今年は6月15日にスイスで本番がありました。
初めてのブルッフの協奏曲。本来学生の時に勉強しているはずの曲なのですが、僕はサボっていたらしく、楽譜も持っていない状態でした。
場所はチューリッヒのトーンハレという由緒あるホール。チューリッヒには友人も何人かいて聴きに来てくれました!
ホールは白地と金色でシャンデリアも豪華。もともと合唱団がオーケストラより先にあったと言うことで、合唱に合わせたつくりになっていて、舞台の雛壇はかなり急です。一階の客席から見るとコントラバスの何人かはまるで見上げる感じです。
響は思ったより落ち着いていて、響きすぎもせず、空気の流れがある感じ。
お菓子でも、宝石でもそうかも知れませんが、どんなお皿に盛り付けるか、入れ物に入れるか入れないかなど「いかに見せるか」で同じものでも見え方が違ってくるように、ホールも楽器の一部。ちょっとした装飾や飾りのなかにも見えるちょっとした違い、その歴史の重みなどが集まり、その「非日常な雰囲気」に聴く側の心も演奏する側の心も影響されるようです。
かつてココにだれだれが立った。かつてココでリヒャルトシュトラウスが・・・・
みたいな事ですから、僕としては彼らが力を貸してくださるよう祈るのみでしたが・・・
指揮者のダグラス・ボストーク氏はとても良くして下さって、僕が初めてオケとの合わせに行った日はちょうど彼の誕生日。
自分のお祝いをかねてご馳走までしてくださいました。
来年4月には彼も日本に来るそうで、また共演できる日が待ち遠しいです!
西江辰郎(ヴァイオリン)
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