いよいよ、せんくら開幕です。
安永さん及川さんとお二人の急病はありましたが、この規模のフェスティヴァルで、全員生身の演奏家、このくらいのことはありえます。
5枠とも素晴らしいピンチヒッターの方もご出演なさいますし、その他予定通りのものも含めてご存分にお楽しみください。
安永さんに代わって行われる4つの公演2,3,66,67番、および及川さん予定だった100番公演、以上の5枠は当日券もすべて前売り価格の1000円で発売させていただきます。
及川さんに関しては前売り段階で売り切れになっておりますが、キャンセル等出たものは、当日でも前売り値段で売らせていただく、ということです。
さて、それで安永さん代演者の最後のご紹介メジューエワさん。
67番枠 10/12(土) 16:00-16:45
太白区文化センター/楽楽楽ホール
ムソルグスキー:展覧会の絵 全曲
今年のせんくらに、イリーナ・メジューエワさんに出ていただこうと決定的に思ったのは、テレビで放映された「ぴあのピア」という番組でした。そこでメジューエワさんは譜面を見ながら実に素晴らしい「展覧会の絵」を弾いていたのです。
この曲を過度に表題的になり過ぎずに、よりピュアーに弾かれており、その結果、大天才ムソルグスキーの音楽的メッセージはより明確に伝わってくる、といったタイプの演奏でした。暗譜はすればいいというものではありません。
それで早速今年のせんくらへのご出演、曲目は「展覧会の絵」と「ロシアの小品を中心に」とお願いしたのですが、幸いにも両方共にすぐに売り切れました。
そこで今回の安永さんの代わりの1つに、「展覧会の絵」の追加をお願いしたわけです。
鮫島さんと同じく、買いそびれた方、当日でも同じ値段で入れます。12日(日)太白文化センター楽楽楽ホールへどうぞおでかけください。
平井洋 せんくら2008プロデューサー
くしくも始まった、この安永さん代演シリーズも、
最終回にイリーナ・メジューエワさんをご紹介して、「さあ本番です」となる予定でした。
ところが、なかなか現実はそう予定通りにはいきません。
安永さんに続いて及川浩治さんも病にお倒れになり、出演不能になってしまいました。
不整脈で歩行もできない状態でのドクターストップです。
及川さんは以前スタジオのドアで小指を挟んで骨折してしまい、その数日後にベートーヴェンの協奏曲第5番「皇帝」の本番を控えていたのですが、何と10本指を9本指の運指に変えて本番を弾ききった、という伝説の持ち主です。
これほど本番に執着を持つ人が、ギブアップしたのですから、
ご本人のお気持ちも察するに余りあるものがあります。
そして、今回も何より及川さんを楽しみにしておられたお客様には、
本当にご迷惑をおかけいたしまして申し訳ありません。
そしてやはり代演の問題。
本番開始前夜と言うことで関係者も全員仙台におり、及川さんの事務所社長までお詫びと説明に仙台に来てくださり、急遽皆で話し合いました。
その結果の結論は、「代わりは津田裕也さんしかいない」。
そう昨年の仙台国際コンクールの覇者、仙台出身の津田さんです。
これまた今までの誰より普通の話ではなく、彼はそもそも今年のせんくらでモーツァルトのコンチェルトを1回と、松山冴花さんと2つのデュオプログラムがすでに演奏が決まっています。
これに更にコンチェルトの追加は、普通は考えられません。
ですが「津田さんならいけるだろう」というのが衆目一致しての判断でした。
津田さんはコンクールの本選ではベートーヴェンでしたし、現在の留学先はベルリン。一見するとドイツ系向きに見えます。ですが、彼は何系というより実に作品に即した表現、音色を使うのです。
昨年のコンクールのセミファイナルのラヴェルは、実にブリリアントな近代フランスらしい輝きのある表現でした。松山さんはじめ共演者が皆、津田さんとは繰り返し共演したがるのも、その作品や相手と合わせることのできる多彩な表現力があるからでしょう。
ですからきっとショパンでも、彼らしいショパンの本質にせまった表現をしてくれると思います。
及川さんは、サントリーホールでも一般売りで満員にできる人気者です。せんくらでも毎年1500の大ホールがすぐに売り切れ。しかも宮城県出身という、どこからみても「せんくらの顔」のお一人です。チケットご購入の方で及川さんだけが目的だった方も多いでしょう。
今回も、もちろんキャンセルのシステムは整えさせていただきました。
http://sencla.com/news/senclanews.html
ですが、このコマは是非皆さんキャンセルしないで聴いてください。
きっと「音楽ってこんなにいいものか」と、生涯の記憶に残る特別の体験ができると思います。
そして最後になりましたが、皆様、今年のせんくら全体もどうぞお楽しみください。
平井洋 せんくら2008プロデューサー
安永さん代演シリーズ3番目の66番枠
10/12(日) 13:15-14:00
太白区文化センター/楽楽楽ホール
はヴァイオリンの伝田正秀さんが中心です。
仙台の皆様には、申し上げるまでもない仙台フィルコンマスで、最近フォンテックから「シェエラザード」「チャイコフスキーヴァイオリン協奏曲」のアルバムなども発売されており、仙台地区以外でもファンの方も随分いらっしゃるでしょう。
このアルバムの前にはシュトラウスの「英雄の生涯」も同シリーズで発売されており、伝田さんはそこでもオーケストラの中のソロパートを弾いておられます。
「シェエラザード」でも「英雄の生涯」でもオーケストラのなかのコンサートマスターとしてソロを弾く曲は協奏曲とはまた違う難しさがあり、特に「英雄の生涯」などはその技巧的な難しさも桁外れで、いわゆるヴァイオリンのソリストに、「英雄の生涯」のソロ弾いてみますか?といっても、多くの方は逃げ出すくらいです。
その名コンサートマスターが仙台にはいらっしゃるわけですから、こちらの考えることは決まっています。
「イザという時はお願いできるな!」
演奏家は全員生身で、どんなに細心の注意を払っても不可抗力のトラブルは0にはできません。我々からすると、せんくらのような100コマくらい本番があるフェスティヴァルでは内心は平均2コマくらいのトラブルがあることは覚悟しています。
今回のように数日前に分かればまだしも、もっと直前のこともあります。そうなったらもう他から代演を手配しているヒマはありません。そこで地元ご在住で、あっという間に準備できる能力の持ち主は当然目がつけられるわけです。
せんくらの初年度の本番前に私は伝田さんに質問しました。「イザとなったら2-3日準備すれば弾いていただけますか?」伝田さんは軽く「エー、2-3日あれば」とお答えくださいました。
これまでは幸いにもその機会はありませんでしたが、今年はこういうことで、実際お願いしたわけです。こういう方がいらっしゃることがどれほど有り難いか身に沁みます。
伝田さんは、元々ご自身のリサイタルを1コマやっていただくので、普通は同じプロをお願いするのですが、彼の能力と、その元のチケットをお持ちの方は違う方が楽しいだろう、と考えて、あえて別のプログラム(皆様お望みの「ツィゴイネルワイゼン」だけは重なりますが)でお願いしました。
そこで伝田さんが提案してくださったのが、弟君の伝田正則さんの助っ人参加。正則さんはチェロ奏者で東京芸大首席卒業、現在は、チョン・ミョンフンとかも指揮しているドイツの名門のザールブリュッケン交響楽団で弾いているという、すごい経歴のかたです。(写真もご覧ください)
お家の大事で呼び寄せたのか、偶然里帰り中だったのか、ともかくこんな素晴らしいゲスト参加も急に決まり、ピアノの武井美樹とともにトリオの名曲「メンデルスゾーン
ピアノトリオ第1番より」、それに伝田正秀さんによる(安永さんが弾いてくださる予定だった)「愛の悲しみ」とか、ヴィターリの「シャコンヌ」といったポピュラー小品が加わる、という何とも豪華なプログラムが完成しました。
こういう機会に伝田正則さんのような若手をご紹介できるのも、フェスティヴァルの醍醐味でもあります。皆様どうぞお出かけください。
平井洋 せんくら2008プロデューサー
安永さん代演シリーズ、続いては
公演番号3番/10月11日(土)15:00-15:45 青年文化センターコンサートホール
をお引き受けくださったソプラノの鮫島有美子さんです。
(写真提供:コロムビアミュージックエンターテインメント)
鮫島さんについては、あらためて紹介する必要もないくらいで皆様のほうが良くご存知でしょう。
せんくらは2回目のご登場で、初年度も今回も、またたく間にチケットが売切れてしまっているのが、その何よりの証拠です。
ご多忙な鮫島さんが、元々の2コマにご出演いただけるだけでも、ただただ有難いと思っていましたが、今回の事態で全く快く3コマ目の追加出演をお引き受けくださいました。
そもそものデビューもヴェルディの「オテロ」のデズデモーナですし、ドイツのウルムの歌劇場(カラヤンも音楽監督をしていたことのある名門)で数々の主役も歌っておられました。こうしたオペラのキャリアから、定評あるドイツリート、そしてCDがブレークしたのは日本の歌曲です。
コロムビアから発売されている鮫島さんの日本の歌の数々の販売数は、通常のクラシックのアルバムのそれに0の数が2つも3つも加わっており、トータルでどのくらい売れているのか分らないくらいです。もちろん100万枚は軽く突破しているでしょう。彼女のこのシリーズだけのために専門の情報サイトページが作られているくらいです。
http://columbia.jp/artist-info/samejima/
いわゆる日本歌曲以外でも、今年発売された最新アルバムはこういうラインアップです。
1. 誰もいない海
2. この広い野原いっぱい
3. 若者たち
4. 夜明けのうた
5. あなた
6. 希望
7. さとうきび畑
8. 見上げてごらん夜の星を
9. 遠くへ行きたい
10. 恋人よ
11. 秋桜
12. 夢で逢いましょう
13. いい日旅立ち
14. 千の風になって
このように、オペラ、リート、日本歌曲からニューミュージック、ポップソングにいたるまでジャンルを飛び越えて自在に、しかも最高級の完成度の仕事をしておられるのは驚嘆するしかありません。
今回の追加公演で歌っていただけるのは、12日の44番ワクと同内容で、「さとうきび畑」や現在の地元ウィーンもの、といった鮫島さんらしい幅広く楽しんでいただけるプログラムです。
売り切れてすっかりあきらめてしまった皆様、この貴重な追加公演の機会をどうぞご利用ください。
平井洋 せんくら2008プロデューサー
さて、その安永さんの代演で、今回2番枠
10/11(土) 12:45-13:30
仙台市青年文化センターコンサートホール
にご登場いただけるのが、ヴァイオリンの鈴木理恵子さん。
せんくらには、初めてのお目見えです。
桐朋学園時代から嘱望された存在で、卒業後すぐに23歳で、まずは新日本フィルハーモニーの副コンサートマスターとして招かれ、その後、スウェーデンのマルメ歌劇場(北欧の名門です)のオーケストラや読売日本交響楽団にもゲストコンサートマスターとして招かれています。
ソリストとしては、チェコフィルをバックに「四季」のCDを入れたり、リサイタルでもお相手のピアニストは、藤井一興さんとか高橋悠治さんとか野平一郎さん、といったそうそうたる作曲家兼ピアニスト達が並んでいます。
このようにクラシックの略歴だけとっても、これでもか、という位なのですが、理恵子さんの場合、更に加古隆さんや久石譲さん(「となりのトトロ」や「崖の上のポニョ」の作曲者)といったジャンルを超えた独特な活動をなさっている方々からの信頼も厚く、彼らの主なコンサートにはよく招かれています。確か理恵子さんの最新CDは久石さんのプロデュースだと思います。
更に更に、クラシック系の演奏家としては珍しく、アジアとの交流にも熱心で、アジア各地に出かけていってコンサートを開いたり、横浜の美術館ではアジア系の音楽祭の音楽監督をやったりしています。
そんな理恵子さんですから、せんくらにも「いつか是非」と思っていましたが、今回こういうことで急遽実現しました。本当は他にスケジュールもおありだったようですが、「はい、そういうことなら喜んで」とあっさりお引き受けくださいました。
その彼女が今回の仙台にいるメンバーを見渡して相棒として指名したのが、なんとギターの福田進一さん。
ギターとヴァイオリンの組み合わせはよくあるので、そのこと自体は驚くに値しませんが、今回の福田進一さんは15分前まで他のホールでソロリサイタルを弾いているのです。普通は、これは考えられません。何と言っても開場してお客様が入ってこられるときに福田さんはまだアルベニスか何かを他の本番で弾いている最中なのですから。
それで、「それは無理です」と申し上げたのですが、理恵子様のお答えは実に簡単で「福田さんなら大丈夫です」。
それで、ともかく電話を切り、福田さんのマネジャー氏におかけしました。
福田さんと言えば、第1回のせんくらの時は、前日海外から成田空港に帰国してそのまま仙台入りのはずが、台風のため飛行機は成田に着陸できず、深夜関西国際空港に着陸してしまいました。もう東海道新幹線も無い時間です。更に寝台特急は満席。
それで福田さんは、マネジャー氏に「せんくらは飛ぶね」と電話したところ、「そんなことをしたら飛ぶのはせんくらではなく、僕のクビです」というせんくらの歴史に残る名文句で、福田さんはやむなく席もない寝台特急に飛び乗り、そこから更に満席の新幹線を乗り継いで本番15分前にホールに現れた、ということがありました。
これは、あまりに面白い話なのであちこちで書いたりしゃべったりしているので、もうご覧いただいた方もいらっしゃるかもしれません。
ともかく、そのマネジャー氏に電話をして、「15分前までソロ弾いてるんだから、福田さん駄目ですよねー」と言ったところ、「いや、理恵子さんのお言葉には逆らえないでしょう」。そこで念のためご本人に確認してもらったら、「理恵子さんのおっしゃるようにするそうです」とのお答え。
これで鈴木理恵子、福田進一の共演が決まりました。やはり「美人の鶴の一声」に勝てる人間はいないようです。それにしても福田さんは、よほど開演15分前にご縁があるようです。
プログラムも、急遽決まったとは思えない素晴らしいもので、超絶技巧のパガニーニやバルトーク、そして楽しいタンゴのピアソラまで入っています。
皆様も是非ご存分にこのプログラムを楽しんでいただきたいと思います。
http://sencla.com/performer/suzukieriko.html
平井洋 せんくら2008プロデューサー
このたびの安永さんの病気によるキャンセルは、さぞや皆様驚かれたでしょうし、落胆されているでしょう。
その前に、このことがまだお耳にも届いていない方がたくさんいらっしゃると思いますから、我々としては少しでも多くの皆様、特に安永枠のチケットご購入の皆様に、まずはこの情報をお届けすべく全力を傾けたいと思います。
そして情報をお知りになった方々、大変ご面倒をおかけしますが、そのままその枠で代わりのものをお聴きいただくか、キャンセルするかをお選びいただきたく存じます。
そのままお聴きいただける場合は、何の手続きもいりません。当日そのチケットをご持参の上、ご入場ください。
キャンセルご希望の方は、公式ホームページのこのページ
http://sencla.com/news/senclanews.html
に詳細がございますので、そちらをご覧ください。
実際問題としては、特に「せんくら」型のフェスティヴァルで空けるわけにもいきませんから、どなたかに代わりに演奏会をやっていただかなくてはなりません。ですが、芸術の秋の連休時という演奏家にとって最も忙しい時期に、代わりができる方は極めて限られます。ましてや内容的にも安永さんに代わってというのは大変なことです。
安永さんは、この「せんくら」のために4コマも弾いてくださるはずでした。
それをすっぽり代わる、というのは今からでは無理な話です。
それで1コマでも代わりを弾いてくださる方、せんくらの中で早期に売り切れとなり、チケットご所望の方がたくさんいらっしゃって、なおかつ時間的に出演可能な方々と相談させていただき、結局オフィシャルサイトに掲載された4組の方に代演をお願いしました。
http://sencla.com/news/senclanews.html
この4組すべての方は、もちろん何らかのご都合もおありで、通常は考えにくい調整をしていただいた上で、出演をご快諾くださいました。感謝の言葉もありません。各出演演奏家の所属事務所の皆様も、休日深夜を問わず調整のために全面的なご協力をいただいたことも敢えて書き添えたいと思います。
平井洋 せんくら2008プロデューサー
せんくら事務局よりお知らせがございます。
既にせんくら公式サイト(http://sencla.com)でも本日お知らせを掲載しましたが、本フェスティバルに出演いただく予定でした安永徹さんが病気(病名:脊柱管狭窄症)のため、出演できないこととなりました。
そこで、大変残念ながら、2・3・66・67番の公演については、出演者を変更して実施させていただくこととなりました。
2・3・66・67番の各公演のチケットをお持ちの方で、そのままそれぞれの番号の公演にお出かけいただける方は何の手続きも要りません。そのままお使いいただけますので、何卒会場へお運びいただければと存じます。
変更後の出演者は、次の方々です。
【出演】鈴木理恵子(ヴァイオリン)、福田進一(ギター)
【曲目】イベール:間奏曲/ピアソラ:タンゴの歴史より “カフェ1930” “ナイトクラブ1960” 他
【出演】鮫島有美子(ソプラノ)、ヘルムート・ドイチュ(ピアノ)
【曲目】メンデルスゾーン:小姓の歌、夜の歌/寺島尚彦:さとうきび畑 他
※12日の公演番号44番と同プログラム
【出演】伝田正秀(ヴァイオリン)、伝田正則(チェロ)、武井美樹(ピアノ)
【曲目】サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン/クライスラー:愛の悲しみ 他
【出演】イリーナ・メジューエワ(ピアノ)
【曲目】ムソルグスキー「展覧会の絵」全曲
※13日の公演番号97番と同プログラム
チケット払い戻しご希望の方は、 http://sencla.com/news/senclanews.html をご参照の上、お手続きいただくこととなります。
安永徹さんの早期のご快癒を心よりお祈り申し上げるとともに、この公演のチケットをお求めになり楽しみにしておられた多くのお客様には、何卒ご了承いただきたくお願い申し上げます。
中村洋(せんくら事務局長)
せんくら事務局よりお知らせがございます。
既にせんくら公式サイト(http://sencla.com)でも本日お知らせを掲載しましたが、本フェスティバルに出演いただく予定でした安永徹さんが病気(病名:脊柱管狭窄症)のため、出演できないこととなりました。
そこで、大変残念ながら、2・3・66・67番の公演については、出演者を変更して実施させていただくこととなりました。
2・3・66・67番の各公演のチケットをお持ちの方で、そのままそれぞれの番号の公演にお出かけいただける方は何の手続きも要りません。そのままお使いいただけますので、何卒会場へお運びいただければと存じます。
変更後の出演者は、次の方々です。
●公演番号2番/10月11日(土)12:45-13:30 青年文化センターコンサートホール
【出演】鈴木理恵子(ヴァイオリン)、福田進一(ギター)
【曲目】イベール:間奏曲/ピアソラ:タンゴの歴史より “カフェ1930” “ナイトクラブ1960” 他
●公演番号3番/10月11日(土)15:00-15:45 青年文化センターコンサートホール
【出演】鮫島有美子(ソプラノ)、ヘルムート・ドイチュ(ピアノ)
【曲目】メンデルスゾーン:小姓の歌、夜の歌/寺島尚彦:さとうきび畑 他
※12日の公演番号44番と同プログラム
●公演番号66番/10月12日(日)13:15-14:00 楽楽楽ホール
【出演】伝田正秀(ヴァイオリン)、伝田正則(チェロ)、武井美樹(ピアノ)
【曲目】サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン/クライスラー:愛の悲しみ 他
●公演番号67番/10月12日(日)16:00-16:45 楽楽楽ホール
【出演】イリーナ・メジューエワ(ピアノ)
【曲目】ムソルグスキー「展覧会の絵」全曲
※13日の公演番号97番と同プログラム
チケット払い戻しご希望の方は、 http://sencla.com/news/senclanews.html をご参照の上、お手続きいただくこととなります。
安永徹さんの早期のご快癒を、心よりお祈り申し上げるとともに、この公演のチケットをお求めになり楽しみにしておられた多くのお客様には、何卒ご了承いただきたくお願い申し上げます。
中村洋(せんくら事務局長)
皆様、今年の出演者、公演スケジュールが発表となり、はしご計画進行中の方も多いかと存じます。
どうしてこの人とこの人が同じ時間帯なのと、お困りの方もいらっしゃると思います。すみません...。
さて、初回の企画段階からせんくらを担当している私は、クラシック音楽をやっていると思っていただくことが多く、「ヴァイオリン演奏しそうですね」などと、恐れ多い質問をいただくことがあります。が、音楽経験は小学生の頃に数年エレクトーンを習っていたくらいで、残念ながら譜めくりもできません。「歌やってるように見えますが?」と訊ねられたときには、「カラオケはよく行きます!」と、間抜けな回答をしたこともありました。
このような身でクラシック音楽を気軽に聴ける何かを実現したいと考えるようになったのは、それまで担当した仕事の現場で、クラシック音楽の演奏を聴くことが楽しいと心から感じることができたからです。
音楽家の方々が、深い思いを込めて一生懸命尽くされた場がコンサートの本番、そこからは、極上の音楽はもちろんのこと、人の“思い”が創り出すものの素晴らしさが伝わってきます。
今年のせんくらも、出演者の皆さんの“思い”が創り出した素晴らしいコンサートが繰り広げられると思います。
私も10月の3日間をとても楽しみにしていますが、毎年予想できずにいた種々の現場対応に翻弄され、会場に入ることができたのは、2006では「四季合奏団」、2007では「第九」の1公演のみ。これが事務局スタッフの宿命と言えば宿命、悲しい思いでファイナルを迎えていましたが、聴きたいコンサートの時間は失踪すればいいとやっと気づき(笑)、現在密かに失踪はしご計画中です。
明日からは、出演者の皆さんの思いを、10月の演奏より一足先に文章で伝えていただけます。楽しみにしていてください。
せんくら事務局 丹野裕子
硬いタイトルですいません。
日進月歩の現代において、今なお伝統的なものが日常の中に息づいています。伝統的なものに対する個人的なイメージとしては、「洗練」、「こだわり」、「愚直」、「スピリット」、「魂」、・・・・などです。
工人が生涯をかけて愚直なまでにこだわり続けた逸品に出会った時にはたとえようもない感動を覚えるときがあります。とは言ってもそんなにその価値を判断できる能力は持ち合わせてはいませんが。
話は変わりますが、つい先日、久々に本場盛岡の冷麺が食べたくなって2時間ほど高速を飛ばし盛岡の街に行きました。冷麺店に行く前に、日頃よく飲んでいる日本酒の酒蔵に立ち寄り、目当ての酒やそこでしか手入らないものをいくつか買いあさりました。江戸時代から代々続く酒蔵だけあって蔵全体の趣が何ともいえません。伝統の風格にすっかり魅せられてしまいました。街ブラをした後、いよいよ冷麺店へ。
麺を食べる前にまずスープを一杯、そしてツルツルの麺を一口。これぞ冷麺。たまりません、本場の味は。ここでも本場、伝統の味にまたもやはまってしまいました。伝統的なものには根っから弱いようで、ついつい引き寄せられてしまうようです。
普段そこにないものを欲しくなる。特に伝統的なものの中でも自分の感性にマッチングするものにはとことんはまってしまう状態がままあります。ドライブの友に持参したクラシック名曲集のカセットテープ(実は私の車にはCDデッキがついていません)。車内は一変してコンサート会場の雰囲気(大袈裟ですが)となり、心落ち着き、運転にも集中できました。そして、運転している間、同じテープを何回も聴いていました。
音楽の伝統または古典といわれるクラシック音楽が、今まで世界中の多くの人々から愛され続けている理由が少しずつわかってきたような感じがする今日この頃です。
クラシック音楽のシャワーとなる10月の仙台。
3日間にわたって行われる「せんくら」で伝統が持つ魅力を探し求めてみてはいかがでしょうか。
皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。
せんくら事務局 庄司武夫