞお楽しみに!

 

三浦一馬

仙台

2017.09.25| 飯川直美

仙台人は新しいもの好きなのか(?)、帰仙する度に街中には、東北初出店のお店が出来ていたり新しいビルが建っていたり。

 

ちなみに今回私が演奏する、仙台銀行ホールと日立システムズホール、という新しい名称も、中学生まで仙台に住んでいた私には未だに違和感があります。

 

日本人は常々略語の天才だなあと思うのですが、この新しいホールの名前はどう頑張っても略せないではないか。どなたか良い略し方を知っているという方は教えて下さい(笑)

 

そんな訳で、私は9月30日に公演番号54番25番で演奏させて頂きます。

 

せんくらはお客様だけでなく出演者もはしごをしており、私は仙台銀行ホールで現田さん、仙台フィルの皆様とベートーヴェンのロマンス(ロマンスはロンカプとは違い略語ではありません。)を弾いた後、楽屋に戻って数時間後に迫っている日立システムズホールでの人生◯回目のビオラの本番に向けて、ガンざらい(※ガンガンさらうの略。名詞形)していると思います。

 

この夏は例年に比べとても長く仙台で過ごしましたが、偶然にも身近にせんくらでボランティアをされているよという方がいらしたり、たまたま訪れたレストランの店員さんにそのような方がいたりして、その他嬉しい出会いがたくさんありました。

 

せんくらの3日間で、みなさんも音楽との素晴らしい出会いがありますように!

 

どうもありがとうございました。

 

飯川直美

不可思議なボタン配列

2017.09.24| 三浦一馬

楽器の話を続けます。

 

大抵、どんな楽器でもドレミ…の並びには、ある程度の法則がありますね?例えば、ピアノだと鍵盤を右に移動していくと音が高くなり、ヴァイオリンやギターだと、弦の長さが短くなれば、音も上がっていく。これはもう当然というか、常識みたいな話なんですが、この「バンドネオン」という楽器に関していえば、その法則性みたいなものが、「全く」ないのです。これは、比喩でも誇張的表現でもなく、文字どおりの「皆無」。こんなにも複雑なドレミ…は、ちょっと他にはないんじゃないかと、我ながら思います。はい。

 

それでは早速、この楽器のボタン配列を見てみましょう。下の写真は、バンドネオンのボタン配列表。さあ、どうなっているのでしょうか?

 

えーと、なんだかよく分からない?大丈夫、ゆっくり説明しますから!まず、バンドネオンの奏法としては、蛇腹を「引っ張って弾く時(開)」と「縮めて弾く時(閉)」の2パターンがあります。それぞれ、演奏上のタイミングやニュアンスによって、そのどちらが良いかを決めているのですが、その2つのパターンによって、ボタンに対応している音が変わるのです。…うーん、まだ分かりづらいですね。。。つまり、「同じボタンを押し続けていても、蛇腹の開閉によって、音が変わってしまう」ということなのです。これでお分かり頂けましたか?(笑)

 

先の配列表で、1つのボタンに2つ音が載っているのはその理由によるもので、白玉の音符(二分音符)が「引っ張って弾く時」で、黒玉の音符(四分音符)が「縮めて弾く時」を表しています。この表を見ると、右下のボタンは、引っ張った時が「ソ」、縮めた時が「レ♯」。音が4度ほど下がりましたね。では、ひとつ上のボタンに移動すると、引っ張った時が「シ」、縮めた時が「ド♯」。あれ?今度は、さっきほど音が変わっていない。しかも音が上がってる。…そうなんです。音の変わり方に法則がありませんね。そして、あれあれ?そもそも、よく見ると隣同士のボタンなのに音階が連続していない…!

 

どうです?だんだん、表の見方が分かってきたのではありませんか?お暇な方は、この表をどうぞ隅々までご覧になってみてください(笑)

 

お気づきの方もいらっしゃるかも知れませんが、この楽器を演奏しようと思ったら、まず、このボタン配列を暗記しないと話になりません。僕も、バンドネオンをはじめた頃、必死になって、この配列表を頭に叩き込んだものです。だから、記憶力には自信があるんですよ…なんて言ってみたいところだけど、、、何故か、それとこれとは話が違うんだなぁ…(笑)

 

さて、次回は僕のブログも最終回。現在、僕が弾いている愛器についてお話しします。お楽しみに!

 

三浦一馬

 

オペラ「カルメン」

2017.09.24| 飯川直美

7月に、南仏のエクスアンプロヴァンスというところへ行って来ました。

この時期は毎年大きな音楽祭が開かれており、私は滞在中に運良くカルメンのチケットが取れたのですが、ここで衝撃を受けました。

 

簡単に説明すると、私達が知っているカルメンの内容とは程遠く、カルメンの曲を使った全く別のストーリーになっていたのでした。

とっても見にくい写真ですが、全員スーツ姿で登場するという衝撃の冒頭。

 

あまりにも話が違うので説明するのが難しいのですが、冒頭はミカエラとドン・ホセが結婚している前提で話が進みます。結婚生活があまり上手くいっておらずカウンセリングを受けている、という場面から始まるのです。

 

カーテンコール。さすがにカルメンはスーツは着ていません。(笑)

そんな訳で内容はあまり良く理解出来ませんでしたが、人生で初めてカルメンを生で聞けたことに大変感動したのでした。

 

飯川直美

カテゴリー