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SENCLA BLOG

ブログ

小松亮太
2010.07.16

7月16日  

というか、今日インターネットをみたところ、小松亮太の公演、完売と書いてあるではないですか!!
皆さま、本当にありがとうございました。

私個人が思う、小松亮太コンサートの魅力について今日は書きたいと思います。

とにかく、いつ、いかなる状況下の公演でも小松さんは妥協を許さない。最後までやりきるんです。
まあ、当たり前といえばそうですが、手を抜かないって案外難しいと思うのです。
1回1回のコンサートに全身全霊を注ぐには、今日のコンディションがよければいい、というわけにはいきません。
その何日も前から練習して、楽譜を準備し、みんなでリハーサルもし、体調をコントロールし、万全な体勢に持っていかなければいけないからです。

それと、MCが面白い。
取材などで同行していると、よく思うのですが、よくあんなにしゃべる言葉が次から次へと出てくるなぁ、と。
しかも分かりやすい、明快なんですよね。

普段は、そんなによくしゃべるわけではありませんが、さすが、得意科目は国語、の小松さんです。
P.N.せんべい(小松亮太マネージャー)

松本和将
2010.07.16

ピアノという楽器について  

ピアノという楽器は、数ある楽器の中でも最も無機質な楽器なのではないか、と思います。
その対局は歌。
声は発するだけで人が出るし、いい声が出ればもうそれだけで半分はいい音楽が出来たようなもの。
弦楽器なども、音を出すという時点で難しいので、きれいな音で弾けるようになったらそれだけでもある程度は音楽になるもの。
そういう楽器や声は、その音を出しているということ自体がフレーズになるような動きをしてるから、いいんでしょうね。

昔ベルリン芸大の友達が、「ピアノはひたすら音楽作りのレッスンをするんだろうけど、弦楽器は音を出すのが難しくて、音がうまく出たらそのボーイングがそのままフレーズになるから、そんなに音楽的なことのレッスンはしないんだよね。」
というようなことを言っていて、衝撃を受けたものでした。

確かに、ピアノはパソコンのキーを押さえるがごとく、誰でもその鍵盤を押せばその音がちゃんと鳴ってくれるんですよ。
固い音、とかしっかりしてない音、とかはあるにしても、聞くに堪えない音はあんまり出ない。
でも、そうやってなんとなく出した音を並べていっただけでは、本当に音を並べただけの音楽になってしまうんですね。
というか、音楽にならない。

昔、野平一郎先生が、「ピアノという楽器は音が減衰していく一方だけど、その音があたかも伸びているかのように聞かせることが出来る。それは本当は耳の錯覚なわけだけど。」という話をしていたことがありました。
その時はよく分からなかったけれど、今思い出してみるとすごく真理を突いた言葉だなぁと思います。
それはどうやってやるかというと、頭の中でその音が繋がっていってるイメージを強く思い描くんですね。
そうすると、どんなタイミングでどんな音量で次の音を弾けばレガートに聞こえるか、音が膨らんで聞こえるか、またしぼんで聞こえるか、そういうことが見えてくるんですね。
そういう時に、音を伸ばすことが出来ないというピアノの短所はそのまま、音を伸ばしておく必要がない、という長所になってしまうんです。
他のほとんどの楽器はその間中音を伸ばしていて神経を使ってないといけないから、どれだけ頭の中で繋がっていようが、伸ばしている途中で変な音を出してしまったりすると、全てが崩れてしまう。
でも、ピアノは一旦音が出てしまえば後はもうどうしようもないわけです。
それは、音を出す瞬間にすでにもう何歩か先のことまで全て分かってないといけないという怖さでもあるけれど、それが分かる様になってくると音を伸ばさずしてフレーズを意のままに操ることが出来るようになる。

そんなものを実証するために、一本指でメロディーを弾いてみたり、それどころかエンピツでトロイメライを弾いてみたり、いろんな実験をしてみてるわけなんです。

それにしても、部屋で一人えんぴつでピアノを弾いてる様子は、結構不気味なものがあるかもしれませんね。。。。

小松亮太
2010.07.15

7月15日  

と、ここまで書いてきましたが、最近の小松亮太さんの様子を今日はアップしたいと思います。
先月はコンサートがたてこみまくり、今月と来月はレコーディングに追われています。

先月は上海万博に出演してきました。
なぜかきゅうりをかじりながら歩くお客さん多数、、、で、

ものすごく謎に思っていたのですが、暑いので水分補給のためだったんですね。

本当に暑かったです。

そして、演奏も熱かった・・・。
アジアが大好きな小松亮太氏は、本当に燃え上がってました。

普段は、あまりやらない立ち弾きもこのとおり・・。

そして、MCは、なんと中国語でやっちゃいましたよ~~。
私は仰天しました。
小松さん、中国語、しゃべれないはずなのに。。。

そうしたら、カタカナで書いたMC原稿を作ってきていたみたいです。

どこまでも妥協しない姿に、私もエネルギーをもらいました。

せんくら公演でも、きっと熱~~い小松亮太が見れると思います。
P.N.せんべい(小松亮太マネージャー)

神谷未穂
2010.07.15

「胎教から音楽の道へ??」

水曜日、木曜日は、東北電力主催のスクールコンサートで、仙台フィル&工藤俊幸さん指揮で、小学校で演奏してきました。
数人の生徒さんは、「オケの生の音を聴いた経験がある」、と答えていましたが、ほとんどの生徒さんにとっては、テレビやCDで聴いた事はあっても、生で、間近で聴くという事は、初めてだった様です。

0歳からのキッズコンサートでもよく演奏させて頂いていますが、初めて聴くのが、私達の演奏というのは、とても光栄で、嬉しい事ですが、責任重大ですよ!!

第一印象が大事、とよく言われる様に、今日の演奏で、音楽好きになるかもしれないし、反対に嫌いになってしまう、なんて事もありえますからね。

私が初めてクラシック音楽を聴いたのは、9歳年上の姉が弾くヴァイオリンの音を、母のお腹の中にいた時に、だそうです(姉は今、スイスでプロのヴィオラ奏者になっています)。
幼稚園時代だったか、「この曲、お腹の中で聴いたから、知っているよ」と母と姉に言ったそうなので、胎教になっていたのかも?

姉や従姉がきれいな音で弾く姿に憧れ、「私も弾きたい」とヴァイオリンを始めましたが、これがもし、ギーギーと汚い音で二人が弾いていたら、弾きたいとは決して思わなかっただろうなと、、、。(二人には感謝!)

小さい頃に親に連れて行ってもらったコンサートやバレエを観て、将来、舞台で表現する人になりたい、と強く思い、中学生の時に故・久保田良作先生の合宿中に行われた門下生オケで、初めてコンマスを経験させて頂き、それがとても楽しく、仲間とのハーモニー作りが気持ち良く、「いつかプロのコンマスとしても弾いてみたいな」と夢見たのも、今の仕事に大きく影響している事でしょう。

せんくらがきっかけになって、音楽好きになった、プロになった、という方がお客様の中にいらっしゃると良いな〜♪。
ヴァイオリニスト 神谷未穂 http://www.yaplog.jp/miho1017/

松本和将
2010.07.15

肉、肉、肉  

閑話休題。
これだけ旅から旅の生活をしてると、いろんな人に、いろんな土地が見れていいね、なんて言われるんですが、 とんでもない、だいたいの街が駅とホールとホテルしか知らないまま終わってしまうんですよ。
その気になれば観光も出来るんでしょうが、次にやらないといけないこともあるし、予定が入ってるわけではなくても演奏家は常に練習してないといけないし、なかなか次の日一日空けておいて観光、という気持ちになれないんですよね。

でも、食事の時間だけはどちらにしてもちゃんと取るもの。
というわけで、どこかに旅に行くと興味は自然とその土地の食べ物、ということになってしまいます。
僕の場合はラーメンと肉。
昔とある某有名ピアニストに「肉ピアニスト」というあだ名をつけられたくらい、
もしかしたら朝昼晩肉でもいけるかもしれないくらい、
肉が好きですね。

仙台には全国に誇る牛タンがありますね♪
去年レッスンで初めて仙台に来た時に牛タン食べたんですが、いやぁ、違いますねぇ!!
うん、違う!!
浜松の鰻くらい違う。
もしくは宮崎のチキン南蛮くらい違う。
もう別の食べ物かと思うくらいおいしかったですね。
今年はちょっと長めにいるので、何回牛タン食べれるかな~~♪
松本和将(ピアノ)

小松亮太
2010.07.14

7月14日  

多分、バンドネオン初めて聴くんですよー、という方が結構いらっしゃるのではないかと思いますので、簡単にバンドネオンのことを説明したいと思います。

アーコーディオンとよく間違われて小松さんはよくショックを受けていますが、何が違うのかというと、結構あるんですよ。

●見た目(当たり前ですが)

●蛇腹の伸びる長さ(バンドネオンの方が圧倒的に長い)

●バンドネオンには鍵盤がない。

●音色(CDをきいていただければその差は歴然です!)

とにかく、面白い楽器です。

あと、一番のポイントはなんと、普通のピアノのようにドレミファソラシド順にボタンはならんでいないのです。
ですので、パソコンのキーの配列みたいなものでしょうか・・・。

しかも、同じボタンでも、蛇腹を押したときと引いたときでは、まったく違う音が鳴るんです。

ハーモニカって、息を吸った時とはいた時では、違う音がなりますよね?
それと、発音の原理は同じなのです。

詳しくはこちらもご覧になってみてください。
http://www.ryotakomatsu.com/whats_bandoneon/
P.N.せんべい(小松亮太マネージャー)

神谷未穂
2010.07.14

「移動中には」

同じく今週1週間ブログを担当されているピアニストの松本さんは、車がお好きなんですね。

私はといえば、桐朋学園大学に通っていた時には、よく通学、演奏会場までの移動に車を使っていましたが、今ではすっかりペーパードライバー(“ゴールド免許証!”)です。
車を運転していた時には、好きなCDをかけたり、レッスン時に録音したテープを聴いたりしていました。
今は電車移動ですので、移動といえば、もっぱら“読書”か“寝る”です。
新幹線や飛行機の場合には、“食べる”、というのがプラスされます。
仙台→東京の新幹線内で食べるのは、牛タン弁当が多いです。
デザートには、くるみゆべし、萩の月、ずんだ餅等の宮城グルメ、そして車内では、お土産に石巻産の乾燥海鞘(ほや)を何箱も大人買い、というのも旅の楽しみの一つです。

音楽仲間には、たまに枕が変わると眠れない、という繊細な方もいらっしゃいますが、私はツアー先のホテルはもちろん、電車の中でも、飛行機の中でもぐっすり、というタイプです。
一度成田からの飛行機で、離陸前に寝てしまい、気が付いたらパリのシャルルドゴール空港に着陸していた、という事がありました、、、。

自分でもその熟睡ぶりにびっくり!!
なので、年中ツアーの多い仕事ですが、そのおかげで、睡眠不足で疲れがたまる、という事はありません。

ただ、時差調整にはいまだに苦労しているのですが、最近、私と同じ様にパリ→成田を頻繁に行き来している先輩ヴァイオリニストに、睡魔に襲われたら緑茶(粉末の)を飲むと良いよ、と教えて頂きました。試してみましたが、これはなかなか良い様です!

皆さんも何か良い方法をご存知でしたら、教えて下さい。どうぞよろしく。
ヴァイオリン 神谷未穂 http://yaplog.jp/miho1017/

松本和将
2010.07.14

巨匠、前橋汀子さん  

さて、今回は前橋汀子さんについて。
せんくらではソロも弾かせて頂くんですが、前橋汀子さんとの共演も2回あります。

前橋さんとの出会いは去年の10月。
演奏会が10月1日だったので、せんくらのほぼちょうど1年前ですね。
その日は熊本での演奏会だったんですが、事情があってその伴奏の話が入ってきたのが本番10日前くらいだったんです。
ちょうどその時期は大事な本番をいくつも抱えていて、どうしようか結構悩んだんですが、でも、なかなかないチャンスだから、と思って清水どころか東京タワーから飛び降りるくらいの勢いで決断したわけなんですが、もう、1回目のリハからノックアウトでした。
こんなに大きな音楽をするヴァイオリニストには今まで会ったことがありませんでした。

すごく大きなエネルギーと共に唸り声すら上げながら出すその音は、いつも音以上のものがあって、だけど、絶対に一人で行ってしまうんではなくてピアニストのほうも気にしてくれて、ちゃんと待っていてくれたり、引っ張っていってくれたり、たまに僕のほうからしかけたりしても、余裕を持って受けとめてくれたり、すごいキャパを持った方です。

そして、本番でステージに出て行った時のオーラがすごい。
きっとそれも、オーラを出してやろうと思って頑張って出たものではなくて、何も考えずに歩きだしても、そこにお客さんがいたらその瞬間に出てくるような自然なオーラ。
決して威圧的ではない。

熊本の後も2回共演させて頂いたんですが、最後に行くにつれどんどんお客さんも一緒になって興奮して、会場が一つになっていくのが分かるんですよね。
何も見え透いた盛り上げ方はしない、トークで盛り上げるわけでもない、ただ真正面から音楽をやっているだけで、ちょっと表現は悪いかもしれないけど、まるでロックのコンサートで観客が総立ちで一緒になって歌っている時と同じような空気を作り出してしまう。
そしてそれに自分も反応して、いつもは出ないような音が出る瞬間があるんですね。
知らず知らずどこかで守りに入って作り上げていた壁が、その瞬間崩れていろんなものが出てくるんですね、きっと。

前橋さんという音楽家出会えたことは、自分にとってすごく大きな財産になっていくんだと思います。
せんくらではどんな音を出して下さるのか、そして自分がどんな風にそこに反応していけるのか、
すごく楽しみです!
松本和将(ピアノ)

小松亮太
2010.07.13

7月13日  

今回の小松亮太のせんくら公演の見所は、なんといっても、

「初のピアノトリオ編成!」
ですよ。
意外かもしれませんが、実は小松亮太がこの編成で1つの公演をまるまる行うのは、デビューからの歴史の中で、本当に初めてです。
多い時は10人以上の編成で公演を行うのですが、トリオは今年から始めたバンド編成なのです。

バンドネオン、コントラバス、ピアノの3人ですが、それぞれの楽器の凄味が感じ取れる興奮のステージになることは間違いない!と私は強くオススメします!!
P.N.せんべい(小松亮太マネージャー)

神谷未穂
2010.07.13

「仙台市長にお会いしました&ペレアスとメリザンド」  

日曜日にパリから帰国し、早速仙台入りしました!
昨日月曜日は、仙台フィルコンサートマスターに就任する、という事で、仙台のマスコミの皆様や、奥山市長にご挨拶させて頂きました。
市長には仙台の郷土料理“おくずかけ”を教えて頂きましたよ。
温麺や野菜が沢山入った、ヘルシーで美味しそうなお料理。
オケの皆さんも、「仙台は住みやすくて、“美味しいものだらけ”で、良い所だよ〜」、とよくおっしゃっています。
食いしん坊の私にとっては、これから仙台に住むのが、とても楽しみです。

秋に住居探しをする予定です。
秋といえば、もちろん“せんくら”ですが、他に、仙台フィルにとっても、大事なコンサートがあります!
10月23、24日に、定期演奏会の“第250回目”を迎えます。
曲目はドビュッシーのオペラ「ペレアスとメリザンド」。
先日勉強も兼ねて、パリのオペラコミックで、同オペラを観劇してきました。
ドビュッシーの代表作である「海」の様な、音のうねりもある、色彩豊かなで魅力的なオペラですが、「とてもわかりやすい音楽!」とは言い難く。。。
本番前にレクチャーがあったらいいのにな、と思っていたら、なんと昨夜、坂本知亜紀氏と佐伯一麦氏による、音楽と文学からのレクチャーvol.1がありました!(何て素晴らしい企画!!)

この時代の他の音楽、文学との繋がりもたっぷり聞かせて頂いたおかげで、早くこの曲が弾きたくなってきました。
10月17日(←ちなみに私の誕生日!)には、この定期公演を指揮される
パスカル・ヴェロさんによるレクチャーvol.2が予定されているそうですよ。
フランス人のヴェロさんによる、フランス人のドビュッシーのオペラ、どんな解釈をされるのか、今から興味津々です。

この秋は、仙台グルメで“食欲の秋”を楽しみ、せんくら&仙台フィルで“芸術の秋”にたっぷり浸りませんか?
ヴァイオリン 神谷未穂 http://www.yaplog.jp/miho1017/

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