今回でせんくら3回目となります草刈伸明です。
毎回出演させていただいている会場がエル・パーク仙台ということもあり、お客様と近い距離で演奏させていただいているので、お越しいただいた皆様の反応がダイレクトに感じられます。
今年は2公演に出演させていただきますが、どちらの公演もエル・パーク仙台ですので、また実家に戻ってきたような感覚です。ちなみに私の実家は会場から10分程北上した二日町にある「草刈はしや」ですので、箸でお困りの際には是非ご来店ください(笑)
さて公演の内容ですが、9月30日 10:30~11:15 【40】「歌い継ぎたい名曲 0歳の子ども~パパ、ママたちへ贈るコンサート」で歌わせていただきます。一緒に出演させていただきます山中さんは2歳の元気な男の子のお母さん。庄司さんは1歳半の可愛い女の子のおばあちゃん。そして私自身も昨年の11月に女の子の父親となりました。
子どもが出来ると大変なことも多いですが、それにも増して毎日の生活に笑顔が多くなりました。大人が当然だと思っていたこと、何も考えないで出来ていることが、子どもにとっては全てが初めてのことであるということを再認識させられています。音楽に合わせて手を叩く、身体を動かす、一緒に歌うということは素晴らしい体験で、大変な刺激です。
我々の演奏は小さなお子様にも楽しめるように、親しみやすい曲に様々な動きの要素を取り入れています。最後まで飽きることなく楽しんでいただけますよう、日々我が子で実践して腕を磨いておりますので、どうぞご期待ください!!
もう一つの公演は10月1日 14:30~15:30の【70】「せんくら・うた劇場」です。過去3回は宮沢賢治の詩に吉川和夫さんが作曲した音楽劇を上演しており、私は昨年の第3回より参加させていただきました。形式はオペラの演奏会形式と近いものがありますが、歌唱が日本語であるということと、同時に映し出される映像が絶妙に演奏を彩ってくれるので、全体を隅々まで理解することが出来、大変分かりやすかったです。
今回は山形県出身の童話作家である浜田廣介の名作「むくどりのゆめ」に、吉川和夫さんが作曲された音楽童話を演奏させていただきます。美しい文章にシッカリ寄り添い、その世界観を更に広げていく旋律、和音、歌唱、アンサンブルによって、聴きにいらっしゃってくださった皆様の心の中まで深く染み入る演奏となると確信しています。
大変魅力的な公演がたくさん詰まった「せんくら」ですので、どの公演に行こうか決めかねている方もいらっしゃると思いますが、少しでも御興味がわいた方は是非是非足をはこんでいただけますと幸いです。
それでは演奏会場でお会いできますことを楽しみにしております♪
草刈 伸明(山中&草刈&庄司)
はじめまして、ソプラノの山中敦子と申します!!
今回初めてせんくらに出演させて頂けることになり、大変嬉しく思っております! 仙台とのご縁は、東日本大震災の後、「被災地へピアノをとどける会」の皆様の活動を知ってから。 岐阜県出身(現在は東京在住です)の私はそれまで東北地方を訪れたことがありませんでした。 それ以来、毎年仙台を訪れておりますが、町、人、食べ物全てが大好きで、今ではすっかり故郷に帰る様な気分で毎回ワクワクしています。
さて今回子ども向けのコンサートをさせて頂く訳ですが、私自身、現在2歳男児の子育て奮闘中です! 共演のバリトン草刈さんも0歳の女の子のパパ、ピアノの庄司先生も1歳6か月の女の子のグランマという訳で、全員がリアルタイムで子どもと向き合っております。
子どもを産み、子育てをする中で感じたことは、小さな我が子にどんな素敵な音楽を聴かせるよりも、まずはママの声、ママの歌が子どもにとって最高の音楽なのではないかということ。 上手い下手ではなく、ママの声が安心なのですよね! という我が子は子守歌を歌うと私の歌声が大き過ぎたのか寝てくれませんでしたが・・・(笑) 寝てはくれませんでしたが私が歌うとニコニコご機嫌になっておりました。
我が子がお腹の中にいる時には、第九のソリストをさせて頂いたり、また別のコンサートで唱歌や昭和歌謡曲を歌うことがあり、幅広いジャンルの歌で胎教になっていたかなと(笑) 第九の本番では、ティンパニが大きな音で鳴った時にびっくりしたのかお腹の中で物凄い勢いで動き出し、その蹴りの力強さに私もびっくりした思い出があります。 お腹の中でもちゃんと感じているのですね!!! 1歳頃だったでしょうか、TVで第九の演奏が流れていたら釘付けになっており、もしかして覚えているのかな、なんて思ったり。
その後も特に音楽を教え込んだ訳でもありませんが、お片付けを歌で促したり、お散歩中にお花に出会ったらお花に関する歌を歌ってみたり、バスを見つけたら「バスに乗って」(今回演奏します)を歌ってみたり、日々の中で歌を取り入れていたら、 音楽が聞こえると手拍子してリズムを取ったり、体が勝手に動いてしまう程大好きになったみたいです。
1年弱前になりますが、今回共演の3人で合わせをしていた時の動画です。
シューベルトの鱒の曲。
鱒が泳ぐ様子なのか、盗人の役になり川の水を濁しているのか、音楽を聴き何かしら感じて体が動いているのでしょうね。今ではこの幼き頃が懐かしい…(笑)
子どもを見ていると無限の可能性を感じますね!! 今回はそんな子ども達に是非パパやママに歌って欲しい、伝えていって欲しい歌を歌います!! 世界に同じ物はない楽器、それは声!! 世界に一つしかないママの声、パパの声で、我が子と歌って動いてみんなで楽しみましょう!!
会場で皆様にお会い出来る事を楽しみにしております!!!!
さて、それまでまた怪獣化してきた我が子の子育て頑張ります(苦笑)。。。
山中敦子(山中&草刈&庄司)
私が子育てをしていた頃、子どものためのコンサートなどは1つもなかったし、子どもをコンサートに連れて行ってはいけないとみんなが思っていた時代でした。子どもたちの名誉の為に弁解をしますが(というか私の為?かもしれません)、そんなに何十年も昔の話ではありません。それでも私は子どもを連れてコンサートやコンクールを聴きに行っていました。周りではきっとあきれたお母さんと思われていたでしょう。
長女はおしゃべりをしないように、コンサートの直前に大きなキャンディーをなめさせられ、本を与えられました。次女はコンサートに行く日は朝から外で遊び、お昼寝は抜き。コンサートが間もなく始まる時に必ず「ママ、もう寝てもいい?」というと同時に眠っていました。いまだにピアノの演奏を聴くと眠くなると言います。
でもこの娘たちは音楽家ではありませんが、音楽を聴くこと、楽器に触れることは間違いなく好きでいてくれていると信じています。
そして私自身は小さい頃、母から毎日たくさんの童謡を聴かせてもらいながら育ちました。レコードを擦り切れるまで聴きました。今でも歌詞までも覚えています。土曜日の夕飯の後は弟妹と歌い、ピアノを伴奏したりと、楽しい家族団らんの時間でした。
あの頃歌った童謡を子どもたちに歌い継ぎ、孫の代まで伝えたい。娘たちがコンサート会場で口をふさがれながら聴かされたクラシック音楽をもっと気楽に皆さんには聴いて頂きたい、というのがこのようなコンサートを考えたきっかけです。子どもたちに伝えていきたい童謡、子守唄、そして歌曲もオペラの曲も、たくさんたくさん聴いて欲しいのです。今は聴いているのかいないのかわからないと思っても、子どもたちの心の中に、耳の奥に残っていると思います。いつか大人になったとき、「ああ、いつかママとコンサートで聴いたよね、この曲!」と思い出してくださる日が来れば嬉しいです。未来のクラシック音楽の素晴らしいオーディエンスを育てるのは私たちの大切な役目と思っております。
今回の公演でご一緒する山中さんは2歳になる坊やのお母さま、草刈さんはお父さまになったばかりです。
私も新米おばあちゃん。初心者マークの私たちは、わが子たちが練習を足元で聴きながら楽しんでくれるのを最高のオーディエンスと思い、コンサートに向けて準備をしております。皆さまとどうぞ会場でご一緒できますことを今から楽しみにしております。
庄司美知子(山中&草刈&庄司)