さて、今年のせんくらでは僕はイタリアオペラのテノールのアリアばかりを歌います。
と言っても、ぜったい1度は耳にしたことのあるような超有名曲ばかりです!
うーむ、、、いくらなんでも本気すぎる、、、
いや、心配なのは僕自身がどれだけ汗まみれになるんだろうって事なんですけどね。(ずっと汗の話で申し訳ありません)
オペラアリアを歌う時は、どうしてもオペラ全曲の中の役のキャラクターや前後のドラマが染みついているので、次々と別のオペラの役になるのは難しいのです。
割り切って「これは単なる歌」とは思えないワケです。
死を前にして「もう一度だけ君に会いたいよー!」って泣き崩れたすぐ後に、「女心は風のように移り気なものじゃ~」なんてチャランポランな女好きな男の歌を歌うなんて、、、どうかしてるでしょっ!
聴きに来て下さるお客様にとっては、色々なオペラのアリアが聴けて楽しいかもしれませんが、歌う方は気持ちと体がコンガラガッテしまいそうで、なかなかスリリングなのであります。
まさに気力と体力の限界に挑戦になりそうです!
是非、汗だくになって歌っている姿を(温かい目で)見届けに来ていただきたいとおもっています。
これからもず~っと「せんくら」が続いていきますよう制作側、出演者、そしてなにより毎年楽しみに待ってくれているお客様が健康で元気でいられますように!
では、10月にお会いしましょう。
伊達政宗公が作った仙台の用水路、すごいですね!
ブラタモリで放送していたのを観ました。
地形の高低差に並々ならぬ興味をしめすタモリさんのTV番組です。
僕は特別高低差に興味があるわけではありませんが、せんくら に呼んでいただくようになってから仙台の街の高低差は素敵だな~って思っていました。
「もし仙台に住むならこの辺の高台がいいな」とか、勝手に妄想しながら移動のタクシーの窓から街並みを眺めるのが楽しみの一つなんです!
あの用水路のように、せんくら が仙台の人々のすみずみまで音楽を行きわたらせるように続いていくとイイなぁって思っています。
また小学校での話ですけど、打ち合わせの段階でよく担当の先生側から「子供達のよく知っている曲をお願いします」とか、言われることがあります。
1曲ぐらいは皆で楽しく歌える曲を入れますが、基本的にいつも歌っているオペラのアリアなど、普段と変わらない曲を歌うようにしています。
せっかく間近で聴いてもらえる機会に、子供達が好きな曲をクラシックの発声で歌って「なんか気持ち悪い」って思われたくないですからね、、、
音楽に初心者用とかってないはずですから、本気の歌を聴いて貰うよう例によって大汗かきながら歌うようにしています。
知らなかったモノを初めて聴いた、観た時の子供達の顔が大好きなんです!
大人の皆さんも、いままでクラシックをあまり聴いた事のない方々にこそ、素晴らしいアーティストがそろっている せんくら にぜひ足をはこんで頂きたいものです!
仙台の街に素敵な音楽が流れる せんくら を作った方々は伊達の殿様と同じぐらいエライ!
う~む、、、暑い、、、
暑さにめっぽう弱いテノール歌手の中鉢聡です。秋田で生まれ育ったせいなのか、夏になると結構厚手のタオルが手放せません!(ハンカチ程度では足りないぐらい汗っかきなんです。)
まぁ、舞台では年中大汗かきながら歌っているんですけどね!
今年の せんくら でも涼しくなった10月に、汗だくで歌いながら皆さんとお会いできるのを楽しみにしています!
それにしても、せんくら10周年ですか、、、
いろいろあったけど早いものですね。
この前ある小学校に歌いに行って「ちょっと前の冬のオリンピックでフィギュアスケートの荒川静香さんが金メダルとった時の曲を歌います」って言って、トゥーランドットの「誰も寝てはならぬ」を歌おうとしたら、小学生達に「知らな~い」って言われちゃいました。
そりゃそーか、トリノオリンピックは2006年、今から9年も前の事だもんね。10歳の子は当時1歳かぁ~、、、
記憶があるはずがないわ、そりゃ!
ちょっと前と思っていた事が、子供達にとっては知らない昔の事という現実に、ちょびっと考えさせられてしまいました。
ついこのあいだの震災や原発の事故も子供達にとっては知らない事になっていくんだろうな、、、
経験した僕達はぜったい忘れられない事だけど。
先日は広島でコンサートがあって、原爆ドームのすぐ近くのホールで歌ってきたけど、戦争の記憶のない僕でもゾクッとさせられるモノがありました。
時が経っても残るモノ、大事にしたいですね。