私の母校でもあり、今ヴァイオリンのクラスを持っているオランダ・マーストリヒト音楽院の様子をご紹介します。
橋から眺めるマーストリヒト
生徒は外国語の授業に楽曲アナリーゼのプレゼン、室内楽の練習と目まぐるしい一年を過ごしますが、学年末の試験が終わった6月頃、クラスでボートトリップに行くという行事がご褒美のように待っています。
いつも横目に見つつ急ぎ足で通り過ぎるマース川を、10人程の小さなボートでベルギーの国境の方へ向かいます。持ち寄ったドリンクとフルーツを分け合いながら、いつものレッスン室では見られない、溢れんばかりの笑顔を皆見せてくれます。
ボートの操船をやってみたいとすぐに教えてもらい乗り回す子、好きな洋楽のCDを持ってきて歌を歌う子、みんな思い思いの時間を過ごしながら…
あっという間に夜。
近くの陸に上がり、キャンプファイヤーの様子
今年は大学4年間、長い子は大学院まで6年間一緒に勉強した生徒さんが巣立っていきます。この経験はちょっぴり切なくもありますが、かわいい子には旅をさせよ、ですね。
9月の新学期にまた新入生の出会いに期待、そして10月のせんくらでの出会いも楽しみに。
今年の仙台国際音楽コンクールの熱気も冷めやらぬままの今、人生初のブログを書いています。
私にとっての仙台は、チャイコフスキーコンクール・ジュニアの時からの記憶も相まって、絶えず音楽がある街というイメージがありますが、何十年経った今もこのように続いている国際コンクール、フェスティバルなどのイベントの数々に、きっと音楽家にはアットホームに感じられる場所で、同時に何かが起こりそうとワクワクする場所でもあります。
嬉しいことに今年は、再び仙台に戻ります!今から待ち遠しいです!!
早速、今年のせんくらでは何を弾こうかしら…とプログラムについて思い巡らせていました。
皆さんに聴いて頂きたい曲のリスト(たくさんあり悩みました…)の中から、こちらに決定しました…!
第一日目(公演番号18)はフランクのソナタ。
同郷のヴァイオリニスト/ウジェーヌ・イザイの結婚式に捧げた愛に溢れる、時に甘酸っぱいこのソナタをメインにしたプログラム。他、イザイが作曲したヴァイオリン1丁のみで表現する世界、ソロソナタから1楽章をピックアップ。「妄執」というタイトルから皆さんはどんな曲を想像しますか?
その他には皆さんご存知のクライスラーの愛らしい小品も演奏します。…100年程前にタイムスリップです。
ピアノは2015年頃から機会があるごとに共演を重ねています、菊池洋子さんです♪
菊池さんとのフランク、どうぞお見逃しなく!
そして、
ヴィヴァルディ:四季(公演番号27)はこのコンサート限りの豪華メンバーでエキサイティングな空間となりそうです。私は夏を担当しますが、四季の移り変わりがどのようになっていくのか…?私自身興味津々です。
最終日(公演番号63)は、モーツァルトプログラムです。
B-durの曲から始めます。Si♭の調は、私は森など自然を想像します。二曲目は開放弦のLaの音が基調のA-durの曲。ピアノが大活躍の曲です。息つく間もない長大な3楽章も要チェック。
2年という時間をかけてモーツァルトプロジェクトを遂行された菊池洋子さんとの完全デュオプログラムです。
菊池さんとの公演は、いずれも午後の早い時間の公演です。
昼下がりにまったりモーツァルト、フランク、いかがですか?
最後に、この写真は、私がチャイコフスキー国際コンクールに出場したとき。懐かしい・・・