音楽と建築と・・・ 

2012.07.01| 渡辺玲子

今日は、上野にある東京文化会館でコンサートでした。
共演は山下一史指揮、東京都交響楽団。
私の演奏曲目はブラームスのヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲で、チェリストは「せんくら」でもおなじみの長谷川陽子さん。
山下一史さんも仙台フィルや「せんくら」と深い縁のある方ですね。

演奏会はほぼ満席のお客様で、盛況のうちに終えることが出来ました。
ブラームスのこの二重協奏曲は今回20年ぶりに弾きましたが、ソリスト2人とオーケストラが三位一体となってブラームスのシンフォニックな響きを作り上げていく、美しいけれど大変難しいコンチェルトです。
演奏会で取り上げられる機会はそれほど多くはないようですが、また是非挑戦したい作品です。

この一週間、打ち合わせ&リハーサル&本番と、上野に4回通いました。
冒頭の写真は昨日のリハーサル後に撮ったもので、文化会館の正面から眺めた国立西洋美術館。
1959年に建てられたル・コルビュジエの建築で、世界遺産に登録しようという動きがあるそうです。
向かいに建つ東京文化会館はコルビュジエの弟子であった前川國男さんの設計で東京開都500年の記念事業として1961年に建てられたもの。
師匠と弟子が数年を隔てて向かいあった、芸術家同士のつながりを意識してこの一角を眺めてみると、感慨深いものがあります。
私が秋に2か月間特任として教えている国際教養大学のある秋田市にも、安藤忠雄さんの設計で現在新しい美術館が建設中。
美術館の本格オープンは来年秋の予定ですが、建物自体は多分今月には完成ということらしく、今から楽しみです。
渡辺玲子(ヴァイオリン)

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