今日は、7月30から8月23日まで仙台パルコにて開催されている
「岡本太郎 生誕100年 企画展」を観てきました。
私の中で岡本太郎といえば、渋谷駅構内に飾られている『明日の神話』という大規模な絵画を真っ先に思い出します。
もしかしたら、大阪万博の『太陽の塔』の方が認知度は高いかもしれないですね。
私は渋谷駅をよく利用するのですが、あの絵の前を通る度にその存在感に圧倒させられます。
絵の中心には真っ赤な炎に包まれた抽象的な人間の形が描かれています。
縦5.5メートル、横30メートルという壮大な画面と独特な色使いは、渋谷駅の空間を彼の世界で支配されているようにも感じます。
作者である岡本太郎とはどんな人物なんだろうとずっと気になっていました。
それが、まさか仙台で彼の作品展が観られるなんて!
しかも、学生は200円で観られるとは、なんて良心的なのでしょうか…
この展覧会を観て感じたこと。
彼の言葉で
「世界をこの眼で見ぬきたい。眼にふれ、手にさわる。すべてに猛烈に働きかけ、体当たりする。…窮極は純粋に凝視する眼である。」
という一説があります。
純粋に凝視する眼とはなにか。
それは、邪念を取り払ってまっさらな気持ちで物事の本質を見抜くことではないでしょうか。
芸術家にとっては必要な資質です。自分の感性に素直に向き合い、表現していくことは、そうたやすいことではありません。
美術と音楽では、表現の仕方は違っても、本質を追求する点においては同じだと思います。
今勉強している、ブラームスのヴァイオリンソナタを例にとっても、ヴァイオリニストの数だけ多種多様な演奏が存在します。
そこで、自分はどういうふうに表現したいか。
そう考えた時に、やはり自分が曲に対していかにまっさらな気持ちで感じることができるか。そして、それを音にできるかが非常に難しいところであり、面白いところでもあります。
邪念が取り払われ、自分の世界観を表現できて初めて、本当の音楽というものなのではないでしょうか。
早くそんな演奏ができるようになりたいなぁ……
なんか、難しい話になってしまいました。
わけの分からないことをあれこれ考えるのも私の趣味だったり。
さて、難しい話はさておき、次回は相棒のピアニスト、中村葵さんにバトンを渡します!
お楽しみに。
佐々木梨花(ヴァイオリン)