(つづき)
前回は1つの楽曲を仕上げるまでの、
僕なりの工程1つ目「解析」と2つ目「運指付け」
について書いてみました。
今回は最後の3つ目の工程です。
ここで、いよいよギターを用いての練習に取り掛かります。
1つ目の解析作業、2つ目の運指決め作業を経て、
頭の中に出来上がった「イメージ」と、
指の「筋肉」を繋げる作業です。
これは、とても楽しい作業です。
根気もそんなに必要ありません。
日に日に、着実に、自分の奏でる音が、
「イメージ」に近づいていくからです。
あ、
でも、暗譜の作業はやっぱり大変です。
でもその先にご褒美のような響きが待っています。
その響きを、お客様の前で披露できた時は、
なるほど、ギタリストというのも
なかなか良い職業かもしれないなぁと思うのです。
暗譜作業は移動中にも行います
今日は1つの楽曲を仕上げるまでの、
僕なりの手順について綴ってみようと思います。
大きく分けると3つの工程があります。
1つ目は、ギターを弾かずにひたすら楽譜と向き合う作業です。
作曲家が、速度や曲調の指定など、
ここはこう演奏してほしいと
文字で書いてある部分をチェックするのは簡単ですが、
楽譜の大部分である音符達を解読するのは、
それなりに根気が必要なのです。
時間をかけて少しずつ、ここは「、」だな、
ここは「。」だな、と調べ上げていきます。
次の工程は、運指を書き込む作業です。
クラシックギターは、左手4本の指で弦を押さえるので、
どの音をなんの指で押さえるのか、決めていきます。
また、右手も4本の指を使って弦を弾くのですが、
速く演奏しなければいけない所は、
右手の運指も決めます。
1つ目の工程と同じくらい、時間がかかります。
(つづく)
清書が終わった運指用譜面。清書すると曲への愛着が増します
せんくらブログを御覧の皆さま、こんにちは。
クラシックギタリストの村治奏一です。
今日は7月下旬のとある土曜日。
家の近所の、昭和感溢れるレトロな喫茶店に来ています。
珈琲を注文して、
店内に流れる静かなジャズをまったり聞きながら、
文章を綴っております。
昨年はじめて「せんくら」に出演させて頂いたのですが、
あの時は2日間で、ソロ公演、ギターデュオ公演、
バンドネオンとのデュオ公演、そしてガラコンサートと
4つの公演を致しました。
1つの公演が終わり、サイン会に出て、
ステージ衣装のまま次の公演のリハーサルに行き、
すぐに本番・・・。
「せんくら」の洗礼を受けました。
今年は一転、出演はソロ公演とガラコンサートのみとなります。
ソロ公演では、J.S.バッハの作品を中心とするプログラムを
考えています。
本番まで約2ヶ月。
お客様に聴いて頂ける日を楽しみに、
日々の練習を積み重ねてまいります。