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2010.09.06| 福田進一

「せんくらブログ」をご覧のみなさん。こんにちは。ギタリストの福田進一です。
今年も、また「せんくら(ブログ)」に戻ってまいりました。出演は初回から数えて5回目となります。本当にあっという間の5年間でしたが、今や「せんくら」は、私がプロデュースして毎年8月に開催している「Hakuju ギターフェスタ」(東京Hakuju Hall)、山形での庄内国際ギターフェスティヴァルと並んで、大切な年中行事として重要な位置を占めるイベントとなっています。
一昨年のブログに書いたような覚えがありますが、世界各国にギター音楽祭は数多く存在し、その後も相変わらず沢山出演していますが、せんくらのようにさまざまなジャンルの一流の音楽家達が一同に楽都仙台に会し、良い音楽をして、聴いて、そして食べて飲む、、、こんな素敵なフェスティヴァルはなかなかあるもんじゃありません。
今年も、牛タン、海鮮、隠れ家的ワインバーなど、今から考えるだけで楽しみです。
美味しいお店で偶然ばったりと音楽仲間に会ったりして。「やはり良い音楽家は聴覚より嗅覚が優れている、、、」なんて話しで盛り上がったりしたこともありました。
あっ、本末転倒、今年のコンサートについてご案内しなければ。
ソロコンサートはバラエティーに富んでいますよ。
①J.S.バッハ:組曲第3番ト長調BWV1009を中心としたプログラムの〈J.Sバッハの魅力に迫る!〉
②N.パガニーニ~フェルナンデス&福田編:大ソナタ イ長調  〈パガニーニへのオマージュ/ギター超絶技巧の巻!〉
③ラテン音楽の魅力満載の〈スパニッシュ~ラテン・アメリカ/ギターの本能!舞曲集〉
このほかに、昨年大いに盛り上がった荒川洋さん、佐々木真史さんとのトリオ、また、先日レコーディングでご一緒したメゾ・ソプラノの坂本朱さんとの武満徹作品による、私も楽しみにしているコンサートに出演します。

是非、みなさんと音楽家が共に楽しめる「せんくら」にしたいと思います。

明日からは最近出演した、音楽祭の様子をレポートしたいと思っています。

それでは。また明日!

福田進一

身体に聴く。  

2010.09.05| 竹内将也

竹内将也です。
私は3年前から、毎朝身体のストレッチを行うことにしていますが、ここ数ヶ月は特に足、下半身のストレッチと動きを重点的に行っています。

足首を回しながら脚全体を回転させる動き
足首を内回りに回しながら甲側をつま先まで伸ばして行き、外側になったら足の裏側がのびてきてかかとが折れます。それを繰り返す。→上半身もともなって「胸を反る動き」と「背中が伸びる動き」を交互に繰り返すことにつながります。
床の上にすわり開脚して、膝の裏も伸ばし、かかとから股関節まで脚の最下部全てが床に接地するようにします。最初は膝が浮いてしまってできませんでしたが、続けていたらまもなく伸びるようになりました。そのうえで上半身を前に倒す。足首を回してみたり、股関節を前後・左右にのばす。
上記の他には、立った状態から前屈。とにかく身体の裏側を伸ばします。足裏の指先、ふくらはぎ、もも、尻、腰、背中、首、そして頭まで、各部全ての裏部分を伸ばす。
立った時に足指の先まで意識が通いやすくなりました。ヒップアップになり仙骨が起き、背骨がS字になりあごが自然に引き、身体の重さが真下にストンと落ちる感じが味わえます。筋を伸ばすことで骨格の動きがはっきりしてくるのです。

私が今体の裏部分の伸びにこだわるのは、今まで表部分の伸びばかりを氣にしてきたきらいがあったからです。上記最初の足首・脚の回転運動をやってみるとわかるのですが、足のつま先から甲側を伸ばしたときは身体の前側が伸び、その反対に足の裏側を伸ばす(かかとを折る)ときは、身体の後ろ側がのびます。馴れてくると腰を中心とした身体のゆらぎになると思います。
身体のどちら側ものびのびしていることが大切なようです。

私は子供の頃から長い間電子オルガンを猫背でやってしまい、腰痛、肩こり、外反母趾、反対咬合といったように、骨格をゆがめてしまっていました。
今こうして身体の動きを感覚として捉えようとすること自体に喜びを感じます。
パーカッションを始めたことで素晴らしい師匠に巡り会い氣づきを得、健康体を目指すことが始まりました。
長年の癖や骨格のゆがみを治すのは簡単ではありませんが、在るべき様を目指すこと自体に意義を感じ、よりよい演奏、そして生活に良い影響が出てくることを期待しています。身体にすっきり感が出てくると、不思議なことにイメージの世界が広がっていくのが面白いのです!

竹内将也

 

9月5日  

2010.09.05| 菅英三子

今年の夏は暑かったですね。8月は私も少々のんびりできたのですが、ただでさえフニャフニャの頭の中がさらに溶けてしまい、何もしないうちに時間だけがあっという間に過ぎて行ってしまいました。9月に入り、朝晩はいくらか過ごしやすくなりましたが、まだまだ日中は厳しいですね。どうぞ皆様も暑さ疲れにお気をつけくださいませ。
今年の後半は「せんくら」で始まる感じですが、その後、東京と京都でリサイタルを行います。今年は、これまで長年に亘って伴奏をしていただきましたドイツ人ピアニストのライナー・ホフマン氏の最後の日本でのコンサート・ツアーになります。まだまだお元気でいらっしゃるのですが、海外での演奏は今年で区切りをつけられることになってしまいました。
今年の二夜がホフマン氏とご一緒に音楽を創ることのできます最後のステージとなります。リサイタルのプログラムは、これまで歌いました曲の中から、ぜひもう一度歌いたいもので組みました。限りあるこの二夜に、思いを込めたいと願っております。
菅英三子

 

舞台で  

2010.09.05| 坂本朱

舞台で、お客様の前で演奏する、これが私たちの通常の姿ですが、いまや、CD、DVDに演奏や映像をおさめて、広くそして自由に楽しんでいただくように、ご提供することも、とても大切なことですね。

ギタリストの福田進一さん。一生懸命、楽譜とにらめっこ。音を聴きながら厳しくチェックをしてくださっています。(写真がね・・・なくなった・・・)
私が撮影していましたので、私は見えませんが、もちろんご一緒しておりました。
これは、武満徹氏の声楽作品、全21曲を録音した曲の編集のために、二日間スタジオに。

10/7発売のCD 『Liberte’ —– 自由』
福田さんのギターと私の歌、それぞれの曲のアレンジは福田さん、三枝成彰さん、渡辺香津美さん、野平一郎、多美ご夫妻、鈴木大介さん、など総勢11名の作曲家の方たちにご協力いただきました。とってもすごいですよ、皆様のそれぞれのパワーの集結!!!
『まあるく、フワフワッ~っと世界が拡がる、気持ちのよい、風のような音と言葉の空間』  の出来上がり~!!!

ほんとうに・・・。

福田さんとのプログラムは、もちろん『せんくら』に登場いたしますのでね。。
お楽しみに!!!
坂本朱(メゾ・ソプラノ)

動けば音がする  

2010.09.04| 竹内将也

竹内将也です。
この写真は、昨年の秋に出演したコンサートで演奏するために用意した打楽器類のセッティングです。
坂本知亜紀さん(ソプラノ歌手、宮城学院准教授・東京藝術大学講師)がプロデュースした現代作品のコンサートです。

-震える言の葉- G.Crumb&L.Berio作品展
ジョージ・クラム作曲:
ルクス・エテルナ(永遠の光)
(ソプラノとハープ、2人の打楽器の為の)
マドリガルⅡ&Ⅲ
(ソプラノとハープ、フルートと打楽器1人)
ルチアーノ・ベリオ
セクエンツァⅢ
(ソプラノ独唱)
サークルズ
(ソプラノとハープ、2人の打楽器の為の)

出演者
坂本知亜紀 Soprano
有賀誠門 Percussion
竹内将也 Percussion
木ノ脇道元 Flute
片岡詩乃 Harp
小日向英俊 Sitar

2009年10月6日(火) 東京オペラシティ
2009年9月28日(月) 宮城学院大学講堂

仙台でこのようなコンサートはまさに前代未聞であり、東京でも非常に稀有なプログラムです。たったお一人で企画から運営、演奏までこなした坂本知亜紀さんに敬意を表したいと思います。このようなプログラムがせんくらでも上演されたら良いなと思います。

写真のセットは、ベリオのサークルズのものです。この作品では2人で約80個の打楽器を使用するように記載してあります。小太鼓のような太鼓類から木琴・鉄琴などの鍵盤楽器、シンバルやドラ、木魚やトライアングル、チャイム、ティンパニ、いくらあげてもきりがない程の種類と量です。
オーケストラでも作品によって様々な打楽器を扱いますが、一人が一度に扱う数は大したことがありません。しかも通常のレパートリーでは一人一種類ということが多いです。
これだけ1人で扱う数が多いと、そのセッティングや体の動きといった、いわば「流れ」に対して非常に氣を使います。あるべき響きをイメージした楽器の並べ方をすることになります。セッティングを見ただけで響きが見えるのです。

また、打楽器奏者は沢山の打楽器の扱いに通じている必要がありますが、それよりも根本的に響きがどうあるべきか、そのイメージと息づかいを把握しておくことが何より大切です。
そういったイメージは、そもそもリラックスした身体の感覚から来るものと私は感じます。特に足、下半身からくる感覚が音楽の原点であると思います。
なぜなら西洋音楽は移動を主とした行動感覚、生活感覚に根ざしているからです。
リズムは動きから生まれます。
体の動きの仕組みを知り、骨格は円運動をしていることに氣がつくと、各部それぞれのリズムを見いだすことができます。

小さな回転のリズムと大きな回転のリズムが同時に存在する。そこに驚きの響き感覚があるのです!

竹内将也

9月4日  

2010.09.04| 菅英三子

このブログのコーナーも残り少なくなりました。今日は「せんくら」のラストを飾る「第九」のコンサートについてお話いたしましょう。
「第九」と言えば日本では年末の恒例演目となっていますが、その理由にはいろいろな説があります。いずれにしてもベートーヴェンの残したこの交響曲がこれほど日本で演奏されるとは、ベートーヴェンにも驚きのことかもしれません。「せんくら」では、毎年クロージングは「第九」となっています。オーケストラと合唱が一体となって創り上げる壮大な音楽が、多くのコンサートのラストを飾ります。
チケットはいつも販売開始直後に完売となってしまう大人気のコンサートです。残念ながら今年買いはぐれてしまわれた方は、ぜひ来年の「せんくら・第九」を早くからチェックなさってゲットしてくださいね。
菅英三子

私の体が  2010.09.04

2010.09.04| 坂本朱

私の身体が、パイプオルガンのパイプだったらなぁ~・・・。

えっ・・??? 何言ってるの、どういう意味???

パイプオルガンは、パイプに下から空気が通って、リコーダーの喉仏のように、パイプの中間あたりに「唇」があります。色々な音色はその形の違い、そしてパイプの長さで音の高低が創られます。だから、パイプのように、スーーっと息がとおる、身長は変えられないとして、くじけない身体がほしいわけ。。。

イタリアの住まいには、オルガンがあります。主人はパイプオルガン奏者。
今回はオルガン製作者、兄弟でパイプを新しくして、配置をきめて取り付けてくださいました。今となっては、コンピューターでサイズを測って、パイプの大小にあわせて均等に配置するように計算されます。これは自宅用ですが、教会にある素晴らしい楽器などには、日本の組み木のように、釘など一切使わない工夫などがされています。
すべて、自然な音造りのために。本物の良い音造りのため。

坂本朱(メゾ・ソプラノ)

自然から借りて、自然にかえす  

2010.09.03| 竹内将也

竹内将也です。
先日、東北電力「コンサート&トークCafe」という催し物が仙台と塩釜で開催され、出演いたしました。

東嶋和子氏(ジャーナリスト)が世界各国のエネルギー供給事情を写真解説付きでわかりやすく紹介、お話の合間に、岡村映武(ヴァイオリン)、芦澤暁男(フルート)、竹内(マリンバ)の仙台フィル3名が音楽を演奏するというもので、来場者の皆様はコーヒーと菓子を口に入れながらお話と音楽を楽しむことができます。
東北電力はこのような催し物の他にも、多くのイヴェントを主催・支援されています。仙台フィルが演奏に参画するものも多く、東北と新潟県を巡回するコンサートや小中学生対象の音楽鑑賞教室、本社1階で行われるグリーンプラザふれあいコンサートにも仙台フィルやそのメンバーによるアンサンブルが出演しています。

そもそも、エネルギーというものは目に見ることが出来ません。何をもってエネルギーというのでしょうか。
電力の場合は、水力・風力・火力・原子力といった発電施設で電気エネルギーを発生させますが、それらは全てもともとは自然の力を利用したものです。
私たち人間も、自然から与えられたものを食物として食べ、活動するエネルギーを得ます。
そう、全ては自然から借りてきたもの。それらをエネルギーとして利用させてもらっている訳です。

私は音楽も同じ発想ではないかと思っています。大自然から得たエネルギーで奏でるのです。ですから歌は自然の息吹であるといえます。
自然から借りたものを自然に還す。それも、自然より美しい姿で。そもそも大自然自体が美しいところに、人間はそれ以上の美しさを求めていく、という課題を与えられているのではないでしょうか。

竹内将也

9月3日  

2010.09.03| 菅英三子

出雲では、毎年「出雲の春音楽祭」として様々な催し物が企画され、多くのコンサートが行われます。また約3年という時間をかけてオペラの公演を行っています。前回はビゼーの「カルメン」で、この時にはミカエラの役で出演させていただきました。そして今年の7月4日に行われた「椿姫」では、ヴィオレッタの役を歌わせていただきました。
ヴィオレッタは全3幕のこのオペラのほとんどで舞台に出ています。2幕第1場の後半と第2場の前半は舞台から離れますが、その間も含め幕ごとに着替えましたので、結構バタバタと走り回っていました。
出雲の「椿姫」の舞台上は、溢れる熱気に包まれていました。そして客席も一体となって、このオペラに酔いしれていた感じです。あっと言う間の2時間でした。公演までの2カ月、毎週末出雲に通っていましたので、公演後の週末の何とさびしいこと!なかなか「椿姫」の興奮から日常に帰ってこられませんでした。今回はその出雲での感動も合わせて、今の私の心を込めたいと思います。
菅英三子

昨日の空が  

2010.09.03| 坂本朱

昨日の空が、うんうん、雲がとてもきれいでパチッ!!!

本当は360度の様子をお見せしたかったけれど、それは叶わなかった。。。
沖縄出身の女の子が話していたの、いつも思い出します。
『東京は空が見えない・・・、空が小さいから。』

ええ、良くわかります。 お月様だって、いつ満月なのか、欠けていっているのか、何なのか、お星様も、きれいな光を見つけて、じっと見上げるなんてこと、なかなかできません。小さい頃、一番星を見つけては、よく叫んでいたのに。『あれは水星だよぉぉ』って。

天の川は、いつも私たちの見上げる空にあるのですよ。。。
流れ星もいつもたくさん、ながれてる。
ただ、私たちの住んでいる環境のせいで見えにくくなっているだけ。ざんねんね・・・。

姪っ子に、「わたしね、飛行機で時々雲の中を進んでいくのよ。曇ってね、 ああして固まっているように見えるけれど、 浮かんでいる水滴なの。ほらっ、しばらくじっと見ていると、形が変わるでしょ? 風でその水滴が動くから。いつか雲の中を一緒に走ろうねっ!!」。

今でも忘れません。ポカァァァ・・・っと口をあけて、じっとじっと雲を眺め続けていた、あの、かっわいいお顔。いったいなにを想像していたのかなぁ。
坂本朱(メゾ・ソプラノ)

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