ジュゼッペの「世界の国からこんにちは」

2006.07.19| ジュゼッペ・アンダローロ

ジュゼッペは、仕事柄世界各地を旅するようだ。

時差、食事、生活習慣のちがう中で自分の体調をベストに保つことは大変だ。

“せんくら”でジュゼッペの出演は午前11時から。ということは、イタリアでは午前3時!時差の調整のため数日、行く国によってはそれ以上を要するようだ。いつもの時間帯に調整できた(?)と思っても突然睡魔におそわれ、ゼンマイの切れた人形のようにくたっとなってしまい「ここはどこ?私は何をしていたの?」など、予期せぬ事態に翻弄されたり。現地時間の流れに慣れた頃には、すでに帰国前だったり。

また、食事の確保にも気を遣うようだ。演奏会はたいてい夜。演奏終了後にはほとんどのレストランは閉店。当日は朝から食事らしい食事をすることもない。気つけにコーヒーとでも言いたいけれどカフェインはテンポなどに影響が及ぶとか。(どこかの国では出演前のビールが必需品とか聞いたような。)運よく楽屋にバナナ、チョコレート、水(ミネラル・ウォーター)があればそれが唯一の元気の素。

レストランの料理の材料は必ず確認するそうだ。国によってはスパゲティの肉が犬の肉(これにはビックリ!)だったり、カンガルーのお肉にチョコレートソース(これはデリシャス)などとバラエティに富んでいるようだ。仙台にはおなじみのレストランもできて、彼が安心してふるさとの味を楽しむことができているとか・・・。よかったね。

仙台国際音楽コンクールボランティア 大塚幸子

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プログラム

2006.07.18| 仲道祐子

ギタリスト尾尻雅弘さんと、ただ今青山のお店のロールケーキを食べながら、幸せな気分を満喫しているところです。このロールケーキ、スポンジが実にしっとりとしていて美味!!!ああ、このようにしっとりとした文章を書くことが出来たならば・・・と、今日はロールケーキを食べながらの執筆でございます。

さて、今日のテーマはお約束の「プログラム」について。
今回私は合計5回登場させていただくのですが、そのうちの2回はチェロの長谷川陽子さんとの共演です。そちらの2回分のプログラムに関しては長谷川さんにお任せするとして・・・。

せんくらでは「オールモーツァルト大歓迎!」とのことでしたので、一つ目のプログラムは全部モーツァルト。今年はモーツァルト生誕250年にあたるそうなので、オールモーツァルトプログラムを頻繁に弾くことが増えるかしら?と思っていたのですが、蓋をあけてみるとこれが本年2回目。

普段プログラムを考える時は、好きな曲を選ぶ事は勿論、全体のバランスも大きなウェイトをしめています。ところがオールモーツァルトとなると、メリハリをつけて全体のバランスの良いプログラムを組む・・ということがなかなか難しいのですよ。結果、今年の1回目のモーツァルトプロは、ヴァイオリン・ソナタとピアノ・ソナタ、小品でのプログラム。2回目にあたる今回のせんくらは、45分プロということでしっかりメリハリのあるプログラムを考える事が出来たと思っています。

二つ目のプログラムはロマン派中心で。ピアノという楽器は1800年代には未完成の楽器でこの頃飛躍的な発達を遂げた楽器です。まさに作曲家達にとっては「旬の楽器」だったのでしょうね。魅力的な作品が正にてんこ盛りな時代なのですが、今回は当時のサロンの雰囲気を感じられたら良いなぁ・・・、というプログラムです。

そして三つ目のプログラムはずばり名曲プログラム。名曲プログラムも正直なところ、全体のバランスよいプログラムを考えるのはなかなか難しいんです。ところが頭の中で考えたプログラムを実際のコンサートで弾いてみると想像していなかったプログラムのまとまりが生まれる事もしばしば。さて、今回はどんな感じになることでしょう?

三つのコンサート全て違った雰囲気のプログラムで、と考えてみましたので、皆様どうぞお楽しみになさって下さいませ。

仲道祐子(ピアノ)

シューベルト“ファンタジー”

2006.07.18| ホァン・モンラ

10月7日(土)17:45〜、10月8日(日)15:30〜、仙台市太白区文化センター楽楽楽ホールでホァンさんの演奏会があります。そこで演奏する曲について少しお話したいと思います。

F・シューベルト“ピアノとヴァイオリンのための幻想曲ハ長調 作品159”

シューベルトはウイーン市民でした。シューベルトは伝統的な音楽環境の中に育ち、その民族的な心、馴染みのあるウイーン風メロディーは31歳という若さで亡くなるまでの全作品を貫いています。

1827年、1828年最後の14ヶ月に、彼は大きく偉大な作品を信じられないほど残しています。ハ長調の大交響曲、ハ長調の弦楽五重奏曲、ト長調の弦楽四重奏曲、白鳥の歌、最後の大きな3つのピアノソナタ、そしてハ長調“ファンタジー”。

シューベルトはパガニーニとその技術を賞賛し、自分のヴァイオリン作品にもそのとてつもない効果を追求した。がシューベルトは楽器を扱う上でのヴィルティオーゾである前に作曲家であった。よって彼の筆からは素晴らしい音楽が流れてきた。しかし、それが演奏不可能ギリギリの厳しいところまでいく事も少なくなかった。

この曲では、始めに序奏があるが、それは序奏つきシンフォニーとの形式的な強い関連を持っている。次にドラマティックな冒頭の楽章、ヴァリエーションのテーマは“挨拶を贈ろう”という彼自身の最も美しい歌曲からとっている。

ホァンさんのシューベルト“ファンタジー”とても楽しみにしています。

仙台国際音楽コンクールボランティア 栗原定子

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パパは、今日もがんばる

2006.07.18| ジュゼッペ・アンダローロ

ジュゼッペのパパは、今日もがんばる。−オオ・ミオ・バッビーノ・カーロ。ジュゼッペ版−

ジュゼッペは、仙台、ロンドン、ブゾーニなど数々の国際コンクールで優勝という負け知らずのピアニスト…。などと書くと、太っ腹で、多少の事にはびくともしないように思えるかもしれない。一見、そつなくこなしているように思える影には、本人はもちろん、それをバックアップする人たちの涙ぐましい努力あっての彼だなあと思うことがある。

ジュゼッペがピアニストになる決心をした時、イタリア本土まで毎週レッスンに連れて通ったのはお父様。それは数年に及んだとか。ジュゼッペが言うには、もう若くない24歳となった今でも、お父様には何かと頼っているそうだ。彼が忙しい時には、不慣れな英語にも心を込めたイタリア語(?)で対応してくれる、とか。

電話の向こうで「ジュゼッペ、ノー。パパ!Eメール、Eメール。チャオ。」これがすっかりおなじみとなったジュゼッペパパ連絡用語だということ。そして、パパは直ちにパソコンに向かう。多忙な息子に代わってプッチーニの歌にもあった「ああ、いとしのお父様」になるようだ。イタリアのパパ達は、昔から懐が深く、地中海のような広い心で子供たちを愛し見守ってきたのかもしれない。それが、情熱の国、イタリアの礎となっているのかも。お父様の愛に支えられて、今日もジュゼッペは舞台に立つのだ。

仙台国際音楽コンクールボランティア 大塚幸子

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料理

2006.07.17| 仲道祐子

今日のテーマはずばり、料理です!

以前、何かで読んだ気がするのですが・・・
血液型
A型の人は、食べる雰囲気を楽しんで食事をする。
B型の人は、食べ物そのものの味を楽しむ。
O型の人は、食べ物を栄養だと思って食べる。
AB型の人は・・・あっ、しまった、忘れてしまいました〜
出だしから甚だいい加減な記憶を記してしまいすみませんm( _ _ )m

ちなみに私はO型。食べ物はしっかり栄養だと思い込んで食べています。

日頃、コンサートの日や移動の日というのは、どうしてもお弁当や外食になってしまいます。これで栄養は大丈夫なのだろうか?と、家で過ごす日は頑張って栄養のバランスなどを考慮してなるべく作るようにしています。でも、料理って性格が出てしまうものですね。凝ったおいしいものを手間隙かけ作るよりも、その時間は何か他の事をしたい(凝ったおいしいものは外で食べるもの)。その上、興味が無い事に対してはとても大雑把な性格・・・なのでうちの料理は栄養バランスこそしっかり考えてはあるけれど、味は「まあ、こんなものか〜」というもの、でした。

ところが先日、素晴らしい物を発見したのですよ!!!!!!cookpadって皆様ご存知でしょうか?レシピサイトなのですが、これが重宝することったら!!!料理に情熱を傾けていないうちのキッチンにもある材料で、料理に情熱を傾けていない私でも出来る簡単おいしいレシピがてんこもり。今日使いたい食材で検索をかけると次から次へとおいしそうなレシピが出てくるのですね。しかも、手間いらずのもの。それを参考にしながら、いつもとは一味も二味も違ったおいしいものが作れるんです!おいしいものって手を抜かずきちんと段取り踏んで作らないと出来ない・・・と信じていた私にとってはちょっとした目から鱗でした。

そして、昨日。ついに禁断の橋を渡ってしまいました・・・。お菓子作りに挑戦いたしました!お菓子作りというのは、とにかく材料を正確に計って、泡立てたり混ぜたりをしっかりしなくてはいけない、(らしい)。そうしないとかなり悲しい出来になる、(らしい)。

「正確に計る」なんてそんな事できない!と、封印してきた分野です。ところが前述のcookpadにて「とにかく簡単でおいしい」「ホットケーキミックスを使って出来る」と大変評判の良いSUSYさんの「ホットケーキミックスで簡単バナナケーキ」。
http://cookpad.com/susy/recipe/98633/
レシピを見ながらも、やってしまった全て目分量の計測。しかも、焼くときになって気が付いた「うちにはケーキを焼く型が無い・・・。」買いに行くのも面倒だったので適当にうちにあったボウルにタネを流し込んで焼いてしまいました。あまりにも凄い作り方をしてしまいましたが、ちゃんと出来ましたよ!!!わが人生初のケーキです。ホットケーキミックスを使っているのにホットケーキの味ではなくちゃんとバナナケーキでした。やれば出来るものですねっ。何事も挑戦してみるものですねっ。

仲道祐子(ピアノ)

2006年07月17日

2006.07.17| ホァン・モンラ

ここではヴァイオリニスト、ホァン・モンラさんではなく、ホァン君という一人の青年について少し書こうと思います。写真よりずっと若く見えます。そう、普通の青年・・26歳のね。食事を一緒に何回かしました。とても周囲の人に気を使い、心配りができる青年でした。

例えば、食事中。

「ちゃんと食べてる?」「こっちの美味しいよ、取ろうか?」と部屋中の人に声をかけてくれる。大好きな食べ物は勿論「中華」。

ホームステイ先のパパが作るラーメンは特にお気に入りだったようです。
「パパが作るラーメンは美味しいよ。食べた?」「パパ作ってよ。」
パパさんの都合も聞かず皆に声をかける(本当に美味しいラーメンでした)。

食事中ある人がホァン君に質問した。

「作曲家では誰が好きですか?」ホァン君は食事中の手を止めて暫く考えて答えた。
「今はバッハとドビュッシー。今はね・・だけど明日になったら変わっているかもしれないな。」
「毎日変わるんだ。でもね、心の中にあるのはヴァイオリンが好き、音楽が大好きって気持ち。皆に僕の音楽を聴いて欲しいって思うよ。」

好きな音楽家を一人決めるというのは難しいと思います。ホァン君は今の正直な気持ちを私達に自分の言葉で話してくれました。

ステージで彼は天から与えられた才能を惜しむことなく聴衆に伝えてくれます。

ヴァイオリニスト、ホァン・モンラ26歳。どんな人生を歩んできたのか、優しい青年です。ステージを下りた彼の魅力も感じてください。

ヴァイオリニスト・音楽家・・近寄りがたいかもしれません。でも、会場で彼を見かけたら是非声をかけてみてください。恥ずかしそうに返事が返ってくるかもしれません。

仙台国際音楽コンクールボランティア 栗原定子

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2006年07月17日

2006.07.17| ジュゼッペ・アンダローロ

シューマンの子供の情景。

タイトルからすると子供向けな感じですが、作者の意図としては大人が子供心を表現してみせるための曲集なんだそうで、そういうところがロマンチストのシューマンらしいです。7曲目の「トロイメライ」が有名ですね。

スーパースターで当時の女性たちから熱いまなざしを注がれていたリストですが、晩年は僧侶として暮らしながら作曲していたようです。「エステ荘の噴水」という曲名は、僧侶としてローマに住んでいるときに、近郊の町ティヴォリのエステ荘というところにある噴水の様子を表したことから付けたそうです。

ベルギー人作曲家でオルガニスト、フランクの小曲「人形の嘆き」。子供の発表会なんかでも弾かれそうなやさしい曲ですが、こういう曲をコンサートで聴けるというのもなかなか無い機会かもしれません。

ドビュッシーは当時としては革新的な作品を数多く産み出した作曲家ですが、その一方でとても親しみやすい曲もたくさん作っています。その筆頭が「月の光」でしょう。それから「夢」。どちらも夜を素敵なムードに包み込んでくれるような曲です。もちろんお昼に聴いても素敵なムードです。それから、愛娘”シュシュ”のために作った楽しい曲集「子供の領分」の「人形のセレナード」や、前奏曲集第1巻から「アナカプリの丘」と「吟遊詩人」といったちょっと不思議な雰囲気の曲まで、様々なドビュッシーを楽しませてくれそうです。

水をモチーフにしている音楽作品って結構ありますが、ラヴェルは実にうまいです。タイトルからしてわかるように「水の戯れ」は水の様子を表した作品で、実際にとってもみずみずしいのです。「夜のガスパール」はアロイジウス・ベルトランという人の詩集で、そのなかから3篇を音楽にしたそうですが、1曲目の「オンディーヌ」は水の精のお話で、これも水を表現した曲になっています。

きっと一番なじみの無い作曲家がヒンデミットだと思います。彼は20世紀のドイツを代表する作曲家で、ヴィオラ奏者でありました。とても多才で数種類の楽器を弾きこなすことができたそうで、しかも単独で演奏することが少ないような楽器でも独奏できるような作品をたくさん残し、作品は600以上を数えるそうです。「ルードゥス・トナリス」はピアノの曲集ですが、ふつうのクラシック音楽からすると、ちょっと「新しい」感覚かもしれません。ちなみにこの曲集の最初の曲の楽譜をひっくり返すと最後の曲になるようです。これってスゴいかも・・・。

仙台国際音楽コンクールボランティア 千葉周平

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数独

2006.07.16| 仲道祐子

武藤章さん撮影による裕子様

みなさま、こんにちは。ピアノの仲道祐子です。

せんくら2006では10月7日、8日、9日とフル出場させていただきます! ソロ・プログラムを毎日。そして、音楽もお人柄も大好きで大ファンであるチェロの長谷川陽子さんと2回。楽しみです!!!

さてさて。「ブログ7回分お願いします。」と依頼があり「はい。分かりました〜。」と、即答したのは良いものの、内容については未だ何も見通しが立っておりませぬ・・・。気の向くままに音楽の事、私自身の事、趣味の事などを書いていこうと思いますので、みなさまどうぞお付き合い下さいね。

という訳で、今回のプログラムなどについてはまた後日。(気が向いたら・・・)で、今日は私の旅の必需品について。

「鉛筆」。これはもうすべての音楽家にとっての必需品!(もちろん、ピアノ奏者以外にとってもですよ!)楽譜に書き込みをするためです。ちょっと丁寧な方になると、書き込みを訂正するのに消しゴムを使うこともいたします。ちなみに仲道家では、ピアノのところには鉛筆のみが常備され、万が一書き損じなどがあった場合は鉛筆でゴシゴシ・・・。

でも、旅道具の中には鉛筆と消しゴムの両方がきちんと筆入れに収納され、常備されています。コンサート会場についてから必要になった場合に備えて、が一つの理由。もう一つの理由が「数独」。(こちらの理由でのほうが断然活躍頻度が高い!!!) ナンバープレイスとも言うのですが、縦横9つのマスの中に1〜9までの数字を一つずつ入れて行く、というパズルです。脳内トレーニングの本としてもでています(初めて「数独」という言葉をご覧になる方・・・ググって見て下さいませ)。シンプルにして実に奥が深いパズルなのですよ。

これがもう無くてはならない新幹線の友!!!2,3時間はあっという間に経過してくれます!!!コンサートに行く時の新幹線の中ではすぐ熟睡できるのに、何故か帰りの新幹線の中では眠れずモンモンと過ごしている私にとって、これは「ふと気が付いたらもう東京駅現象」を引き起こしてくれる有難い有難い物なのです。苦労して、努力して、頑張って、頭を酷使して、やっとの思いで解けた時のあの爽快感!すっかりクセとなっております・・・。

今回のせんくら2006終了後、東京行きの新幹線の中でビール片手に数独に没頭している女性を見かけましたら、それは、おそらく仲道祐子でしょう。

それでは、明日のテーマはまた気が向くままに。みなさま、ごきげんよう。また明日。

仲道祐子(ピアノ)

2006年07月16日

2006.07.16| ホァン・モンラ

第1回仙台国際音楽コンクール(2001年)ヴァイオリン部門優勝のホァン・モンラさん。

今週は、コンクール期間中からホァン・モンラさんと交流のある仙台国際音楽コンクールボランティアが、ホァン・モンラさんを紹介します。

ホァン・モンラ(黄蒙拉)1980年、上海生まれ現在26歳。4歳でヴァイオリンを始め上海音楽院でリナ・ユ女史に師事、2002年7月上海音楽院学士課程を卒業、現在ロンドン在住。メニューイン、スターン、アッカルド、チョーリャン・リン、グラッキー、ザハール・ブロン氏他のレッスンを受講。これまでに仙台フィルハーモニー、ドイツ国立フィルハーモニー、深セン交響楽団、上海交響楽団、アンサンブル金沢と共演。

ヤポンスキー国際ヴァイオリン・コンクール第3位(1999)ヴィニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクール第2位(2000)第1回仙台国際音楽コンクール第1位(2001)、第49回パガニーニ・コンクール第1位(2002)などを受賞。

少年っぽさの残るホァンさん、仙台国際音楽コンクール当時はまだ21歳だった。ステージ上の彼の音は弾き始めの音を聴くまでは全く想像できない。

予選ではバッハ「ヴァイオリン協奏曲」パガニーニ「カプリス1番、17番」を弾いた。その超絶技巧的な曲を実に生き生きと難なく弾いてしまった。細部において満足のいく素晴らしい演奏だったのを覚えている。

高音部の美しさ、中音域が豊かで気持ちよかった。ヴァイオリンが感情を持って歌っている・・そう感じた。私がホァンさんの演奏、音について書くより実際に会場で彼の演奏を聴いてください。

「赤丸急上昇のヴァイオリニストに間違いない!」って思います。

仙台国際音楽コンクールボランティア 栗原定子

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2006年07月16日

2006.07.16| ジュゼッペ・アンダローロ

第1回仙台国際音楽コンクール(2001年)で優勝して以来、毎年仙台にやってきて演奏を披露してくれているイタリアーノ、ジュゼッペ。

今回はまさに「どこかで聴いたクラシック」。おなじみの曲をたくさん弾いてくれますので、一通り見ていきましょう。何かの参考にでもなればということで。

まずはやっぱりモーツァルトのトルコ行進曲。言わずと知れた超有名曲ですが、曲の後半で突然乾いたシンバルのような打楽器が鳴り響く演奏を聴いたことあります?
Christian Zacharias氏のCDを初めて聴いた時にそれが出てきてビックリしたことがありますが、モーツァルトが生きていた頃のピアノには、その打楽器が標準装備されていたものがあったそうです。今のピアノにもあったら楽しそうだけどなぁ。

おなじみの曲というとたいていは何かニックネームが付いているものですが、ショパンのノクターン2番には不思議と無いですね。こんなに知られた曲なのに。誰か素敵な愛称を付けてあげてはいかがでしょうか。ちなみにエチュード1番の方は「エオリアンハープ」という素敵な名前で呼ばれています。シューマンが「エオリアンハープのようだ」とこの曲を評したからだそうです。

ロマンチストの皆さん、ベートーヴェンはいかがでしょうか。激しさとか雄大さで物語られるベートーヴェンですが、「月光」1楽章や「悲愴」の2楽章のような、思わずうっとりとしてしまう音楽も彼は得意のようです。

バッハのゴルトベルク変奏曲は、バッハが音楽を手ほどきしたことのあるゴルトベルクという音楽家が不眠症に悩む伯爵様のために夜な夜なこの曲を演奏して楽しませた、というエピソードからこの名前がついたらしいのですが、それが本当かどうかは定かではないようです。まともに演奏すると40〜50分くらいはかかるというものすごい曲ですが、今回はその最初と最後を美しく飾るアリアをどうぞ。

仙台国際音楽コンクールボランティア 千葉周平

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