ベートーベン交響曲第7番の魅力は最初の序奏以降ずーっと「踊り」続けているベートーベンがそこにいる…いや…踊りのリズムが全ての楽章を通じて貫かれていることかな・・・・・?
ゆっくりな楽章も例外じゃない。
とにかく速度が早かろうが遅かろうが、永遠に前進するリズムのカタルシス…終わりなきリズムの繰り返し…。
(因みにラヴェルの「ボレロ」のカタルシスも同じだなぁ…)
そんな中…ゆっくりな楽章が始まってしばらくしたところに「古代舞踊」のような一瞬のフッとした無音停止空間
「……!」
がある。
全曲踊りのリズムで貫かれている中の一瞬の「間」…。
しかもたった一回きり。
このたった一回の「間」が好きだな。
決して前進する気持ちが停止するのでもなく、逆に動きのエネルギーを秘めた「待ってろよ!」の停止でもない。
フッとした一瞬だから聞き逃すかも知れないなぁ…
でもこの一瞬があるからベートーベンの「凄み」が伝わって来ると宮本は感じて居ます。
いかがですか?
『作曲家が音を書かない事によって多くを語る…』
今風に表現すると、
「ヤバい…」
でしょうか。
是非、せんくらの舞台で、それを見つけてくださいね。
宮本楓峯昭
*宮本楓峯昭は宮本文昭(指揮)のペンネームです。
最近の宮本はクラシックが今まで以上に素晴らしく思えています。
「音楽」はポップスでスタートし、クラシックの勉強をオーボエと言う楽器を通じて高校とドイツで学び、そのドイツで卒業後の27年間をフランクフルトやケルンのオーケストラ、サイトウ・キネン・オーケストラで演奏し…途中でクラシックと並行して再びジャズポップスの演奏やCDも制作して、あらゆるジャンルに「遠足」もしました。そのオーボエ演奏を3年前に止めて以降、再びクラシック音楽まっしぐらの日々。当分ジャズポップスには近寄らず、完全純然クラシック一辺倒人間になってます。
きっと何時かまたジャズポップスにも「ご挨拶」するんだろうけど、今はもっともっとクラシックをやりたい!って思っています。
「生き方」として素晴らしいと思うプレヴィンやバーンスタインは若い時期にハリウッドの映画音楽やジャズミュージシャンとして生きて、その後は完全にクラシック音楽のオーケストラ指揮者として活躍、その後たま~に洒落でジャズもやったり…。
なんかいい感じ…。
でもある時期のクラシックオーケストラというのは絶対不可欠なものと言う気がする。
クラシックの決められた楽譜をそのままの様でいて自分にしか表現出来ないような個性的な演奏をして行く苦労は、何でも自由に作れるプレイより何倍も難しい。決められて存在している楽譜を縦横無尽に自由に演奏する…。それが出来ないと良く言われる「退屈なクラシックに成り下がってしまう危険」は大きい。その危険はすべて自分でクリエイトして退屈な結果…よりも何倍何十倍もありがちな結果…。だからこそ冒険心、闘争心、達成感を得るための勉強心をかき立てる。
こんな年齢になってもまだ挑戦状をつきつけて来ると感じさせてしまうクラシック音楽…やっぱり凄い!と思ってしまう。
今…そんな日々です。
宮本楓峯昭
*宮本楓峯昭は宮本文昭(ピアノ)のペンネームです。
富山市に女性セミナーの講師で行きました。
オーバードホールで、秋のシーズンに行われるオペラ「アイーダ」とバレエ「白鳥の湖」の演目について、オーバードホール・プロデューサーの奈木さんと、オペラ・バレエプロデューサーのジャパン・アーツの長谷川さんとご一緒にクラシックの愉しみについてお話しをしました。
演奏会の一番の良さは、本当に演奏家が舞台の上で、これまで自分がやってきた成果を命がけでやっていることです。クラシックは難しい、堅苦しいと思われるでしょう
が、最初はみんなそうです。ボクも親父がオペラ歌手でしたので、子供のころは反抗して、ピアノの練習も泣いて騒いで抵抗してました。でも何度かコンサートに足を運んでいると、ある時、「これってホントにいいものかも!」「ライブの演奏を聴いて、楽しい発見がある。」「ストーリーや解説書なんてなくても自由に楽しんじゃおう!」と自分らしい楽しみ方を発見すると、素敵なエンタテイメントになるんですね。
特にオペラやバレエは総合芸術。その中に、オーケストラの交響曲や、室内楽やソリストたちの命のきらめきがキラキラとあると本当に幸せになって、音楽の素晴らしさに感動するんですね。
そんな時間を見つけに来ていただけるとホントに嬉しいです!
宮本楓峯昭
*宮本楓峯昭は宮本文昭(指揮)のペンネームです。
この秋に新しい本を出すというので、執筆に追われています。
これまで2冊の本を出させていただきましたが、次の本は、「疾風怒涛のクラシック案内」につづくクラシック音楽指南書です。まったくボクの独断でボクの好きな交響曲を8曲選んで斬り込んでいます。
ブルックナーやブラームスのレコードを繰返し聴きまくった青春時代。
オーボエ奏者としてドイツのオーケストラやサイトウ・キネン・オーケストラや水戸室内管弦楽団で演奏してきた体験。
そして、今、指揮者としてその曲がどう見えてきたのか?
徹頭徹尾「宮本流」で押し通しています。
今、最後のところに差し掛かっているのでまだまだシルバーウィークも必死にがんばらねばっ!
ベートーヴェンのことも「ガンコで偏屈で空気のよめないヤツ」と思いながらオーボエ吹いてたんですが、いざ振ってみると「ええっ??こんなことって。。。」ってことが起きるんですね~。
その詳しいお話は、ボクの10月3日のせんくらレクチャーで。。。
宮本楓峯昭
*宮本楓峯昭は宮本文昭(指揮)のペンネームです。
7月は、小澤音楽塾のセミナーで京都に1週間滞在しました。
もちろんその間は、ホテル住まいなんですね~!
今年の演目は、「ヘンゼルとグレーテル」。
大役を果たしてくれた将来有望な若手演奏家たちに大拍手!!です。
京都の癒しは、何といっても「酵素浴」。サラサラの米ぬかの中に入って、極楽状態のご入浴と思っていただけるとGOODです。15分ほど砂風呂ならずのヌカ風呂に浸かっていると汗を大量にかいて、そのあとスッキリするんですね。小澤さんに昔教えていただいて、今では常連。ホントに気持ちよか~です。
8月もまた、サイトウ・キネンでは松本にいて浅間温泉めぐり!だったんだなぁ~!
せんくらのときもお薦めの「お湯」があったら教えてくださいね!
宮本楓峯昭
*宮本楓峯昭は宮本文昭(指揮)のペンネームです。
8月から9月9日まで、ずっと松本にいました。
その合間に、東京音楽コンクールの本選の審査員と、朝日カルチャーセンターの講演があり、3日間ほど帰京。
東京音楽コンクールはオーボエの入選は残念ながら、ありませんでした。
朝日カルチャーセンターの講演は、今回は8月の夏休み中で、東京音楽大学の学生さんたちは夏休みで出演できず、宮本が自らピアノの前に。。。
講演のまえにピアノの練習までやっちゃいました。
今回は、モーツァルトとベートーヴェンのピアノ五重奏曲。13管楽器のセレナードなど「管楽器の室内楽の聴きどころの肝」と「どんなふうにイメージを膨らませながら演奏家がこの曲を吹いているか?それをどんな風に楽しんでほしいか」なんていう「ほんわか~」とした楽しいお話をできました。
音楽は言葉がない分、その時の気分やその時の自分の聴き方で自由に愉しめる、本当にいいものだな~と思うのでした。
宮本楓峯昭
*宮本楓峯昭は宮本文昭(指揮)のペンネームです。
この夏は、ずっと学生さん達と過ごしていました。
7月は小澤征爾音楽塾オペラプロジェクト「ヘンゼルとグレーテル」8月はサイトウ・キネン・フェスティバルに8月から9月9日まで1ヶ月まるまる全部を松本で過ごしました。どちらもオーボエ・セクションと木管セクションのコーチです。
オーボエ片手に歩いていると、「おおっ!宮本がオーボエ吹いてる」と勘違いされることがありますが、プロの演奏家ではなく、オーボエの先生ですので。
9月になると東京音楽大学の2学期も始まりますので、教えることが続きますが、生徒から教えられることも多いのが「先生」の面白いところです。「指揮」をはじめても思うことですが、自分がオーボエをオーケストラの中で演奏していた時には気づかなかった新しい発見が「指揮台」の上にいると見えてくるのです。
59歳になって「こんなに面白いことが次々と発見できて、実際にみんなと音楽を作りながら、一音の音も出さない自分がこんなに幸せでいいのかしら!!」と感じられることが本当にうれしい。
宮本楓峯昭
*宮本楓峯昭は宮本文昭(指揮)のペンネームです。