仙台の思い出。

2009.09.07| イリーナ・メジューエワ

(イリーナ):昨年、『せんくら』に出演した機会に、初めて仙台市内を歩きましたが、緑が多く てゆったりとした雰囲気で、とても気に入りました。古い歴史を感じさせる点も 素敵ですね。食事が美味しかったのも忘れられません。

せんくら2008出演をきっかけに、すっかり仙台ファンになったイリーナさん。

(イリーナ):じつは今年の2月にも旅行で仙台に1泊しました。仙台市内で美術展を見たついでに塩釜、松島にも足をのばしたのですが、塩釜神社では突然雪が降ってきて、辺りが一瞬にして幻想的な雰囲気に包まれました。神事をやっているところにも 偶然出くわすなど、とても強烈な印象を受けました。松島は芭蕉の『奥の細道』 を読んで一度訪れたいと思っていましたが、実際に目にすることができて嬉しか ったです。仙台および周辺には面白いスポットがたくさんありそうで、機会があればゆっくり観光してみたいと思います。
イリーナ・メジューエワ
マネージャー
http://www.concert.co.jp/artist/mejoueva/profile.html

「何故出来ないのか!」

2009.09.06| 横山幸雄

人にピアノを教えるようになって、かれこれ20年になる。この教える、という作業は毎回新たな発見があり、僕にとっても、とても勉強になるのだ。

先日、空港で一生懸命勉強を教えているお母さんと幼稚園児らしき息子と隣り合わせになった。夏休みの宿題か、受験勉強なのか、その様子はとても必死なのだ。「なんでこんな問題がわからないの?」とお母さんは息子を叱っていた。

男の子は一点を見つめたまま。
しばらく話しているのを、きくともなく聞いていると、その子の解らない理由がわかってきた。

図形の問題らしかったのだが、問題集をみてみると、そこに書かれた図は、四次元の立体を無理矢理二次元に、たいらにかかれている。そして、答えを導き出すヒントを描くために、図形としては少々おかしな形になっていた。

大人の都合で描かれている、実際立体でみることのできないその図形をみて、子供は理解できないのだ、と思ったのだ。

「何故出来ないのか!」これは、よく先生等教える側が叱るときに使う言葉だが、これは決して言ってはいけない言葉だと思っている。「出来ない」には、人それぞれに理由があるからだ。ときにそれは、教える側からすると、とんでもない初歩のレベルに理由がある場合もある。だから教える側は、どうしてできないのかという自分の目線ではなく、相手の目線になれなければ、そのわからない理由はいつまでも発見できない。

さて、この男の子は問題がとけたでしょうか!
続きは、明日のお楽しみ。
横山幸雄(ピアノ)

今年もよろしくおねがいします!

2009.09.06| イリーナ・メジューエワ

イリーナ・メジューエワのマネージャーのいたはしです。始めましての方と、お久しぶりですの方、皆さまこんにちは!
昨年に引き続き、今年もせんくらに参加できることを、イリーナさんも私もとても嬉しく思っています。
せんくら2008では、ムソルグスキーの「展覧会の絵」を演奏し大好評をいただいたイリーナさん。昨年の感想を伺ってみましょう。

(イ):昨年、『せんくら』に初めて参加して、ロシアの作品を演奏しました。冒頭にトークを入れましたが、日本語で、しかも大勢のお客様の前で話すのは本当に難しかったですね。でも、会場全体がとても暖かい雰囲気に包まれていて、トークも演奏も熱心に聴いてもらえたのは嬉しかったです。また、地元スタッフの方々が熱 心に仕事をされていたのが印象に残っています。とてもすばらしい音楽祭だと思 いました。今年もまた『せんくら』に出演できることをたいへん光栄に思います。今からとても楽しみにしています。

今年の曲目は、オール・ショパンです!聴き所など、今日から1週間たっぷりお話を伺っていきたいと思います。よろしくおねがいします。
イリーナ・メジューエワ・マネージャー
http://www.concert.co.jp/artist/mejoueva/profile.html

 

ピアノの魅力

2009.09.05| 三舩優子

<ピアノ>は私にとって、自分が自分であることを支えてくれる、大きな味方です。

ピアノの前に座ると、「私」のカプセルにスポッと入れます。そのカプセルの中にいる「私」を、皆さんに見せてしまっている・・・考えてみると滑稽ですよね(笑)。でも、ピアノの楽しさ、音楽の楽しさを皆さんと共に分かち合いたい!という気持ちで、いつもステージに立っています。

今回のせんくらでは、物語とピアノ、映画音楽や1900年初頭の頃のピアノ、名曲を奏でるピアノ、 弦楽器と一緒のピアノと、いくつものピアノの「顔」をお聴かせ出来ると思います。

ピアノの魅力を、存分に味わって頂きたい!というのが、私の願いです。

1週間のブログ担当も、今日で終わりです。ありがとうございました。

それでは来月お会いしましょう!楽しみにしています!!
三舩優子(ピアノ)

思いはいざ仙台へ!!

2009.09.05| 金子美香

オーチャードホールでのワーグナーガラ・コンサートの公演初日もおかげさまで無事終えることができました。今日は楽屋での一枚を!

今日はゆっくりと休み、来年2月に出させていただく二期会オペラ「オテッロ」の勉強をしています。ヴェルディ最期の作品「オテッロ」は素晴らしい作品でありながら、なかなか日本で上演される機会はありません!
私はイァーゴの妻、エミーリアという役で出演致します。
この滅多にない上演!ぜひいらして頂けましたら幸いです!
と宣伝いたしましてスミマセン!
詳細は二期会ホームページにてご覧頂けます。

http://www.nikikai.net/index1.html

さてワーグナーガラ・コンサートを終えたら気持ちはいよいよ仙台へ!!

初めてづくしのこの秋、皆さんと音楽を楽しみ、時間を共有できることを
心から楽しみにしております。

不慣れなブログでしたが、一週間お読みいただきまして本当にありがとうございました。

それでは10月、仙台で皆様にお目にかかれますことを心待ちにしております!!!
金子美香(メゾソプラノ)

「最後に」

2009.09.05| 河村尚子

一週間というのは、あっという間に過ぎてしまいますね。
最初は何について書いたら良いのか分からずに戸惑っていましたが、あっという間に最終日。皆さん、7日間、お付き合い頂いてありがとうございました!

この6日間音楽とは関係ないことを書いたので、最後はやはり「音」で締めくくりたいと思います。

オーケストラから室内楽、ソロ・リサイタル、リート、オペラ、ミュージカル、民俗音楽等、音楽会の種類は沢山ありますが、皆さんは何を目的にホールへ足を運ばれますか?
好きな作曲家やその作品とメロディー、気に入っている楽器や優れた音響のホール、応援しているオーケストラや演奏家、音楽会の雰囲気、社交や休日の楽しみ等、色々な理由があると思います。これらはどれをとっても「音楽」です。聴衆の皆様に「音」を「楽」しんで頂ければ、私たち演奏家にとってこんなに幸せなことはありません!

私も音楽会を聴きに行く機会が多いですが、客席に座っていて時々気がつくのは、 少なくとも4つの耳(演奏家一人の耳2つと聴衆一人の耳2つ)が同じ空間でひとつの音楽を同じ瞬間に聴いて、脳の中で反応を起こして、心と体で感じて、もしかしたら感動して・・・という出来事がどれだけ素晴らしい事か!

この非日常的な世界に自分がいる事に気付く時、それはたとえ一瞬でも本当に幸せなひとときです。

「せんくら」で出演する3日間でも、「いつもとは違った」時間を皆様にご提供できればこの上ない幸せです。

それでは、一ヶ月後に仙台でお会いしましょう!
河村尚子(ピアノ)

 

運命的な再会

2009.09.04| 三舩優子

昨日は今年の旅行の話をしましたが、ちなみに去年はNYの幼なじみ親子と落ち合ってハワイに行きました。

ホントはニューヨークに行きたいところなんですが、なかなか14時間のフライトがつらい、というのがあって買い出し目的にはハワイにしてしまうことが多いのです(笑)。
いつもそうなのですが、昨年行った時も直前まで仕事責めでくたびれきっていて、現地に着いてからもすぐには気持ちを切り変えられずに居ました。そして何気に地元の情報誌に目を通していたら3cm四方ぐらいのちっちゃーい写真とHonolulu Piano Festivalの文字が。「ピアノ」という言葉には必ず反応してしまうのは常ですが、そこに写っている白人の先生らしき人がなんだか私のジュリアード時代の恩師のキャニン先生に見えて...。見れば見るほど気になってしまい、思い切ってその会場までタクシーで行って飛び込んでみたのです。そしたら。。。やはり
キャニン先生が大会場の奥の方の部屋で、公開レッスンをしているじゃないですか!!

感激とはやる気持ちを抑えながらレッスンが終わるのを待ち、うしろからポンポン、と先生の肩を叩きました。振り向いた先生はしばし固まって、「Yuko??な、なんで..?!」と驚きと困惑の顔に。本当に偶然も偶然なんです、という経緯を話して、その後も何回か会いに行って5年ぶりぐらいの奇跡的な再会を祝しました。

世界は狭い、とは言いますが、それでもこんな形で恩師に会えたことに「何かのメッセージ?」と思わせられるような運命と偶然を痛感させられた出来事でした。

さらにその時に娘が「マミー、ハワイに来て初めて笑ったね」とぽそっと言い、自分の中の“大事なこと”がピアノや自分本位なことばかりに向けられていたのでは・・・と、多いに反省もさせられました。子供ってちゃんと見てるんだなぁ。反省、反省。
三舩優子(ピアノ)

 

下町の空気

2009.09.04| 金子美香

今日は私の大好きな下町について書きたいと思います。
私は葛飾の下町に住んでいます。
とにかく流れる空気感が大好きで気に入って住みついてしまいました。
葛飾といえば柴又寅さんですが、柴又以外にも素敵な街がたくさんあるんです。

そしてたくさんの町工場もあり、いろんな職人さんがいらして、すごい技術が近所にあふれてるんです。
我が家の近所には染革の会社もあり、革のいい香りが風にのって運ばれてくるととても穏やかな気持ちになれます。
写真は堀切七福神といって結構おっきい七福神様でかなりのインパクトがあります。

もう一つは東京池袋、雑司が谷にある鬼子母神です。
私の母校、東京音楽大学のすぐ後ろにあるお寺です。
このあたりは池袋から歩いて15分くらいなのですが、静かな下町風情が漂う素敵な街です。
雑司が谷という街にはおいしいものも多く、私は今もよく散歩をします。
特に鬼子母神の境内には緑が多く、立派な銀杏の樹もあり、とっても落ち着く空間なのです。
よく学生の時も練習の合間に散歩に行きぼーっと過ごしていました。
心を静かにできる空間って当たり前ですが、大事ですよね!
池袋なのに梅雨の時期には、おっきいカエルが結構たくさん跳ねています!
ちなみに池袋には宮城県アンテナショップもあるんですよ!

あとは個人的に上野、谷中はよく散歩します。
皆さんもし機会がございましたら、東京のいろんな下町巡りなさってみてくださいね!!!
金子美香(メゾソプラノ)

「蝶々」

2009.09.04| 河村尚子

ドイツ、スイス、オーストリアの3ヶ国にまたがるボーデン湖は、バラトン湖〔ハンガリー〕、レマン湖〔スイス、フランス〕に続く、ヨーロッパでは3つ目に大きい湖です。
ボーデン湖はオペラ・ファンの方々にとって、オーストリア・ブレーゲンツで行われる音楽祭でお馴染みでしょう。オペラ舞台が湖水上に設備され、街中のオペラハウスとは少し違った雰囲気を楽しめるため、常に話題になっています。

ボーデン湖北西部に浮かぶマイナウという小さな島があります。現在はスウェーデン系貴族のベルナドッテ家に所有されています。島全体が1つの公園になっていて、敷地全体に広がる花園はもちろん、ワイン畑、18世紀に建設されたバロック宮殿、孔雀がいる小動物園、イタリア風バラ園、そして蝶々館などがあり、見どころはつきません。

蝶々といえば、プッチーニのオペラ「蝶々夫人」やシューマンのピアノ小品「蝶々」、グリーグの叙情小曲集「蝶々」など、音楽作品のタイトルにも多く使われるように、私たち音楽家にとっても馴染み深い存在です。

さて、たまには息抜きを、とある日ふらっとマイナウに遊びにいった時のこと。
夕方に公園に入場した私は、 先ず19時に閉館するという蝶々館に 急ぎました。
動物園のようにガラス越しに蝶々を観望する、と思い込み入館してみると・・・
なんと、80種類以上にも及ぶ様々な模様と色の蝶々が館内を自由自在に飛び回っているではないですか!
この蝶々館はドイツ一の面積を誇るそうです。大きくて立派な蘭やバナナの木、蝶々の繭まで展示されていて、繭から這い出そうとぶら下がる生まれたての蝶々も観察することが出来ます。
しかしこの蝶々館、常に湿度80−90%、気温30度近く保たれ熱帯地にでもいるような気分になり、「折角、日本の夏を避けてきたのに・・・」と汗びっしょりになりながら日本の猛暑を思わずにはいられませんでした。
河村尚子(ピアノ)

今年の夏休み

2009.09.03| 三舩優子

毎年夏は娘と2人で必ずどこか海外に行くのですが、それは私の育ったNYの友達に会いに行ったり、ドレスやらをまとめ買いに行ったりが主な目的になることが多いのです。2年前にはたまたまニュージーランド・ツアーが真夏にあったので、それをバケーション代わりにしてしまうこともありました。

が、今年はちょっと冒険して来ました!昨年知り合った知人が、スコットランドのアラン島(Isle of Arran)に住んでいて、「これはいくしかない!」と直感し、丸2日かけて島に渡り大自然の中で一週間、自分を見つめ直して来ました(笑)。アランセーターのアランはアイルランドのアラン島で、こちらはシングルモルトなどのスコッチ・ウイスキーで有名な方。あ、呑んだくれてたワケじゃぁないですからね。

久々に味わった“何もしない生活”。日の出と共に目を覚まし、ゆっくり食事をし、あとはボーッと空と海と野生に咲く鮮やかな花を眺める毎日。日頃の慌ただしい日々が遠く感じられるほど、心穏やかに過ごせました。もっともっと居たかったな~という想いからか、 未だにまだ島の夢を見たりもしています。またきっと行くな。
アザラシも昼寝をしていた海辺を散歩していて、自分で撮った1枚。娘を頭の上に乗せてみました^0^。

三舩優子(ピアノ)

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