イリーナ・メジューエワのマネージャー井上です。イリーナについて、一つ大事なことをお伝えし忘れました。それは、イリーナは日本語が喋れる!ということです。よくサイン会などで、英語やロシア語で話しかけて頂きますが、もちろん日本語でもOK。
「せんくら」期間中、イリーナを見かけましたら、是非、お声かけください。
井上:「せんくら」では、トークが入りますよね。普段の会話はともかく、大勢のお客様の前で日本語を話すというのは、どのような気持ちでしょうか。
イリーナ:日本での生活も10年以上になり、日本語も少しは話せるようになってきました。
とはいえ、日本語学校で習ったこともなければ、きちんとした勉強をしたこともありません。周囲の人たちが話しているのを聞いて耳で覚えただけ(私はそもそも自分が喋るよりも人の話を聞くほうが好きなのです)なので、かなり怪しいと自分でも思っています。
トークの前には台本を準備して何回も練習しますが、これまた集中力を要する作業なので演奏とトークを両立させることにいつも苦労してます。
ちなみに、読むほうについては、少し前に子供向けの本に挑戦してみました。濱田廣介の「泣いた赤おに」です。友を思いやる青鬼の優しい心に感動。大好きなお話のひとつになりました。
自身の日本語を「怪しい」と謙遜していますが、彼女の日本語はかなり上級。音楽家はやはり耳がいいので、上達が早いのでしょうか。もちろん、努力の賜物ということもありますが。
皆様に、イリーナの音楽をお届けできることを心より嬉しく思います。
今日でブログ最後の日となりました。皆様お付き合いありがとうございました。10月に仙台でお会いできるのを楽しみにしています。
最後に、もう一つお勧め公演です。
公演No.89 10/3(日)14:05~14:50 太白区文化センター 楽楽楽ホール
ベートーヴェン:「テンペスト」
ショパン:ノクターン 変ロ短調 作品9の1/変ホ長調 作品9の2
:スケルツォ 第3番作品39
イリーナ・メジューエワ http://www.jesc-music.org/artist/artist_04.html
イリーナ・メジューエワのマネージャー井上です。前回はイリーナが刺身好きだという話を聞きましたが、やはり昆布〆やお刺身には、お酒ですよね。実はイリーナはお酒も結構イケるのです。
イリーナ:ロシア人にとってお酒といえばやはりウォッカがいちばんポピュラーですが、私の日本での日常生活でウォッカを飲むことはほとんどありません。やはりその土地の気候や風土、食事に合ったお酒がいちばん美味しいのだろうと思います。その意味で、日本では日本酒がいちばんですね。
日本酒で驚かされるのはその種類の多さ。それぞれの土地に地酒があって、味が微妙に違うのがとても面白いですね。夏は冷たく、冬はお燗で、という風に、飲み方が色々あるのも興味深いところです。(ウォッカは冷やすことはもちろんですが、温めて飲むことはありません)。器も様々なヴァリアントがあって、それぞれの季節に応じて器を変えることで、また違った雰囲気を楽しむことが出来ます。同じ飲み物をこれほど異なったやり方で楽しめるというのは、日本文化の特徴のひとつだろうと思います。
今年は仙台(宮城県)の地酒にも是非チャレンジしたいと思っています。
井上:顔色一つ変えずに、お酒を嗜んでいました。さすが、ウォッカの国ロシア人イリーナ。仙台では横で私が潰れてしまわないよう頑張ります。
イリーナ・メジューエワ http://www.jesc-music.org/artist/artist_04.html
イリーナ・メジューエワのマネージャー井上です。
前回までの3回で、作曲家にスポットを当ててきました。少し息抜きに、イリーナの素顔に迫ってみます。
井上:日本にいるとボルシチ・・・など恋しくなりませんか?そもそも日本食はお口に合うのでしょうか?
イリーナ:日本の食事は大好きですよ。(ロシア料理を食べることは年に一回ぐらいです。)今でこそロシアでも日本食は大人気ですが、私が子供の頃は魚を生で食べることはほとんどありませんでした。初めて刺身にトライしたのは二度目に日本に来た折のこと。正直、美味しいとは思えませんでした。以来、刺身がずっと苦手だったのですが、あるとき、富山県魚津市で刺身を目の前にしたときに、初めて自発的に食べてみたいと思ったのです。「きときと(新鮮)」で見た目がまったく違ったのでしょうか。勇気を出して食べてみて大正解でした。そのとき初めて刺身は美味しいものだということを理解したのです。
最近では昆布〆という食べ方を楽しんでいます。これも富山で教えてもらったのですが、刺身を昆布で包んで一晩ぐらい寝かせてから頂きます。昆布の風味が染み込んでとても美味しいですよ。
仙台も魚が美味しいですね。毎回、「せんくら」での演奏が終わった後、新鮮な刺身を堪能しています。今年も仙台に行くのが今から楽しみです!
井上:昆布〆???かなり通な食べ方ですね。私も仙台のお魚は最高だと思っています。食欲の秋ですし、10月のせんくら時期の仙台は最高ですよね!私は牛タンも大好きなので、イリーナにお勧め牛タン店を紹介する予定。
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イリーナ・メジューエワのマネージャー井上です。
本日はブログ4日目。シューマン・ショパンの話に引き続き、本日はいよいよベートーヴェンです。
井上:イリーナ、今年はベートーヴェンも演奏するのですよね?ベートーヴェンは、実はイリーナにとって、また特別な想いがあるのでは、と思っていますが・・・?
イリーナ:2010年はショパン&シューマン生誕200年ですが、ベートーヴェン・イヤーでもあります。生誕240年、すなわち4回目の還暦です。
私にとってベートーヴェンというのはまさに「楽聖」のイメージそのもの。近寄りがたい偉大さを持った人だったと思います。(ごく一部の親しいお気に入りの女性には茶目っ気たっぷりでサービス精神も豊かだっただろうとも思いますが)。
2007年から二年半をかけてベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏と録音に取り組みました。今年の5月には四国(愛媛県松山市)で全曲演奏のシリーズ演奏会(全8回)をスタートさせました。これも二年半がかりの大企画です。
ベートーヴェンのソナタ全曲演奏というのは、喩えていえば32の高い山に登るような感じです。それぞれの山は、高さも違えば景色も違うのですが、とても奥行きが深くて、面白い、やりがいのある大仕事です。
将来また全曲踏破したいと願っています。トライするたびに見えてくるものも変わってくるだろうと思いますが、その変化も楽しみたいですね。
4回目の還暦というベートーヴェン・イヤーには、そのような数え方があるのかと唸ってしまいましたが・・・皆様、入魂のベートーヴェン、是非お聴き逃がしなく!
公演No.80 10/3(日)16:35~17:20 青年文化センター 交流ホール
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第17番「テンペスト」、ピアノ・ソナタ 第26番 「告別」
イリーナ・メジューエワ http://www.jesc-music.org/artist/artist_04.html
こんにちは。イリーナ・メジューエワのマネージャー井上です。
今日は「ショパンの話」をイリーナに聞いてみましょう。
井上:ショパンのCDを多くリリースして、おかげさまでレコード芸術でも特選を何度か頂いていますが、イリーナにとってショパンとはどのようなものでしょう?
【CDはコチラでチェック→ http://www.waka-kb.com/ 若林工房】
イリーナ:ショパンは私にとって子供の頃から特別な存在でした。ショパンの音楽を聞くたびに、そのあまりの美しさに感動して、よく泣いていました。ショパンの曲を弾けるようになりたくて一生懸命ピアノを練習したのも、今では懐かしい思い出です。
ショパンの素晴らしさというのは色々ありますが、どんなに難しい曲でも「手」にとって無理のない書き方をしているというのは、ショパンがピアノという楽器のことをほんとうに熟知していたことを示していると思います。もしショパン自身の演奏(録音)が残っていれば、どんなに素晴らしいだろうかと思うのですが、その演奏は想像するしかありません。
今年はショパンの生誕200年の記念イヤーにあたるということもあって、ショパンの作品を弾く機会が多いですね。ピアニスト冥利に尽きます。これだけショパンで盛り上がるのは、次は50年あるいは100年待たなければなりません。皆さんも是非ショパンの音楽を楽しんでください。
今回はイリーナのオール・ショパンプログラムがございます!皆様、是非ご一緒にショパン・イヤーを祝いましょう。
公演No.47 10/2(土)15:30~16:15 エル・パーク仙台 ギャラリーホール
ポロネーズ 第2番、ノクターン 変ホ長調、エチュード(4曲)/変イ長調「エオリアンハープ」/ヘ短調/イ短調「木枯し」/ハ短調、プレリュード「雨だれ」、スケルツォ 第3番
イリーナ・メジューエワ http://www.jesc-music.org/artist/artist_04.html
こんにちは。昨日に引き続き、イリーナ・メジューエワのマネージャー井上です。
今回のせんくらでは、シューマン、ショパン、ベートーヴェンの曲を皆様にお届するので、本番前にその魅力を伝えるべく、本日から3回にわたって、イリーナにそれぞれの作曲家の魅力を聞いてみました!
井上:生誕200年シューマンイヤーである今年、せんくらでシューマンの曲を演奏しますが、ロシア人であるイリーナから見て、シューマンはどういう印象なのでしょう?
イリーナ:ロシア人はシューマンの音楽が大好きです。ひょっとすると、どの国民よりも(ドイツ人よりも!)シューマンを愛しているかもしれません。
そもそもロマンティックなものが好きなロシア人はドイツ・ロマン派をひとつの理想として受け容れました。シューマンに限らず、シューベルトやメンデルスゾーン、あるいは文学ではE.T.A.ホフマンやジャン・パウルなど、ロシアではとても親しまれています。
ところで、シューマンがロシアに旅行したという話は皆さんご存知でしょうか? 1844年、新進気鋭の作曲家だったシューマンは、当時を代表する人気ピアニストだった妻クララのロシア演奏旅行に同行します。ところが、どこへ行っても「有名なクララさんのご主人のシューマンさんです」としか紹介されなかったため、ちょっとがっかりしたそうです。そのときはシューマンの音楽もあまり評判にならなかったとのこと。
この話には後日談があって、シューマンの没後、1880年代にクララがロシアを再訪した際に、今度はシューマンの音楽がロシア国内で大人気になっていたため、クララが感動したという話が残っています。以来、ロシア人はシューマンの音楽をずっと愛しています。
今回イリーナが演奏するのは、シューマン:ノヴェレッテ、アラベスク (その他ショパン革命など)
公演No.41 10/2(土)11:40~12:25 青年文化センター 交流ホール
是非、お越しください。
イリーナ・メジューエワ http://www.jesc-music.org/artist/artist_04.html
こんにちは、新しくイリーナ・メジューエワのマネージャーとなりました井上です。
今年もせんくらに参加することができ、イリーナ共々大変光栄に思っております。
引き続き、よろしくお願いします。
さて、今日から始まるブログですが、私がイリーナにインタビューしながら、迫っていきたいと思います。まず今回は、前座として私がつぶやかせて頂きます!
イリーナとの初めての出会いは、実は昨年の「せんくら」。優しい佇まいを見た瞬間、柔らかなタッチの音色を想像していました。しかし!!ゲネプロに立ち会いビックリ。楽譜に吸い込まれていくような集中力をもって、いろんな音を紡ぎ出す骨太な演奏。あれがイリーナ??あの強烈なイメージは、私にとって忘れられない「せんくら」の思い出となりました。
私とイリーナの新たな出発点となった「せんくら」は特に力が入っております!今、勢いが止まらないピアニスト、イリーナ・メジューエワの世界を堪能して頂けるプログラムをご用意しましたので、是非是非!!お聴きください。
・・・長くしゃべりすぎました。明日より様々なことを聞いていこうと思いますので、よろしくお願いします。最後に締めでイリーナさん、一言お願いします!!
イリーナ:「『せんくら』に出演させて頂くのは今年で三度目。今回は4つのプログラムを準備しました。楽しんで頂けるよう、また自分でも楽しめるよう、頑張って演奏したいと思います。大好きな仙台の町で皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。」
イリーナ・メジューエワ http://www.jesc-music.org/artist/artist_04.html