せんくらブログをご覧の皆さま、こんにちは。
公演番号51番で、せんくらに初出演させて頂きます、ソプラノ歌手の後藤真美です。
どうぞよろしくお願い致します!
今回私は、『こころ歌 〜日本の心を歌う〜』と題し、唱歌や日本歌曲を歌わせて頂きます。
このタイトルは、ちょうど2年前の2017年8月にリリースしたCDと同じものになっています。

CDには18曲を収録したのですが、今回のプログラムには、その中から秋の歌を中心に10曲を選曲しました。
皆様は、「日本の心」という言葉に、どういったものを思い浮かべますか?
私が思う「日本の心」は…
自然の美しさを繊細に感じ取る心…
またその情景に、家族や大切な人を想う心…
そういった、昔から現代まで自然と受け継がれてきたものだと感じています。
そのような日本の心を大切にしてゆきたい、との思いで、CDや演奏会で『こころ歌』を歌っています。
私がCDの中で特にこだわった事がいくつかあります。
ひとつは、ピアノの下岡達朗さんが手掛けて下さった編曲です。
下岡さんの美しいピアノの音色と、今までにないアレンジ。
聴き慣れた唱歌も、これまでとはひと味違った世界観を感じられるものになっています!
下岡さんとの演奏は、音にもイメージにも互いにこだわり、
音楽を作り上げていく作業ってこんなに楽しいんだ…!と思えるものでした。
そしてもうひとつ、強く希望したのが、「荒城の月」にピッタリと思っていた尺八の音色を入れること!
私はいくつかユニットを組んでいるのですが、その中に、和と洋の融合した新邦楽ユニット『やわ風』(やわかぜ)というのがあります。これは、2007年に『日本伝統文化普及会』という催しをきっかけに尺八・箏・ソプラノ・作曲&ピアノの4名で結成したグループなのですが、メンバーの木下愛子に編曲をお願いし、尺八の遠藤頌豆に共演してもらいました。おかげで、「荒城の月」の郷愁や物悲しい雰囲気がグッと高まったものになったと思っています。
「荒城の月」だけなぜ特別なのかといいますと、作曲者の瀧廉太郎は、大分県竹田市で幼少期を過ごし、岡城にかかる月をもとにこの曲を書いたと言われています。私は大分県の出身なので、昔からよく聴きよく歌い、縁の深い曲でした。
そして、皆様もご存知かと思いますが、作詞をした土井晩翠は、仙台市出身…!
となれば、せんくらでも歌わないわけにはいきませんね!(笑)
せんくらでは残念ながら、尺八の音色と、下岡さんの編曲はお聴き頂けませんが、その分、心を込めて歌わせて頂きたいと思っています。
今回ピアノでご一緒下さる矢崎貴子さんも大変素晴らしく、一度の共演で惚れ込んだピアニストさんです。
乞うご期待!!

…って、ここまで書いて思いましたが、なんだか他力本願!?(笑)
あ、それと、日本歌曲というより歌謡曲ですが、「童神(わらびがみ) ~天の子守唄~」という曲も、私の強い希望でCDに収録しました。
沖縄の雰囲気漂う、愛情溢れる子守唄です。
もちろん、せんくらでも歌わせて頂きますので、こちらも是非ぜひ聴いて頂きたいです♪
それでは、会場でお会いできるのを楽しみにしております!

後藤 真美(ソプラノ)