(C)武藤章
みなさん、こんにちは。
ピアノの仲道祐子です。今年も大変嬉しいことに、せんくらで皆様とお会い出来る次第となりました!今年もリサイタル3回とチェロの長谷川陽子さんとご一緒の公演2回の計5回、10月6,7,8日と毎日出演致します。
今回のブログではプログラムの事、日々の出来事、普段感じている事など思いつくままに7回分書かせていただく予定です。自己紹介的内容は昨年のブログにもう書いてしまいましたので、ご興味がある方はそちらもご覧下さいませ。
思い返せば・・・・昨年のブログでは、文章を書くこと自体は好きなので「はーい。ブログ書きまーす。」と即答し、書きたい事もあるのですが何分遅筆で・・・。マネージャー嬢に頼みこんでブログの締め切りを伸ばしていただくよう交渉して貰ったのは私です。「祐子さんからせんくらの原稿というメールが届いたのですが、原稿が添付されていません。」という事態もありました・・・。
さて、今年のブログは締め切りに間に合うのでしょうか?!諸問題を乗り越えて7回分きちんと時間内にアップするかどうかのスリルも併せてお楽しみいただければ、と思います。
ところで、約半年前のせんくら2006初日にはどうだったのかと申しますと・・・・、
私はかなり早朝に自宅を出てせんくら会場に向かっていました。初日の最初のコンサート枠にチェロの長谷川陽子さんとの公演が入っていたからです。どうして「前のり」(前日から目的地に入る事)しなかったのか?半年前の事なので忘れました・・・悪しからず。
かなり早朝に自宅を出ても、会場についてからゲネプロまでの時間はそれ程猶予とれない移動だったように記憶しています。仙台駅についてからタクシーに乗って、
「青年文化センターにお願いします。」
「青年文化センター?」
「はい。ホールです。」
「あ、・・区の、ね。」
「ええ。多分。」
タクシーに乗ったは良いものの、地図、住所などはうっかり他の荷物と一緒にトランクに入れてしまっていたので、・・区というのは分からないまま適当に返事してました。
「はい、つきましたよ。」
で、着いた先にあった建物は・・・どう見ても小さい。小ホール一つ入るか入らないかぐらいの建物の規模。とても三つも四つも同時にコンサートが開催出来る複合施設には見えない・・・・。
「あの~、この建物では無い様な気がするのですが。クラシックのコンサートのホールで、あ、確かバスターミナルの近くにある筈の青年文化センターですが。」
なけなしの知識を総動員しての場所説明です。
「ああ、青葉区の、ね。」
で、良心的なタクシー運転手さんはそこから先、料金メーターを倒して走って下さったのでした。
まあ、ちゃんと着くだろう・・・とそれは一安心。でも、なんだか車はどんどん人里離れた山の中に入って行ってしまい、この先に大きなホールが突如出現するとは思われず、会場に到達するまでにものすごーく時間がかかるのでは???ゲネプロの時間に間に合うのかしら???(特に共演者の方がいらっしゃる時は遅刻するとその方にもご迷惑おかけしてしまうので、遅刻厳禁!!!をモットーとしています。)はらはら不安になり始めた頃、めでたく本物の青年文化センターに到着。なんとかゲネプロに遅刻せず、でした。
その後せんくら期間中何度かタクシーに乗り、青年文化センターに向かう事があったのですが、「青年文化センターですか?」と聞き返された事がありました。
皆さん、せんくらにいらっしゃる時、特に青年文化センターにタクシーでいらっしゃるときは、「青葉区の、バスターミナルの近くの、」と一言そえて、はらはらドキドキ無しの旅をご満喫くださいませ。
今年もせんくらに出演させていただくことになった打楽器の池上英樹です。
今年は昨年とガラッと変えて、マリンバのデュオを中心に名曲をお届けします。そしてアコーディオンの御喜美江さんとの共演や、昨年好評いただい
た?ワークショップもやります。
このブログを依頼されて、つくづく1年は早いな~と感慨深い気持ちでいます。さらに成長した姿をお見せできるように準備します!
昨年秋からを振り返ると、踊りのほうも少し進化したり、クラシックの活動はいろんな方々と共演しました。
ソプラノ歌手の方とデュオコンサートをやって、オペラや歌曲の伴奏などもマリンバで挑戦し(これは世界初のことだと思います!?)、歌の世界にも少しずつ接近しています。
パフォーマンスの方もいくつかの公演でトライしました。
さて、僕は一体どこへ向かおうとしているのでしょう。。。
自分的にはこれを最終的に一つの形にまとめていく構想を進めています。たとえばオペラのようなこと。
今までにないような打楽器作品(その中には芝居や動き、ドラマが含まれています)を作ることが夢になっています。
何年かかっても産んでから死にたい!と切望している今日この頃です。
池上英樹
オフィシャルHP http://www.hideki-ikegami.com
とある学校の放課後・・・
「ねーねー、今年のせんくらのプログラム、発表されたね。」
「うん!またシエナも来るね!去年のステージも、めちゃ楽しかったね。」
「そう!ブラスの魅力が満載で、笑いあり涙あり…。」
「さすがシエナだね。あら、今年の指揮もトシちゃんじゃない。」
「ちょっと誰よ、トシちゃんって?」
「松沼俊彦さん。去年の指揮はステキで、トークも絶好調だったのよ。」
「うそー!?去年はシエナ全部聴けなかったんだ。大人気だからチケットが売り切れちゃって…。」
「シエナは定期演奏会も地方公演も、なかなかチケットが買えないらしいからね。」
「今年は早めにゲットしておかないと!今年の吹奏楽ステージ<シエナ24>のプログラムは?」
「どれどれ…うわーっ、また知っている曲ばかり!のだめもやるし、パイレーツも!私大好きなんだ~。」
「また、ど演歌であの人のソロがあるのかしら?去年はめちゃウケ!」
「ディスコ’70とか、サザンとか、うちのお母さんも喜びそうだわ。」
「たまには親孝行で誘ってみれば!?連休の時だしね。」
「今から楽しみー!」
「今年の<せんくら>も、先ずはシエナを押さえなくちゃ!!」
・・・と、既に大評判なのであった。
執筆:トロンボーン 塚本修也
7日目 最終回
読者の皆さん一週間のお付き合いありがとうございました。
チケットはもうお買い求めいただきましたか? 6月29日(金)の発売だそうです。良い席は早い目に! カレンダーに赤丸を! 10月に仙台でお会いいたしましょう。では!
これで終わりでしたらあまりにも愛想が無さ過ぎるので、チョコっと愛想を。
私の趣味は色々ありまして、『今』を忘れさせ夢中にさせてくれる意味での趣味は数えようがありません。
代表的なものの一つに「桂 枝雀の落語」があります。話に必ず登場するちょっと『アホ』な人物、情景や時代、空気など手に取るように見えてくるのです。
絶妙な間の取り方、もし彼が音楽を目指していたならばきっと素晴らしい演奏をしたに違いないでしょう。実は学生のころ京都のラジオ局で彼の番組に出たことがあるのです。
芸能人には舞台の上と下やオンとオフエアーでは態度がまったく違う人がいる中で、彼は気取ることなく、むしろ緊張している私をほぐすかのように接してくれました。
『青亀の怖いとろろ』『赤い山』『自転車のりの時間』など口ずさんでしまいます。『すびばせんねぇ』や『夏の炎天下、お日さんがカーッ』の名言もたまに使います。特に好きな演目は『代書屋』『宿替え』『鷺とり』『夏の医者』『親子酒』などなど限りがありません。
またもうひとつの趣味として、シュークリーム作りがあります。ドイツでは『風の袋』と言い、『薄情なやつ』という別の意味もありました。ドイツのシュークリームは生クリームが中に入っていました。でもやはりカスタードでしょう。私の町では買えなかったカスタードクリーム入りのシュークリームをフランス出身の知人一家がお気に入りで、是非食べたいとリクエストされ届けたこともありました。
時間に余裕が無いと何かを忘れたり失敗したり。音楽も同じですね。
それでは素敵な週末をお迎えください。
皆さんOH!バンデス。
シエナは、今年のせんくらでモーツァルト作曲のセレナード第10番変ロ長調「グラン・パルティータ」を演奏します。
いわゆる「吹奏楽」とは趣の違う作品ですが、アンサンブルと言うには編成が大きいです。その内訳は、オーボエ2、クラリネット2、バセット・ホルン2、ファゴット2、ホルン4、コントラバス1と言う編成です。
モーツァルトは「セレナード」というジャンルの作品を全部で13曲作っていますが、このうち3曲が管楽合奏です。この3曲が作られたのは、モーツァルトがザルツブルグからウィーンに移って間もない頃で、当時オーストリアの貴族の間では色々な管楽アンサンブルを召し抱えるのが流行していたみたいです。お抱え楽団を持っているなんて贅沢ですね。羨ましい…さて、曲の内容ですが、全部で7つの楽章に分かれている大曲です。一つ一つの楽章はそれほど長くはないのですが、どれか一つを抜粋して聴いても聴き応えのあるものばかりです。特に第6楽章は「主題と変奏」といって、主題の後に6つの変奏が演奏されます。まるでこの楽章だけで一つの作品のような感じもします。そんな大曲ですが、演奏する我々も今から非常に楽しみにしています。
ちなみに、リヒャルト・シュトラウスも「グラン・パルティータ」を意識して作曲したと言われている「13管楽器の為のセレナード」と言う作品を残しています。こちらも名曲なので機会がありましたら是非聴いてみてください。
今年のせんくらでは、いつものシエナとはひと味もふた味も違った響きを皆様にお届けします。
乞うご期待!
執筆:ホルン 林育宏
6日目 今日は演奏曲目について少々触れておきたいと思います。
ハーモニカのオリジナル曲、スペイン幻想『トレド』の作曲者であるジェームス・ムーディー(1907~1995)はアイルランドのベルファストで生まれ、13歳のときすでにピアニストとして才能を表し、BBCなどで作曲や編曲を手掛けました。私の師であるトミー・ライリーと共にハーモニカ音楽を追求し、オリジナル作品は数十曲にもおよびます。1989年の世界コンクールで私が第1位になったときの審査員の一人で、私の演奏を聴いて彼は自作品の演奏を許可してくださいました。(その当時許可なしに演奏する事は困難な事でした。)
『トレド』はハーモニカの技巧が生かされた秀作で石畳を駆け巡る黒牛、緊迫した闘牛の情景、ボレロのリズムにのって夜更けまで続く情熱的な祭りを感じさせます。オーケストラバージョンもあり2005年に仙台フィルと共演させていただきました。
『シンドラーのリスト』はスピルバーグ監督の映画のテーマ曲で、ジョン・ウィリアムスの作品です。
映画の内容は第二次世界大戦下のポーランドにおけるナチス・ドイツによるユダヤ人迫害にまつわる話です。私がまだドイツ在住のころ、アウシュビッツを訪れたことがあります。
胸が締め付けられる思いでした。ちょうどその時イスラエルからの修学旅行の若者に出くわし、泣き叫んでいたことが思い出されます。アウシュビッツの近くビルケナウはドラマ『白い巨塔』のロケでも使われたユダヤ人収容所で、入り口の引込み線が暗い歴史を物語っていました。
家畜以下の生活、苛酷な労働、そして敷地の奥にはガス室と焼却所・・・。
広い敷地内を歩いていますと、没収させられた金属類が集めてありました。スプーンやナイフ、ドアのノブなど。目を凝らして見ていたら多くの金属類に混ざって『クロマティック・ハーモニカ』の部品が見つかったのです。1940年代、すでに持っていたユダヤ人がいたのです。クロマティック・ハーモニカを吹いていたユダヤ人がいたのです! しかし・・・。
その部品はあたかも私に見つけて貰いたかったように顔を出していました。目に沁みるような青い空、陽がいっぱいに降り注ぐ木立群、深い静寂の中、彼らの喩えようのない悲しみに触れた一瞬でした。
恵まれた時代・環境でハーモニカを演奏できることに感謝しながら演奏します。
打楽器と聞いて真っ先に思い浮かぶ楽器といえば何でしょうか?小太鼓や木琴、それにドラムセットなど!?誰もが一度はどこかで見たり聴いた事のあるとてもメジャーな楽器だと思いますが、さて打楽器は一体いくつの種類があるのか?数えだすと実にとてつもない数になります。
世界中に色々な楽器があり、叩き方も千差万別。そして用途もコンサートやライヴで演奏する為だけでなく、時には日常生活の中での会話の手段として使用される事もあるそうです。中には植木鉢や空き缶なども楽器として使う場合があります!植木鉢を軽く叩くと実はいい音が鳴ったりして、その音が好きで曲を作った方もいらっしゃる程です。打楽器というものは本当に無限の可能性を秘めているものなんですね。
そして今回のせんくらでは、様々なジャンルのパーカッションアンサンブルの曲を時には激しく、時には静かに、そして何よりも面白く!シエナ・ウィンド・オーケストラの打楽器奏者が演奏致します。
楽器も色々と出てきますのでそれぞれの楽器の魅力、そしてそれら個々の楽器が1つに合わさった時の響きの面白さを是非ご堪能下さい。
執筆:パーカッション 村居勲
5日目 『ドイツ』といえば皆さんは何を思い浮かびますか?
サッカー、ソーセージ、ビール、車、ローレライ・・・。
ローレライはライン川のほとりで川幅が狭く、船の事故が多かったことから、乙女の魔力によるものと言い伝えられていました。以前は川岸の岩肌にアルファベット表示の横にカタカナで『ローレライ』と書いてあり愕然としました。
丘の上に登ると乙女どころかごつごつとした女性の銅像がありこれまたガッカリ。コペンハーゲンの『人魚の像』のほうが良かったです。
私の小さな夢の一つは生徒さんとともにライン川下りをし、船上で『ローレライ』を合奏することです。
さて、今日のお話は『車』についてです。
私の住んでいましたトロッシンゲンはバーデン・ヴュルテンベルグ州にあり、ポルシェやベンツの本社があります。
高速道路(アウトバーン)は基本的には速度無制限ですが、都会周辺は混雑するので規制があります。しかし南ドイツ、特にシュトゥットガルトから南、スイスに抜ける方面(A81号線)は交通量も少なく結構スピードが出せるのです。スイスのお金持ちはフェラーリやランボルギーニなどのスポーツカーを 持っていても、スイスの高速道路は規制が厳しく、罰金も高いのでスピードを存分に出せません。それで南ドイツのアウトバーンで飛ばすのです。
私の勤めていました音楽学院の校長先生の誕生日へのプレゼントとして、先生と生徒でフェラーリをレンタルしました。学生の代表が校長先生を乗せて時速285キロを出したそうです。
ちなみに私は時速210キロが最高で、500キロの道のりを3時間半で帰ってきました。先日会った人が「横浜から九州まで約1200キロを8時間で走った」と言っていました。日本チャチャチャです。
さてスピードと比例して事故の危険度も上がります。
ある日アウトバーンで渋滞に巻き込まれました。工事中か事故です。まもなくして後方から救急ヘリコプターがやってきました。しかし降り立つことも無く引き返して行きました。
すると今度は後方から霊柩車が来たのです。私は2度見ました。またある時前方で車が炎上していました。消防車が駆けつけるのですが あまりにも遅いので抜かしてしまいました。皆さんスピードの出しすぎには注意しましょう。出したらカメラと覆面パトカーには注意しましょう。
前回大好評だったサクソフォン・カルテット。今年は「情熱と疾風のサクソフォン」と題しまして去年よりさらにパワーアップして皆様にお届けいたします。
「バーレスク」の軽快なリズムに乗り、また「ロンドンデリー」や「日本の歌」ではしっとりとまた情感たっぷりに歌い上げ、「マリア」では愛する人への想いを。「アディオス・ノニーノ」では悲しみと切なさと希望を、そして「彗星」ではこれでもかといわんばかりのめまぐるしい展開とスピードを楽しんで頂けると思います。
これだけの時間の中にこんなに内容盛り沢山のシエナ・サクソフォン・カルテット。これは聴きに来ないと勿体ない!
是非皆様お誘い合わせの上ご来場下さい、スリリングな展開をどうぞお楽しみ下さい。
執筆:サックス 栄村正吾
4日目 食事はもうお済ですか?
以前8月の終わりに仙台を訪れたときのこと、さんまのお刺身をいただき、あまりの美味しさに感激したものです。仙台の方にとっては普通のことだそうですが・・・。
ドイツ時代『お刺身』は夢の食べ物でした。
北は北海に面しており海の幸も豊富ですが、南となれば近い海は地中海です。内陸部ですから海水魚を生で食べる習慣が無く、ほとんど手に入りませんでした。たま~にマグロをお店で見るのですが、既に変色していて生で食べる気にはなりませんでした。ですから一時帰国をしたときは『お寿司』が定番でした。
10月の仙台は海の幸も豊富なのでしょうか? 楽しみです。
さて、今日は私が使用していますハーモニカについて説明しましょう。
ドイツ・ホーナー社製 スライド式クロマティック・ハーモニカ”シルバー・コンチェルト”とよばれ、本体・カバー・スライドボタンが純銀で出来ています。
マウスピースは真鍮に銀メッキがかけられています。音域はフルートとほぼ同じで、3オクターブ(c’~c””)+2音(c#””・d””)出すことができ、横の長さは141ミリで約500グラムの重さです。12の穴があり吹音・吸音がそれぞれに配列され、本体の横にあるスライドボタンを操作することで半音が上がる仕組みで、1つの穴で4つの音(例:C,C#,D,D#)が出せます。
つまり48の音が出せるわけです。(音は出せますが、同じ音だったり、異名同音だったりします。)
呼吸で発音するリードは真鍮を中心にした合金で、長さは音程に比例して低音が長く、19ミリから7ミリの長さしかありません。 調律はやすりで削ります。
2センチ足らずのリードからどのような音が醸し出るのか楽しみにしていてくださいね。