ブログ2日目の仙台フィルハーモニー管弦楽団コンサートマスターの神谷未穂です。
今回は予告通り、《クァルテット パトナ》について書きたいと思います。
仙台のパトナホールのレジデンス クァルテットとして生まれたこのクァルテット、
メンバーはヴァイオリンが神谷、小川、ヴィオラは井野邉、チェロは三宅、と全員が仙台フィルメンバーです。
三宅さん、井野邉さんが仙台フィルメンバーになったのは数年前ですが、この4人の付き合いはかなり長くなります。
私と小川さんは、私が高校生、小川さんが大学生の時に、せんくら常連チェリストの長谷川陽子さんのお父様で批評家でいらした、故・長谷川武久先生のレクチャーコンサートシリーズでご一緒しました。
当時から頼りになる姉御肌。
井野邉さんとは桐朋が高校&大学が同じ建物内だったので(高校生は地下クラスだったので、モグラと呼ばれていました)、お洒落な大学生姿を何度も拝見していました。「仏の井野邉」とそのキャラから呼ばれていたんですよ。一見怖そうですが(失礼😁)、優しい兄貴。
最後に三宅さん、9歳上の姉の桐朋時代の同級生で、うちに遊びにいらした事もあるので、私のランドセル姿もご存知。こちらはかなり変わりましたが、三宅さんはあの当時のままの印象。アンチエイジングを教えて下さいよ、三宅さん。
そんな長ーい、長ーいお付き合いのある4人なのです。
パトナホールを飛び出してせんくらで演奏する曲は、弦楽四重奏といえばこの曲!と人気の高いドヴォルザークの「アメリカ」。
作曲家一と言われる程の鉄道大好きな鉄ちゃんだったドヴォルザーク、この曲の中にも沢山、車輪、汽笛、窓からの景色がイメージされるところが。
最後にも汽笛が鳴り、到着といった感じで、まさに音楽での鉄道の旅。
是非クァルテット パトナとアメリカ旅行を存分に楽しみ、そして旅行中にはつきもののホームシック、故郷への想いに浸りませんか?
(ドヴォルザークといえば、仙台フィルのドヴォルザークの「新世界」CDが好評発売中です❣)
メンバーそれぞれ、仙台フィル公演に乗っていますが、私がコンサートマスターとして登場する公演は、高関さん指揮、横山さんピアノソロの、ショパンプログラムです。
高関さんとも高校生時代にオーケストラ授業でご指導を受けていたので、これまた長いご縁が。
毎回ご一緒する度に、音楽業界でも有名な楽譜研究者として、その深い知識を惜しみなく教えて下さる高関さん、今回も新たな知識をいただけるのでは、と期待。
横山さんはショパンコンクール入賞者であるショパンのスペシャリスト。
そんなすごい横山さんに負けず劣らず、実は私もショパンのスペシャリストです(笑)。
なんとショパンの命日の10月17日が誕生日。生まれ変わりなんですね。
、、、って、先日指揮者で仙台フィルにいらした山田和樹さんのプレトークでの「私がモーツァルトの生まれ変わり」話の続きか!?
なぜかこの日が誕生日の音楽家は多く、
多分全員が全員、「私が生まれ変わりだな」、と思っている事でしょう。
身近なところで言えば、我が従姉でヴァイオリンデュオ「デュオプリマ」の相棒でせんくらにも登場した事もある礒絵里子もショパンの生まれ変わりです(笑)。
、、、という訳で、ショパンは毎回スペシャルな想いで演奏しています。
キッズ公演、バロック公演、クァルテット公演、仙台フィル公演でお会い出来たら嬉しいです。
皆様にとっても、今年のせんくらがスペシャルな公演となります様に。
写真はプレゼントして頂いた、カメラマンさんに撮って頂いたクァルテットパトナの写真が、なんとカレンダーと飴になったものです❣
皆様、こんにちは。
仙台フィルハーモニー管弦楽団コンサートマスターの神谷未穂です。
だいぶ涼しくなり、秋らしくなってきましたね。
せんくらの選曲はかなり前の寒い時期に決まるので、まだまだ先、、、と思っていましたが、いよいよあと少しで開催。
気分が高まってきました。
昨年のせんくら後に、せんくらでも共演する主人のエマニュエル ・ジラールがつくったアンサンブル、《アンサンブル・マレッラ》の新CD『シューベルト幻想』録音に私も初参加しました。
この秋にそれが発売となります!!(それに合わせて私のオフィシャル写真が新しくなりました。久々の写真更新。この写真を撮り終えたらダイエット熱が冷め、リバウンドしたという・苦笑)。
せんくらまでに新CD完成が間に合うと良いのですが、、、。
来年のコンマス就任10年に向け、レベルアップしたい、と名曲であり難曲のシューベルトのファンタジーを、フォルテピアニストの名手・平井千絵さんと収録しました。平井さんのフォルテピアノはまさにシューベルトの時代の楽器ですので、タイムスリップした様なワクワク感を味わう事が出来ました。
仙台フィルではモダンヴァイオリンと呼ばれる楽器を使用していますが、室内楽ではバロックヴァイオリンも演奏しています。
このCDや、ジラール、小池さん、梅津さんとのせんくらバロックプログラムでもバロックヴァイオリンを使用しています。
バロックとの出会いは、幼少期に聴いたレコードや、ラジオですが、桐朋学園での授業でその音色や演奏方法にはまり、授業で即興したカデンツを褒めて頂いたのに気を良くし、バロックヴァイオリンの勉強をしに留学を、と考えた事もありました。
ヴィオラの勉強をパリで、と考えた事もあります(昨年のせんくらではヴィオラを井野邉さんや吉田さんに挟まれて演奏出来、とても楽しかったです)。
昨年のブログでも書きましたが、卒業の前年にコンクールの副賞で参加したクフモ音楽祭で指導して頂いたアルテンブルガー氏と勉強したい、とドイツ留学が決まったので、バロックヴァイオリンやヴィオラと少し距離が出来ましたが、留学時に毎年参加したスイスの講習会で指導を受けたコリアー氏が、バロックチェロの名手コアン氏(大人気モザイククァルテットのメンバー) とバロックヴァイオリンを演奏していたり、その当時付き合っていたエマニュエル がコアン氏に指導を受けていたり、ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュートを演奏していたので、またバロックが私にとっては身近で大切な存在となりました。
パリでバロックオケやピリオドアンサンブルに、コンサートマスターや主要メンバーで参加させて頂いていたので、そのメンバーとの別れは寂しくはありましたが、仙台で新たな仲間が出来、そのメンバーとせんくらで演奏出来、毎年楽しみに聴きにいらして下さるお客様がいらっしゃる事は、大変有難く嬉しい事です。
今年はいよいよテレマンのパリクァルテットの全曲制覇記念を迎えます。
バッハより当時は人気が高かったというテレマン、弾けば弾く程、聴けば聴く程その魅力に気付かされます。
ヨーロッパ、特にフランスでは人気と演奏人口が200年前の革命前のゴールデンタイム(ヴェルサイユのルイ14、15世時代)熱が再び高まっているヴィオラ・ダ・ガンバ、せんくらで聴けるのは、私達のこの公演だけの様ですので、ガンバにご興味かある方、お好きな方、お待ちしています。
仙台フィルの9月定期演奏会に指揮者でいらした鈴木雅明さんがリハ中に何度も、歌の様に、母音、子音の様に、会話の様に、スピーク!とおっしゃっていましたが、バロック時代の作品はまさにそれ。
テレマンの作品はダンスと会話、歌、サプライズ(!)のオンパレードです。
せんくら公演で、私がライフワークとして大切にしているキッズコンサートもあります!
今回の共演者はフランス在住で同級生ピアニストの望月優芽子さん。
2012年から7年振りにせんくらご登場です❣️
彼女のイマジネーション、リズム感が私は大好きです。
こちらの公演は早々完売となりました(㊗️)。
この公演のテーマは「世界のマーチ」です。
3分間で料理したくなる、あの有名な曲からスタートします。みんなが大好きな散歩したくなる曲もヴァイオリンとピアノで演奏します。
せんくら会場ではいつも以上にお客様とお話する機会があるのも楽しみです。
次の演奏会場へとバタバタ移動する演奏家の姿が見れるのも、せんくらならではかもしれませんね。
次回は仙台フィル公演、仙台フィルメンバーで結成したパトナクァルテットについて書きたいと思います。
お読み下さり有難うございました。
仙台フィル コンサートマスター