「新曲」
8月27日にサントリーで弾く(弾いた)新曲は手強かったです。トーマス・アデスとゆうイギリス作曲家が書いた曲で、私が弾くのが日本初だそうです。今半ベソかきながら練習中です。
音をまず探り出してそれが一応とれたら今度はリズム。それがまた数学の問題を解くみたいで...もう呆然。
床に寝転がって鉛筆、消しゴム、赤ペン、緑ペン、修正液、ハイライター、メトロノームを持って、
楽譜とのにらめっこ戦争開始。
数時間後Lが帰ってきました。
L:どうしたの?
私(うつ伏せ状態):...お酒一杯ついで...
あっけなく敗北。
でもそれから根気よく楽譜と色塗りして遊んでたおかげで楽譜はお花畑みたいにカラフルできれいきれい。
こうゆう事して人生を無駄にしながら楽しく過ごしております。
この最後のブログが皆様に読まれる頃は、引っ越し最中でてんてこまいだと思います。
10月仙台に行くのは、せんくらが決まった時点でウキウキ。
ホテルで仙台のおいしいお魚、お酒の一人晩酌。せんくらの沢山の演奏会。一年会っていない人達にも会える。
せんくらでは津田君と一緒にメシアン、サラサーテ、ベートーベンを弾かしてもらいます。
是非一緒に楽しんでください!
「タマゴ大好き」
文字通りでございます。玉子大好きなんです.
日本に居た時は、玉子かけよく食べてました。アメリカに来てからは、サルモネラ菌やらなんたらで生は危ないってゆうのであまり食べられなくて。3万個につき1個の割合で危ないみたいです。
でもロシアン*ルーレットみたいな感じで時々生食べてます。
私が小さいころ、玉子かけがそれはそれは大好きで、ほとんど毎日食べてました。父が私の卵好きをおもしろがってました。私が確か3、4歳のころ、夜ご飯に卵かけを食べた後、父が私をお風呂に入らせようとしました。私をちょっこり洗面台にのせてお風呂に入る準備をしてたら、父、鏡みて
“うわっ、さえちゃん、さえちゃんの背中に羽はえてるで!”
そのドうそをまんまると信じて私はピーピー泣きまくり。
鏡がちょうどいい具合に曇ってたせいか本当に背中に翼が付いてるように見えたんです。
私をからかうのは父の特技/趣味。時々物陰に隠れて
“ゥ—...ワッ!!”
このチビはめっちゃびっくりして小さいのに腰抜けてピーピー泣く。私が泣いても彼は動揺せず、ついでに兄キもつられてカラカラ笑ってる。こっちはさらに腹が立ってもっとピーピー 。
こうゆう思い出を相棒Lに語ると、
“おもしろいお父さんだったんだね。サエカ、可愛かったんだねぇ。”
はぃ?過去形?
“...?アッ、イヤッ、今でも可愛いよ。”
ふんっ、おそいわ。
“でも昔からよく泣いてたんだねぇ。”
ほんとに。どうにかならない?この泣き虫症。
「ビンボー症第2弾」
日本行く時はいつもコーチクラス。
でも今年1月、アップグレードされた。
ビジネスクラスに。
生まれて初めての国際便ビジネスクラス。
“マツヤマサエカ様、***のチケットカウンターまでお越し下さい。”
はいはい、なんでしょう。ヴァイオリン引きずってトレパン、トンボ眼鏡、運動靴姿で、ヒョコヒョコときれいなお姉さんがいるカウンターヘ。
“申し訳ございません、当便フルでございましてビジネスクラスに移動させてもらってもよろしいでございますか?”
えっ?‘申し訳ございません’ ?‘させてもらっても’?
この貧乏人生の中で最も美しい言葉。もしいつかプロポーズされてもこれには及びないだろう。
はいっ!ありがとうございます!深々とお礼。ほとんど土下座。
すぐ母に電話。
私:お母さん、アップグレードされたよ!ビジネスに!!
母:それはそれは!私なんて昔働いてた時にはよくアップグレードされたのよ、ファーストクラスに!あんたのお兄ちゃんも2歳の時にお母さんと一緒にアップグレードされたし!
...なんやとぅ?アニキがファーストクラスゥ?
関係ない関係ない、トレパン姿でビジネスクラスへ向かう。
座ったらすぐさま、“マツヤマ様、シャンパンでございます。”
飛行機の中で、名前で呼ばれたのは初めて。ちょっと心臓バクバク。数分経つと、
“マツヤマ様、お食事の飲み物はどういたしましょうか?ホワイトワインに...”
あああーっ!幸せーっ!(ド馬鹿)
食事終わったら今度は寝る時間(単純)。その前に椅子にはボタンがいっぱいあるから押しまくって遊ぶ(幼稚)。そしたら座ってる椅子が平べったく。コーチとは全然違う。
もう有頂天で横になって幸せ気分に浸りまくり。
...でも...あら?
もう30分経過したのに全然眠れない。
もうちょっと踏ん張ってみる。
ダメ。
そう。この貧乏性は興奮して全然眠りにつけない。
この状態はNYから東京に着くまで続く。
東京に着いた頃には一睡もしてなくて普段よりもボケてる。
やっぱり私はコーチ派?
「ビンボー症」
日本にこの2年程よく行くためマイルがたまり、今年やっとステータスがアップグレードされました。
生まれて初めての空港のラウンジ入り。
入った瞬間から感動しまくり。
ソーダ、ただ。おにぎり、ただ。クッキー、ただ。ポテチ、ただ。なにもかも、ただ。
その上、オープンバー。
色々なトップクラスのお酒が並んでる。
...天国?
飛び立つ日は、空港についたらママに決まっての電話。でも興奮して呂律が回らない。
私:お母さん、凄いよラウンジ、めちゃ凄いよ!なにもかもフリーよ!お酒も!
母:大丈夫?飛行機落ちるんじゃない?
私が使う航空会社の日本行きの飛行機は朝早いのでお酒は飲まなかったものの、他のただ物はバッグに直行。
得る物は得る。
スーツ着たビジネスマンの前で、このトレパン着はビンボー症まるだし。
バッグパンパン。
...オモイ...
何が悪い?飛行賃高いんだ。
数日後、NYのアパートへ戻ってくると相棒Lが迎えてくれる。
L:おかえり。疲れたろ?
私:うん。はい、おみやげ。
L:(旅で崩れた、ただのクッキー見て)...はぁ...ありがとう...
かわいそうなL。
「京都」
去年6月、私が日本でコンサートがある時、ちょうど相棒Lの1週間の夏休みとガッチャンコしたので日本まで遊びに来てもらいました。
京都のお寺はほぼ全部みて、くったくたにつかれて夜ご飯探しに外に出て行くのもいやだったので、その夜1泊した旅館内の鉄板焼き屋さんへ。その時は期間限定のコース料理だと世界の塩が一緒についてくると言うので意味解らんけど即オーケー。
私の好物、お酒以外は塩なんです。(かわいそうな肝臓)
ワインを頼み、ちょっとした所で8種類のお塩が高そうな器で登場。きれいな色のお塩。キラキラ輝いたピンク色やら透き通った白やら色々でこっちはLを忘れてお塩にウットリ。ウェイターさんが一つ一つ丁寧に説明してくれて私は一生懸命塩の名前を覚えようとするが日頃頭使ってないのでムダムダ。
“こちらのお塩は地中海のナンタラカンタラ。そちらのお塩はフランスからのホニャラカ...”
ウェイターさんのお塩の子守唄を、ワインを飲みながら聞き過ごす。
“最後になりますこちらのお塩はアメリカからのモートン塩でございます。”
...ハァッ?
モートン塩??
ちょっと待って。あのモートン塩?あの私のアパートの隣にあるスーパーで一番安い塩?時々セールで1.5kg=100円で売ってるあのモートン塩?
...まあ、世界の塩には違いがないんだけど...そう、高そうな器に入れて来たらモートン塩も立派に見えるのね...
結局そのディナーから覚えてる塩の名前は隣のスーパーでいつもみるモートン塩。
ナサケナイ。
「相棒L」
“フットボール(アメリカン)が好きなんだ。”
相棒Lが、私と付き合い始めて間もなく言った言葉です。
フムフム、納得。アメリカ人でフットボールが嫌いと言う人はまずあまりいないし、彼が通った大学はフットボールで有名なN大学。
そりゃ好きな訳だ。
8月の終わりからカレッジフットボールのシーズンがスタートするので、Lは母校を気にして彼の出来る範囲でTVに釘付け。ちなみに私は興味なし。でもそんなに母校を応援するなんてかわいいじゃん。と未熟な私は思う。
数日たって、ふとTVみると彼の母校じゃない。プロのフットボールみてるよ。
そうだった、Lは確かフットボールが好きって言ってたから、そりゃあプロのもみるわな。
応援チームは、彼はマサチューセツ州出身なのでNew England Patriots。
黙って時々一緒にみてたら、Patriotsが試合してないときも、テレビとコンピューターで他のチームのスコアみてる。兄さん、別のチームも応援してるん?って聞いたら、
“イヤ、ライバルの試合とか結果をみないと僕のチームがトップにいるかわからない。”
...あっ、そないですか。忙しいねぇ。
一緒に遊んでほしいけど、せいぜいフットボールのシーズンは2月中旬のスーパーボールまで。それまでちょっとガマン。
フットボールのルールがさっぱり解らなかった私に対して、Lが哀れに思いルールを説明してくれ、2ヶ月たった11月頃、まあまあわかってきた所で彼が言った事は、
“サエカ、バスケのルールはわかるよね?”
ってTVのチャンネルを今度はバスケに。
...エッ?
“今年、N大学のバスケチーム調子いいんだよ。それにBoston Celticsも。一緒にみよう。”
はあ...まあ、調子いいんならねえ...ちょっとでも暇が出来た時はフットボールとバスケを見るのに人生かけてる。
で、4月に入って...
“ねえ、サエカ、去年Boston Red Sox(野球)が勝ったの知ってるよね?”
...なにを言うつもりだ?
“サエカはヤンキース応援してるよね。僕はレッドソックスだからお互いの試合観れるね。”
...オメェ...
確か兄さん、私と付き合い始めた時、テレビでスポーツみるのはあまり好きじゃないと言うたぞ、と愚痴ると、
“うん、そうだよ。僕はスポーツ観るよりプレーする方が好きだと言ったんだ。”
...ヴッ...一本取られた...
結局1年中スポーツ命。Lのスポーツ好き異常じゃないの、と思ってたのも甘かった。Lの姉御さんと旦那さんもN大学出。今年までは姉御さん夫婦その大学の近くに住んでたので、Lと一緒にN大学フットボールシーズン初の試合の為におじゃま。その試合は負けたけど私としてはフットボール観客デビューで印象的。試合の次の日、みんなで一緒になにするのかなあと幼稚な考えは私だけ。Lと姉御さん夫婦は、どうして負けたのか前日録画した試合を見直し。
...
今、Lはゴルフを観ています。
...なんやねん。
「ホテルの女の子」
こんにちは!ヴァイオリンの松山冴花です!今日から一週間ブログを書かせてもらいます!
で、早速ブログに入りたいと思います!(話の振り方はいまだに下手です。)
先日東京で弾いた時、ホールの隣のホテルに泊まらせてもらいました。
きれいなホテルで朝食付きときたら、こっちはもろ感動。寝間着姿に近いトレパンで、おいしい日本食を朝から食べれるなんて本当にありがたい。
一日目のコンサートが終わり、次の日の朝はおなかペコペコ。
朝ご飯食らいついてると、隣の席に10代の女の子とその子のお母様が朝ご飯終わった所。まだ朝早いのに彼女二人はきれいな服をきて、髪もちゃんとして、メイクもバッチシ。感心して失礼ながらもちょっとジロジロ。彼女らに対して私は寝癖100点満点。‘起きてそのまま朝ご飯にきました’を宣伝してるみたいなもの。運動靴、トレパン、セータ、マフラー(寒かったのよ!)、眼鏡(全部愛用)、とっておきなのは、昨晩のコンサートのメイク付き。(昨晩もその朝もまだ顔洗ってませんでした... )
彼女達が去ろうとする時、その女の子がヴァイオリンもってるのに気づく。はやく眼をそらしたらいいのに彼女のお母様と眼がパッチリ会う。
“あの、すみません、松山さんですか?松山さえかさんですか?”
イヤッ!ちがいますって言わせて!
“...はい...そうですぅぅぅ。。。”(泣)
“出来たらこの子と写真取らせてもらってもいいですか?”
“もちろん!”(でも心の中では半ベソ。)
気がついてくれたのは本当に嬉しいけど、めちゃ彼女たちに申し訳ない。あんなかわいい子の隣でこのわけの解らん服装女。弾いた後、私服でホールウロウロしてても誰も気づいてくれないので、油断していつものボロボロ姿でのんきにしてたら、思わぬ所で普段の私の証拠写真を...
“ほら(女の子に)、握手してもらいなさい!”
ごめんよぉ!まだシャワー浴びてないの。本当にゴメンナサイ!!
と握手しながら心で叫ぶ。
後から母に私のアホさを嘆いたら、“あんたねぇ、もういい歳なんだから朝起きたら顔ぐらい洗いなさいよ。”の一言で終わりました。
...ごもっともでございます...