東北の音の最初の記憶は津軽三味線です。
幼い頃に高橋竹山のレコードが家にあり、これが大好きでよく聞いてました。
山形の小国町で高校時代を送る頃、竹山のコンサートを聞きに行き、演奏する彼の後ろに東北の山々が見えました。
三味線は言わずと知れた弦3本。
馬頭琴はというと弦2本です。
遠めに見れば竿の長さもペグの位置も胴体の大きさもなんとなく似通っていなくもない。
ただし馬頭琴は弓で弾くのですけれど。

私は高校時代、山奥の学校にいたせいもあり、森の勉強をしたいと思って農大へ行きました。
なぜか今馬頭琴奏者になっていますが。
旅が大好きなのでもっと幼い頃はジプシーに憧れました。
これは今ちょっと似たことになってます。
北の地の憧れというのがやはり高校時代からありまして、高校時代を過ごした山形の小国というところは冬は3メートルも雪が積もるので冬になると今までの景色と一変。
何もかもが真っ白く包まれてしまい、シーンとしている。
毎朝の日の出の頃、朝焼けが真っ白な雪景色に薄紫、薄ピンク、オレンジ、黄色とめくるめく反射してこんなに美しいもの何で今まで知らなかったのかなと思いました。
夜になれば星空がぼーっと光る雪面を照らしてるような気がするくらい、雪面と星空が薄紙一枚で繋がっている気さえしました。
そんな中に今のように機械もない時代から人々がどんな風に暮らしてきたのかが当時の私の最大の関心でありました。
その関心が世界にまで広がり、大学生の頃になるとアラスカ、モンゴルが最も行ってみたい場所となりました。
モンゴルは幼い頃から大好きだった馬がいるところ。という理由もかなり大きかったのですが。
美炎 miho