仙台フィルのオーボエの西沢です。
今年は公演番号27「こんなにいたのか!東北ゆかりの名演奏家-リード楽器奏者大集合」で東京交響楽団オーボエ奏者、最上峰行さん、そして仙台フィルの先輩である木立さんと共にオーボエトリオ、三重奏で参加させて頂きます。おかげさまで既にチケットは完売(祝!!)という事。ありがとうございます。
今回はクラリネットアンサンブルとオーボエアンサンブルが一度に聴ける公演ですが、オーボエという楽器はその音色にかなり個人差があり特色(性格?)が出やすい楽器だと思っています。そんなオーボエ業界のなかでもひときわ美しい音色、音楽をされるのが最上さんです。出会いはもう20年以上前、お互いにオーケストラに入団する前までさかのぼります。
たしか小澤征爾音楽塾の「フィガロの結婚」のリハーサルに師匠・宮本文昭先生に連れられて急遽お邪魔した時でした。ものすごい美音のオーボエが聴こえてきて、それが最上さんとの初対面でした。突然先生に「最上君の代わりに試しに中で吹いてみなさい」と言われ「まじ??」と思っているうちにオケの中に放り込まれました。恥ずかしながら当時このオペラを全部聞いたことが無く、テンポも指揮の振り分けもわからず、さっきまで聴こえていた美音オーボエと比較にならないミャアミャアした変な音で吹いて、落ち込んだのをよく覚えています(苦笑)
その後、最上さんも僕もそれぞれのオーケストラに入るわけですが時に東京交響楽団にゲストで呼んでいただいたり、逆に最上さんに仙台フィルにゲストで来ていただいたりと、オーケストラは違っても様々な交流があります。出会いの印象が強いのか、最上さんの音色は今も憧れの一つです。今回は三重奏くらい編成の小さな、密なアンサンブルなので今からその音色と一緒に音楽できることにワクワクしますし、会場で皆様にお会いできるのも今から楽しみです。