あっという間でしたが、私のブログも今日で最後となりました。
7日間震災や生まれ故郷の仙台に対する自分の想いを綴ることができ、感謝しています。
ありがとうございました。
最後にせんくらに対する想いを。
震災から5ヶ月が過ぎ、街は元気を取り戻してきているように感じますが、今なお行方不明者や避難生活を強いられている方がたくさんいます。
被災者の方々が負った悲しみが癒える時間は、想像を超えるものだと思います。
音楽の力でできることは、それほど大きくはないかもしれません。
その中でも、私は微力ながら力になりたい、その一心です。
今回の選曲はとても悩みましたが、鎮魂の祈りと復興への希望をテーマに選びました。
震災に遭われた方々には、この先、人一倍幸せになって頂きたい、その願いを込めて演奏したいと思います。
http://sencla.com/performer/p04.html
それでは、10月1日にお会い出来ることを楽しみにしています!
佐々木梨花(ヴァイオリン)
最後になんと言っても紹介せずにはいられないのが、「仙台の美味しいもの」。
まずは、牛タン。
仙台のみならず、他県の方々にも大人気です。
東京でも食べられるのですが、やっぱり仙台の牛タンは特別美味しいんですよね。あの美味しさの秘密は一体何なのでしょう。
仙台駅構内には「牛タン通り」という、仙台を代表する牛タン屋さんが並んでいる、牛タンの聖地と言っても良いところがあります。
お店によって、味や肉の厚さなどが異なるので、食べ比べてみるのも良いかも…おすすめは牛タン定食。
それから、「笹かまぼこ」。その名の通り、笹の葉の形をしています。
名前の由来は、旧仙台藩・伊達家の家紋に笹が使われていたことから来るそうです。板かまぼこに比べると食感がふわふわで、最近ではチーズやシソなどが入っているものもあって非常に美味しいです。
お酒のお供としても相性が良いんじゃないかと思います。
甘いものの代表は、「ずんだ」。
ずんだとは、枝豆をつぶして黄緑色のつぶあんのような体裁をしたものを言います。枝豆を甘くするというと驚かれると思いますが、良い意味で期待を裏切る美味しさです。
これは東北地方の郷土料理で、東北訛りを象徴するようなネーミングがまた良いですね。
それから、私お気に入りのスイーツがあります。
お茶の井ヶ田・喜久水庵さんという仙台老舗のお茶屋さんから発売されている「喜久福」という大福です。(最初に貼ってある画像)
大福の中身が、抹茶やずんだ等、バラエティに富んでいます。
ある時、東京の友人にお土産として持って行くと、「幸せな味がするね」と言われ、その後もリクエストをよく受けます。
3日間にわたって仙台の魅力について綴ってきましたが、少しでも多くの方に良さを知ってもらえて、足を運んで頂けたらこの上ない幸せです!
佐々木梨花(ヴァイオリン)
前回に引き続き、仙台の魅力を余すところなくご紹介したいと思います。
「楽都・仙台」と言われるように、仙台には音楽好きにとってはたまらないイベントが目白押しです。
まずは、「せんくら」こと「仙台クラシックフェスティバル」。
1日に複数の公演をはしごできて、1公演を1000~2000円で聴けるコンサート企画って、全国的に見てもあまりないんじゃないかと思います。
これも、市内に良いコンサートホールがたくさんあって、すべてが地下鉄の移動範囲内であるからこそ実現できるんですよね。
次に「仙台国際音楽コンクール」。
今や、音楽界の誰もが知っているほどの著名な音楽コンクールです。
3年に1回、5月~6月にピアノ部門とヴァイオリン部門の審査が行われます。
課題曲は協奏曲が中心で、出場者には相当な精神力と体力が要求されものとなっています。
聴衆側としては、一度に複数の協奏曲が聴けるので、満足感の得られる内容だと思います。
コンクール開催前には、関連イベントの「街かどコンサート」という企画もあるので、そちらも注目です。
それから、これまた仙台の人々が愛して止まない「定禅寺ストリートジャズフェスティバル」。
今年で21回目の開催となるそうです。
毎年9月に定禅寺けやき通りを始めとした仙台の街でストリートライブが行われます。
仙台の街が舞台へと様変わりし、アーティストは、宮城県を始め全国から集まります。
ジャズフェスもせんくらと同様、1日にいくつものライブが観られます。
私もジャズが好きで観に行くのですが、毎年大変な賑わいぶりで、まさに音楽のお祭りといった雰囲気です。
アーティストと観客との距離が近くて、まるでジャズバーに来たような感覚になるのがたまらないです。
また、仙台には演奏設備の整ったカフェやレストランがたくさんあります。
その中でも最近良いお店を発見しました。瑞鳳殿の山道の入り口にある、「パリンカ」さんという、イタリアンレストランです。
最初に貼ってある写真がお店の外観。
思わず入りたくなりますよね。
内装も落ち着いた雰囲気で、お料理も美味しい!店内にはピアノが設置されており、頻繁に演奏会が催されているそうです。
オーナーさんは音楽にお詳しく、とても気さくな方でした。
いつかここで小さな演奏会をやってみたいなぁ…
こうして見てみると、仙台はやはり音楽にあふれた街なんだなと改めて実感します。
次回は、食べ物編でいきたいと思います!お楽しみに。
佐々木梨花(ヴァイオリン)
みなさんは仙台というと、どんなイメージをお持ちでしょうか。
今日は、思わず訪れたくなるような仙台の魅力についてPRしたいと思います。
まず、仙台はイベントが非常に多いこと。
最近行われたイベントといえば、毎年8月の始めに開催される「七夕祭り」があります。
東北三大祭りの一つということで、全国的にもよく知られているお祭りです。
仙台駅で新幹線を降り、改札を通ると目の前には巨大で豪華な七夕飾りが私たちを出迎えてくれます。
仙台駅を出てすぐの中央通りのアーケード街には、屋根がかかっていて、天井から通りを埋め尽くすくらいたくさんの豪華な七夕飾りが吊り下げられています。
お店の前には色々な出店も出ていて、美味しいものを食べながら、美しい七夕飾りを見られます。
これがまた最高なんです!
中央通りをまっすぐ行くと、一番町の商店街に突き当たります。
ここは歩行者天国になっていて、道路の両端に大きな竹が立てられて、お店の人たちが総出で作った手作りの飾りつけが飾られています。
一番町を北に進むと、定禅寺通りが見えてきます。
この通りで3日間動く七夕のパレードも開催されます。
ディズニーランドのエレクトリックパレードにも負けないくらいの盛況ぶりです。
是非全国の方々に観てほしいと願っています。
それから、毎年5月にある「青葉祭り」も注目です。
仙台は「杜の都」とも言われますが、先ほどの定禅寺通りには、けやき166本、700メートルにもおよぶ並木道があります。
この場所で「すずめ踊り」という仙台伝統の踊りを、子供から大人まで、幅広い年代の踊り手たちが披露します。
また、冬の季節には12月になると、この並木道のけやきに電飾を施し、「光のページェント」としてロマンチックな風景へと早変わりします。
ある時間になると、一斉に点灯し、その瞬間、周りから歓声が上がり、何とも温かい気持ちになります。特に、雪の降っている日には、幻想的な雰囲気を醸し出します。
年が明けて1月14日には、どんと祭があります。
「裸参り」ともいって、市内のあちこちから威勢の良い若者が列を作って定禅寺通りを通り、大崎八幡神社までお参りします。
年始めに街中が活気づいているのを見ると、思わず心が弾んでしまいますね。
仙台の魅力は他にもまだまだたくさんあります。続きはまた明日!
佐々木梨花(ヴァイオリン)
こんにちは。せんくらで佐々木梨花さんと共演させて頂く中村葵です。
佐々木梨花さんとは同級生で桐朋学園大の4年です。
出身は熊本で、ふだんは東京で寮生活をしながら学んでいます。
熊本は「火の国」とも言われるように、夏はとても暑く、30度を超えない日はありません。
4年前に築城400年を迎えた熊本城は、とても豪華で立派なお城です。
また、阿蘇山は世界一のカルデラを持つ山として有名で、風景はまるで異国のような雰囲気が味わえます。
どちらも熊本を代表する観光地です。
最近は、九州新幹線開通も話題になりました。
実家では3匹の猫を飼っています。名前はミー、ちび、チャロです。
ミーはちびの母親ですが、今は成長したため、雄猫のちびはミーよりずっと大きくなりました。
ミーは一番のしっかり者。とても賢くて冷静。
たぶん人の言うことも理解しています。
ちびはとても大きいけれど優しい猫。仕草も可愛くて、ごろりと転がって「なでて」とおねだりします。癒し系の猫です。
チャロはまだ1歳にもならない子猫。
目が離せないほど一番やんちゃな子です。
3匹ともとてもしっぽが長くて可愛いです。
10月に演奏させて頂くのを楽しみにしています。
中村葵(ピアノ)
今日は、7月30から8月23日まで仙台パルコにて開催されている
「岡本太郎 生誕100年 企画展」を観てきました。
私の中で岡本太郎といえば、渋谷駅構内に飾られている『明日の神話』という大規模な絵画を真っ先に思い出します。
もしかしたら、大阪万博の『太陽の塔』の方が認知度は高いかもしれないですね。
私は渋谷駅をよく利用するのですが、あの絵の前を通る度にその存在感に圧倒させられます。
絵の中心には真っ赤な炎に包まれた抽象的な人間の形が描かれています。
縦5.5メートル、横30メートルという壮大な画面と独特な色使いは、渋谷駅の空間を彼の世界で支配されているようにも感じます。
作者である岡本太郎とはどんな人物なんだろうとずっと気になっていました。
それが、まさか仙台で彼の作品展が観られるなんて!
しかも、学生は200円で観られるとは、なんて良心的なのでしょうか…
この展覧会を観て感じたこと。
彼の言葉で
「世界をこの眼で見ぬきたい。眼にふれ、手にさわる。すべてに猛烈に働きかけ、体当たりする。…窮極は純粋に凝視する眼である。」
という一説があります。
純粋に凝視する眼とはなにか。
それは、邪念を取り払ってまっさらな気持ちで物事の本質を見抜くことではないでしょうか。
芸術家にとっては必要な資質です。自分の感性に素直に向き合い、表現していくことは、そうたやすいことではありません。
美術と音楽では、表現の仕方は違っても、本質を追求する点においては同じだと思います。
今勉強している、ブラームスのヴァイオリンソナタを例にとっても、ヴァイオリニストの数だけ多種多様な演奏が存在します。
そこで、自分はどういうふうに表現したいか。
そう考えた時に、やはり自分が曲に対していかにまっさらな気持ちで感じることができるか。そして、それを音にできるかが非常に難しいところであり、面白いところでもあります。
邪念が取り払われ、自分の世界観を表現できて初めて、本当の音楽というものなのではないでしょうか。
早くそんな演奏ができるようになりたいなぁ……
なんか、難しい話になってしまいました。
わけの分からないことをあれこれ考えるのも私の趣味だったり。
さて、難しい話はさておき、次回は相棒のピアニスト、中村葵さんにバトンを渡します!
お楽しみに。
佐々木梨花(ヴァイオリン)
せんくらを応援してくださっている皆さま、はじめまして!
今回初めてせんくらに出演させて頂きます、ヴァイオリンの佐々木梨花です。
私は仙台出身、仙台生まれ、生粋の仙台っ子です。今は、修行のため高校から上京して、尊敬する先生方や素敵な友人たちに囲まれ、毎日充実した日々を送っています。そんな恵まれた環境で学べることに感謝です。
さて、震災の時のお話をちょっと。
3月11日、私は学校でオーケストラの練習中で、突然立っていられないくらいの大きな揺れが起きました。震度は5強ほどだったそうですが、練習場が4階にあるので相当揺れました。そんな揺れの中、さすがは音大生。みんな楽器だけはきちんとケースにしまい、ひたすら揺れがおさまるのを待ちました。
そこからが大変でした。通信手段は使えず、電車は全面運休、帰宅難民や何時間もかけて帰宅した人など、東京はパニック状態となりました。それから数日間は電車が運休したり、食料品などの買占めで品不足になったり…
東京も不便なことがたくさんありましたが、被災地に比べれば、贅沢は言っていられません。
地元でよく行っていた場所や見覚えのある風景がどんどんと崩れていき、地元住民の方々が次々と命を落としていくのを目の当たりにすると、毎日心が痛んで仕方なかったです。
一方、現在の東京はというと、どこも節電モード一色。お店や電車は一瞬入るのをためらうくらい真っ暗なところが多いです。
しかし、暗くて不便かと思いきや、逆に自然光だけの方が以外と心地良く感じるんですよね。エスカレーターも止まっていて、階段を利用するしかないので、運動不足も解消されるという利点が!
音楽界はというと、国内外の多くの音楽仲間が、少しでも被災者の方々の力になりたいという一心で震災当初から数多くのチャリティーコンサートを企画しました。
私も、4月に指揮者の小林研一郎先生率いるオーケストラのチャリティーコンサートに出演させて頂きました。
チケットは即完売。
当日は演奏者も聴衆の方々も被災地を応援したいという気持ちが一つになり、今まで味わったことのないような人の温かみを感じる演奏会となりました。
音楽界だけでなく、全世界の人々が被災地の復興を心から願っています。
私は演奏家としてまだまだ未熟ですが、少しでも被災者の方々の心に響くような演奏を
心がけて、日々励んでいきたいです。
佐々木梨花(ヴァイオリン)