(7)2006年07月01日 

2006.07.01| 前橋汀子

今日で最終回です。6月25日から1週間、わたくしのブログを読んで下さってありがとうございました。

「せんくら2006」は、クラシック音楽を身近な存在として多くの方々に聴いていただきたいというその強い願いで企画開催されるということですが、いち演奏家として本当に同じ思いです。

わたくし自身、クラシックを気軽に多くの方々に聴いていただきたいという願いを込めて自分でコンサートを企画してきました。

最初に、多くの方々にどうしたら実際にコンサートホールまで足を運んでいただけるかどうか、
それには・・・

・時間―ゆっくり出来る休日の午後
・手ごろな料金
・コンサートを聴く前、後におしゃべりをしたり、食事をしたり、とトータルで1日を楽しんで欲しい、

などなど。来てくださる方々の側から考えてみました。来年2月12日(月・祝)には、第3回「アフタヌーン・コンサート」をサントリーホールで開催いたします。

「せんくら2006」の、その規模、多種多様性、そして多彩さに目を見張っています!

心からエールをお送りいたします。

多くの皆様方に、仙台にてお目にかかれることが出来、演奏を聴いていただければ大変うれしいです。

もう一度、どうもありがとうございました!!

前橋汀子(ヴァイオリン)

(6)2006年06月30日 

2006.06.30| 前橋汀子

おはようございます。

最初にこの「せんくら2006」のブログを1週間計7本お願いします、と言われたときには、「えぇ、そのブログ1週間分って?」とどぎまぎしました。でも、いよいよ残り1日。明日で終わりと思うと「あら、もう1日だけ??」というそんな気分にもなっています。

梅雨のこの季節、庭の雑草が日に日に勢いを増し、芝生にある白い金属製のテーブルと椅子の足元にまで生い茂っています。このところ、ときどき白い猫がどこからともなくやって来て最初は用心深く椅子の上に乗っていたのに、今日はテーブルの上で長々と気持ちよさそうに寝転んでいます。ゆったりと安心しきったようなその様子はノラ猫ではないようです。白い猫とばかり思っていたら、ガラス越しのこちらから見えるお腹の部分が真っ白で、あちらから見える背中の部分は黒のぶちでした。名前を「ねこチャン」とつけて、やって来た姿を見つけると、しばし彼女(勝手に女の子と決めました!)を眺めています。

先日生まれてはじめてテニスをしました!本当にはじめてだったのです。ラケットを手でさわったこともなかったと言ったら、一緒に行った方たちにあきれたような顔をされてしまいました。「テニスをしたっ」というよりは、コートでラケットを持ってテニスの“マネ”をした、というのが正しいでしょうか(笑)。それがやってみたら、コートでラケットを振り回しボールにはかすりもしなかったのですが、「テニス面白そう〜」「ボレー出来たらいいなぁ・・・」なんてすぐに思ってしまい、、。

それには基礎からしっかり習ったほうが?

でも、やめておきます。翌日、筋肉痛で・・・笑

前橋汀子(ヴァイオリン)

(5)2006年06月29日 

2006.06.29| 前橋汀子

ヴァイオリン、って?

起源は馬のシッポの毛で弓を作ることができる、多分中央アジアではないか、といわれている。東西の文化が盛んになった10世紀のころ、シルクロードに位置するその地方から初期の弦楽器タイプのものがヨーロッパに伝えられ、15〜17世紀初期に音色が優雅で繊細な現在のヴァイオリンにかなり近いヴィオールという楽器になった。

現在ヴァイオリン族といわれている楽器は4種:
ヴァイオリン(60cm)、ヴィオラ(66cm)、チェロ(120cm)、コントラバス(200cm)※長さは平均的な全長

ルネサンス期〜16世紀あたりから作られ始めたようだ。特に、16世紀末〜17世紀にかけ、北イタリアのクレモナ(ミラノから南東60km、ロミオとジュリエットで有名なマントヴァに近い)という町で、アマティ、グァルネリ、ストラディヴァリといった優れたヴァイオリン製造職人達によって多くの名器が作り出された。彼らは、それぞれ家族ぐるみ、父子、兄弟で制作していて世襲でその製造技術が受け継がれていた。どうしてクレモナの町が特に優れたヴァイオリンを作り出していたのか、確かな理由はわかっていないが、たぶん・・・
・ニスの作り方に秘伝があった
・最適な材料となる松がその時代この町の周辺に群生していた
17世紀にクレモナで作られたもの以上の楽器が作り出せないのは「なぜ?」かということは、21世紀の現在までも明確に説明できない。

ヴァイオリンは魂が紡ぎ出す楽器!? なぜなら、ヴァイオリンの中に“魂柱”という5cmほどの、例えて言うなら割り箸状のものが入っていて、その魂柱の位置、調整によって楽器が適正に音を出し、演奏できるようになっているから。“魂柱”と日本語で訳されていますが、ヨーロッパの他の言語でも“魂”という意味合いの言葉で呼ばれています。
ところが、英語だけは誠に無味乾燥な「Sound Post=音響/音の柱」なのです!

ヴァイオリンとは、、、ほんのさわりですが、簡単に。

前橋汀子(ヴァイオリン)

(4)2006年06月28日 

2006.06.28| 前橋汀子

昨日に引き続き、今日はもうひとつの“コース”<前橋汀子特選ヴァイオリン小品名曲2>の曲目解説を。

○クライスラー(1875〜1962): 愛の喜び
クライスラーは、ウィーン生まれの大ヴァイオリニストでもあった作曲家。古いウィーンの民謡を題材にして作ったウィーンの舞踏曲で、明るくはずむような洒落た曲。

○クライスラー: 愛の悲しみ
「愛の喜び」とは対照的な感傷的で憂いを含んだウィンナ・ワルツ。

○クライスラー: 美しきロスマリン
英語名は「ローズマリー」で花の名前だが、少女の名前でもある。「愛の喜び」、「愛の悲しみ」と3部作としてよく知られている。

○モーツァルト(1756〜1791): ヴァイオリン・ソナタ第25番 ト長調 K.301
モーツァルトが22歳の「マンハイム=パリ旅行」のときに作曲したソナタ集のうちの1曲。のびやかな主題を歌ってはじまる第1楽章、可憐でもの悲しいロンド形式の終曲からなる全2楽章のソナタ。

○マスネ(1842〜1912): タイスの瞑想曲
独奏ヴァイオリンが中心の、歌劇「タイス」の間奏曲。今日では単独でオーケストラと、またはピアノと演奏されることが多い。

○ブラームス(1833〜1897): ハンガリー舞曲第1番 ハ短調
ハンガリーのジプシーや農民の音楽をもとに、ピアノ連弾用として原曲は作曲された。全21曲からなり、第1番はチャルダーシュ舞曲。哀愁をおびた旋律がひたひたと押し寄せるように歌われ、中間部に転じ、ふたたび最初の旋律に戻り大きく巻き上がり吹き抜けるように終わる。

○サン=サーンス(1835〜1921): 序奏とロンド・カプリチオーソ
ヴァイオリンの華麗なテクニックと、哀愁おびたスペイン風の独特の主要主題のロンドが見事な曲。天才的ヴァイオリニストのサラサーテに献呈された。

これでコンサートのプログラムご案内と解説は終わります。さて明日は・・・?

前橋汀子(ヴァイオリン)

(3)2006年06月27日 

2006.06.27| 前橋汀子

では、最初の“コース”<前橋汀子特選ヴァイオリン小品名曲1>の曲目解説を。

○エルガー(1857〜1934): 愛のあいさつ
「威風堂々」の行進曲で有名な近代イギリスを代表する作曲家、この曲は1888年にピアノ曲として書かれました。ヴァイオリンをはじめ、チェロやフルート用にも編曲、演奏されています。

○ベートーヴェン(1770〜1827): ヴァイオリン・ソナタ第5番 ヘ長調 op.24 「スプリング」
ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタの中でも最も明朗で、そして優美でロマン的な感情を色濃く漂わせている曲。いつからともなく「春のソナタ」と呼ばれています。

○ドヴォルザーク(1841〜1904): わが母の教え給いし歌
歌曲集「ジプシーの歌」の第4番で、ボヘミアの詩人アドルフ・ヘイドゥーの詩を歌曲にしたもの。

○シューベルト(1797〜1828): アヴェ・マリア
原曲はスコットの「湖上の美人」から詩をとった、乙女エレンが父の罪が許されるよう湖畔の聖母像に祈る歌です。ドイツのヴァイオリニスト・ウィルヘルミがヴァイオリン独奏曲に編曲して大変有名になりました。

○ヴィエニャフスキ(1835〜1880): モスクワの思い出 op.6
ポーランド出身の作曲家で、また近代ヴァイオリン演奏法の基礎を築いた大ヴァイオリニストでもある彼が、よく知られたロシア民謡「赤いサラファン」を使った豪華で自由な幻想曲。ピアノが主題を奏し、ヴァイオリンが技巧を駆使しながらさまざまに変形させていき、途中から別なメロディーも現れる。

○ブラームス(1833〜1897): ハンガリー舞曲第5番 嬰ヘ短調
ハンガリー・ジプシー舞曲の4分の2拍子のチャルダーシュを素材に、素朴でしかも格調高く作り上げられた、もとはピアノ連弾用(全4集21曲)の作品。親友で指揮者としても有名なヴァイオリニストのヨアヒムがヴァイオリン用に編曲。この第5番は、主部は情熱的で流麗な旋律、中間部は静と動が激しく交差するリズムが刻まれるジプシー音楽の特徴が際立っている全21曲中でも有名な曲のひとつ。

前橋汀子(ヴァイオリン)

(2)2006年06月26日 

2006.06.26| 前橋汀子

ヴァイオリンを楽しむ!食事を楽しむ!

コンサートのプログラムを考えるのは、お料理のコースを考えるのと一緒のように思います。どの料理を、どの順番で、味、食感、色彩の取り合わせ、そして食器はどれとどれを使おうかしら、と考えたりしながら。季節感も大切ですね。それらのひとつひとつがほど良く、適切でなければどんなに美味しいお料理も台無しになってしまうことだってあるでしょう。

そして、何より大切なことは楽しく食べること!

コンサートも同じです。聴いてくださり、楽しかった、と思えるひと時をお過ごしいただければ本当にうれしいです。

「せんくら2006」では、<前橋汀子特選ヴァイオリン小品名曲1>と<前橋汀子特選ヴァイオリン小品名曲2>の2つのプログラムで演奏いたします。なんといっても小品の魅力は、余計なものがそぎ落とされて、作曲家の人間性、本質がそのひとつひとつの曲に込められているところではないでしょうか。長い歴史を経て生き残った小品たちは、どこかで人間の生き方に通じているように思います。

明日からは2回にわたり、そんな“フルコース”ともいうべき小品たちの曲目解説を。きっと「知っている曲」、「あの曲だわ!」と思われるどこかで聴いたことのある懐かしい名曲の数々でしょう。

では、また明日。

オフィシャルサイト
http://www.bunka.city.sendai.jp/sencla/

前橋汀子(ヴァイオリン)

2006年06月25日

2006.06.25| 前橋汀子

こんにちは。ヴァイオリンの前橋汀子です。

「せんくら2006」で10月8日・9日に<前橋汀子特選ヴァイオリン小品名曲1>、<前橋汀子特選ヴァイオリン小品名曲2>を各日2回のコンサートで演奏します。

この「せんくら2006」は、3日間にわたり朝9時半から夜9時半までの1日中、7つのコンサート会場で90以上のクラシック音楽のプログラムが演奏されるそんな催しで、わたくしにとってはまったく初めてで未知の体験です。想像しただけでまさにそれはお祭り、“カーニヴァル”、なんだかワクワクします!

「杜のみやこ」仙台は、わたくしの好きな街です。今年はすがすがしい新緑の5月に、NHK交響楽団のメンバーとヴィヴァルディの「四季」を演奏しました。そしてまた今回は、さわやかな初秋の10月にこの「せんくら2006」で演奏できるということで、今から楽しみにしています。

“クラシック”というと、古典(英語で直訳)でちょっと堅苦しいようなイメージがあるかと思います。

でも、クラシック音楽はそれぞれの時代に、それぞれの作曲家たちが、伝統やその文化を背景に旋律やテンポ感を取り入れ、作り上げたその時代の最先端、最高傑作の曲がたくさんあります。そして、それらの曲は時代を越えて愛され、親しまれ、今に至るまで長い間演奏され続けてきました。

どうぞまずは、来て、見て、聴いて、そして雰囲気を楽しんでください。

わたくしもみなさまと、一時をご一緒できるのを楽しみにしています!!

オフィシャルサイト
http://www.bunka.city.sendai.jp/sencla/

前橋汀子(ヴァイオリン)

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