せんくらブログをご覧の皆さまこんにちは。 チェロの原田哲男です。今日から3日間担当させていただきます。
今年のせんくらでは、フェスティバルソロイスツ(25)、ヴァイオリンの西江辰郎さんとのデュオ(67)、ピアノの鷲宮美幸さんとのデュオ(69)の3公演に出演いたします。
なんと!ソロイスツと西江さんとのデュオのチケットは早々と完売だそうです。
唯一、鷲宮さんとのデュオの公演が若干?お席に余裕があるようですので、9月30日(日)、その時間帯(11:30~12:15)の他のコンサートが売り切れで聴きに行くコンサートがない(もうないのですが)という方々は、よろしければチェロとピアノの音楽を聴きにエル・パーク仙台ギャラリーホールへお出掛けください。
さて、このせんくらブログ、毎年何を書こうかいろいろ悩んで、その末せんくらとは関係もない福岡の街のことなど書いてしまったりしていましたが、今年は、せんくらで弾く私の楽器についてお話ししたいと思います。
1805年にナポリで作られたこの楽器を私は2003年に手に入れました。以前はフランスにあったそうで、日本で使い始めたのは私が初めてです。

写真の通り、裏板の左側がぱっくりと割れています。30センチくらいでしょうか 。今でこそハードケースに入れて安全に楽器を運ぶよう気を付けていますが、200年もの間にはおそらく布でくるんだだけで他の荷物と同じような扱いを受けたり、人が誤って踏んでしまったりで、ある時バキバキに割れてしまったのでしょう。表板にも何本か縦に割れた跡があります。ただその後丁寧に修復されたおかげで、このような大きな傷を負った楽器とは全く分からないような明るくて温かみのある音を出してくれます。
せんくらの三つの公演でこの楽器の音を皆様にお届け出来るのを嬉しく思います。
原田哲男(チェロ)