今回、初めてのせんくらにて、9月30日、ショパンのスケルツォ4曲と幻想即興曲を演奏させて頂くことになりました。
私は仙台出身、ベルリンとザルツブルグに7年程留学しましたが、帰国後も仙台在住、宮城学院女子大学音楽科にて講師をし、同時に演奏活動をしています。
震災で、私の生徒たちはたくさんのものを失いました。
家を流された学生、原発のため家に帰れず避難し続ける学生、そしてお母様とともに津波にのまれ命を落とした学生がいます。
その亡くなった生徒が最後に弾いていたのがスケルツォ2番でした。
今回、スケルツォ4曲という依頼を受けた時には正直、悩みました。
震災後、涙で最後まで聴くことさえできず避けてきたスケルツォを、私は弾くことができるのだろうか?と思いました。
しかし、その生徒が、弾いて欲しいと言っているようにも思い、今回弾かせて頂くことになりました。
津波から奇跡的に救助された、彼女のお祖母様とお話しましたが、当日聴きにいらしてくださるとのことでした。
心をこめて準備したいと思います。
髙橋麻子(ピアノ)