
「相棒L」
“フットボール(アメリカン)が好きなんだ。”
相棒Lが、私と付き合い始めて間もなく言った言葉です。
フムフム、納得。アメリカ人でフットボールが嫌いと言う人はまずあまりいないし、彼が通った大学はフットボールで有名なN大学。
そりゃ好きな訳だ。
8月の終わりからカレッジフットボールのシーズンがスタートするので、Lは母校を気にして彼の出来る範囲でTVに釘付け。ちなみに私は興味なし。でもそんなに母校を応援するなんてかわいいじゃん。と未熟な私は思う。
数日たって、ふとTVみると彼の母校じゃない。プロのフットボールみてるよ。
そうだった、Lは確かフットボールが好きって言ってたから、そりゃあプロのもみるわな。
応援チームは、彼はマサチューセツ州出身なのでNew England Patriots。
黙って時々一緒にみてたら、Patriotsが試合してないときも、テレビとコンピューターで他のチームのスコアみてる。兄さん、別のチームも応援してるん?って聞いたら、
“イヤ、ライバルの試合とか結果をみないと僕のチームがトップにいるかわからない。”
...あっ、そないですか。忙しいねぇ。
一緒に遊んでほしいけど、せいぜいフットボールのシーズンは2月中旬のスーパーボールまで。それまでちょっとガマン。
フットボールのルールがさっぱり解らなかった私に対して、Lが哀れに思いルールを説明してくれ、2ヶ月たった11月頃、まあまあわかってきた所で彼が言った事は、
“サエカ、バスケのルールはわかるよね?”
ってTVのチャンネルを今度はバスケに。
...エッ?
“今年、N大学のバスケチーム調子いいんだよ。それにBoston Celticsも。一緒にみよう。”
はあ...まあ、調子いいんならねえ...ちょっとでも暇が出来た時はフットボールとバスケを見るのに人生かけてる。
で、4月に入って...
“ねえ、サエカ、去年Boston Red Sox(野球)が勝ったの知ってるよね?”
...なにを言うつもりだ?
“サエカはヤンキース応援してるよね。僕はレッドソックスだからお互いの試合観れるね。”
...オメェ...
確か兄さん、私と付き合い始めた時、テレビでスポーツみるのはあまり好きじゃないと言うたぞ、と愚痴ると、
“うん、そうだよ。僕はスポーツ観るよりプレーする方が好きだと言ったんだ。”
...ヴッ...一本取られた...
結局1年中スポーツ命。Lのスポーツ好き異常じゃないの、と思ってたのも甘かった。Lの姉御さんと旦那さんもN大学出。今年までは姉御さん夫婦その大学の近くに住んでたので、Lと一緒にN大学フットボールシーズン初の試合の為におじゃま。その試合は負けたけど私としてはフットボール観客デビューで印象的。試合の次の日、みんなで一緒になにするのかなあと幼稚な考えは私だけ。Lと姉御さん夫婦は、どうして負けたのか前日録画した試合を見直し。
...
今、Lはゴルフを観ています。
...なんやねん。