宮本文昭との共演

2009.07.08| 佐々木真史

オーボエを指揮棒に持ちかえた宮本さんのベートーヴェンも楽しみです。仙台フィルの演奏会、5公演にも全て出演します。
中でも、10月3日の宮本文昭さん指揮によるベートーヴェンは楽しみにしています。宮本さんはオーボエ奏者時代、仙台フィルにソリストとして何度かいらっしゃいましたし、室内楽もご一緒させて頂いた事があります。全てのフレーズに音楽が溢れていて、共演させて頂きながらいつも感動していました。それに透き通っていながら骨太で力強いオーボエの音色は今だに忘れる事が出来ません。オーボエを指揮棒に持ちかえた宮本さんから、どんな凄いベートーヴェンが飛び出すか!ご期待ください。
4日間読んで下さった皆様有難うございました。せんくら会場でお目にかかれるのを心より楽しみにしております。
佐々木真史(ヴィオラ)

福田さんとの共演

2009.07.07| 佐々木真史

福田さんとは十数年ぶりの共演です。
ギターの福田進一さんとは十数年前に参加した、沖縄ムーンビーチミュージックキャンプで共演させて頂きました。繊細な音色の中に歌心が溢れていて、時にドラマチックで大胆な表情を見せる。ギターってこんなに表現力のある楽器なんだと感動したのを良く覚えています。因みにそのキャンプには福田さんのお弟子さんだった、鈴木大介君も参加していました。年も近かった彼とは意気投合し、その後何度も楽しく共演させて頂きました。ギターとヴィオラ、これ又好相性なんですね。それを教えてくれたのは大介君とのアンサンブルだったのです。今回は大介君の師匠でいらっしゃる福田さんと、しかも十数年ぶりの共演!とても楽しみです。
佐々木真史(ヴィオラ)

 

はじめまして

2009.07.05| 佐々木真史

皆様こんにちは。仙台フィル首席ヴィオラ奏者の佐々木真史です。早いもので三回目、今年もせんくらの季節が巡ってきました。今年は仙台フィルで五公演、フルートの荒川洋さんとギターの福田進一さんとのトリオ、それにセレーノ弦楽四重奏団の七公演に出演します。
3日で七公演、しかも会場を移して、違う曲目を演奏するのは結構ハードですが、それだけにやりがいも十分です。限界に挑戦する楽しさもあります。それに全てを成功させて乗り切るには、コンディションを最高度に整えなければいけないので、アスリート気分も味わえます。その意味では仙台国際コンクールと同じですね。皆様と会場でお会い出来るのを楽しみにしています。
佐々木真史(ヴィオラ)

佐々木真史(7)

2008.06.14| 佐々木真史

今回のコンサートでは珍しい無伴奏ヴィオラの曲も聴いて頂きます。
ヴュータン作曲の「カプリッチョ」です。もの悲しい曲想の中にも激しい情熱を秘め、しかもヴィオラの高度なテクニック満載の曲です。
演奏される機会は少ないですが、聴いていただいたらきっと気に入っていただけると思います。

ヴィオラのレパートリーは他にもまだまだ沢山あるので、少しずつ紹介していきたいです。その意味でもこのせんくらのコンサートはとても有難い機会だと思っております。

最後まで読んでくださって有難うございました。
せんくら2008、会場でご一緒に楽しみましょう!

 

佐々木真史(6)

2008.06.13| 佐々木真史

去る6月1日、大和町吉岡にある、仙台ピアノ工房にて、ヴィオラとピアノのコンサートに出演しました。
仙台ピアノ工房は、木造ドーム型のサロン風のホールで、とても柔らかい響きを持った素敵なホールです。
オーナーの伊藤御夫妻の人柄がこれまたとても温かく、楽しい雰囲気のコンサートになりました。
ピアノを中心とした様々なコンサートを開いていらっしゃいますので、機会がありましたら是非行かれてみてください。

そこでは、せんくらで演奏するドッビュシーの「亜麻色の髪の乙女」と「月の光」も演奏しました。
ドッビュシーの洗練された、香り高い、独特な音使いは本当に素晴らしいと思います。

せんくらではこの2曲をヴィオラとハープのアンサンブルで聴いていただきます。
他ではまず聴けない典雅な世界を醸し出せたらいいなと思っております。

佐々木真史(5)

2008.06.12| 佐々木真史

-神谷朝子さんより-

毎年開かれる仙台クラシックフェスティバルに、一聴衆として、また演奏家として今年も参加できますことを大変嬉しく思っています。

ハープという楽器は、去年NHK交響楽団のハープ奏者早川りさこさんの素晴らしい演奏が、皆様の記憶に新しいかと存じます。ハープは47本の弦を持ち、足元に7本のペダルがあります。そんな一見複雑なシステムとは裏腹に、指で直接弾いて音を出すという原始的な楽器です。

今回は、ヴィオラの佐々木さんとフルートの戸田さんとご一緒に、ドビュッシーのトリオソナタを演奏します。ヴィオラ、フルート、ハープの為に書かれたこの曲は、のびやかなフルートの音色と重厚なヴィオラの響きの中でハープが華やかに活躍します。私たちハーピストにとって最も大切な作品のひとつです。

今回は、この様な場をいただきましたので、私とハープの出会いについて書いてみたいと思います。

子供の頃、ピアノのレッスンは私にとって最も憂鬱なお稽古でした。お絵かきもプールも楽しいお稽古ばかりなのに、毎週うなだれながらピアノの先生のお宅に通った記憶があります。そんな音楽嫌いの私でしたが、父が知り合いからいただいてくるチケットで連れて行ってもらうコンサートはとても楽しみでした。オーケストラの演奏会からオペラ、バレエと、夢を見るようでした。

そこでいつも端の方に鎮座している優雅な形の楽器が気になり、大きさの割にあまり音の聞こえないハープを見つめるようになりました。全体の音が静かになり、ハープ奏者が楽器を構えると、どんな音がするのかとドキドキワクワクと耳を澄ませたものでした。中学生になり「何か新しいお稽古事をしてみないか」と両親から勧められた時「ハープ!」と答えたそうです。突拍子もない要求でしたが、両親は何とか楽器を準備し習わせてくれました。そこからハープとの日々が始まり、紆余曲折を経て現在の私がいます。

二十歳の時、成人式で級友と会いクラス会をした折、小学校校庭に埋めた「10年後の私(僕)」という作文の詰まった箱を取り出してみんなで読み合いました。懐かしさいっぱいで見た文面に記憶はなく、興味津々で読んだその作文には「将来はハープ奏者になりたい」と書かれていてびっくりしました。それを書いた頃は、まだ触れた事もない楽器なのに、子供は無鉄砲な事を言うものです。無鉄砲ではありますが、図らずも夢は叶ったようです。

子供の頃私がワクワクして迎えたコンサートのように、今回のコンサートを皆さんに楽しんでいただければと思います。趣味はお料理、パン作り、運転、という私です。せんくら中は仙台フィルハーモニーのコンサートにも出演しています。見かけたらいつでも気軽にお声掛け下さい。会場で皆様にお会いできますのを楽しみにしています。

神谷朝子(ハープ)

佐々木真史(4)

2008.06.11| 佐々木真史

-戸田敦さんより-

仙台フィルのフルートの戸田敦です。
今回、ヴィオラの佐々木君にお誘いいただき、せんくらでドビュッシーのフルート&ヴィオラ&ハープのためのソナタを演奏することになりました。
同じメンバーで、この曲を演奏するのは、実は2度目です。
前回は、たしか3年前だったと思いますが、元寺小路教会での演奏会でした。
当時、僕はシルバーの楽器(パウエル)を吹いていて、自分的には絶好調でした。(客席ではどうだったかしりませんが)
あの頃は、やっぱりフルートはシルバーの音でないと!という激しい思い込みがあり、ゴールドの楽器には全く興味がありませんでした。
その後約2年、シルバーの楽器にはまっていたのですが、紆余曲折あり、今現在はなぜか総金の楽器(パウエル)を吹いています。
同じ曲を、前回は総銀の楽器で、今回は総金の楽器で吹くことになるので、どんな違いが現れるのか、僕としてはちょっと楽しみでもあります。
マニアックな話はこの辺にして、フルートとヴィオラとハープという編成の曲は大変少なくて、有名なのはドビュッシーのこの曲くらいのものです。
この曲がもし存在していなかったとしたら、きっと佐々木君とは同じオケにいる人、という以上の関係には発展していなかったのではなかろうかと…。(笑)
ドビュッシーに感謝しなければいけませんね。

佐々木真史(3)「去年のせんくらコンサートの思い出」

2008.06.10| 佐々木真史

去年のコンサートでは長年の音楽仲間である、2人のヴァイオリニスト「宮崎博氏、鈴木まどか氏」と共に演奏しました。メインのコダーイのセレナーデはかなりの難曲で、リハーサルでは産みの苦しみを味わいましたが、本番での達成感は格別でした。

仙台での演奏会でいつも感じる事はお客様の拍手が温かい事です。
これにはいつも勇気を頂いています。本当に有り難いです。
これは僕だけでなく、オーケストラの仲間や、客演して頂いた方からも良く耳にする言葉です。
去年のせんくらコンサートでも、いつも以上に温かい拍手を頂き、おまけに最後は手拍子!
思わずこちらが感動させられてしまいました。

佐々木真史(2)

2008.06.09| 佐々木真史

元寺小路教会は白を基調とした、大変美しいカトリックの教会で、響きも素晴らしいのです。
その日は秋晴れの良いお天気で、午後3時、明るい光に包まれた教会で始まったコンサートも、夕方に差し掛かります。
少しずつほの暗くなってきた中での、メインのドビュッシーのソナタの演奏で、とても神秘的な感覚を覚えました。
西洋音楽の原点を改めて感じさせる経験でした。その時のお二人との再びの共演は、今から本当に楽しみです。

共演の神谷さん、戸田さんには、ブログにも登場して頂く予定ですので、どうぞお楽しみに。

佐々木真史(1)

2008.06.08| 佐々木真史

皆様こんにちは。ヴィオラの佐々木真史です。
3回目のせんくらで、昨年に引き続きヴィオラコーナーを持たせていただける事になりました。皆様に会場でお会いできるのを楽しみにしております。

今回は共演にハープの神谷朝子さん、フルートの戸田敦さんをお迎えし、ドビュッシーのフルート、ハープ、ヴィオラの為のソナタを中心とした、プログラムをお聴き頂きます。
ドビュッシーのソナタは共演者のお二人と数年前に仙台の元寺小路教会でも演奏しました。
良く響く美しい教会で、気持ちよく演奏出来た思い出があります。明日はその時のお話をしたいと思います。

佐々木真史(7)

2007.08.11| 佐々木真史

仙台フィルに入団したのが1999年の9月ですので、早8年目になりました。これまでオーケストラと室内楽の2本の柱を中心に活動して参りました。

その間、3回の国際コンクールを経験し、「せんくら」も今年で2回目。まさに楽都仙台の中心で活動させて頂ける喜びをひしひしと感じます。これも会場に足を運んで下さるお客様のおかげです。良い演奏をする事で恩返しが出来ればと思っております。

一週間、読んで下さいまして、有難うございました。10月、コンサート会場でお目にかかれるのを楽しみにしています。

佐々木真史(6)

2007.08.10| 佐々木真史

みなさま、こんにちは。今回せんくら《シブい!深い!ヴィオラの世界》でヴァイオリンを担当します、鈴木まどかです。

さて、7月に少し早めの夏休みもかねてフランスへ行ってまいりました。パリ、リヨンにも立ち寄りましたが、この旅ではノワイエというブルゴーニュ地方の小さな村で行われた、ピアニストのクリスチャン・イヴァルディ先生の室内楽& ソロの為のコースに参加出来たことが大きな収穫でした。

イヴァルディ先生には10年程前より度々お世話になり、「室内楽の神様」とでも崇めたくなるような素晴らしい音楽家です(もちろんソロもお弾きになります!以前聴いた彼のドビュッシー「喜びの島」などは忘れることができません)。香り立つようなご自身の確固とした世界を持ちながら、「ひとりでやる音楽は音楽ではない! 」と言ったとか言わないとか・・・などと噂される程アンサンブルを極めていらっしゃる、理想のアンサンブルピアニストでもあられる方です。

学生時代以来何年ぶりだろう?・・・という海外でのコースでしたが、ノワイエはとても内輪な感じのコースで参加者は同年代が多く、年上の方もいらして大人の(?!)講習会でした。そんな中、先生のクラシック音楽だけにとどまらない文化的造詣の深さや人間的な大きさ、暖かさを本当に間近に感じることができました。

ノワイエはブルゴーニュ地方というだけあって、周りには葡萄畑あり、レッスン会場は元ワイン倉でいつもひんやり、そしてコンサート会場はワイナリーの一角で巨大なワイン樽に囲まれ、夜はいつもワイン!(ここのワインは日本に入ってきていないそうなのです。買って帰れなかったのが残念・・・)チーズ!またフランス革命記念日と重なったため日本顔負けの花火大会あり・・・と勉強しに来たことを忘れてしまいそうな環境でした(笑)。たまに「楽器持たない旅行」を敢行したりもしますが、今回はそれと同じかそれ以上にリフレッシュできたかも知れません。

が、レッスンだけはしっかり厳しく、みっちりとやって頂きました。楽譜からいかに様々なことを深く読みとり音にするかという作業にはきりがありません。

最終日のコンサート、モーツァルトのソナタと、以前から弾いてみたかった念願!!フォーレのピアノトリオを地元のお客様のくつろいだ雰囲気の中演奏。

特にフォーレをあのフランスの空気のなか弾くことができたのは幸せの一言につきました。

終演後のパーティーでは、ヴァイオリン大好きおじさまという感じの方に話しかけられ、あまり一般的には知られていない膨大なヴァイオリンコンチェルトをコンピュータでリストにしたものを下さり、私も初めて耳にしたような日本人の作曲家の方の曲をとてもいい曲だからと勧めて下さったり、世界中で色々な音楽を聴いている方々がいらっしゃるのだなあと驚いたりも・・・。

フランスにいると、音やリズムはもちろん、風や香り、味等といった眼に見えないものに感覚を研ぎ澄ますことの大切さを日本に居る時とはまた違った方向から思い出させてくれる気がします。そしてそれがくせになり、またすぐに行きたくなってしまうのでした・・・。

仙台からしばし話題が飛んでしまいましたが、せんくらの《ヴィオラの世界》でも今回フランスで弾いたモーツァルト、フォーレの作曲した曲がプログラミングされています。お聴き下さる皆様にも幸せな風が届きますように。

佐々木真史(5)

2007.08.09| 佐々木真史

=ヴィオラの魅力=

ヴィオラの魅力って何ですか?とよく聞かれます。改めて聞かれると答えにくいですが、とにかくヴィオラが好きです。自分にはこれしかないなといつも思います。

そういえば、作曲家の中にも、ヴィオラを愛した人はとても多いのです。バッハ、モーツァルト、ブラームス、ドヴォルザーク、ヒンデミット等々、挙げたらきりがありません。それらの多くの作曲家は自分でもヴィオラを演奏していました。バッハは合奏の時にヴィオラを担当し、「和声の中心にいて、両側の音を聴くのを楽しんだ。」といわれていますし、モーツァルトも度々ヴィオラを弾いていました。モーツァルトの曲では、ヴァイオリンの弾いたメロディーを更に深く切ない表現にして、ヴィオラに弾かせる場面がしばしば見られます。ドヴォルザークはオーケストラのヴィオラ奏者でしたし、ヒンデミットはベルリンフィルの定期演奏会にソリストとして登場する程の腕前の持ち主でした。又、最晩年の作品に選ばれるケースも多く、バルトークはヴィオラ協奏曲が未完のまま亡くなりましたし、ショスタコーヴィチのヴィオラソナタは、死の3日前に初演者に届けられたと伝えられています。

多くの作曲家に愛されたヴィオラ― その一番の魅力は独特の音色にあるでしょう。渋みがかったふくよかな音色には、たまらない良さがあります。ヴァイオリンよりもサイズが大きく、弾くのが大変ですが、取り組みがいはとてもあります。大きさといえば、ヴァイオリンやチェロと違ってヴィオラには定まったサイズが無いのをご存知ですか?人によって様々な大きさの楽器を使っています。小さいと39cm台。大きいのは45cmを超えるものもあります。僕のは割と大きめの42.1cm。

ヴィオラ奏者は音の好みや、体の大きさでサイズを決めています。オーケストラでもよく見ていると、色々なサイズの楽器を使っているのがわかり面白いです。

次回はヴァイオリニストの鈴木まどか氏の登場です。

佐々木真史(4)

2007.08.08| 佐々木真史

こんにちは。ヴァイオリンの宮崎博です。

せんくらでは「仙台フィル」、「せんくら四季合奏団」、そしてこのヴィオラの佐々木さんの演奏会に出演させていただきます。

私が仙台にきたのは2000年ですからもう7年ほど住んでいます。
仙台は程よい大きさで居心地がいいですね。国際コンクール、せんくら、そして私が所属する仙台フィルと音楽文化が盛んで音楽家にとって住みやすい都市です。この仙台の音楽文化の一端を担えることは大きな喜びです。

私は広島県福山市の出身で19歳までこの瀬戸内ののんびりとした環境で過ごしました。4歳からヴァイオリンを始めましたが地方ということもあり、ヴァイオリンをひいている仲間もそんなに多いわけではなく、自分では将来プロになるとは夢にも思わず(親はそうではなかったようですが)、あまりまわりに左右されずマイペースにやっていました。その子供時代のマイペースさは今でも残っているようで、オーケストラというたくさんの個性的な人たちと仕事をやっていくときに、なんとか自分を見失わないでやっていけているようです。

今回一緒に演奏させていただく佐々木さんとは私の学生時代からの10年来の付き合いになります。今までも度々室内楽等を一緒にさせていただき、また2人とも20世紀を代表するある製作家の楽器を使っていて、そういうところも気にして演奏会を聴いていただけると別の楽しみ方もできると思います。

それでは、10月、会場でお会いしましょう。

宮崎 博

佐々木真史(3)

2007.08.07| 佐々木真史

コダーイ作曲「2つのヴァイオリンとヴィオラの為のセレナーデ 作品12」

コダーイは主な室内楽作品を若いときに作曲しているのですが、1920年に完成されたこのセレナーデは、その室内楽時代の最高傑作とされています。

3つの楽章から出来ています。

第1楽章はタカタン タカタンという生き生きしたヴィオラのリズムにのって楽しげな音楽が繰り広げられます。

第2楽章はまさに夜の音楽。セカンドヴァイオリンは殆どの部分でトレモロを演奏し、夜のしじまを表します。その中でファーストヴァイオリンとヴィオラは、様々な表情を持って、歌い交わします。聴き所です。

第3楽章は激しくテンポが変動する躍動的な踊りの音楽です。コダーイ研究の第1人者、ラースロー・エウセは、このセレナーデに内在する物語を次のように解説しているので、紹介しておきます。

第1楽章=女性のたたずむ窓辺で、3人の音楽家の奏でるセレナーデが聴こえてくる。やがて恋人の歌声が聴こえ、セレナーデと歌声は時に重なり、時に離れる。第2楽章=夜、彼(ヴィオラ)と彼女(ファーストヴァイオリン)の対話が始まる。彼の懇願に彼女は微笑とはにかみで答える。それは次第に激しい拒絶に変わってゆくが、再び彼女は頑なな心を柔らげ、今度は彼が微笑で応える。第3楽章=彼と彼女の心がしっかり通じ合い、2人の楽しげな語らいは、やがて愛の歓びの歌に変わり、活発な踊りとともに終わる―。

次回は今回セカンドヴァイオリンで共演してくれる宮崎博君に登場してもらいます。彼とは、彼がまだ学生だった頃からの長い付き合いです。とっても良い感性を持ったヴァイオリニストで大好きです。

お楽しみに。

佐々木真史(2)

2007.08.06| 佐々木真史

メインに演奏しますのは、コダーイの2つのヴァイオリンとヴィオラの為のセレナーデです。

ゾルターン・コダーイ(1882-1967)はハンガリーの作曲家で、バルトークと共に、ハンガリーの民謡を採集し、自由に取り入れる事でハンガリー色豊かな作品を生み出した事で知られています。ヴィオラ奏者でもあった彼の作品は、ヴィオラパートの充実ぶりが目立ちます。代表作のオペラ「ハーリ・ヤーノシュ」の中では、ヴィオラが1人っきりで数小節弾く箇所があるんですよ。以前東京でこの「ハーリ・ヤーノシュ」の組曲版を演奏したことがあるのですが、それはもうドキドキものでした。全くのヴィオラソロで始まる曲が1つありまして、何とその1つ前の曲は管楽器だけで演奏されるのです。ですからヴィオラのトップ奏者は音も出せずに、じっとその曲を聴きながら待っていなくてはならず(まだ演奏している方が楽なのです)、その時の緊張感といったら本当に忘れられません。

そもそも「ハーリ・ヤーノシュ」とは主人公のハーリが世界を旅してまわる楽しい物語なのですが、そのヴィオラが1人で弾くメロディーは主人公のハーリが異国で故郷ハンガリーを想って歌う曲なんですね。とても切なく、味わいのあるメロディーなんです。ヴィオラのソロが終わると他の皆も入ってきて、ハンガリーの民族楽器、ツィンバロンも登場します。この楽器が胸をつくような、哀愁のある音色を出すんです。興味を持たれた方は是非CDで聴いてみてください。いつか仙台フィルでも演奏できたらいいなと思います。

次回は2つのヴァイオリンとヴィオラの為のセレナーデについてお話したいと思います。

佐々木真史(1)

2007.08.05| 佐々木真史

皆様今日は。仙台フィル首席ヴィオラ奏者の佐々木真史(ささきまさし)です。

今年のせんくらでは、仙台フィル、四季合奏団の他に、ヴィオラコーナーでも皆様とお会いできる事になりました。今からとても楽しみにしております。そこで、今日は、今回のプログラミングについて書いてみたいと思います。

ヴィオラは、元来独奏楽器というよりアンサンブル楽器の色合いが強いんですね。ですから今回はアンサンブルを中心にして、自分の大好きな作曲家の大好きな曲ばかりを集めました。独奏も一つはと考え、バッハの無伴奏組曲第二番からメヌエットを入れました。

ヴィオラのオリジナルの無伴奏曲もいろいろありますし、良い曲もたくさんあるのですが、かなりマイナーであることは否めないので、またの機会にお聴かせしたいと思います。

それにしてもバッハって懐の深い、巨大な作曲家だとつくづく思うのですが、バッハの作品を、バッハが考えたのでない、他の楽器で演奏しても、これが凄くいいんですね。

無伴奏チェロ組曲も、ヴィオラは勿論、コントラバスやサックス等々の様々な楽器で演奏されますが、どの楽器で聴いても、バッハの良さを損なわずに、違った魅力を持って聴けるんですね。本当に凄い作曲家です。

次回はコダーイについて書きたいと思っております。
お楽しみに。

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