
7月28(土) 今日は築地のブディストホールで「築地JAZZ寄席」なる大イベント。で、13時から22時まで、私は大車輪の活躍。フランスからやってきた、アルトサックスの仲野麻紀さん率いる「Ky」との共演、先日の深川和美さんとのデュオ、私自身のカルテット、一日中いろいろなセットでほとんどステージに出ずっぱり状態!決して自分で志願したわけではないのだが、こちらの要望とプロデューサーからの依頼をまとめていたら、このような一日になってしまった。あらら~
そんなエネルギッシュ一日だが、なんといっても本日のハイライトは、落語家の林家彦いち師匠との「セッション」噺とジャズ。決して伴奏にならずに、でもコトバをきかせるのは当たり前だし、どうしよう、と考えてると「おもいっきりきてくださいね!どんなになるかわからないし、とにかく楽しくやりましょう!」師匠の一言でセッションは始まった。
まずは出囃子ならぬ「出ジャズ」から。武闘派といわれる師匠に「ロッキーのテーマ」でがつんとご登場願う。そして、いきなりの古典 の名作「寿限無」が「名前がついたあたりからやります」の一言で始まる。山下洋輔さん流に「めけけけけけけ ちょぱっ ずごがっ らぺろさ ぴきゃろん すぴぴぴん」とこんがらがりつつも、はじけてしまう。
「おもしろい」を連発する師匠。こんどは師匠のオリジナル新作「停電でとまった電車内でサラリーマン、主婦、パンクにいちゃんたちの織りなすアホな騒ぎ」の噺。これは、語りの間合いのうまさにひきこまれて、思わずピアノを弾く手がとまってしまう。抜群のリズム感とタメ方だ。客席でうちの息子の大爆笑が聞こえる。ラストは「車やさんの噺」(タイトルきいたのですが、忘れました、、、)アルトサックスの宮野裕司さんに飛び入りしていただいて、3人でのセッションとなる。
ブルース一本(1曲)でいてまえ~で、演奏がエキサイトするとコトバが聞き取りにくくなってしまうのだが、どうしても噺のもりあがりで、こちらもどんどんもりあがっていってしまう。夢中になって終わって、しばらく放心状態。
こちらは冷や汗ものの企画ではあったが、師匠「いやあ、おもしろかった!またやりましょう。他の噺家さんとやっちゃだめですよ、これ。 ぼくとですよ必ず」の一言を残して、次の現場へ。
昔から落語とジャズの親近性が言われてきたが、いきなりの「セッション」で、がつんと体感させていただきました。間合いとアドリブ。
深い世界だなあ。もっと古典を勉強して、次にそなえようっと。